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September 9, 2013
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みなさん、こんにちは。深夜から明け方にかけてテレビを見っぱなしだった方もいらっしゃるのでしょうか。朝のニュースはオリンピック2020の話でもちきりでした。図書館に貼ってあるポスターにも「おめでとう」の文字が。いいニュースが走るのは早いですね。

こちらはアフリカの人たちを主役に据えた短編集です。


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アメリカにいる、きみ
チママンダ・ンゴズィ・アディ-チェ
Collected Stories

表題作はもう一つの短編集『明日は遠すぎて』の表題作同様、神の視点で語られる。この作品のもう一つのタイトルは“何か首のまわりに”。ナイジェリアからアメリカに渡った女性が、「夜になると首のまわりに巻きついてきた何か」に苦しめられていたが、「だんだん緩んでいって、消えていきそうな」「ほとんど完全に消えた」と“何か”から解放される過程を追っている。並行して彼女と白人男性との恋愛を描くことで、“何か”の正体について明示せず、読者の想像に委ねている。
 この短編と『新しい夫』『イミテーション』『ここでは女の人がバスを運転する』では、アメリカは富と成功の象徴だ。才覚さえあれば誰でも成功することができるし、成功を求めてやってくる者は誰でも受け入れるようなイメージがあるが、一方で―アメリカ人なんて最初からいなかったにも関わらず―アメリカ人以外の人々に対しては深く知ろうともせず、勝手な判断を下すという側面もある。『アメリカにいる、きみ』の、白人男性といるヒロインに向けられる目、『アメリカ大使館』における、ヒロインに対する杓子定規な対応がそれにあたる。「アフリカはひとつの国で、住人はみんな知り合いだと思っている」(『アメリカにいる、きみ』)「おまえさんは人種のことになると、ひどく神経質だね?アフリカ人はそうじゃない、もちろん、アメリカに住んでいなければの話だからね」「アフリカ人についてはなにもかもご存じのようですね」(『見知らぬ人の深い悲しみ』)そしてこうした認識は、何もアメリカ人だけが抱くのではなく、私たちにも当てはまる。こうした十把一からげの発想を、著者は軽妙な文章で、さらりと、批判している。
 のち、長編に生まれ変わる『半分のぼった黄色い太陽』は、ビアフラ戦争の初めから終りまでの間に、ある家族に起きる変化を、イボ人の間に伝わる格言を交えて描いている。一家は戦争の過程で多くを失い、傷ついていくが、辛うじて生きのび、未来に続く何かを生みだしている。この家族自体がビアフラの象徴だ。
 このように、ナイジェリアのみではなく、普段私たちがアフリカとまとめて呼ぶ国にはそれぞれ異なる歴史があり、一人一人が持つ認識もまた違う。いつ、どこの国で、誰が抱いてもおかしくない感情とシチュエーションを、ナイジェリアで起こった出来事と取り混ぜて描かれた作品群を読むと、著者自身が願ったように、「アフリカ人の目線を通して等身大のアフリカと向き合う」ことが、とても自然に出来るのではないか。






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最終更新日  February 3, 2015 09:26:03 PM
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