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2026.10.03
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テーマ: お墓参り(283)
カテゴリ: 日々のこと





彼岸になると、ちゃんと彼岸花が咲く。 あんなに暑かったのに、日も短くなり、朝方の空気は少しひんやりしていた。

墓地に着くと、土の匂いがした。 誰かが先に来ていたらしく、線香の煙が細く残っている。 水を汲む音がして、少し離れたところでは、誰かが草を取っていた。

お彼岸だから、いつもより人の気配がある。 いろいろな家のお墓に花が手向けてある。 菊やリンドウ、名前のわからない花もある。 いつもの墓地より、少しだけ明るい。

そういえば、春の彼岸には鳥の死骸があった。 墓地で見る鳥の死骸は、なかなかのホラーだった。

秋の彼岸はどうだったかというと、 蝉の腹かな?というような、小さな欠片があるだけだった。

春から秋へ。 鳥から蝉へ。

季節はちゃんと巡っているらしい。

そう言えば、彼岸花には毒があるらしい。 確かに、あの赤は少し毒々しい。 でも、魅力的な花だと思う。 墓地に咲いているのがよく似合う。

私の実家は核家族だったので、墓も仏壇もなかった。 お盆や連休といえば、レジャーへ出かけることが多かった。

嫁いだ先は、ずいぶん違った。

仏壇があって、お盆には人が来て、彼岸には墓参りをする。 最初の頃は、何をどうしたらいいのかよくわからなかった。

仏壇の前に何を供えるのか。 いつ墓へ行くのか。 お線香は何本だったか。

そのたびに、なんとなく周りを見ながら覚えていった。

いつの間にか、自分もお墓の草を取っている。 水をかけて、線香をあげて、家族をよろしくお願いします、と手を合わせている。

お墓参りなのだから、祈願とかするのは違うのかもしれない。 でも、手を合わせると、ついお願いしてしまう。

「どうか、これからも家族をよろしくお願いします」と。

帰り道には、少し線香の匂いが服に残っていた。

子供の頃は連休になると、海へ山へと繰り出していた。

今は、墓参りをして帰る。

途中で何かの死骸を見つけても、まあ、それも彼岸ということで。

こういう静かな連休も、悪くない。むしろ私に合っていると思う。






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最終更新日  2026.10.03 07:00:06
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