歌 と こころ と 心 の さんぽ

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2010.01.29
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テーマ: 短歌(1722)
カテゴリ: 游歌

♪  和座椅子に身を預けいて三余なるながながし夜をたしなみにけり




 「読書三余」のことばあり。
 中国三国時代、「冬学(とうがく)」というものがあった。農村の子らを農閑期に学ばせるため、冬だけ開かれる寺子屋のようなものだったらしい。

 勉学する時間がないと嘆く弟子を諭して、読書をするのに好都合な三つの余暇があるという。
一年のうちでは冬、一日のうちでは夜、時のうちでは雨降り。

 今年は「国民読書年」だそうです。
 1月3日の天声人語にこんな詩が紹介されていました。

 冬夜読書 ──  菅 茶山(かん ちゃざん)

   雪擁山堂樹影深   雪は山堂を擁して樹影深し

   檐鈴不動夜沈沈   檐鈴 (えんれい) 動かず夜沈沈

   閑収乱帙思疑義   閑かに乱帙 (らんちつ) を収めて疑義を思う

   一穂青燈万古心   一穂 (すい) の青燈万古の心


 訳

   雪は山の書斎を降りこめ、樹の陰も深い

   軒端の鈴はコトリともせず、夜は更けてゆく。

   静かに乱れた書物を収めながら、今学んだ内容を考えてみる

   すると、部屋の燈火の青い焔がじーっと燃えて、その焔を通して
   古の賢人の心が伝わる心地だ。
                      訳 土岐 善麿

 土岐 善麿(とき ぜんまろ、1885年(明治18年)6月8日 - 1980年(昭和55年)4月15日)は、明治末~昭和の歌人・国語学者で彼のこの訳も有名なものとか。


「日歌」が千首を超えたのを機に、 「游歌」 とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートすることにしました。

「ジグソーパズル」  自作短歌百選





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最終更新日  2020.01.14 15:32:31
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
◆2019年6月6日より 「歌とこころと心のさんぽ」に改題しました。
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