梅林庵

平成25年3月30日(土)

　朝のコーヒーはよいです。先般、福岡で買ったものを冷凍庫に保管していました。これを開けました。懐かしい味がしました。突然ですが、香りというものは心象にくっきりと痕を刻みます。普段忘れていて、同じ匂いを嗅いだとき、過去がフラッシュバックします。しかも即座です。面白い。今朝がそうでした。ハッとして、懐かしさがこみ上げました。札幌、北16条か17条、西4丁目か5丁目、大学の敷地を区切る斜めの通りに面してあったクレモナのそれと同じ味でした。グールドのイギリス組曲を聴きながら、思いにふけりました。
　今日は終日野良仕事でした。朝のうち、先日落としたツバキとキンモクセイの枝を始末。次いで、薪割りで生じた檜の皮を焼きました。一段落し、草刈り機を背負いました。カラスノエンドウが伸びていました。刃を替えたので、切れ味がよかった。これで正午前。バナナ入りのヨーグルトが昼ご飯でした。食べてすぐさま軽トラに乗りました。フォークとスコップを持って運動公園へ。陸上競技場脇に盛ってある刈り芝を持って帰るためでした。腐葉土のような感じになっているのでした。菜園にいいなという考えでした。野球場玄関横にある管理人室を訪ね、その旨を言いました。始末に負えなくて困っている、好きなだけ持ってけ、との二つ返事。荷台を山盛りにしました。積んでいる最中、あれこれ思いました。ここは2002年日韓ワールドカップの際、チュニジアのナショナルチームがキャンプした所です。ということは、拙宅の菜園に育つ野菜、W杯出場国の練習を支えた芝が肥やしになって育ちます。不味かろうはずがない。
　わけのわからないことを書きました。道中、シバザクラの絨毯を見ました。カメラのシャッターを切りましたが、ダメでした。SDカードを挿し忘れていました。悔しい。
　前後します。家を出る前、父曰く「草刈り機が故障した、分解したらよう組み立てん、元々重かった、もっと軽いのが欲しい、おまえの嫁も使うだろうから新しいのを新調してくれ」ということで、腐葉を満車しての後、東亜林業機械へ廻りました。新ダイワの新式を買いました。若が組み立てている最中、彼の奥さんとお母さんと話をしました。この時期になると草が伸び放題、若いモンは庭の草刈りをしない、サクラは今日で終わり、明日からは雨・・・。店の看板猫タマエが近寄ってきました。妻が声をかけるとニャゴニャゴ。会話しているようでした。慣れた13才の雌。名前と勤務先、電話番号の書いた首輪をしていました。迷子になったときのためでしょう。後から来たお客さんが話しに加わりました。弥生道の駅に花見客がいたよ、一升瓶を持っていた、明日は雨だな・・・。いいな、昼酒。
　帰りに妻の実家に寄りました。芝を刈りました。何年も前、義母にプレゼントした芝刈り機は好調です。電動ですが、馬力があり、よく切れます。20坪ほどの面積ですが、あっという間でした。
　住吉神社のサクラも満開でした。何組もの若者たちがバーベキューを楽しんでいました。中に知った顔がいました。ちょっと寄って、缶ビールの2~3本もらって・・・。でも、なにせこの格好です。堆肥を積んだ軽トラを降りたら、嫌がられるわな。欲な男と思われてもいけない。ということでまっすぐ帰宅。積んだものを畑に撒いて、トラクターで鋤き込みました。先日、埋めたイワシがほどよくなって、いい感じの匂いがしました。土の肥えていくのを実感します。
　少し薪を割りましたが、グロッキー。直ぐにやめました。風呂に飛び込み、プルトップを引きました。2本やっつけ、うつらうつら。黒霧を舐めながらカープの応援をしました。一本のでないもどかしさ。結局、引き分けに終わりました。

　今日の一句

　軽トラに堆肥積むべくフォーク持つ拳に汗の垂る心地よし

　今日の写真です。玄関のプランター、ノースポール。



　梅の木下のムスカリ。青がよろしい。



　上の枝はもう実をつけています。



　観賞の花もよいですが、野菜のそれも悪くありません。エンドウです。