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隠居人はせじぃさんComments
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養蜂場の畑の境界に植えられている『卯の花』が白い花を咲かせている。
この木は亡き父が植えたものであろう。秋には葉を落とす落葉低木でウツギ(空木)とも
呼ばれアジサイ科の木とのことである。茎が中空のため空木と呼ばれている。

または卯月(旧暦4月)に咲く花の意味で卯の花と呼ばれるのだそうだ。古来この花が
初夏のシンボルとして愛されて来たそもそもの所以は、ふっくらとした蕾が米粒を連想
させるからだという。

田植えを控えた季節、古人は卯の花のたわわに咲く風景に、秋の豊かな稔りを重ねて
見たのだろう。立夏が過ぎた今日この頃、思いなしか卯の花が目につくようになる。
「卯の花のにほふ垣根にほととぎす早も来鳴きて...」 と唱歌にあるような生垣の家は
殆ど見かけなくなってしまった。万葉集には24首に登場するとのこと。
その多くが、霍公鳥(ほととぎす)とセットで詠まれていると言う。
『卯の花の咲き散る岡ゆ霍公鳥鳴きてさ渡る君は聞きつや』 第10巻より

そして5月から6月上旬にかけて、しとしとと長く降り続く雨を別名「卯の花くたし」と言う。
これは、「白い卯の花をくたす(腐らせてしまう)ほどの長雨」という意味。
ところで、物が腐って形を失ったり、こわれたりすることを表す言葉に、「朽ちる」という語
があるがこの「くちる」は、「くたす」と密接なつながりを持つ言葉なのだ。
「くちる」が、物自身が腐って形を失うことを言うのに対して、
「くたす」の方は、他の物を腐らせて形を失わせる意味を表すのだそうだ。
わたしは誰かを「くたし」ていないだろうか??ふと気になった。
今頃の曇り空を「卯の花ぐもり」とか「卯月ぐもり」と呼ぶという。この卯の花くたしは
本格的な梅雨入りの前なので、はしり梅雨と呼ぶこともあるのだそうだ。
「卯の花」ひとつで、今日もいろいろと学ぶことが出来た。

そして我が家の横の畑に埋けておいたニンジンも白い花を咲かせている。
ニンジンはアフガニスタン付近が原産地と言われ、ヨーロッパと中国の二系統で
品種改良されたそうである。通常、私が栽培している5寸ニンジンは、ヨーロッパ系の
品種のようだ。

ニンジンは花など咲かないうちに収穫するのが普通なので花を見かけることはめったに
ない。折角開いた花なのでデジカメで近接撮影してみた。パソコンに取り込んで画面上で
見ると、ニンジンの花は意外に美しく見えるのでちょっと驚きである。

野菜の花を鑑賞用として愛でる人は少ないようだが、カメラで撮影してみるとそれぞれに
個性があって十分鑑賞に堪えるものが多いと感じている『アラカンオジサン』である。
さらに何故か最近は白い花に拘っていることに気がついたのであった。
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