海のむこうから
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今日は、我が家で起きた、ちょっと不思議な出来事の話をさせていただきますね。私たちは、インコを二羽飼っています。動物が好きな夫が、私と娘の到着前に衝動買いしたものです。互いの羽づくろいをし合ったり、くちばしでチュッチュッとキス(?)を交わしたり、えさを食べさせ合ったり、寄り添って昼寝したり。どこからどう見ても仲の良いつがいです。娘も、彼らの様子を見ていると飽きないようで、テラスで過ごす時間、このインコたちを眺めるのは楽しみのひとつでした。ところが、先日、かごの中にインコが一羽しかいないことに気がつきました。その日の朝、えさを足して水を取り替えた時、かごの扉をきちんと閉めなかったので、開いた隙間から一羽が逃げてしまったようです。残された一羽は、しきりに鳴きながら、逃げてしまった伴侶を呼び戻そうとしている様子。「一羽ぼっち」になってかごの中に捕われているインコを見ると、何だかかわいそうで、新しい「伴侶」を買ってあげなくちゃね、と夫と話していました。そして、2日後。娘の世話を手伝ってくれているLさんと一緒にテラスで娘をくつろがせていたところ、なんと、逃げたインコが戻ってきたではありませんか。初めは、似た色の野生のインコがやってきたのかな、とも思いましたが、かごの中のインコとくちばしをつつき合い始めたのを見て、明らかに逃げたインコだと分かりました。一度はかごの外に逃れたものの、伴侶が恋しくて戻ってくるなんて。そして、伴侶のいる場所をちゃんと覚えているなんて。とてもびっくりしました。かごの中の捕らわれの身であっても、一緒にいられるほうが幸せみたい。だったら、その手伝いをしてあげよう。Lさんと私とは、どうやったら戻ってきたインコをかごの中に戻せるか、画策を始めました。鳥を捕まえるための網でもあればよかったのですが、あいにく、我が家ではそんなものは備えていません。私は、ふと思いついて、娘のベッドにかけている小さな蚊帳を持ってきました。それを鳥かごにかけて、すそを少しだけ開け、中にえさをまいて、首尾よくインコが網の中に入ってくれるのを待ってみました。でも、インコは、周りをウロウロするだけで、網の中に入る気配はなし。ちょっと近づくと、警戒してすぐに逃げてしまいます。「二羽のためによかれと思って色々やっているんだって分かってくれたらねえ」とLさん。仕方ないので、「ダメモト」で、インコが近くに来た時、蚊帳をさっとかぶせてみました。きっと、飛んで逃げてしまうだろうと思っていたのに、上手に捕まえることができたのです。蚊帳の中でバタバタしているインコを、Lさんが素早く手でつかんで、かごの中に戻してくれました。再び一緒になったインコたちは、早速寄り添って愛撫を始めました。そのほほえましい姿を見て、Lさんも私も心が温まる思いでした。自由の身にしてあげられなくてごめんね。でも、また一緒になれてよかったね。ずっと一緒に、仲良く、楽しくね。心の中でそう語りかけながら、私たちはそのかわいらしい姿を眺めていました。
2008.09.03
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