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2006.01.21
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廣済堂。1982.10.25初版。1983.12.15第3刷。
 歴史学者である著者が、主に戦国大名のエピソードをつづる。
 第1部「戦国群雄をめぐるエピソード」、第2部「信玄・謙信をめぐるエピソード」、第3部「信長・秀吉・家康をめぐるエピソード」に分かれている。
 興味深い話を集めて、という趣旨はわかるのだが、「戦国時代」というのがけっこう長期間で登場人物が多い上、縁戚関係が複雑に絡み合っているので、なんだかよくわからない。
 かといって、武将それぞれ寿命が違うので、単純に時代順に並べることもできない。
 正直なところ、歴史的な真実を述べたところよりも、「家康が三人いたという奇説」(p237)が面白かった。
隆慶一郎 が好んで用いた、世良田二郎三郎がなりすましたという説は、古くからあるものだったと始めて知った。
 もちろん、著者は、考証の上、それを否定している。もっと珍説奇説を紹介した方が「おもしろ読本」らしくはなったと思う。


「黄金を、内心ではほしがりながら、表面それを卑しむという一般的風潮は、じつは、江戸時代半ばからはじまったものなのである」(p235)という。
 したがって、秀吉の黄金の茶室は、成金趣味で嫌みだと切って捨てることはできないのだ。
 こういうことをもっと紹介して欲しかった。

 また、この本が書かれた時代を思わせる表現も印象に残った。
「現代のドライ娘や、よろめき夫人ならば、軽蔑するのが当然であって」(p178)。
 「ドライ娘」も「よろめき夫人」もすでに死後だ。

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Last updated  2006.01.21 20:04:18 コメントを書く
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