しあわせのかたち

しあわせのかたち

2004/08/17
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ある考古学者が「まったく近ごろの若いモンは」とブツブツいいながらアテナイの遺跡を発掘していたら、まったく同じセリフをソクラテスが書いていた、という小話がある。

もちろんソクラテスがそんなことを言ったという公式な記録が残っているはずもなく(プラトン、アリストテレスという説もあり)、弟子の出世頭であるプラトン(「プラトニックラブ」の語源の人ですな)が後に正反対の哲学的主張をしたからこういう話になったのかなあ、と愚考を重ねている。
むろん、あんまり意味はない。

ちなみに「プラトニックラブ」というのは「プラトン風の愛」という意味で、「思想的な愛」、「精神的な愛」と訳されるわけだが、プラトンがバキバキの少年愛嗜好者だったことは有名な話。いわゆるショタホモですな。『プラトニックセックス』という本が出た時はかなり笑った。

さてそんな枕とはまったく関係なく、「最近の若者は活字離れが進んでいる」と言われている。出所は不明だが こんなプロジェクト も動き出しているくらいだ。

上記は新聞社の購買キャンペーンっぽくて嫌な感じもするのだが、いっぽうで「読書人口は増えている」という説もある。 ここ ね。
参考までに、グラフを転載しておこう。

読書人口


確かに書籍の販売部数は低下しているが、図書館の貸し出し点数は増加しており、販売部数+貸し出し点数=読書人口は10年前と比較して増加しているというのだ。

知り合いの大学の先生が、「最近の文学部の学生はまったく本を読んでいない」と嘆いていたことがあった。しかし本当にそうだろうか? 当代流行作家であった芥川龍之介の初版部数は2000部、村上春樹なら50万部である。

「文学部の学生が」というのであれば、全人口に占める文学部の学生の割合と比較しなければ意味がないのではないか、と思う。

「大学」というのが特別な意味をもたなくなった現代、それはそれで問題であろう(夏目漱石の『三四郎』という小説は、当時「特別な場所」であった大学の、さらに特別だった「東京帝国大学」の中身を知らしめた、という価値があったのだ)。
しかし、「だからどうした?」とも思う。もともと特別な場所ではないのだ。養老孟司氏は大学に進むとき(まさに東京大学だ)、叔母に「大学なんか行くとバカになるよ」とたしなめられたという。私は東大というところに行ったことはないけどね。

少なくともネット上で学歴を自慢している人に、「確かに頭がいいなあ」と思ったことは一度もない(実は実生活では一度だけあるが)。

現代に生きる人たちは、過去日本におけるどの年代の方々よりも本を読んでいる。それは「読書人口」が示している。比較相対的に考えて、「本を読む若者」だって増えているだろう。

かつて「読書」というのは特別な趣味だった。それが今や広く人口に膾炙しているわけだ。この効能と弊害は社会のいろいろなところで出てきている。と、私は思っている。それについてはそのうち書きます。

わかっていることは、私の探し物は本の中にはない、ということだ。





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Last updated  2004/08/17 02:26:09 PM


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