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恐縮ですが、ブログを引っ越しておりますので、今後はこちらでブログをご確認ください。ちょーちょーちょーいい感じ(http://wkwk.tv/chou)
Mar 3, 2005
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表題の件が決まりましたので、ご案内です。■場所:大手町ビルヂング3階 NTTレゾナント社会議室 (地下鉄大手町駅A5 or E2番出口 地下直結)■日時:3月7日(月) 19時半~21時半■料金:100円(ジュース代)■飲食:各自持ち込み可■必要なもの:お名刺お名刺にて参加者の確認をさせていただきたいと思っておりますので、ご持参ください。3階に着かれましたら351扉奥の銀の自動ドアを入ってください。そちらにご案内の方がスタンバっております。遅れて来られる方は恐縮ですががんばって探してください(場所が少し分かりにくいので)。参加~!って人はこのブログのコメント欄で「参加!」って書いてもらうか、thoda@yahoo.co.jpまで「参加!」とメールをください。既に連絡いただいている人は大丈夫です(皆さんこっそりとメールで「コメントは何もできないけど参加でいい?」って聞いてきてくれるのですが、全然大丈夫ですよ!)。ドタキャン、ドタ参加全然ありです! でも、できれば事前にご連絡いただけると助かります~。フジテレビ、ライブドア、ニッポン放送のうち、どの企業が正しい行動をしているとか、そういうのを決める場ではなく(まあ、それは裁判官にお任せして)、ライブドア、ニッポン放送の件をあくまでM&Aやコーポレートファイナンスの一つのケーススタディとして扱い、ちょっとだけみんなでお勉強して賢くなった気分に浸りましょ、って感じでいきましょうか。
Mar 3, 2005
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「リーマン・ブラザーズ証券が日本のメディア業界を買収しようとしている」というメディアの報道を信じている人が結構多いと聞きました。が、これは絶対にないです。すごい単純な理由なのですが、リーマン・ブラザーズの2004年の純利益率は約20%です。それに対して、フジテレビ、ニッポン放送の純利益率は5%程度です。フジ、ニッポン放送の利益率は日本企業の中では高いほうです。ただ、リーマンの利益率はそれを圧倒的に凌駕するわけです。つまり、リーマンがフジなり、ニッポン放送なりを買収してしまうと、純利益率は下落します。すると株価は下がります。で、株主はぶーぶー文句を言います。株主がぶーぶー文句を言うと経営陣はクビです。ので、リーマンがフジやニッポン放送を買収することはないです。ウォール街の投資銀行はあらゆる業界の中でもとにかく利益率が高い。私がリーマンに入社したときも、初日から「利益率の高い仕事をするんだ。これが昨日の株価だ。この株価をドンドン上げるんだ!」というような訓話を受けました。それは訓話ではなく、もう、経営方針そのものでしたね。「なんだか偉いがっついたところに来てしまったなあ」と思っていましたが、毎日をそんなペースで過ごす人たちが自分の本業以外のことに手を出して利益率をさげることはまずないと思います。
Mar 2, 2005
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結論的には有効な敵対的買収に対する防衛策はないです。最近いろんな横文字の防衛策が言われていますが、聞こえはかっこいいですが、たいしたことは何も言っていないです。例えばポイズン・ピル=毒薬とか訳されて、「うおー、なんだか怖そうだぞ」って感じですが、まあ、もっと日本語的に簡単に言うと「嫌がらせをする」だけのことで、ホワイトナイトも「お助けマンを呼ぶ」だし、ゴールデンパラシュートも、「資産の持ち逃げ」って感じです。まあ、でもこれらのしょさいを語りだすとややこしく、プレゼンを作ると100ページぐらいにはなります。で、「フムフム、これが海外の防衛策か~、なるほど!」と思っても、何の役にも立ちません。まあ、知的好奇心をちょっと満たすぐらいはできるかもしれませんが。以前のブログにも書きましたが(http://plaza.rakuten.co.jp/ibanker/diary/200409300000/)、これらについて議論するだけ結構時間の無駄なんですね。政治家、法律家、金融専門家などが、「早期の敵対的防衛策の導入を!」って躍起になっていますが、非常にリソースの無駄遣いですね。昨日ロンドンの投資銀行に勤務する友人と話していましたが、海外での敵対的防衛策は非常に単純ですぐにそのアドバイスは終わるとのこと。「誰が、どのような戦略で、企業価値を最も高めることができるか」この1点をもっとも明快に株主に提示できる人を株主は選択するわけです。で、そうでない人が経営に従事することに対しては株主はノー、といいます。それが取締役解任決議なのか、代表訴訟なのか、いろいろと手法はありますが。従って、今回のライブドアの件も、誰が最もニッポン放送の企業価値をあげることができるか、それが明快になった時点で株主はその人を選ぶわけですね。どの意味ではまだ誰もその点をキチンと説明できていないですね。
Mar 2, 2005
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ちょっとライブドアの件は、硬直状態なので、今のうちに基本に戻りますね。そもそもライブドアがどうして批判されるかという基本をまだ書いていませんでしたね。1、ニッポン放送の買収がマネーゲームに見えること2、持分の3分の1を取得するならTOBをかけること、というルールに違反していることこの二つが大きいですよね。まず、一つ目に関してはライブドアはニッポン放送を買収することによって、どんなメリットがあるかをキチンと説明しないといけないです。例えば、「ニッポン放送の売上は○%上がります」とか、「利益率は○%向上しますとか」。そして、聴衆者に対しては「こんなワクワクするサービスを提供するんです」と言えればベスト。それがまだ見えないので、マネーゲームに見られてしまうんでしょうね。このあたりは堀江氏の今後の課題だと思われます。そして、二つ目。これが一番物議を醸し出しているわけですが、証取法によると「不特定多数の人から5%以上の株式を購入する場合、及び3分の1以上の持分を市場外で買い付ける場合は公開買付を行うこと」、となっています。今回の堀江氏のやり方は、不特定多数の人たちから株式を購入しているわけではないので、5%以上持ってもTOBをする必要はありません。では、物議を醸し出しているのは、そうです、市場外で3分の1以上所有する場合です。ある会社の株式の3分の1を所有すると拒否権が発生します。この拒否権は非常に大きな影響力を持つので市場外で3分の1以上の買収の場合は公開買付をして、「私はこの会社の3分の1以上の株式取得を目指して、○○円で公開買付を行います」と宣言しないといけません。これは株主公平の原則ということで、市場外でそれほどに影響力のある持分を持つ人が出てくるならば、公開買付という形で事前に公して、他の株主からも承認を得ること、みたいな概念があるのです。で、今回のライブドアですが、細かいところを除くと公開買付を行わずして3分の1以上を取得できる方法、しかもそれが法制度の不整備をついた形で実現しました。ので、合法なのですが、法制度の不備をついた=紳士協定に反する、ということで、批判されています。で、ライブドアがとった手法はTostnetと呼ばれる東証の手続きでして、この手続きを用いて大きな持分の移動があるということはあまり想定されていませんでした。このTostnet、興味ある方はこちら(http://www.tse.or.jp/cash/tost/)で確認できますが、市場営業時間外にも匿名の相手を探して実質的に合いたい取引を可能とする制度ですね。どうしてこんな制度ができたかというと、そもそも制度は1998年にできています。そうです、金融不安の真っ只中です。当時、日本の金融機関は持ち合い解消に躍起になっていました。つまり、持ち合い株式を売却しないといけなかったのです。で、その株式を市場で売却すると株価の下落要因となります。うーん、困った、ということで誕生したのがこの実質的なあいたい取引を可能とするTostnetの誕生でした。つまり、金融不安のさなかにあった日本の金融機関の持ち合い解消のために急場で作られた制度です。この制度の下金融機関は持合を解消していきました。従って、この制度の虚をつかれる形での今回のライブドアのやり方は、金融庁をはじめとする政府側は認めたくはないのですよね。まあ、いづれにせよ、ライブドアはそのような虚をついたわけです。「原則3分の1以上を市場外から買い付けるときは公開買付を経るべきと知っていながら、そんな虚を突いたやり方はルール違反だ!」というのが今回ライブドアが批判されている大きな理由ですね。もちろんそれ以外にも根回しがなかったとか、日本の土壌にそぐわないとか、いろいろありますが、買収手法で見た場合はこのような形です。
Mar 2, 2005
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7日(月)にやる予定のお勉強会の件ですが、どっちがいいですか?1、カフェバーで2、貸し会議室で1なら軽く飲みながら談話って感じでカジュアル感があって、気軽に参加できる雰囲気が作りやすいですかね?2はホワイトボード、プロジェクタ、インターネット環境があるのがいいですかね?現在20名ぐらいですが、みなさんの投票で決めましょ。皆さんお仕事とか忙しいでしょうから、申し込みは直前まで受け付けますね~。ドタキャン、ドタ参加ありでいきましょ。あと、お勉強会の冒頭に今回の件をおさらいできる簡単なプレゼン資料を私のほうで用意しておいたほうがいいですかね?作ってブログにアップしておけば、参加できない人もご覧になれていいですかね?
Mar 1, 2005
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さて、ライブドアの提携申し込みを断ったフジテレビですが、この提携断りはあまり話題になっていませんが、少し経つとこの件にもスポットが当たるかもしれないな、と思っています。放送企業というのは特殊でして、その株価や企業価値も極めて特殊です。どういう意味で特殊かと言うと、(1)景気連動性が非常に高い、(2)市場の大きさが毎年変わらない、のですね。放送企業の収益源の大半はコマーシャル、つまり広告収入です。クライアント企業は通常、「売上の○%を宣伝・広告に充てる」というような形で宣伝・広告の予算を企業内で決めます。そしてその宣伝・広告の予算のうち、○%をテレビに、▲%をラジオに、■%をインターネットに、というように配分します。つまり、クライアントである企業の売上高が上がると、広告出稿予算は増えるので、テレビコマーシャル1枠の単価も上がります。一方で売上高が下がると広告出稿予算は下がるのでコマーシャル1枠の単価も下がります。つまり、放送企業の収入・収益はクライアントの売上高に大きく左右されます。つまり、景気に左右されるのですね。ということは、放送企業の株価は景気連動性が高いのです。日本経済がいいときには株価は高く、悪いときには株価は低くなる、と考えればいいでしょう。で、投資家から見た場合ですが、このような株式は比較的投資しやすい一方、「つまらない株式」になってしまいます。では、投資家はそんな放送企業の中でもどういう企業に投資したいかというと、景気の良し悪しに左右されずに収益を上げる企業ということになります。それはつまり広告収入以外の売上比率を高めるということになります。放送企業が広告以外の売上で収益を上げるにはどういう事業が考えられるかというと、コンテンツビジネスですね。例えばテレビドラマやバラエティー番組。これらは通常、1度放送されるとあとは倉庫に眠ってしまいます。再放送されるものはほんの一部でしかありません。これらをマルチ活用することによって収益源を増やそうというものです。そして、他メディアの活用も上げられます。という流れで来ると、どうもインターネットの活用というのは無視ができないような気がします。そして、二つ目の市場の大きさですが、これが変わらないというのは、1年は24時間365日ですよね、これは絶対に変わらない。そして、日本国民のテレビ視聴時間というのも減ることはあってもなかなか増えることはない。つまり、市場の大きさは変わらないわけです。この変わらない大きさの市場を今は民放5社で分け合っています。もし万が一6社目、7社目が出てきたりすると・・・ここまで来ると大体お分かりかと思いますが、放送企業が収益を上げていこうとすると、1、視聴率を上げて、広告単価を高める2、広告収入以外での収益を増やすの二つしかないんですよね。1に関しては周知の通り5局で激しい競争をしています。一方、2に関してはまだまだ手付かずの状態です。どうして手付かずかというと、広告収入というのは非常に収益性が高いのですね。ので、他の事業を始めてしまうと確かに売り上げは上がるのですが、収益性は低くなる。収益性が低くなると投資家は嫌がりますので、手を出しにくくなる、訳です。ので、手をこまねいてひたすら視聴率合戦をするか、収益性がなるべく低くならない形で広告収入以外の収益源を確保して、向こう10年の競争に備えるか、どちらかだと思いますが、どちらを選択するかは経営者の判断ですね。
Feb 28, 2005
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ライブドア、ニッポン放送、フジテレビの件本件、ブログだけでは理解がついていかない部分も多々あると思いますので(かく言う私もコメントに返事しきれていませんし、みなさんの高度なコメントを理解しきれていないところもあります、ごめんなさい!)、3月7日(月)にお勉強会を開きます~。ご興味ある方、ぜひご参加を!とりあえずこれさえ分かれば概要は掴んだよ、って形にしようと思います。7日はフジテレビのTOB終了日なので、そのTOB結果から今回の案件をより理解するにもタイミングとしてはちょうどいいと思います。■内容:ライブドア、ニッポン放送、フジテレビの件をより理解してみましょ。■日時:3月7日月曜日、19時半~21時半■場所:参加人数が見えてきたらどこか場所をおさえて、当ブログで告知します。都内港区、渋谷区で検討■料金:場所代&軽食を実費で(できれば3,000円程度で抑えたいですね)参加ご希望の方は、このブログのコメント欄に「参加」って書いていただくか、thoda@yahoo.co.jpまで「参加」って書いたメールくださいね。当日は、ライブドアやフジテレビに対する感情論はできるだけ抜きにして、以下内容を中心とした建設的なお勉強会にできればな~、って思います。-案件の概要(今さら恥ずかしくて聞けないや、ってことも全部すっきりしてしまいましょ)-そもそも会社経営って誰のために、何のためにするのだろう?-株主価値を上げるって、それって、いったいどういうこと?-どのようなことをすると、ラジオ、テレビ、インターネットというメディアをより楽しくできるだろうか?内容はざくっとしたものですが、当日集まった人たちで何か楽しい会合を形作れればいいなあ、と思います。今回の件は、私も含めて、知識、理解が足りなくて当然ですので、むしろ、知識、理解が足りていないな~、っていう方が気軽に参加していただけるような形にしますね。
Feb 27, 2005
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「会社は誰のもの?」この議題。最近は「会社は株主のもの」という台詞が当然のようにテレビでも新聞でも言われだしているので、それに対して、疑問を挟んだりする余地が少なくなってきていますが、やはり違和感がある、という人は多いと思います。「だって、会社は社員のものでしょ。株主なんて、最初は確かに株式を購入するためにお金を投資したかもしれないけど、それ以上のことはしていないでしょ?」という発想はごく普通なのだと思います。かく言う私も就職したてはそのように思っていました。一方、「会社が誰のものか?」というと、やはり資本関係、経済的なリターンで考えると会社は株主のものであり、それ以外のものではないのです。この理解をするに当たって、私は次のような例えでしっくりきたのでした。「株主=芸能プロダクション」歌手や芸能人がデビューするに当たって最初に一番必要なのは、芸能プロダクションにデビューをさせてもらうことです。会社ができるに当たっても、株主にお金を入れてもらってデビューする必要があります。歌手、芸能人はデビュー後、めちゃくちゃ大物になっても、結構な利益はプロダクションに持っていかれます。大物になった後は、プロダクションの必要性はどんどん低くなっていくのですが、持っていかれる利益は大して減りません。これはやはり、最初の当たるか当たらないかまったく判らない段階で、プロダクションがリスクを取り、リソースを投入してデビューさせたことに対するリターンなのです。つまり、大きなリスクをとって大きなリターンを得る。デビューしたいと思っている歌手の卵、芸能人の卵は山ほどいます。一方で、毎年毎年たっくさんの企業が生まれています。これらの卵な人たちと、毎年生まれる企業とは、プロダクション、株主と、名前こそ違うものの、同じような形でデビューさせてもらい、そして、大物になった暁にはリターンを提供する、という構図で同じではないでしょうか?こういう形で私は「会社は株主のもの」ということを一番すんなりと理解した記憶があります。
Feb 26, 2005
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ライブドアの件は、司法の場に持ち込まれたことにより、小休止、ですね。しばし、様子を見ましょう。さて、ミーハー的な観点ですが、24日朝の日テレ「情報ツウ」に出演させていただいたときの様子をご紹介しますね。スタジオでの生放送って、なかなか経験できないので、皆さんとその経験を共有ってことで。少しでも雰囲気をつかんでいただければな、って思います。「おはようございます~」7時半に麻木久仁子さんと峰竜太さんがいらっしゃる打ち合わせルームに通された私。部屋にはたくさんのモニターでいろんな番組がやっている。「お!来たねー!」峰さんが明るく迎えてくれる。そして、麻木さんも満面の笑みで。私が打ち解けるまで10秒もかかりませんでした。さすがプロですね、お二方とも。その後「視聴者は主婦だから、簡単に説明してね!」「横文字禁止よ!」「30歳か~。わっかいねー、うん、いいねえー」と峰さんと麻木さんが場を上手に和ませながら、同時にキチンと打ち合わせを進めていく。今回の件の鍵となる論点などを的確に把握されていく。毎朝こうやって、いろんな話題のことをスパンスパンと理解し、それを視聴者に分かりやすく伝達するということを毎日なさるって、すごいことだな、と感激。。5分ぐらい前に勝谷さんと、行列のできる法律相談所の住田弁護士が合流。お二方ともまた私に気を使ってくれる。すごい気配り。そしてみんなでスタジオに。オープニングは私はカメラの後ろからステージを見ていましたが、放送3分前、1分前、30秒前、10秒前と本番がドンドン近づく。そして、本番。さっきまでステージ上で談笑していた出演者の皆様が「キリリッ!」って表情が完全に切り替わるのです。これはホントに感動。どんな仕事でもそうなのですが、プロである姿を見ると感動しますよね。感動に浸っている時間もなくVTRへ。そしてスタッフの方が「じゃ、保田さんステージにどうぞ~」っておっしゃっている間に麻木さんと勝谷さんの間に私の席が作られて、着席。で、5人でカメラの前に座る。VTRは約10分弱。モニターでその内容を確認しながら、他の4人の方々とVTRの内容に関してなど話をしている。さすがにこの5人で並んでカメラの前に座った時は緊張しました。ちょっと手が震えていたりして。でも、意外と冷静で、冷や汗もかかず。そして、VTRが終わって、また生放送に。で、私が紹介されて「おはようございます。よろしくお願いします。」って言ったんだけど、たったこの一言が喉の奥からきれいに出てこず。。。う、これが本番の緊張か!そして、峰さん、麻木さんのオープニングコメントの後に私にコメントが求められる。言葉が喉の奥から出てきてくれよー、と思っていたら言葉は出てきた。で、何とか発言はしている。と、そんな状態で、なんとか乗り切ったわけです。なんとか乗り切ったというのが正しい表現で、稚拙なコメント、そして流暢でない発言、大変申し訳なかったです。で、気がつくとカメラの前に「麻木:保田さんありがとうございました」というメッセージボードが出ている。で、麻木さんが「では、ありがとうございましたー」で、お終い。ここでCMかVTRに。出演者の皆さんに「お疲れさまー」と言っていただいて、私はステージを降りてきました。こんな感じでした。で、荷物を渡されてスタジオを出るまで、本番開始から約15分程度。めっちゃくちゃ早かったです。
Feb 25, 2005
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新たな動きが出ました。ニッポン放送がフジテレビに新株引受権を発行することにより、フジテレビがニッポン放送を子会社化(するかも)このニュースの解説ですよね?ハイ、わかりました。以下、どうぞ!あ、一連のライブドアの件で24日朝8時の日テレ「情報ツウ」に出演させていただくことになりました。お暇な方はどうぞ~。今回の件、簡単に言うと、「フジテレビによるライブドアに対する脅し、ユスリみたいなものです」新株予約権とは、将来、株式を購入することができる権利(オプション)です。今回のスキームは- フジテレビはニッポン放送株式1株を5,950円で買う権利を購入できる- オプションを全部行使すると、フジテレビは最大でニッポン放送株式4,720万株を購入できる- このオプションを購入するために、フジテレビはニッポン放送に対して156億円を支払うどういうことかというと、現在の発行済み株式数は3,280万株です。堀江氏はこの半分、約1,640万株を買い取ることで、ニッポン放送株式の51%を取得し、連結子会社にしようとしています。現在堀江氏は約1,300万株程度を既に買取済なので、あと数百万株で目的達成です。しかし、今回のニッポン放送-フジテレビのスキームが実現すると、発行済み株式数が最大で3,280万株+4,720万株=8,000万株になるわけです。すると、例え堀江氏が1,640株を購入したとしても、瞬間的に51%を保有できたとしても、最終的には1,640万株÷8,000万株=20.5%にしかならないのです。つまり連結子会社にできなくなります。なお、このスキームは本日のニッポン放送取締役会では決議されましたが、フジテレビがそのオプションを購入するかどうかの決定は3月2日以降、つまり、現在進行中のニッポン放送に対する公開買付が終了し、その結果を見てから行うのです。つまり、ライブドアがフジテレビの公開買付に応じてきた場合は今回のスキームは実行しない、一方で、ライブドアが公開買付に応じてきた場合は、今回のスキームを実行します、と言っています。つまり、フジテレビは「ライブドアさん、ニッポン放送株式の買付を進めるのは全然結構ですよ。ただし、最終的には我々がオプションを行使するとあなたの持分は20.5%にしかなりませんよ。それでも買付進めますか?20.5%なんて中途半端な持分だと何の意味もないので、今回のフジテレビが実施している公開買付に応募してしまいなさいよ」と言っている訳です。確かに800億円を投資して、最終的には20.5%しか保有できず、事業シナジーも創出できないとライブドアは非常に困ります。それであれば800億円を別の投資に使うでしょう。ライブドアがそういう苦しい状況になるだろう、という予想のもと今回フジテレビはこの奇策を用いたわけです。で、困ったライブドアが公開買付に応じてくれればバンザイです。フジテレビの公開買付価格は5,950円です。ライブドアは一株6,050円以上で買っているので、ライブドアを困らせて、しかも損をさせてライブドアの持分を買い取ろう、というのがフジテレビの目算です。したたかですね。さて、今回の件、違法行為だ!という声も上がっていますが、合法か違法か、と言う意味では「新株引受権を発行する」ということ事態は合法です。ただし、その目的が「経営権取得のため」だけである場合は、違法とされる可能性もあります。既存のニッポン放送株主から見た場合、株主価値を無視したスキームで、コーポレートガバナンスが完全に欠如しています。どういうことかといいますと取締役は株主価値を最大化するために「株主に雇われて」いるのです。その取締役が株主価値を無視した行為をすることはコーポレートガバナンスの崩壊につながります。したがって、「株主価値を著しく棄損した」という理由でライブドアはニッポン放送・フジテレビを訴えることができます。いわゆる株主代表訴訟です。堀江氏が勝つ可能性、十分にあると思います。流れを追って説明すると、- 新株引受権の発行は取締役会だけで決定できる(株主総会を開かなくて良い)- 株主総会を開かなくていいので、堀江氏40%もの持分を持っていながら拒否権を発動できない- 一方、取締役会というのは株主価値の最大化を目指す機関であるので、40%もの持分を有する株主の意向に反する決議をするのはコーポレートガバナンスの観点からは非常によくない- つまり、今回の新株引受権の発行を決議したニッポン放送の取締役の皆様は、ご自身の保身のために今回の防衛作を取ったと言われても反論の予知が薄い- しかもニッポン放送は取締役が26人もいるので、自分たちの保身のためである可能性は低くない- それはつまり、ニッポン放送取締役による、ニッポン放送という会社を私物化することにつながるため、株主にとっては不利となる- 株主にとって不利となる行為をする取締役会を株主は訴えてもおかしくないまたフジテレビのやり方ですが、ニッポン放送を買収したいのならば正々堂々とライブドアとオークションを行って戦うべきですね。つまり、今の5,950円では必要株数を買収できないと思うならば、その価格を引き上げ、誰の目にも明らかに「フジの条件の方がライブドアの条件よりもいいので、フジテレビに株を売ります」と既存のニッポン放送株主に思わせればいいのです。では、どうしてフジテレビはそれを行わずに、新株引受権の買取に158億円も支払うのか。これは「ライブドアには一文たりとも儲けさせない」という強い思いがフジにあるからですね。例えば、普通にオークションを行って、フジテレビがライブドアよりも高い価格(たとえば6,550円)でニッポン放送を競り落としたとしましょう。で、それにライブドアも応じてきて、ライブドア保有のニッポン放送株式を売却したとします。すると、フジテレビはニッポン放送株式の50%以上を保有できますが、一方でライブドアは一株あたり500円儲けることができます。つまり約50億円の儲けです。この儲けはフジテレビにとって、とにかくシャクに触るのです。ので、市場で買い付ける価格を引き上げて、ライブドアに儲けさせるよりは、158億円をグループ会社であるニッポン放送に支払って、買付価格を5,950円にしたままでニッポン放送を買収しようという作戦です。よくできたスキームですが、これがもし可能となるならば、日本の株式市場、何でもありになってしまいますね。コーポレートガバナンスが完全に欠如します。執行役員制度の導入など、ここ数年日本の市場はコーポレートガバナンスの導入に躍起になっていました。もし、今回のフジテレビの件が認められると日本市場、日本企業は5年~10年ぐらい逆戻りしてしまいますね。また、新株引受権の行使によって新たに発行できる株式数は4,720万株、今の発行済み株式数が3,280万株ですが、これは以上です。上場企業ではありえないです。通常は新株引受権によって発行される株式数は、発行済み株式数の最大10~20%程度におさえるのがセオリーです。やはりやりすぎですかね。。長くなりましたが、今日のニュースの概要です。普通に公開買付価格でオークションをすべきだったと思いますがね。。。何かご質問があればいつでもどうぞ~
Feb 24, 2005
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「そこまでして買収して、ライブドア自体の株価にプラスなのか、と考えてみたりします」確かにそうですよね。ということで、ちょっと見てみました。ニッポン放送株式50%を買収すると、ライブドアはニッポン放送の利益の50%を連結決算として自社の利益に組み入れることができます。ライブドアの2005年9月期予想当期利益:58億円現在のライブドアの発行済み株式数:6.46億株つまり、現在のライブドアの一株あたり利益は58億円÷6.46億株=9.0円です。一方、ニッポン放送の2005年3月期予想当期利益は54億円ですので、その50%は27億円です。つまり、ライブドアはニッポン放送株式50%を買収すると、自社の当期利益が58億円+27億円=85億円となります。一株あたり利益9.0円を維持しようとすると、ニッポン放送株式50%買収後のライブドア株式数は85億円÷9.0円=9.44億株以下である必要があります。つまり一株当たり利益を減らすことなく、今回新規で発行できる株式数は9.44億株-6.46億株=2.98億株です。今回の転換社債は800億円でしたので、転換価格が800億円÷2.98億株=268円以下にならなければ一株あたり利益を減らすことなくてすみそうです。ただし、それは今回の800億円転換社債以外に追加での転換社債発行や株式発行がない場合、というのが大前提となりますが。ただ、転換価格が268円になるってことは株価が約300円あたりでウロウロしている局面ですので、それだとライブドアとしては苦しいですよね。いづれにせよ、転換価格が268円以下にならず、株式を用いた資金調達が今回の800億円転換社債だけで済む状態でニッポン放送の50%株式取得ができたなら、ライブドア1株あたり利益は増加しますね。
Feb 23, 2005
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「今週後半~来週前半のどこかでライブドアがニッポン放送株式に対する公開買付を実施」これが普通に行くと次のメジャーアクションだと思われます。その前にひとつ気になる記事があったので、公開買付に関しての正確な理解をもっていただけるように簡単な解説をします。=============ライブドア、4割超を取得=フジはTOB成立に自信―ニッポン放送株攻防(時事通信) - 2月21日20時3分更新*インターネット関連企業のライブドア は21日、ニッポン放送 の株式を議決権ベースで40%超まで取得したことを明らかにした。一方、フジテレビ は同放送のTOB(株式公開買い付け)成立に必要な25%超の株式を、既に確保したと示唆しており、同放送株をめぐる両社の攻防は一段と激しさを増してきた。 ライブドアは8日に同放送の株式35%を取得し、筆頭株主に浮上。堀江貴文社長は「株式51%まで買い増し、役員を送り込む」としており、同放送株を買い増す方針だ。フジサンケイグループの事実上の持ち株会社である同放送を通じて、テレビや新聞などを擁する同グループの間接支配を目指している。 ==================フジテレビの日枝会長が「ニッポン放送の24%台後半まで取得した。25%株式は取得できる!」と騒いでいらっしゃるようです。さて、本当にフジテレビは25%取得できるでしょうか?それを阻止できるかもしれない方法はなんでしょう?今回のフジテレビによるニッポン放送の公開買付の概略は以下の通りです。-買付価格:1株あたり5,950円-最低獲得株数割合:25%-最高獲得株数割合:買付に応じる株数全株買付価格は明らかなので説明はいりませんね。最低獲得株数割合とは、最低でもニッポン放送の25%株式を取得すると言っています。逆に25%取得できない場合はそもそも買付を中止すると言っています。最高獲得数が上限ナシ、なので極論するとニッポン放送の100%株式の応募があった場合は全株買い取ると言っています。で、日枝会長によると週末時点でこの公開買付に24%台後半の株式の応募があるような感じです。あと1%ぐらいはなんとか集まるでしょう、というのが彼の憶測。公開買付で一つ注意しないといけないのは、株主側が公開買付に一度は応じたとしても、それを公開買付期間中であればキャンセルできます。つまり、買付期間終了までにキャンセルがなければ確かにフジテレビはニッポン放送の25%株式を取得できそうです。一度買付に応じた株主がその申し込みをキャンセルする事態とはどんな事態でしょう?それは他の第三者が1株5,950円よりも高い値段で公開買付を実施した場合、です。つまり、ライブドアが1株5,950円よりも高い値段、例えば6,000円で公開買付を実施したとします。すると経済合理性ではライブドアの公開買付に応じるほうが高く買ってもらえるのでいいわけです。ニッポン放送の株主のうち、機関投資家、及び、上場企業などは、対外的に合理的な説明をする必要があるので、通常は経済合理性の最も高い先に株式を売却します。つまり、たとえフジテレビの公開買付に応じていても、ライブドアがそれよりも高い株価で公開買付をしかけてくると、フジテレビに応じた分をキャンセルしてしまうかもしれません。当然、日枝会長はそれぐらいはご存知だと思いますが、老婆心ながら心配してしまいます。さて、では、ライブドアは5,950円よりも高い株価でニッポン放送株式へ公開買付をすれば今回の案件で勝てることになるのでしょうか?その可能性は高いと思いますが、あと数日たってからの出来事だと思います。ライブドアのそのような行為は再びニッポン放送株価の急騰を招きます。ライブドアがニッポン放送株式を購入した直後、ニッポン放送株価は、フジテレビとライブドアのオークション合戦が始まるかもしれないという憶測の元、8,000円を超えました。つまり、フジ、またはライブドアがニッポン放送のオークション合戦を開始すると、どちらが「降参」と言うまで、価格の吊り上げあいが始まります。そして、市場でのニッポン放送株価もグンと上がってしまいます。これは双方にとって好ましくないです。両者ともできれば安くニッポン放送を買いたいのです。したがって、ライブドアが今何をしているかというと、市場を刺激するようなニュース、動きは封じ込めて、ニッポン放送株価がナギ状態にある間に市場から少しずつ株を買い集めています。ニッポン放送株式は最近は1日当たり約35万株の売買があります。市場の株価にあまり影響を与えずに売買できる株数は一般的には1日あたり売買株数に対して最大で10%~20%程度だといわれています。したがって、ライブドアがニッポン放送の株価をあまり引き上げずに粛々と市場から株式を買い集めることができるのは、1日あたり3.5万株~7万株です。一方、ニッポン放送の発行済み株式数は3,280万株です。つまり、ライブドアは市場から1日あたり0.1%~0.2%ずつ持分を増やすことができます。案件発表から約10日経っていますので合計で約1%~2%は持分を増やすことができたでしょう。当初の発表では37%強持っていましたので、それに対して今日時点では40%と言っていますので、大体計算は合います。で、今後もライブドアは粛々と市場で株を買い進めるのでしょうか?彼らは50%取得を目指しています。するとあと10%必要です。仮に市場で1日あたり0.2%ずつ買っていけたとしても50日かかります。そんなカメみたいなスピード、ライブドアらしくありませんね。ということで、ライブドアは早晩また一括でまとまった数量を買い取る戦略をとるでしょう。証券法上、5%以上の株式を不特定多数から買い付ける場合は公開買付の手法をとることとなっています。ライブドアが一番最初にとった手法は「特定の少数から買い取る場合」のみ有効な手法でしたので、もうその手法は通用しません。したがって、彼らも公開買付をすることでニッポン放送の過半数の株式取得を目指すでしょう。では、そのタイミングはいつか。フジテレビの公開買付期間は3月2日までです。ライブドアとしては3月2日までに何らかの手を打ちたいでしょう。つまり、それまでに5,950円よりも高い価格でニッポン放送株式の公開買付を行う、これがセオリーだと思われます。
Feb 22, 2005
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週末のサンデープロジェクト。テレ朝の生放送番組で堀江氏が集中攻撃にあっていたようですね。私はテレビを見ないので直接は見ていないのですが。本件、実は非常に危険です。テレ朝も、出演者も気をつけないといけません。企業は公になっていない自社の情報はプレスリリースなどで「きちんと公の場で」発表しないといけないことになっています。聞くところによると堀江氏に対して、他の出演者がいっせいにいじめ攻勢をかけていたとか。心理的に超圧迫状態に堀江氏を追い込み、ライブドアの公でない情報をポロリと堀江氏が漏らしてしまったらどうするのでしょうね?もちろん、堀江氏は全ての情報を全ての投資家に公の場で提供すべきなのに、テレビだけで先に公表してしまうこととなり、経営者としての責務を全うしていないことになり、極論株主代表訴訟を受けます(週末の出来事で市場が空いていなくて直接影響を受ける人がいないのでそのような事態はどっちにしろなかったと思いますが)。一方、もしその番組の参加者、プロデューサーがある一人の経営者を過度の心理的圧迫状態に落とし込んで、企業の機密情報まで漏らさせたとしたらどうなるでしょう。タダじゃすみませんね。出演者、テレ朝、ともに厳重な注意が必要そうです。特にテレ朝はフジのことを対岸のこと、と笑っていられなくなると思いますので。。
Feb 21, 2005
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さて、核心に迫りましょう。ライブドアの転換社債に転換価格の修正条項がついていて、それが157円だというお話はこの前しました。この転換社債にはもう一つの条項がついていて、プレスリリースの最後にほんの数行でこう書いてあります。「今回の資金調達に伴い、当社筆頭株主及び代表取締役社長兼最高経営責任者である堀江貴文は、その保有する当社発行普通株式の一部をリーマン・ブラザーズ証券グループに貸借する合意を行っております」つまり、堀江氏は自分の保有するライブドア株式をリーマンに貸し出すと言っているのです。株を借りてリーマンはどうするのか。空売りです。ということで、最近のメディアの一般的な解釈は-リーマンが転換社債を引受-転換社債の転換価格は株価が下がればドンドン下がる-リーマンはドンドン空売りをしかけ、株価が157円になったところで、転換社債を株式に転換し利益をがっぽり稼ぐ-したがってライブドア株価は157円まで下がり続けるつまり、リーマンは400円で空売りしておけば243円儲かる、という説明になっています。この憶測を勢いづけるような記事が出ていました。=============================【2月17日 22:54 テクノバーン】関東財務局が17日付けで受理した大量保有報告書によりリーマンブラザーズ証券が10日からライブドア 株式の空売りをしていたことが明らかとなった。報告書によるとリーマンブラザーズは堀江貴文ライブドア社長からライブドア株約4600万株を借り入れる契約を行い、その内の890万株を10日付けで売却(空売り)していた。=============================この記事を受けて、18日のライブドア株式はパニック売り。33円、約10%値下がりしました。ストップ安の直前ですね。で、株価はこのまま157円までまっさかさま、というのが一般的な解釈。一方、私はこのシリーズの(3)で「ライブドア株価は下がっています。。ただ、下げ止まるのも時間の問題だと思います。」と書きました。説明しますね。まず、リーマン・ブラザーズ証券と堀江氏の株の賃借契約について。上記の一般的な解釈はあまりに分かりやすく、単純な解釈ですが、堀江氏から見てみた場合、自社の株式を空売りされて、ドンドン株価が下がっていくために、わざわざ自分の保有する株式をリーマンに貸し出すでしょうか?「株主重視の経営」をうたっている経営者として、それはあまりに愚行ではないでしょうか?しかも、それをわざわざプレスリリースに書くわけです。辣腕経営者らしからぬ行為ですよね。どうしても他の理由があったと思わざるを得ないのは私だけでしょうか。一方で、リーマン・ブラザーズ証券会社。一部ブログなどで「ハゲタカファンド」と呼ばれたりしているようですが(笑)、ウォール街屈指の投資銀行です。売上高は野村證券と同じ規模。一方、野村とは異なり、個人向けの商売はしていません。したがって、収益源は企業の資金調達(株式、債券、転換社債の引受業務)やM&Aアドバイザリー、そしてセールス、トレーディングなどです。つまり、今回の転換社債の引受のような業務が同社の収益源としては非常に重要なのです。投資銀行が転換社債を引き受けるとき、一番の成功案件は、引受後にあまり株価が下がらない案件です。転換社債は潜在株式が増えるので、一般的には株価の引き下げ要因となります。しかも、その資金使途が明確でない場合は株価は通常下がります。その意味、リーマン・ブラザーズ証券会社にとってはライブドアの株価がドンドン下がっていくのはあまり好ましくないです。なぜなら、その転換社債は「失敗案件」とレッテルが貼られてしまい、今後、他の企業から転換社債を引き受けるにはマイナスとなるからです。であれば、リーマンが積極的にライブドアの株価引き下げのために空売りをしまくる、というのはちょっと腑に落ちませんね。一部の指摘のとおり、リーマンがハゲタカファンドであればそれもありかもしれませんが、全世界で業務を行う伝統ある投資銀行が今後の全世界での転換社債の引受に悪影響を与えるような行為をするとはあまり思えません。でも、彼らが堀江氏からライブドア株式を借りて、空売りをしたのは事実です。では、この空売りは利益を出すのが目的なのでしょうか?空売りは、あとでその分を買い戻すのが通常です。株を安値で買い戻すともちろんリーマンとしては利益が出ますが、副次産物としては、ライブドアの株価を下支えすることになります。ただ、あくまでそれは「結果として株価の下支えになるだけであり、株価の下支えが目的ではない」のです。株価の下支えが目的だと株価操作で法律に抵触してしまいます。あくまで、結果として、なのです。では、目的は何かというと、表向きは利益目的、なのでしょうね。そうすると、メディアの言うとおり「リーマンが巨額の利益を目的として・・・」ということになるのですが。。。実は転換社債の発行には必ず貸し株がつきものです。転換社債を引き受けるとき、主幹事証券会社はその会社の株式がどれぐらい借りられるかチェックします。借株の量が少ないと、転換社債を引き受けることはできません。これはあまり知られていない事実ですが。。。一方で、株価操作は法律で禁じられています。ので、リーマンの空売りは「ライブドア株価を支えるため、株価の安定のため」とは対外的には言えません。それは「法律違反をします」と言うのと同じことなので。したがって、ライブドアもリーマンも対外的には沈黙しています。他の証券会社、投資銀行もこの点は沈黙していますよね。転換社債を引き受けるときは、このように貸し株市場から株を借りてくることがマストになってきますが、おそらく今回のライブドアの件では貸し株市場から株を借りてくるだけでは足らないということで、堀江氏からリーマンが4,600万株を借りる、という契約を事前に取り交わしたのだと思います。今回の案件では、貸し株市場からの借株だけではまかなえない分を堀江氏がリーマンに株を貸して、空売りし、その後、株を買い戻すことで自社株を買い支えることが目的となります。案件発表後の8日間で、ライブドア株式は合計で45,000万株程度の出来高となりました。リーマンは堀江氏から合計で4,600万株借りれることになっていますので、これら全部を空売りしていたとしても、それら出来高の10%にも及びません。したがって、ライブドアの貸し株市場がどれくらいの規模かが分からないですが、売りの結構大きな部分は他の投資家(特に個人投資家)からの生株の売却の可能性が高いです。売るべき人たちは売っちゃった、と考えると、これ以上の株価の下落はあまり想定できないと思います。つまり、ライブドア株の空売りはリーマンはそろそろおしまいで、買い戻すことになるでしょう。したがって、今週のライブドアの株価は下げ渋ると思われます。これが私が株価が下げとまるのは時間の問題、と言った理由です。あ~、言い切っちゃったなあ。。。日本一売買高のある株式だけに、セオリーどおりにいくか、ちょっと不安なんですけどね(笑、汗)
Feb 20, 2005
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「もしもし?!?!」というニュース。毎日新聞より-------------------------------関係者によると、フジテレビ側は大和証券SMBCを通じ、18日にライブドアにTOBによるニッポン放送株買い取りを申し入れた。ライブドアは8日の時間外取引などで、ニッポン放送株式の37.67%(子会社保有分含む)を取得しており、現時点で筆頭株主。フジテレビ側はTOBで25%の取得を目指しており、ライブドアの保有株を取得すればTOB目標を即時に達成のうえ、過半数を占めて経営権も握ることが出来る。 これに対し、ライブドアは(1)TOB価格(5950円)がライブドアの取得価格(6050円)や現時点のニッポン放送の株価(18日終値6710円)よりも低い(2)ニッポン放送株は事業運営のため保有している――との理由で拒否した。ライブドアの熊谷史人副社長は「大和証券SMBCから申し入れがあったが断った」と話している。【後藤逸郎】-------------------------------6,050円で買ったものを5,950円で買います、って、さすがに堀江氏は飲めないですよね。しかも市場では6.710円の値段が付いているわけです。今回の件、子供でも分かります。10円のキャンディーを5円で売ってくれ、と言われて売る子供はいません。フジテレビはニッポン放送の株式を買いたいなら、公開買い付け価格を引き上げるべきなのです。グループ企業だとかを理由に浪花節で、そんなの資本の理論では通用しません。しかも相手は堀江氏です。そもそも企業の経営者は自社の株主の価値を最大化するのが役目なのです。であれば、普通に売却すれば市場で6,710円で売却できるものを5,950円で売却する経営者がどこに存在するのでしょうか?そして今回の堀江氏のやり方を「汚い」とか批判している金融庁や政治家の方々。そういう批判をする前に堀江氏のやり方がまずいと思うならば、それを合法として法整備を放ったらかしにしていた自分たちをまず恥ずかしく思うべきなのです。堀江氏の行為は資本の理論、法律的には非常に合理的です。感情的な批判をする前にまず、事実関係を把握し、批判する側が自分たちの非をまず認め、今回の件がまずいと思うなら、その対処法を粛々と考える、それがやるべき事だと思います。私は別に堀江氏が勝とうが負けようがどちらでもいいです。ただし、感情論と理論、資本の論理は完全に別物であるという事を当事者、メディアが理解すべきだと思います。
Feb 18, 2005
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今回、ライブドアがニッポン放送株式を購入するに当たって、転換社債800億円を発行して資金調達をしました。リーマン・ブラザーズ証券が引受ています。この転換社債が結構大きな話題を呼んでいます。まず、発行金額が大きいこと。他の会社が発行する転換社債は数百億円規模のものが通常です。500億円を超えるものは稀。1,000億円を超えるものは数が限られています。そして、時価総額に対する割合が高いこと。ライブドアの時価総額は約2,400億円。発行時には3,000億円弱ありましたが、いづれにせよ、時価総額に比べて20%~30%の金額の転換社債を発行したことになります。これは非常に高い割合です。もし転換社債が全部転換された場合は、株式数がその分増加します。すると、一株あたり利益が希薄化することになりますので、株価にとってはネガティブ要因です。また、転換時には需給関係が悪化するので、これも株価にとってはネガティブ要因。もちろん株数が増えた分だけ利益も増えれば株価にとっては影響ナシですが、今回のニッポン放送の場合は、株数が増える分の利益増加は単純にニッポン放送の利益37%をがっちゃんこしただけでは見込めそうにありません。一番大きな物議を醸し出しているのが、転換社債の条件。当初の転換価格は450円です。つまり、株価が450円以上であれば転換社債を株式に転換して、市場で売却すれば利益が出ます。例えば株価が500円のときに、転換社債を持っている人は450円を払い込めば1株をもらことができるので、通常なら450円で1株を購入し、それをすぐに市場で売却すれば50円の利益が出ます。転換社債発行時の株価は450円近辺でうろうろしていましたので、別に問題ないのですが、この450円という転換価格が修正される条件がついていることで話題を呼んでいます。修正条項とは、細かい話を省いて簡単に言うと、株価が変動に応じて、転換価格を修正するものです。ライブドアの場合は、定期的に株価の90%に転換価格が修正されることになっています。つまり、株価が300円になった場合は、その90%が転換価格になるので、270円が転換価格になります。で、この転換価格の下限価格が157円に設定されています。つまり、ライブドアの株価が下がり続けると、転換価格も下がり続けて157円になるわけです。すると、どういう効果が働くかというと、転換社債を持っている人は株価の下落を望みます。なぜなら株価が下がれば下がるほど転換価格は下がります。上の例では1株に転換するのに450円かかっていたものが、270円でよくなるわけです。270円で転換した後にまた株価が450円に戻ったならば、この人は180円利益を得られます。つまり約70%のゲインを得るわけです。この人たちは単純に株価の下落を待つのでしょうか?待っていても株価は下落しませんので、彼らは空売りという手法を使います。では、空売りとは。。。?株式売買のセオリーは「安い時に買って、高い時に売る」です。このセオリーは常に変わりません。が、順番が逆でもいいのです。つまり、通常は「最初に安い時に買って、値上がりした時に売る」ですよね。でも、「先に高い価格で売っておいて、後で安く買う」ことでも株式売買で儲けることが可能です。これが空売りです。「先に高い価格で売るって言っても、売る株を持っていなければ売れないじゃん」ってことになりますよね?そんな時のために株を「貸してくれる」人たちがいます。つまり、株を借りてそれをあたかも自分のものであるかのように売る。そして、株価が下がって安くなった時にまた株を購入し、株を貸してくれた人に返す。こういう行為が空売りです。なぜ空売りと呼ばれるかと言うと「実際には自分のものではないものを売るから」です。具体的にはどういう局面が考えられるか。ある会社が経営不安に陥り、株価の今後の下落が予想されるとします。現在の株価が300円だとし、あなたはこの会社の株式を持っていないのですが、株を1万株借りてきてバンバン300円で空売りします。で、手元には300万円の売却代金が入ってきます。1週間後、株価はまんまと100円に下落しました。あなたは株価が底を打ったと思い、また1万株を購入します。購入にあたり、100万円を支払いました。で、購入した1万株を1週間前に株を貸してくれた人にお返しします。これでキレイさっぱり。あなたの手元には売却代金300万円と購入資金100万円の差額の200万円が「利益」として残りました。株を借りるに当たっては手数料がかかりますので、実際の利益は200万円以下になりますが、それでも十分な利益です。空売りでの儲ける仕組みは簡単に言うとこんな感じです。経営不振企業の株価が加速度的に下がっていくのはこういう空売りを仕掛けられる結果、売り圧力が高くなり、どんどん株価が下がっていくからです。これで分かると思いますが、転換社債を購入した人たちは極論をすると、転換価格が157円になるまでライブドア株式を空売りしまくるわけです。そして、株価をとにかく下げる。下げきったところで、転換社債を株式に転換します。あとは、ひたすら株価が上昇するように株式を買います。空売りした分も買い戻す必要がありますしね。と、まあ、上記のような要因でもって最近のライブドアの株価が下がり基調なわけです。もし、本当にライブドアの株価がどんどん下がって150円ぐらいになってしまうと、転換社債を持っている人たちだけで、ライブドアの51%以上の株式を保有することができてしまいます。つまり、ライブドアを乗っ取ることができるのです。こういう思惑、情報が交錯してライブドア株価は下がっています。。ただ、下げ止まるのも時間の問題だと思います。その理由はまた明日。
Feb 17, 2005
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おそらく皆さんの今の興味は、「で、次はどうなるの?」ってことだと思います。いくつかのシナリオがあるので、簡単に。比較的実現性が高く、実行可能なのは、フジテレビが現在ニッポン放送の株式を5950円で買い取るという公開買い付けを実施中ですが、この買取価格を大幅に引き上げて、51%以上を買取ることにより、ニッポン放送を予定通り傘下におさめるというシナリオです。この選択肢を取るなら、とにかく早期にこの選択肢を取る必要があります。なぜならおちおちしているうちにライブドアが市場から株式を買い集め、51%以上を保有してしまうかもしれないからです。フジが買い付け価格を上げれば大丈夫なのかというと、そうとも限りません。ライブドアがそれよりも高い値段で買います、と意思表示すれば、ニッポン放送の株主はライブドアに売ることになります。つまり、フジの買い付け価格引き上げは、エンドレスなオークション合戦への幕開け、ということになります。一方、フジテレビの株主にしてみた場合、本業からかけ離れてそのようなオークション合戦に経営資源を費やすことに対しては早晩批判が出てくると思われます。したがって、もし引き上げるならどこまでが引き上げの限度かを事前に内部で十分に協議しておく必要があると思われます。そのあたり、大和證券と協議していることでしょう。もし、この引き上げ合戦が始まったらライブドアはどうするか。ひたすらこのオークション合戦に応じて、ニッポン放送を競り落とすか、ある程度価格が釣り上がったらオークションから降りて、むしろフジに自分たちが保有する株式を引き取ってもらうか、ということになります。引き取ってもらっても、ライブドアには売却益が転がり込むことになります。一種のマネーゲーム状態ですね。フジが本当にフジサンケイグループの独立を保ちたい、と思っているのなら、早期に買い付け価格の引き上げを行う必要があります。他の選択肢を見てみましょう。一番おもしろいのは(当事者の方々にとってはおもしろいという表現は適切ではないかもしれませんが)、日本初のパックマンディフェンスをニッポン放送が行う、ということです。どういうことかというと、ニッポン放送が買収を仕掛けてきたライブドアを逆に買収してしまう作戦です。買われそうになったら、買い返す、ということでパックマン、なのです。買い付けてきたライブドアを逆に買収してしまえば、ニッポン放送は独立を保てます。で、これは可能なのか。。。不可能ではありません。本日終値でのライブドアの時価総額は2400億円。これの51%を買収しようと思えば1,200億円が必要です。もちろん51%もの株式を買うには公開買い付けを行う必要があり、その場合は市場株価の20~30%プレミアムをつける必要があります。仮に20%のプレミアムをつけたとすると、1,200億円x120%=1,440億円が必要となります。一方で、ニッポン放送が2004年12月末時点で有する現預金は140億円。借入金はほぼ同額の約150億円。これだけ見ると1,200億円もの買収を行うのは不可能に思えます。では、どうするか。ニッポン放送が保有しているフジテレビを担保に借金をします。ニッポン放送はフジの約22%株式を保有しており、これがちょうど約1,200億円に値します。これを原資としてライブドアの株式を買い付けます。もちろん担保価値満額を借金できるわけではありませんし、1,440億円には届かないので、若干の追加借入れをどこかからかしてこないといけないでしょうが、例えばフジテレビが500億円ぐらいをニッポン放送に無担保で貸し付けたりするとパックマンディフェンスは可能になります。他にもいろいろなシナリオが考えられますが、全て実現性に乏しいと思います。今回、鍵となるのはニッポン放送が保有するフジテレビの株式です。フジテレビがニッポン放送を子会社化しようとした動機も、22%もの株式を保有するニッポン放送が他の誰かのものにならないように、先に自分の傘下においてしまおう、ということが一番の理由です。事業場のシナジーとか、収益性の向上とかは2の次でした。逆に言うと、フジテレビ株式をニッポン放送が保有していなければフジテレビはニッポン放送を買収しなかったでしょうし、ライブドアもしかり、だと思います。だとすると、もしニッポン放送がフジテレビ株式を手放したらどうなるのでしょうか?例えばニッポン放送が保有するフジテレビ株式全部をどこかのヘッジファンドに売却したしたとします。ニッポン放送には現金1,200億円が入ってきます。フジとの資本関係はなくなります。フジと資本関係がなくなったら、ニッポン放送を買収する必要性はフジ、ライブドアともに低くなります。ただし、現金1,200億円も有する会社は以前魅力的です。ニッポン放送の現在の時価総額は2,200億円ですから、その51%買収のために1,100億円かかっても、100億円はタダで手に入れることができるわけです。だとすると、ニッポン放送にとってはフジテレビを手放すことは自社の独立を保障するものではありません。したがって、ニッポン放送がこの選択肢を取るメリットはあまりなさそうです。しかも、フジの株式22%を一括で売却しようにも買い手が見つからないかもしれません。もちろんライブドアが買えば話は別ですが、彼らもさすがにそこまでのお金は持っていません。フジテレビの買収価格引き上げか、パックマンディフェンスか、あるいはこのままおとなしくライブドアの勝利か。どうなるのでしょうね。。ちなみにフジテレビはニッポン放送の株式を25%だけ買取ることによって防衛策を見出そうとしていますが、ホリエモンの強気な態度が示すようにあまり実効性はないと思われます。。長くなったので、その話は後日
Feb 16, 2005
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少し遅いですが、概要を簡単に。まず、ライブドアがどうして突然3分の1ほどの株式を取得できたかについてですが、これは取引所外での取引による買取でした。通常は株式の買い取りは取引所を通じて行います。が、株を持っている人から取引所を通さずに買うことも可能です。今回はこの形でまとめ買いをしました。通常は株式は分散しているので、この取引所外取引を行っても3分の1もの分量を一日で持つことはできません。ただ、ニッポン放送の場合は例外でまとまった株式を保有している海外投資家がいました。これらの海外投資家は表には名前は出ていません。彼らは名義の書き換えをしないし、分散して保有していたので、表面上は株主リストでも目立っていませんでしたが、実質は結構な量を持っていたはずです。おそらく彼らが今回の市場外取引の売り手だと思われます。これら売り手候補に対してリーマン・ブラザーズが話をつけて、取引を取り持ったと思われます。まとめて3分の1以上の株式を買い取る場合は、TOB(公開買い付け)を行わないといけません。が、今回は3分の1を若干下回る分量を買い付けました。ので、市場外取引が可能でした。公開買い付けを行うには、市場で事前に発表をしないといけないことから、他社が対抗した買収作戦を立てる時間、ニッポン放送が防衛策を講じる時間ができてしまうので、今回のライブドアにとっては得策ではありませんでした。その点、瞬時に取引が行われる市場外取引はうってつけです。この市場外取引、通常はブロックトレードと呼ばれます。まとまったブロックをトレードすることで、その名前のとおり。金融機関が持ち合い株式を処分するときに、市場で売却すると株価下落要因になるので、このブロックトレードを用いての相対売買をよくやっていました。相対売買と言っても正確には証券会社が間に入って一度売買を仲介しています。したがって、通常は売り手、買い手はお互いにそれぞれがどんな相手なのか知りません。また、売却価格、購入価格もお互いには知りません。知っているのは証券会社のみ。証券会社はこの取引でさや抜きを行います。このブロックトレードは簡単そうで非常に難しいです。特に今回のように株価の値動きが激しい状況、かつ、大規模な取引では、売値と買値をきちんとおさえてディールを成立させるには証券会社内でのリスク、各部署(株式部、投資銀行部)間でのコミュニケーション、チームワークも非常に重要です。ライブドアはニッポン放送に対して3分の1以上の株式を一度に保有する必要がありました。これは株主総会での拒否権を発動できる持分だからです。市場外取引では1度に3分の1は保有できないので、事前に数パーセントだけ保有しておいて、最後の仕上がりで3分の1を越えるように今回のディールは仕組まれていたわけです。私も前職でブロックトレードやったことあります。結構ドキドキものです。思ったとおりに株価が動いてくれないかもしれない、社内のトレーディングデスクが「やっぱり買うのやめる」と言い出すかもしれない、買い手、または売り手が「やっぱりやめる」と言うかもしれない、などなど。。。
Feb 15, 2005
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3ヵ月後。「カンカンカンカン!!」新店舗出店のための内装工事が進んでいます。あなたは3つの銀行からの資金調達のおかげでいっきに3店舗新しい店舗をオープンすることになりました。2店舗目は以前より物件の紹介があった駅前の場所。3店目は隣の駅前の物件、そして4店目は郊外の物件です。このおしゃれな「空のカフェ」があなたの住む市にどんどん広がっていく予感がします。なんともいえない感慨に浸るあなた。実は2店舗目は先月オープンしました。駅前というロケーションの良さからあなたはテイクアウトをこの2店舗目では重視して始めました。そしてこのテイクアウト商品がバカ売れ。開店後1ヶ月間は予想していた来客数を大幅に上回り、売上高も当初予定の2倍。あなたはホクホクです。ただ、スタッフの教育がまだ足りていないのが懸念点です。売上は確かに多かったのですが、1店舗目の常連様からはちらほらとスタッフの至らない点をご指摘いただいたりしています。でも、売上は予定の倍です。少々のことは目をつぶって、どんどん売上を伸ばそう、あなたはそんな風に思っていました。3店舗目は隣の駅前です。2店舗目と同様にテイクアウト商品を充実させる予定です。内装もほぼ同様の仕上がりです。あとは、最終仕上げです。一方、4店舗目。こちらはコンセプト作りに若干の時間がかかっており、先週やっとコンセプトなどが決まりました。郊外という立地ゆえに他の3店舗とは趣を異にしたほうがいいだろう、といういろんな人の意見を反映させることにしました。店内のスペースのとり方もゆったりと、そしてメニューも都会派のおしゃれ路線を残しつつも、よりファミリー全員で楽しめるようなメニューを導入しようということで、新商品開発を行っています。さあ、3店舗目のオープンはあと3週間です。
Feb 3, 2005
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カフェで学ぶシリーズ。2ヶ月ほどお休みしていましたが、また連載を始めます。第20話までのあらすじ(20話までの話の詳細は以前のブログを見てください)=================あなたは「空のカフェ」の経営者です。日本一流行るであろうカフェの構想をずっと持っていました。そしてとうとうそのカフェの1号店を出店しました。出店に当たっては友達から資金調達をしました。株式の発行です。そして国民金融公庫からも融資を受けました。1号店はとにかく順調でした。そしていろんな金融機関から2号店の出店はいかがですか、融資はしますよ、という連絡を受けるようになりました。そんな中からウサちゃん銀行から1,200万円の融資を受けました。さあ、2号店出店だ、と思っていた矢先にあなたの財務アドバイザーから「カメ銀行とトビウオ銀行も融資をしたいといっている」と連絡が入りました。2号店の出店に必要な資金はウサちゃん銀行で調達済みだったあなたは、「しばらく銀行さんのお金は必要ないですよ」と断ろうとしましたが、財務アドバイザーは「勢いが大切なんですよ。今のうちにガツンと資金調達をして、3号店、4号店と出すべきだ」と鼻息が荒いです。=================第21話。あなたはカメ銀行とトビウオ銀行の担当者と会うことになりました。少し考えましたが、確かに財務アドバイザーの言うことは最もで勢いのある今、多店舗展開をして事業を飛躍させるべきだと思いました。「3店目、4店目ができるとその後はフランチャイズも可能だな。フランチャイズができると経営は相当楽になる」あなたは最近こんなことを考えるようになって来ました。そしてあなたはカメ銀行、トビウオ銀行の担当者と立て続けに会いました。両行ともに非常に好感触でした。後日、両行から連絡があり、両行ともそれぞれ2,000万円を融資してくれることが決定しました。ウサちゃん銀行とあわせてあなたはいっきに5,200万円も調達できました。「よーし、これで2店舗目から4店舗目まで一気に出店できるぞ」あなたは鼻息が荒いです。ただ、この時点ではあなたはこの後に起こる苦労、悲劇を予想だにしていませんでした。。。
Feb 2, 2005
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ここ最近日経新聞で格付けについての特集がなされていました。格付けとはムーディーズ、S&P、R&Iという格付け機関が企業のランク付けをすることを言います。何のランク付けかというと簡単に言うとその企業の倒産可能性です。例えば株式アナリストは企業の株価が上がるか下がるかを予想します。一方格付け機関は企業の倒産可能性を予想するわけです。ランクはAAA(トリプルA)から始まって、次にAA、A、そしてBBB、BB、B、CCCという風に下がっていきます。つまりAAAが最優良企業で倒産の可能性はほぼゼロです。CCCあたりになると怪しくなってきます。企業が倒産するときは借入金が返済できなくなってつぶれることがほとんどです。ので、格付け機関は企業の債券に対して格付けをします。例えばトヨタが社債を発行するときにはその債券に対して格付けをするわけです。企業のみならず政府などの機関にも格付けはついています。例えば日本政府の発行する日本国債。これにはAAの格付けがついています。以前はAAAでしたが、日本はバブル以降経済が不調であり、かつ債務額は増える一方、ということで先進国の中では珍しくAAに格下げされたのです。で、どうして最近この格付けが取り上げられているのかというと去年は格下げよりも格上げされた企業数の方が多かったということです。98年、99年、00年あたりは金融不安などもあり、企業はミルミルうちに格下げされていきました。それがやっと元通りになってきた、ということで、経済が復調してきました、ということのようです。企業は1年に1~2回、格付け機関を会合を持ちます。この会合やその他データにより格付け機関は格付けを行います。私も以前、クライアントのためにこの格付け機関とのミーティング用の資料を作ったり、説明ストーリーを考えたりしましたが、これが結構大変です。格下げされると借り入れコストが上がってしまうし、それにとにかく再び格上げをしてもらうのは非常に難しい。ということで、各企業にとっては怖い会合なのです。。
Jan 27, 2005
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ニッポン放送株式取得のためにフジテレビは転換社債と銀行からの借入金により資金調達を行います。新聞記事などでは、無借金経営から多額の借金経営に変更することになり、投資家に対する説明責任がある、と書いてありました。つまり、ニッポン放送を買収することにより、収益の寄与がどれくらいあり、借金までして買収することがその寄与につながるのかどうか、ということの意味合いですが、私の個人的結論から言うと今回のフジテレビのニッポン放送買収、および、その資金調達方法は100%正解です。ニッポン放送関連のノイズは経営陣にとってはわずらわしいものでした。それを買収することによってなくし、経営に専念することができるのは大きなプラスです。また、フジテレビはキャッシュフローが潤沢な会社ですので、そもそも無借金経営をしていること自体があまり褒められたものではありません。その意味では極論すると今回の買収資金の全てを借入金で充当しても問題ありませんでした。約1年前にフジテレビは株式発行により約1,000億円を調達しています。このお金は撮影ステージだとかに充当され、利益を伸ばす方向にはほとんど使われませんでした。それは非常に大きな問題でした。それ以降同社の株価は低迷しています。前回も借入金で充当しておくべきでした。
Jan 19, 2005
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フジテレビがニッポン放送株をTOB(公開買付)するという記事がありました。どういうことか。簡単に説明しますね。まずは背景を説明します。2003年のある月のフジテレビの時価総額は約5,000億円でした。同時期のニッポン放送の時価総額は約1,000億円でした。一方、ニッポン放送はフジテレビの約3分の1の株式を保有していました。普通に考えるとフジテレビの1/3の株式を保有していることは、5,000億円の時価総額の1/3を保有しているのと同じですので、経済的には1,500億円分を保有していることとなります。つまり、この時点でニッポン放送は自社の事業価値を除いても1,500億円の資産を有することになります。にもかかわらずニッポン放送の時価総額は1,000億円程度でした。つまり、当時、ニッポン放送の株式を1,000億円で100%買収していれば、フジテレビの株式1/3もついてくるので、500億円得することになったわけです。(キャピタルゲイン課税の影響は無視しています)ここに目をつけたのが村上ファンドです。村上ファンドはニッポン放送の株式を買い集め、筆頭株主に躍り出ました。そして、このゆがんだ資本構成をどうにかしなさい、と言い出したわけです。これに追随するようにニッポン放送株はどんどん買われていき、今では時価総額2,000億円弱までになりました。PERで見ると約60倍。他のテレビ局などがPER15~20ぐらいにあるのを見ても、割高なのは一目瞭然。この割高感の演出には「フジテレビ株をたくさん持っているから」という理由がありました。結局フジテレビはニッポン放送を子会社化することにより、この問題に終止符を打つことにした、というのが今回の内容です。得したのは?もちろん投資家です。ニッポン放送株は2003年のほぼ倍の価格になっています。一時は上場基準を満たすに必要な株主数に足らないということで、常に上場廃止の恐れの危機にあったニッポン放送。つまり、それだけ株式を買う人が少なかったのですが、このような資本のネジレに着目した村上ファンド以下の投資家がちゃっかりと儲かったということになります。
Jan 18, 2005
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金融業界でよく聞く言葉に「オプション」があります。これを簡単に説明してみます。あなたは12月のある日にウィンドウショッピングをしています。そしてお気に入りのコートを見つけました。「このコート欲しいなあ」値札は7万円です。安くはないです。ボーナス払いで買おうかな、と思った瞬間にあなたは思います。「このコートって1月になればバーゲンで30%引きだよな… でも、それまで残っているかなあ。。。」そうです。冬物は1月になればバーゲンになります。あなたのお気に入りのこの店では毎年30%引きでバーゲンをしています。「バーゲンになった場合は7万円の30%引きだから49,000円で買えるわけだ。つまり、21,000円の節約。うーん、これは大きい」あなたはバーゲンまで待つことにしました。すると店員が言います。「あれ?このコートはお気に召しませんでしたか?人気商品ですので、すぐに売切れてしまいますよ。」そっか。。。売切れてしまっては元も子もない。あなたは在庫を確認します。「あと、何着残っていますか?」「えっと、あと5着ですね。」「バーゲンまで残っていますかね?」「それは微妙ですね…」うーん、どうしよう。あなたは悩みます。悩んでいるあなたに店員が言ってきました。「もしよろしければ3,000円をお支払いいただければバーゲンまでお取りおきしておいて、バーゲン開始後にバーゲン価格で販売しますよ。でも、特別なお話ですので、他言はしないでくださいね。」うおー!それはナイス!3,000円を支払っても、7万円のものが49,000円で購入できるので、実質的には18,000円を節約できる。うん、これはお得。「では、ぜひそれでお願いします」そう言ってあなたは3,000円を支払って、「引換証」と呼ばれる紙切れを1枚もらいました。引換証には「1月2日以降、品番kaiekaoのコートを49,000円にて販売する」と書いてあります。「1月2日以降にこの引換証をお持ち下さい。引換証をお持ちいただければバーゲン価格でお買い求めいただけます」あなたはルンルン気分で帰りました。一方、あなたが帰った後、店ではこんな会話がありました。「ふ~。あのコート、1着、3,000円のオプション付きでさばけましたよ。この調子だと5着全部バーゲンまで残りそうでしたからね。1着あたり49,000円で売るのと52,000円で売るのでは大違いですからね」「確かに。とにかく少しでもバーゲン価格よりも高い値段で売りたいものね」======上記例では、あなたはコートを49,000円で買う権利を3,000円で購入しました。この権利をオプションと言います。オプションの中でもこの例のように購入する権利をコールオプションと言います。コールオプションの購入価格は、この例では3,000円ですが、上記例では理論的には0円から21,000円までがありえます。売れ残りの可能性が高い場合はオプション価格は低くなりますし、人気商品の場合は売れ残りリスクが低いのでオプション価格は高くなります。
Jan 11, 2005
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これらが正確に理解されていないことが多いので、軽く説明してみます。株主がいます。株主のお金を預かって企業は経営をします。で、経営する人間たちを経営陣と呼びます。日本ではこの経営陣=取締役でした、今までは。一方で、厳密に言うと取締役とは株主の利益を守るために、企業の経営陣の監視を行う機関、企業の重大な決定に対しての議決権を持つ人たちです。つまり、経営陣=取締役である必要性は全くない訳です。それがゆえに最近は社外取締役が発達してきて、企業によっては取締役の半数以上が社外取締役の企業もあります。ただ、日本企業の場合は取締役=経営陣だったので、みんな取締役になることが目的化していました。こんな状況で、取締役と経営陣が一緒ではいろんな利害の不一致が起こるだろう、ということで導入されたのが執行役員制度です。利害の不一致とは、例えば西武鉄道の件。西武鉄道は有価証券報告書に虚偽の記載をしていました。有価証券報告書は株主にとって非常に重要な情報源。でも、それに虚偽の記載があったということは株主利益に背きます。そういうことをする経営陣に対しての監査を行う取締役会ですが、機能していませんでした。なぜなら経営陣と取締役が一緒の人間がやっていたので。ので、経営陣=執行役員、そして取締役は執行役員の経営体制を株主利益の立場からモニターする、という役目が求められます。株主から見た場合、西武鉄道経営陣の行ないは株主利益を無視したものです。でも、経営陣はその株主利益を無視した行動を起こしていました。本来であればその経営陣の行動を監視して、必要あればストップさせるのが取締役なのです。たまに耳にする株主代表訴訟。これは株主が株主利益を失ったとして取締役を訴えることです。執行役員は訴えられませんが、取締役は訴えられるリスクを抱えることになります。一方で、取締役は会社の重要事項に対する議決権を持っています。執行役員は経営に参画できますが、議決権は持っていません。リスクとやりがい&リターンのバランス、これらが取締役、執行役員の区分けですかね。。
Dec 27, 2004
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"I will get back to you within the next 24 hours"「じゃ、その件、24時間以内に対応します」という受け答え。とにかくポンポンと物事を処理し、話を進めていく。常にカツカツと早足で歩いて。そんなイメージが必要とされるウォール街の世界。「では、明日までに対応します」という受け答えと「では、24時間以内に対応します」という受け答え。全く同じ意味なのですが、後者の方が迅速に対応、しかも最優先で対応してもらえそうな印象を与えることができる。ので、ウォール街のバンカーたちはこの表現が好きなのです。今やっているM&Aのアドバイザリー案件で、ふとこの表現を思い出しました。。。
Dec 19, 2004
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今日、2つの株式銘柄の配当を受け取りました。1つはソニー株、もう1つはフジテレビ株。ソニー株は配当利回りが1%程度。フジテレビ株は0.5%程度。この低金利時代にこれだけの利回りをもらえるのは正直うれしい。もちろん株式投資でそれぐらいの利回りで満足はできないのだけれど、基本的にはキャピタルゲイン目的の投資なので、忘れた頃にやってくる配当はうれしい。ただ、ソニー株は初期投資額とほぼ変わらないのでいいけど、フジは含み損を抱えています。。。
Dec 13, 2004
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ある企業の売却案件が入ってきたのですが、よく考えてみると一般的には企業売却がどのようなプロセスで進むかってのは知られていないかな、と思って書いてみます。企業を売却するにはざくっと書くと以下のようなプロセスになります。-企業売却の決定(取締役会)-売却側アドバイザー選定-アドバイザーとともに大体の売却スキーム、売却価格を決める-企業に関する説明資料作成-買収に興味を示すであろう企業に対して、アドバイザーがアプローチ-説明資料の入手に興味を示した企業と、守秘義務契約を結ぶ-守秘義務契約締結後、説明資料を送付-約2週間~1ヵ月後に第1次入札の期限を決める-第1次入札の中から、最低条件を満たす企業を数社選定-第1次入札通過企業に対しては第2次ステージへ招待。第1次入札落選企業にはその旨連絡-第2次ステージでは、より詳細な説明資料(各種契約書、ライセンス、無形資産、財務情報、従業員に関わる情報)などを提示。製造業などでは工場見学ツアーなども実施-売却側企業経営陣と買収候補側企業とのミーティング-第2次入札実施-第2次入札通過企業と売買合意契約書を締結ざくっと行くと、上記のような流れになります。交渉ごと、駆け引きですから、一つ一つのプロセスがそれぞれ大事であり、アドバイザーの力量も問われます。これらのプロセスを売却側企業がすべて行うと大変な労力になるので、アドバイザーが代理人としてこれらのプロセスの大半を仕切ります。ボディガードみたいなものですね。
Dec 10, 2004
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配当利回りは以下の要領で算出されます配当額÷1株買取額つまり、ある会社の株式を1株1,000円で買ったとします。そして配当が1株あたり10円だとします。その場合の配当利回りは10円÷1,000円=1%となります。この低金利時代に1%の利回りがあれば御の字なのでしょうが、とにかくこのような計算を基に算出されます。以前の日本企業では配当利回りなんて概念がなく、また、投資家サイドも株価の値上がりによる利益のみを目的としている人が多かったので、配当利回りはほとんど注目されていませんでした。が、最近は安定的な業績の企業が多いので、最近は配当利回りも見る投資家が増えており、企業側も気にするようになってきています。
Dec 6, 2004
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今朝の日経新聞の記事に配当性向の話が出ていました。配当性向とは企業が稼いだ純利益のうち何パーセントを配当として株主に還元するかの割合です。配当性向30%という場合は純利益のうち30%を株主への配当に充当し、残り70%は企業内にキープしておき、翌期以降の成長のために使う、ということになります。この配当性向が日本企業は欧米企業に比べて低いというのが記事の内容でした。つい数年前まで、多くの日本企業では、配当性向という概念を持っていないところが多くありました。毎年配当は一株5円、とか決めていて、その年の利益額に関係なく、毎年同じ配当額だったわけです。それが利益の株主配分と言うことに対しての注目が近年高まってきたために配当性向にスポットが当たるようになりました。高度成長期のように、企業がガンガン成長していて、利益を稼いでいる場合は、配当として株主に還元するよりも利益のほとんどを企業内部にキープして、翌期の設備投資に充てる、そして利益をどんどん増やす。結果として株価を上げる。こんなサイクルが通用したので、配当にはあまりスポットが当たりませんでした。でも、近年は企業に利益をキープしておいたところで、この現金を活用しての更なる成長が見込めないところが増えてきた、その結果として、それなら配当として株主にキャッシュを返してよ、というのが発想の源泉です。配当性向が高い企業がいいのか、と言うと一概にはそうは言えません。配当性向は配当利回りと一緒に考えることが重要です。配当利回りはまた次回。
Dec 3, 2004
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先日あるベンチャー企業社長からこういう相談を受けました。「あるインターネットコンテンツ系の事業を売却しようと思っているんですよ。毎月約100万円弱の純利益が出ています。これっていくらでばいきゃくすればいいですか?」毎月100万円弱の純利益は年間換算すると約1,000万円です。で、私は答えました。「東証1部上場の企業の平均PERは15~20倍です。PERというのは純利益に対する時価総額の倍率です。したがって、年間1,000万円の純利益があるなら、単純計算すると1.5億円~2億円の価値がありますよ。未上場企業なのでディスカウントが入りますが、1億円以上では売れるんじゃないですか?」先方のベンチャー社長はしばらく沈黙でした。と言うのは、彼は年間1,000万円の純利益の企業を売却するときの価値として、約2,000万円を想定していたそうです。「まあ、2年分ぐらいの純利益額かな、なんて話していたんですよ」と彼は言いました。2,000万円と1億円では桁が違います。「ちなみに上場している同業他社はどんな企業ですか?」と聞いてみるとある上場企業の名前が出てきます。で、その企業のPERを調べると約40~50倍を行ったり来たり。「他の類似企業は純利益の40~50倍の時価総額がついていますよ。まあ、上場していないと言うディスカウントを考慮しても1億円は固いでしょうし、3億円目指して交渉しましょうよ」こう言って私は電話を切りました。来週、価格交渉だそうです。楽しみです。
Dec 2, 2004
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今日の日経新聞でのあるコーナーでM&Aの基礎中の基礎について簡単にレクチャーしていたのですが、とにかく分かりにくい(笑)。どこかの教授が書いていたのですが、書いていることはすごい簡単。でも書き方がとにかく分かりにくい。だから難しいように思えてしまう。最近更新頻度が落ちているこのブログですが、ますますきちんとした財務知識の普及のために続けないと、と気持ちを新たにしました。でもホント、日経新聞に苦情を言いたいくらいです(笑)
Nov 25, 2004
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株式公開をするに当たっては、主幹事証券会社はデュー・デリジェンスというものを行います。これは会社の事業内容、財務内容を精査して、その会社が株式公開するに的確かどうかを検査するようなものです。最近いくつかの会社が様々なスキャンダラスによって上場廃止になっているので、おそらく主幹事証券会社のデュー・デリジェンスのあり方にもスポットが当たってしまうのではないかと思いますが、経験者としては若干複雑な気持ちです。きちんとデュー・デリジェンスをすべき、ということにはなるのでしょうが、いくつかの事項は所与のものとして扱わざるを得ないこともあり、それらの所与のものが実は間違っていた、ということになると、そもそも全くお話が違ってきてしまいます。極論すると目の前にいる女性が女性であることを確認するために「じゃあ、裸になってもらえますか?」とお願いして裸になってもらうというのはどうも現実的ではないですものね。難しいですね。。。ただ、この一連の事件が市場の自浄作用を促すことになればいいですね。
Nov 23, 2004
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いいですね~。「ジャスダック上場かも!?」なんて報道されていますが、その無神経さに拍手!いったい何を考えているんだろうか全く分からないですね。。。鉄砲で人殺ししたら怒られたので、今度は包丁で人殺ししよう、って感じですかね?で、主幹事は野村證券、って報道ですが、もし本当なら天下の野村の名に傷つきますよね。。。
Nov 17, 2004
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前号のあらすじあなたは「空のカフェ」第2号店出店費用として2,000万円の融資をお願いすべくウサちゃん銀行を財務アドバイザーと共に訪問します============================「2,000万円ですか・・・」ウサちゃん銀行の担当者の顔がちょっと曇ったように見えます。「しかし、空のカフェは順調ですね。今回のご融資お申込の件、前向きに検討させていただきますね。また1週間後ぐらいにご連絡させてください」1週間後、担当者から連絡が来ました。「1,200万円ご融資させていただきます。満額の回答とならずに恐縮ですが、まだ貴社と当行はお取引が存在しないと言うことで、今後徐々に増額させていただければと思います」1,200万。うんうん。悪くない。そもそもは1,000万円必要なだけで、余裕を持って2,000万円をお願いしていたわけだしね。さあ、とうとう2号店の着工です。あなたはデザイナーに店舗デザインを任せます。そのほかはほぼプロデューサーに任せます。あと、2ヶ月で2号店のオープンです。「さてさて、やっと2号店の目処もついたし一息だ」あなたはおいしい緑茶を入れたときでした。携帯電話が鳴ります。例の財務アドバイザーからです。「ああ、どうもお世話になります。おかげさまでウサちゃんから融資がおりてほっとしましたよ」「ああ、そうですか」財務アドバイザーはそっけないです。「それはまあ、どうでもいいんですが、今週の水曜日空いていませんか?」なんなんだよ、こいつは。愛想もなければまた水曜日空いているかって、こっちは忙しいんだよ。「いや、普通にカフェで仕事していますが」「まあ、そんなのどうでもいいです。とにかく水曜日午後あけておいてください」そんなのどうでもいいって、どういうことだよ。空のカフェがどうでもいいだって?ふざけんじゃないぜ。「って、どういう用件ですか?」あなたは憮然と聞き返します。「カメ銀行と、とびうお銀行にアポが取れました。それぞれ2,000万円ずつ融資をお願いしてあります。また例の資料を持って融資のお願いに行きましょう」「いや、3日前にウサちゃん銀行から融資してもらったばかりなので、しばらく心配ないですよ」「ダメです。こういうのはモメンタムが重要なのですよ。今のうちに付き合う銀行数を増やしておきましょう。そして3店舗目、4店舗目とどんどん出店を増やしましょう。上場するにはモメンタム重要ですから」むむむ。さすがはあなたの見込んだ財務アドバイザー。「そ、そうですね、上場にはお金が必要ですからな」とんちんかんな答えをするあなた。「でも、まだ2店舗目がやっと決まりそうな段階で他の銀行さんから融資をしてもらう必要ってありますかね?」あなたは言いました。財務アドバイザーは答えます。「何回も言いますが、こういうのは勢いが大切です。調達できるときに調達するんですよ。お金はいざ欲しい時にはなかなか調達できませんよ」欲張りな財務アドバイザーだなあ、とあなたは思います。「それに3店舗目、4店舗目は目処がついているんです」財務アドバイザーが言いました。「は?3店舗目、4店舗目って何のことですか?」あなたは聞きます。「いや、実はいくつかの不動産会社に物件をあたらせていたんですよ。そしたらいいのがいくつか出てきましたよ」この財務アドバイザー、隅には置けないな。あなたは思いました。「わかりました。では、とりあえずカメ銀行ととびうお銀行の件はお願いします」
Nov 15, 2004
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どうやら、上場廃止のようですね。会社がつぶれるわけでないので、株式価値がなくなるわけではなく、株式を売買する市場から締め出される、つまり、売買の機会が大きく減ってしまうだけのことです。と言っても、それはすごい重要なことで、実質株式の売買は非常に困難になります。今回の件、事件が発覚して以来、株価はドンドン下がり続けました。私はなんとなく500円が1つの下げ止まりの目安じゃないかな、と見ていました。で、500円が近づいてきたあたりで株式を購入しようかな、と思っていました。でも、その時にやはり躊躇したのは「上場廃止リスク」でした。上場廃止になると実質的に株式を売買する機会を失います。つまり、投資した現金の回収が困難になります。もともと1,000円以上で取引されていた株式が500円になるのなら相当魅力的だなあ、と思っていたのですが、やはり最後までこの上場廃止リスクが怖くて投資できませんでした。今となっては投資しなくて良かったですが。
Nov 14, 2004
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前号のあらすじあなたは「空のカフェ」第2号店の出店に向けての資金調達をするべく財務アドバイザーと話をしていました。彼は「100店出店、株式上場」という気になる2つのキーワードを言いました。===========================数日後、財務アドバイザーがカフェに来ました。「明後日の金曜日午後、空いていますか?空いていればウサちゃん銀行に行きませんか?担当者が空のカフェに対しての融資に興味を示してくれました」おお~、さすが財務アドバイザー。もう話をつけてくれましたか。「金曜日午後は週末の仕込などでちょっと忙しいのですが、でもウサちゃん銀行さんが興味を持ってくれるならぜひ行きましょう。」「持って行く資料としては国民金融公庫に持っていこうとしていた資料がほぼそのままで使えると思いますが、一応見せていただいてもいいですか?」と、財務アドバイザーが聞いてきます。「ええ、もちろん。あまり目新しい内容はないですが」あなたは資料を彼に見せます。結論的には第2店舗目の出店用に2,000万円の融資をお願いする内容となっています。「うんうん。資料はこれでいいですね。では、当日はこの資料に加えて、こちらの資料も持って行きましょう」そう言って財務アドバイザーは3枚の紙をあなたに手渡します。「なんですか、これ?」「3年後の株式上場までの出店計画と収益予想表ですよ」来た来たー!!上場ダー!!あなたはなんだかすごくうれしくなります。その計画書のよると今期中(3期目)に第3号店も出店し、来年度には5店舗、その翌年度には10店舗、そして3年後には12店舗、合計で20店舗を有する計画になっています。「うわー、すごいですねー!空のカフェが20店舗。もう夢見たいですよ。うわー、いいなー。いいなー」「ウサちゃん銀行はワンワン銀行と並び、日本有数の銀行です。今回の融資を引き金として、ぜひとも空のカフェのメインバンクになってもらいましょう。そして、上場までお付き合いいただくわけです」「メインバンクですか?」「そうです。メインバンクとは空のカフェが必要とする借入金に対して最も積極的に融資する銀行のことです。1つの銀行でまかなえないぐらいの金額でも、メインバンクが主導でいくつかの銀行で融資団を組んでくれます。つまり借入金に関するパートナー銀行みたいなものです」「ウサちゃん銀行がパートナーか~」あなたは、よだれが出そうです。あの、ウサギがピョンピョン飛び跳ねる銀行のテレビCM、昨日までは全く何とも思っていませんでしたが、もしかすると上場までのお付き合いとなるわけです。「では、金曜日午後、銀行前で14時でお願いしますね」そう言って財務アドバイザーは店を出て行きました。【金曜日午後】あなたは今日まで実はあまり眠れませんでした。夜ベッドに入るとウサギがピョンピョンあなたの頭の中を回っているのです。銀行に着きました。財務アドバイザーは既に到着していました。「さ、行きましょう。」「いらっしゃいませ~」威勢の良い挨拶に迎えられます。融資担当は2階にいます。あなたは週末のために現金を引きおろそうとしている人の列を横目に見ながら2階へ行く階段を1歩1歩ゆっくりと歩いています。「この階段の1歩1歩が株式上場へ向けてのビクトリーロードみたいだなあ」まだ何も始まっていないのに、あなたは有頂天です。さあ、とうとう担当者と面会しました。
Nov 13, 2004
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前号のあらすじあなたはワンワン銀行の担当者を小気味よくあしらって、上機嫌です。ただ、「空のカフェ」第2号店の出店資金を調達できていないことには変わりありません。=============================あなたは「空のカフェ」第2号店の出店資金調達のために国民金融公庫に融資のお願いをするためのアポを取るために電話を取ろうとした瞬間に電話がなりました。「その後いかがですか?第2号店の資金の目処はつきましたか?」それはあなたの財務アドバイザーからの電話でした。「ええ、ちょうど国民金融公庫にアポを取ろうとしていたところですよ。」そしてあなたは昨日のワンワン銀行とのやり取りを面白おかしく財務アドバイザーに話して聞かせました。「ほほー。そうですか。ワンワンが融資したいと。しかも感触は良かったのですかー。金利はどれぐらいと言っていました?」「国民金融公庫とあまり変わらない程度で行けると言っていましたよ」「ふむふむ。そうですか。それならちょっと考えましょうか。国民金融公庫とのアポはちょっと待ったほうがいいかもしれませんよ」何を言っているんだ、この人は。第2号店の出店資金調達のためには国民金融公庫とアポを取らないといけないのに、待て、とはどういうことだ?あなたは訝しがります。「ワンワンさんが融資をしたいと思うということは、おそらく他の銀行でも融資を受けることが可能でしょうね。このタイミングできちんと銀行さんとお付き合いを開始するのはいいと思いますよ」「どうして銀行とのお付き合いが国民金融公庫よりもいいのですか?」「いや、どちらがいいというわけではありませんが、銀行さんとのお付き合いが始まるということは、対外的に空のカフェが信用できる、ということのアピールとなりますからね。銀行は当然のことながら信用力のあるところと取引をしますからね」「国民金融公庫でも同じじゃないですか?」「まあ、広い意味では同じですが、やはり銀行のほうが敷居は高いですよ。その分信用力は高まりますね。」「でも、空のカフェのお客さんは信用力とかどうでも良くて、すでにうちのカフェのファンですよ。銀行と付き合うことのメリットがよく分かりませんが」「銀行が銀行を呼ぶのですよ。銀行は投資家も呼びます」「ん?どういうことですか?」「ある銀行が融資をするとするじゃないですか。そうすると他の銀行もあの融資先は大丈夫そうだということで、融資をさせてください、ってお願いにきますよ。そして、投資家も成長の可能性がありそうだということで、投資をさせてくれってお願いにきますよ。」「ふーん。でもとりあえずそんなにお金は必要ないし、国民金融公庫なら勝手も知っているし、特に銀行は必要ないんじゃないですか?」「ええ、第2号店だけなら特に銀行との付き合いは必要ないでしょう。でも例えば100店出店しようと思ったら彼らとの付き合いはマストでしょ?」100店!!!あなたは100店なんて考えたこともありませんでした。1店出店して成功すればそれでいいと思っていましたので、2店目ですら、大満足なのに100店なんて。でも、財務アドバイザーはドンドン続けます。「あと、将来株式公開をして上場しようと思ったら、銀行やファンドとの付き合いは非常に効果が出ますよ」上場!!上場なんて夢にも思ったことありません。でも、間違いなく電話の向こうでは上場の話をしています。「そうですか… でも100店とか上場とか、そんな夢のような話してもね~」「何を言っているんですか。私はあと3年後には空のカフェは上場すると思っていますよ。って言うか、当然しますよ。」上場。この日のやり取り以来、あなたの頭の中には「100店」と「上場」の2つのキーワードが離れなくなってしまいました。「とりあえず銀行との付き合いはいいですよ。ちょっと相談しましょう。来週お伺いしますね。」そう言うと、財務アドバイザーは快活に電話を切りました。
Nov 7, 2004
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前号までのあらすじ(ちょっと時間空きました、ごめんなさい)3年目を迎えた空のカフェ。順調に経営は軌道に乗ってきました。そこで沸いて出た「空のカフェ2号店」計画。出店用の資金が必要です。国民金融公庫に融資のお願いをしようとしていた矢先にワンワン銀行が融資させてください、と連絡して来た。3年前に鼻だあしらわれた銀行です。でもあなたはワンワンの担当者をとりあえず会うことにしました=================================あなたとワンワン銀行の担当者はひとしきり2号店出店に関しての話をしました。あなたは融資は受けられそうだな、という感触を得ましたし、ワンワンの担当者も、これなら融資しても大丈夫だな、という感触を持った様子です。あなたは言います。「ところで、ワンワンさん。私はこの空のカフェを開業するときに一度ワンワンさんにご連絡したことがあったんですよ。開業資金の融資をいただきたくて」ワンワンの担当者はニコニコと話を聞いているものの、若干顔が引きつっています。「そのときにね、今となってはおかしな話なんですがね。私は自己資金100万円、借入金900万円で開業しようとしたんです。今考えれば財務戦略的にありえない話ですが、当時は何も分からなかったし誰も教えてくれなかったしね。」「自己資金はもう少しあったほうがいいよ、っていう一言を誰かが行ってくれれば自己資金を増やす方法を考えたんでしょうけど、当時はとにかく1000万円を作ることしか頭になくて、しかも借入金でね」「もちろんワンワンさんには融資をいただけませんでしたよ。ってか、融資まで話が行き着きませんでしたね」ワンワンの担当者は「いったい何を言うんだろう、この人は」、って顔で聞いている。「でもね、ワンワンさん。私はワンワンさんに非常に感謝しているんですよ。自己資金100万円、借入金900万円では開業できないって教えてくれたのはワンワンさんだったんですよ。私はその後結局親からの資金援助と友人からの出資で自己資金を600万円にしましてね。それで、400万円を国民金融公庫から借りたのですよ」担当者はニコニコしながら言いました。「ほぉ~。うちの銀行の人間がなにかいいアドバイスをさせていただきましたか。いや~、それはよかった。やはり空のカフェさんとはご縁があるんですねー」あなたは言います。「いや、アドバイスは直接的に頂いたものではなくてね。私が融資のご相談の電話をしたときに、電話に出られた方は冷たいご対応だったんですよ。ちょっと横柄な感じでね。で、電話は切られたんです。正確には、担当の方は切ったおつもりになっていてね。」「で、私は電話を切らなかったんですよ。すると受話器の向こうから担当の方が同僚にこう言っているのが聞こえたんですよ」「自己資金100万円で900万円を融資しろだってさ。馬鹿も休み休み言えよなー。こちらはワンワン銀行様だぜ。誰がそんな馬鹿げた融資をできるんだよなー」「こう言っているのを受話器越しに聞きましてねー。いやー、私は馬鹿なのかー、って当時は非常に落ち込みましたよ。そしてその後はワンワンさんのテレビCMとかを見ても悔しくてね。その悔しさが空のカフェをここまで経営してきた原動力ですよ」先方担当者の顔からは笑顔が消えています。ハンカチを取り出してなんだか汗を拭いています。「ということで、空のカフェはその悔しさをバネに今期も来期もどんどん成長しますよ。2店目も当然出店します」そして最後にあなたは最高の笑顔でワンワンの担当者にこう言いました。「いやー、ホント、あなたのおかげで、空のカフェはここまで成長して来ました。ホント、あなたのおかげですよ。これもご縁ですねー」もうあなたは気分爽快です。相手の担当者はひたすらうつむいています。「では、開店前準備があるので、失礼しますね」あなたは颯爽と席を立ちました。
Nov 6, 2004
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週末の日経新聞1面に企業買収価値ランキング、と言うのが出ていましたね。記憶する限り、企業価値にフォーカスを当てたこの手の記事ってなかなかなくて、大体のものは価値の定義が間違っていたりでいまいち使えないのですが、今回のはきちんとしていました。内容もデータ量も豊富です。企業の財務戦略を考えるとき、どうやって株価を上げるか、すなわちどうやって時価総額を上げるかを考えますが、もっと重要なのはどうやって企業価値を向上させるか、です。キャッシュリッチな企業が買収のリスクにさらされるのは、企業価値が時価総額に比べて低かったりするからです。ので、もう一度頭に入れておきましょう。企業価値=時価総額+借入金-現金簡単な例を挙げると、結婚するとしましょう。あなたは無借金、貯金もなしです。もし相手が借金500万円持っているとすると、結婚した場合、あなたはその500万円を継承することになります。つまり、極論すればあなたは500万円を支払ってその人と結婚することになるのです。逆に言うと相手はタダで結婚してくれて500万円を支払う義務を結婚相手が負担してくれるなら、その人には500万円の価値があります。ちょっとむしろ分かりにくい例でしょうか?よって、借入金がある場合、企業価値は高くなります。逆に現金がある場合は安くなります。逆タマ、なんてのはこの現金が余っているケースですね。
Nov 4, 2004
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前号のあらすじ隣町の駅前に「空のカフェ」第2号店を出さないか、という話に対してあなたは初期コストを補うためにまた国民金融公庫に融資のお願いをしようとしていたところ、突然あのワンワン銀行から連絡がありました。======================ワンワン銀行からの電話を受けたあなたは3年前の記憶がよみがえります。「自己資金100万円で900万円を融資しろだってさ。しかもカフェを経営した経験もないんだぜ。まったく勘弁して欲しいよ」それは3年前にワンワン銀行の人が受話器越しに言った言葉でした。あなたに直接向けられた言葉ではなく、電話がきれていると思った先方が同僚に向かっていった言葉でした。でもあなたは鮮明に覚えています。「ワンワン銀行様がどのようなご用件で?」あなたは聞きます。「ハイ、私どもワンワン銀行は地域ナンバーワンの銀行としました、当地域のベンチャー企業の育成に力を注いでおります。このたびは店長様が経営される空のカフェの事業拡大に対して、当銀行の融資をご活用いただき、さらに地域住民に対して豊かな生活を提供していただきたいと思っております」「はあ。。。」よく言うよ。あなたは腹の中で思います。3年前に鼻で笑われた銀行からどうして融資を受けないといけないんだよ。「ぶしつけな質問で恐縮ですが、空のカフェ2号店、3号店の計画などはございませんでしょうか?当銀行の調査によりますとこの地域だけでも恐らく空のカフェは10店舗だしても人気を維持できると思っております。当銀行は空のカフェと発展をともにしたいと思っております」あほじゃないの。。。?なにが発展を共にだよ。あなたは思いました。と、その瞬間、あの3年前の会話がよみがえります。「もしかしてこの声はあの時の…」そうです。あの3年前に鼻であしらった銀行員が今、まさに猫なで声であなたに電話をしてきて、融資をさせてほしいといっているのです。彼はさらに続けます。「もし可能であれば、当銀行はまだ店長様の会社とお取引がございませんし、一度ご挨拶もかねてお伺いさせていただければと思うのですが、日程の方はいかがでしょうか?」「いや、店のほうが忙しいですし、それに追加融資はほぼ国民金融公庫から決まっていますので」あ、しまった。勢いであなたは国民金融公庫のことを話してしまいました。まだ国民金融公庫には融資の申し込みもしていませんが、つい腹いせに言ってしまいました。ワンワンの担当者は勢いづきます。「そうですか!国民金融公庫さんはいいですよね。でも、最終のご決断をなされる前に一度だけお話を!」あなたにはいい考えがひらめきました。「僕もこのカフェを開店してから、楽しみが少なくなっているものな。ちょっとここは遊んでみるか」あなたはワンワン銀行の担当者との面会を承諾することにしました。「では、来週月曜日15時に」
Oct 25, 2004
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前号のあらすじ「空のカフェ」2号店を出店しましょう、という提案が入ってきました。でも、初期投資額の1,000万円はあなたの手元にはありません。====================================あなたは財務アドバイザーに相談しました。「1,000万円欲しいのです!」ことの成り行きを聞いた財務アドバイザーは言います。「増資にしたいですか?借入金にしたいですか?」あなたは正直借入金はいやでした。なぜなら開業当初に借りた借入金をやっとほぼ支払い終える目処がついてきたばかりです。また借入金を作って、返済する義務を背負うのが嫌なのです。一方で、増資はしたくありません。増資をするとあなたの持分が50%以下になってしまい、多数決で過半数を取れない可能性が出てくるからです。「両方とも嫌なんです」あなたはいいます。財務アドバイザーは答えます。「そんな駄々っ子みたいなこと言っていても、空からお金が降ってくるわけでもないでしょう。どちらかしかないですよ」あなたは実はちょっと勉強していました。そして、店舗の収益を担保としてお金を調達できるという、証券化、と言う手法が世の中に存在することを知ったのです。「あの~。証券化って使えませんか?」財務アドバイザーはびっくりしています。まさか、あなたの口からそのような専門的な言葉が出てくるとは思っていませんでした。「証券化って、いつからそんな高度なことご存知なのですか?」あなたはしてやったり、の得意顔です。「いやー、私も経営者ですよ。それぐらい常識ですよ」財務アドバイザーは答えます。「いやー、関心ですな。その調子でがんばってください。でもですね、証券化はまだ利用できません」「どうしてですか?」「証券化を利用できるのは店からの収益見込みが安定的に見込める場合に限るのですよ。空のカフェは順調ですが、まだ1店舗しか実績がないですし、開業3年目ですので、ちょっと実績としては足らないんですよね。これが5店舗目とかであれば、収益予想も立てやすく証券化もできるのですけどね。」そっかー。それは知らなかった。ちょっとがっかりのあなたですが、いい事を聞きました。それは「5店舗目以降は証券化が可能」ということです。「うん、わかりました。じゃあ、増資か借入金しかないのですね」あなたは借入金を選択します。そしてまた国民金融公庫に融資のお願いをしに行く準備を始めます。そんな時に1本の電話がなりました。「はい、空のカフェです。」「あ、こちらワンワン銀行ですが、店長おられますか?」「わたしですが・・・」開業時に電話越しにあなたの開業計画をあざ笑ったあのワンワン銀行が電話をしてきています。「何の用事だろう・・・?」
Oct 22, 2004
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前号のあらすじ株主の1人が株式を売却しました。買い取ったのは他の株主2人。その売却価格の決め方について、財務アドバイザーから、「今後はきちんと理論的に算出しましょうね」と言われ、納得するあなたでした=========================「自分のカフェの適正株価はいくらなのだろう」あなたは考えていました。が、とりあえず今の段階では株式売却は終わりましたし、喫緊に株価算出をする必要性は少ないので、事業に専念することにしました。「でも、今期終了時には一度算出してもらおう」さて、3期目を迎えた空のカフェ。今期も順調です。各種雑誌やメディアで紹介されることも増えてきました。中にはカフェを開業したいという人が修行させてくれ、と訪問してくることも増えてきました。順調に半年を終えた空のカフェに1件の案件が持ち込まれてきました。「空のカフェの2軒目を出店しませんか?」それはある不動産会社から持ち込まれてきた案件でした。あなたは正直なところ今の空のカフェの運営で手一杯な状態で3年目を迎えていました。が、運営はスタッフの手馴れてきたので、あなたが関与しなくても回るようにはなってきていました。「2店目出店かー。うん、悪くないな」そう思ったあなたは不動産会社から紹介された物件の図面を見ます。それは隣町の中心駅前にある賃貸ビルの1階の物件です。「オーナーさんが空のカフェを気に入っていて、ぜひ入居して欲しいって言っているんですよ」あなたはポーっとします。な、なんと空のカフェのファンが自分のビルに空のカフェ2号店をオープンして欲しいと言っているのです。「いいお話をありがとうございます」でも、あなたは完全には乗り気になれません。というのは、2店目をオープンするにあたっての初期コスト負担が重いことをよーく分かっているからです。新しい場所を借りようとすると、賃料の1年分ぐらいの保証金や、不動産仲介手数料、それに新たに調達する什器類などを考慮すると、ざっと賃料の2年分ぐらいが初期投資として必要です。月額賃料が40万円とした場合、40万円x24ヶ月=960万円、つまり、約1,000万円必要になります。今のあなたの会社には1,000万円をポンと支払う余裕はありません。でも、この物件で2店目を出店したいあなた。また財務アドバイザーに相談することにしました。
Oct 19, 2004
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女性用生理用品で有名なユニチャームがペット用品を製造、販売する子会社を持っていて、本日、東証2部に上場したそうです。ユニチャームとペット用品はつながりがないように思えますが、生理用品で使っている吸水シートを用いて、ペット用のトイレなどを作っています。それに加えてペットフードも。実は3年前にユニチャームを訪問し、このペット用品子会社に関するM&Aのご提案をしていました。日本のペット用品市場はペリグリーチャムを販売する会社以外では大手は存在しません。ペリグリーチャムはMarsというアメリカの会社が販売しており、その意味では日本企業での大手は存在しないことになります。そこに目をつけて、我々はユニチャームに対して、他の小さいペット関連企業を買収していくことを提案すると同時に、もし買収する気がないなら、規模が中途半端なので売却すべきと提案していました。両方ともある、なし論で言うとありですね、と当時のご担当者がおっしゃっていましたが、上場でしたかー。まったく頭にありませんでした。当時は自分の提案に酔いしれており、今となっては上場というオプションを口にもしなかった自分が恥ずかしいです。上場すると確かに今後の資金調達がしやすくなるので、買収もしやすくなりますものね。今後の順調な株価形成をお祈りします!
Oct 18, 2004
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(前号のあらすじ)転勤のため「空のカフェ」株式を売りたい、と言い出した株主の持分を他の株主2人が買い取ることになりました。途中ではオークション状態に陥ったり、買取主2人が手を組んで連合軍を形成するなど、様々な投資心理を見ることができました。==================================休暇から帰ってきた財務アドバイザーにあなたは先日の株主の持分売却のドタバタ劇、そして、最終的に持分を35万円で2人の株主が均等に買い取った話を話しました。財務アドバイザーは言います。「35万円という価格はどうやって決めたのですか?」「もともとが33万3,000円だったじゃないですか?さすがにその価格ではかわいそうだろうということで、ちょっと色をつけたのですよ。売却した本人も利益が出たと言って喜んでいましたよ」「やっぱり、そんなことでしたか…」財務アドバイザーはなんだかがっかりした様子です。「でも、まあ、いいでしょう、今回は基本的には株主間の取引とは言ってもお友達間での取引ですから、あまりビジネス的にしないほうが良かったかもしれませんしね」あなたは財務アドバイザーがあなたを褒めてくれないことに納得いきません。「ん?みんな喜んでこの取引は成立したのですよ。何か問題ありますか?」財務アドバイザーは言います。「株式には必ず妥当な価格が存在します。35万円が妥当かどうかは今後空のカフェがどれくらいの利益をもたらすのかによって決まってきます。その意味では将来の収益予想に基づいて価格決定をしたわけではない今回の株式売却はあるべき論からすると、なし、なんですよ。」財務アドバイザーは続けます。「ただし、今回は株主間の取引であって、あなたは関係ありません。その意味では今回の取引は、あり、です。ただ、わたしがあなたに理解していただきたいのは、今後もし自分の持分を売却するときが来た場合、あるいは、増資という手段で新たに株式を発行する場合は、将来の収益予想に基づいて価格を決めるべきなので。既存の株主に対しての責任と、そもそもあなたの会社の価値に大きな影響を与えますから」あなたは分かったような、分からないような状況です。「うーん、既存の株主に対しての責任ってどういうことですか?」「たとえばですね、今回のケースとは違って、たとえばあなたの会社が増資を行って、新たに株を発行したとしましょう。そしてその時の株価を適当に付けたとしましょう」「うんうん」あなたは聞き入ります。「ただ、この適当に付けた価格は一度価格がついてしまうと、それは適当な値段ではなくて、あなたの会社の価値に等しくなるのです」「うんうん」「つまり、収益予想に基づいて計算すると、本来はもっと高い株価がついているはずなのに、適当な値付けによって株価を過小評価している場合もありうるわけです」「うんうん」「一方で、過大評価している場合もあります。いづれにせよ、過小評価、過大評価のどちらの場合もあなたは自分の株主の持つ価値、会社の価値の両方に対して間違った誘導をしてしまうことになるのです」なるほど。やっと分かりました。もともと33万3,000円のものを今回は35万円という値段で売買が成立しました。つまり5.11%の値上がりです。もともと資本金600万円出始めたこのカフェですが、今の株式価値は35万円を基準にすると600万円x105.11%=630.6万円となります。そうです、今の空のカフェの株式価値が630万円と値付けされる事になります。この価格は妥当なのでしょうか。あなたは直感的にこの価格は妥当ではないと思います。どうして?「安すぎる。。。2期目も利益を出して、来期からはもっとガンガン利益を出していくこのカフェの価値がたったの630万円とは安い」あなたはこう思いましたが、口には出しません。また財務アドバイザーに偉そうな顔をされることが嫌だったのです。一方で、「妥当な価値はいくらだろう?」その疑問があなたの頭をよぎりました…
Oct 14, 2004
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近日ダイエーのドタバタ劇が報じられていますが、どうしてもよく分からないのが、ダイエー当人が民間で再建をすると言っていて、それをサポートすると言う同業他社やファンドが存在するにもかかわらず、どうして金融機関、産業再生機構が産業再生機構の活用をこれほどまでに勧めるのか。勧めるというよりも押し付けている感すらあります…普通に考えれば民間で再生すると言っている人、そしてそれをサポートする企業、ファンドがあればその路線でいいのではないかと思うのですが…
Oct 11, 2004
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今日の日経新聞朝刊1面にまた出ていましたね。「法律事務所が主催する敵対的買収セミナーでは、5人の弁護士が講師となり100ページ以上に及ぶ資料を参加者は熱心に読んでいた」ふざけている。いい加減にして欲しい。何度も言いますが、有効な敵対的買収防衛策は存在しません。にも関わらず敵対的買収防衛策セミナーを主催してお金儲けをしようとする法律事務所が許せないし、参加側も会社の経費の無駄遣い。また、そんなセミナーに参加している時間はもっと他の生産的なことに費やすべき。その100ページに及ぶ敵対的買収防衛策を網羅していると言われる資料には小手先の防衛策がたくさん書いてあります。が、結論的には有効な防衛策はないのです。4時間もかけてセミナーに参加して100ページの資料を読むと言う労力をかけて、最後に分かるのが「有効な防衛手段は存在しない」そんなのはっきり言って詐欺です。風邪薬と同じなのです。
Oct 9, 2004
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前号のあらすじ「空のカフェ」の株を売りたいと1人の株主が言い出しました。それに対して他の2人の株主が「買ってもいい」と言い、オークション状態になってしまいました。オークションでどんどん値段が上がっていく「空のカフェ」株式。それを見ていた他の株主が「40万円なら俺も売りたい!」さあ、もうぐちゃぐちゃです。=======================もうあなたはどうしていいか分かりません。あなたの会社の株式が楽天市場にでも出品されたかのように、オークション状態。あなたの大切な大切なカフェを運営する会社の株式。なのに、なんだかオモチャのオークションのように簡単に扱われている感じがします。なんだかやるせない気分です。「あー、よく企業の社長とかが自分の会社の株価が気になって仕方がないと言うのを聞くけど、彼らは毎日こんな気分なのかなあ」ただ、指をくわえて見ているあなたですが、「株を買い取る」と言っていた2人の株主が「ちょっとトイレに」と言ってフロアを出て行きました。【5分後】2人は戻ってきました。「えーと、今までのやり取りは全部忘れてください。株を売りたい人がいれば私たち2人で共同して買い取ります。ただし、価格は33万円です」「どうしてさー!?さっきは40万円でもいいって言ったじゃん!!」株を売ると最初に言った株主が言いました。すると2人は言います。「いや、頭を冷やして考えたんだけどさ、またこのカフェも2年しか経っていないでしょ。勝負は3年目よ。だからあまり高い値段で株を買い取るのはリスクも高いんですよ。君も転勤が理由とは言え、本当にこの株の価値が上がると思って入れば売らないでしょう?」なにやらもっともらしいことを言っています。が、実は2人はトイレで共同戦線を張ることで合意したのです。トイレの中での会話はこんなのでした。「ねー、僕たち2人でオークションしていてもどちらが高値をつかまされるだけだよね。2人で共同で買い取って、半分ずつしない?そうすれば、オークションにもならずに、安い価格で買えるよね?」「おー!そうかー!そうだね。そうしよう」2人は気分も膀胱もすっきりしてフロアに戻ってきたのです。カフェオーナーであり、経営者であるあなたは株価の価格決定メカニズムを目の当たりにしました。「なるほどー、株価というのはこういう需給関係が非常に大きく左右するわけだ」非常に単純なことですが、いざ目の当たりにするとこの株価決定メカニズムはなるほど、と思わざるを得ませんでした。で、最終的なことの成り行きはと言うと、売りたいと言っていた株主の株を、他の2人の株主がもともと33万3,000円だったものを、ちょっと色をつけて35万円で買い取ることになりました。
Oct 6, 2004
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前号のあらすじ2年目を無事黒字で終えた「空のカフェ」。株主のみんなに配当も支払うことができ、あなたは上機嫌でした。が、そんな矢先に1人の株主が株を売却したいと言いだしました。===========================================「2年目も順調だったし、うちのカフェはもっと今後成長すると思うんだ。だから、株、持っておいたほうがいいんじゃない?」あなたはその株主である友達に言いました。が、彼はもう売却を決めているようです。そんな会話をそばで聞いていた別の株主である友達が言います。「なんなら、私がその株式買い取ろうか?きっとこのカフェはもっと成長するだろうから、自分の持分を増やしておくのは損ないと思うのよね」よかったですねー。あなたのカフェの株を買いたいと言っています。これで一件落着です。と思いきや、別の株主である友達も言います。「俺もその株、買いたいな」あなたは思いました。「おおー!2人も買いたいという人が出てきたよ。これはもう願ったりかなったりだ!」「うんうん、よしよし、じゃあ、あとは明日の開店準備にかかるかな」、とあなたは厨房へ行きました。少し経つとフロアがなんだか賑やかになってきました。「36万円!」「うーん、36万2千円!」「えーい、じゃあ、37万円!」フロアではさっき株を買っても言いといた二人がなにやら険悪な雰囲気で声を張り上げて言い合っています。周りで他の株主たちははやし立てています。「もう一声~!」何のことか分からなかったあなたですが、すぐにピンときました。なんとこの2人は株の購入を巡ってオークション状態に入っているのです。この状況を株を売却したいといっている株主はニコニコしてみています。それもそのはず、もともと33万円で購入した株式を2人がオークションで購入してくれれば利益が出ます。今37万円まで値段が上がっています。4万円の利益が出ることになります。そしてついに価格は40万円になりました。2人の購入候補者ともにクタクタになっています。「ハーハー」「ゼーゼー」さあ、40万円で落札か!?と思われたそのとき別の株主がまた言い出しました。「40万円だったら、俺も売却したいよ。7万円も利益出るもんね。俺も売却する~」「むむー!!!!なにごとだー!!!!」あなたはびっくり仰天です。他に株を売却したいという株主が出てきたのです。場は騒然とします。さっきまで「40万円!」と言い合っていた購入候補者の2人も静かになりました。2人とも考えていることは同じです。「40万円だと売りたい人が他にも出てくるってことは、40万円は出しすぎかもな」
Oct 4, 2004
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