「読書三余」のことばあり。
中国三国時代、「冬学(とうがく)」というものがあった。農村の子らを農閑期に学ばせるため、冬だけ開かれる寺子屋のようなものだったらしい。
勉学する時間がないと嘆く弟子を諭して、読書をするのに好都合な三つの余暇があるという。
一年のうちでは冬、一日のうちでは夜、時のうちでは雨降り。
今年は「国民読書年」だそうです。
1月3日の天声人語にこんな詩が紹介されていました。
冬夜読書 ── 菅 茶山(かん ちゃざん)
雪擁山堂樹影深 雪は山堂を擁して樹影深し
檐鈴不動夜沈沈 檐鈴 (えんれい) 動かず夜沈沈
閑収乱帙思疑義 閑かに乱帙 (らんちつ) を収めて疑義を思う
一穂青燈万古心 一穂 (すい) の青燈万古の心
訳
雪は山の書斎を降りこめ、樹の陰も深い
軒端の鈴はコトリともせず、夜は更けてゆく。
静かに乱れた書物を収めながら、今学んだ内容を考えてみる
すると、部屋の燈火の青い焔がじーっと燃えて、その焔を通して
古の賢人の心が伝わる心地だ。
訳 土岐 善麿
土岐 善麿(とき ぜんまろ、1885年(明治18年)6月8日 - 1980年(昭和55年)4月15日)は、明治末~昭和の歌人・国語学者で彼のこの訳も有名なものとか。
「日歌」が千首を超えたのを機に、 「游歌」 とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートすることにしました。
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