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2001.12.20
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カテゴリ: その他の読書録




 なぜ「全一冊」かというと、もとは『老人力』『老人力2』と、単行本では二冊だったものを文庫化に当たって一冊にしたから。
 初出一覧を見ると、ほとんどが「ちくま」に掲載されたもので、連載の書籍化なのだが、前半と後半では趣が違う。
 前半は、思い出せないことが多くなった話や、東京ドームのチケットをなくしてしまった話など、「老人力」とは具体的にどのようなものであるかを説明している。
 それに対して後半は、やや趣が異なる。
 「老人力」という言葉がブームになる一方で、「まだまだ若い者には負けない」というのを老人力と表記するような誤用も目立ってきたためか、「老人力とはこれこれこういうものである」という、理論的な記述が多くなる。実際、「老人力という言葉の乱れ」という章まである。
 さて、全体を通しての感想を述べれば、これは、ものの見方について書かれた本である。
 ものを忘れるのを、「衰えた」とせずに、「忘れる力がついた」ととらえる。現象としては一つのことでありながら、それをどう見るかによって印象が変わるのである。
 筆者にはもちろん老人力が随分ついているわけだが、それにしても、忙しい人である。しょっちゅう仕事に追われているらしい。こう忙しくては老人力の発揮のしようもないのでは、と思うが、そうでもないらしい。
 楽しく老人力を発揮しているようだ。





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Last updated  2005.04.01 21:41:01
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