全242件 (242件中 1-50件目)
ブログにお越し頂きありがとうございます。工事の準備から完了までの7つのステップを解説しています。いよいよ最後のステップである工事代金の支払いです。組合会計から支出する最終決裁の方法は・・・1)支払承認書及び銀行の支払伝票に理事長が理事長印を押す。2)インターネットや電話上の決済システムに理事長が承認操作をする。以上の二つになります。普段管理費のお金を使う収納口座と違って、積立金会計の印鑑は理事長が持っています。理事長はハンコを押すか、電子決済システムに承認操作をし、初めて積立金が相手方に振り込まれることになります。理事長が積立金取り崩しの手続きをする上で、承認の判断基準は以下の通りになります。1)理事長または理事長の代理者(ほかの役員、管理会社、コンサルタント等)が完了検査を行っていること。2)完了報告書が提出されていること。3)契約書が締結されていること。4)追加工事が発生する場合は、追加発注書や覚書が締結されていこと。5)2)に添付で保証書が提出されていること。6)残工事があり、支払いを先に行う場合は、期日を決めて工事を完了させる旨の誓約書面が提出されていること。性善説で十分に確認せずに、支払承認手続きをすることは、後々トラブルがあった際に責任問題に発展することがあります。上記1)から6)の内容を確認することは難しいことではありません。大切な積立金です。慎重に手続きをすることが望まれます。ステップ1:修繕の提案を受ける↓ステップ2:見積を取得する↓ステップ3:理事会で総会上程を決める↓ステップ4:総会で承認を得る↓ステップ5:発注する↓前回・・ステップ6:施工後の検収を行う↓今回・・ステップ7:残金を支払う
2022.12.11
ブログにお越し頂きありがとうございます。工事の準備から完了までの7つのステップを解説しています。今回は6つ目のステップである工事の検収です。総会で工事発注が決まり、発注書や契約書を取り交わした後は、ようやく工事が実施できます。1か月を超えるような工事の場合は、工事が見積通りにできているか、工程通り進んでいるか、問題が生じていないかを中間時に確認する事をお勧めします。工事中に気が付かず、数年後不具合が起きた際に、手抜き工事が発覚する事例はいくらでもあります。施主(発注者)の代表として理事会や修繕委員会で対応することが望ましいですが、時間が取れない、建築に詳しくないから話を聞いてもわからないと、尻込みをしがちです。そんな時は、工事チェックを行ってもらえるコンサルタント(建築士や施工管理技士)をスポットで依頼する方法が考えられます。イダケン事務所では、スポットで工事の立会いを行うことも可能です。工事の長短に係わらず、工事が完了した後は可能であれば工事個所で検査を行い、その後工事完了報告書で工事の検収を行ってください。管理会社から口頭で報告を受けて終わりではいけません。管理会社経由でも構いませんので、工事完了後は、理事会で報告書を回覧をするなどして、必ず成果物を確認する事が大切です・ステップ1:修繕の提案を受ける↓ステップ2:見積を取得する↓ステップ3:理事会で総会上程を決める↓ステップ4:総会で承認を得る↓前回・・ステップ5:発注する↓今回・・ステップ6:施工後の検収を行う↓次回・・ステップ7:残金を支払う
2022.12.07
ブログにお越し頂きありがとうございます。工事の準備から完了までの7つのステップを解説しています。今回はステップの5番目、工事の発注です。総会で工事の実施が決まったら、次は工事発注の手続きです。(総論で発注を決めて業者選定など理事会一任の場合は施工会社選び)管理会社や、お抱えの出入り業者がいると、金額が大きくないと、ついつい口頭ベースでの発注で済ませることも見ますが、信頼関係が深い業者であっても、発注書(請書)、契約書の締結は重要です。一年任期総入れ替えの理事会ならば、総会で発注を決めた理事長は退任してしまいます。前期の理事会は十分に理解したとしても、次期に詳細が伝えられるとは限りません。また、トラブルが発生した際の対応についても、契約書がないと長期化することがあります。大概のマンションでは、基本に忠実で書面による発注を行っていると思いますが、契約を締結するうえで注意することは・・・1)支払い条件を決める。工期が長くなると分割払いになります。可能であれば着手金は少なくし、実績支払いとすることが望ましいと思います。2)保証期間と範囲を決める。発注するまでは安請け合いで、なんでもOKで営業をしかける業者はたくさんあります。でも工事を終え支払いを済ませると、いきなり塩対応になるなんて業者も。。工事後の手厚いフォローは組合の負担を軽くします。3)発注書は一枚の紙で納めることもあります。発注範囲が明確ではないと後々もめる原因になるので、例えば、見積番号〇〇参考等、何の工事を発注したか内訳と紐づける方が良いです。4)着工及び工期を明確にする。これも重要ですね。施工会社の都合でいつまでも終わらないと、組合は困ってしまいます。ステップ1:修繕の提案を受ける↓ステップ2:見積を取得する↓ステップ3:理事会で総会上程を決める↓前回・・ステップ4:総会で承認を得る↓今回・・ステップ5:発注する↓次回・・ステップ6:施工後の検収を行う↓ステップ7:残金を支払う
2022.12.06
ブログにお越し頂きありがとうございます。工事の準備から完了までの7つのステップを解説しています。今回はステップの4番目、総会時のポイントです。おさらいになりますが、修繕積立金会計から工事費用をねん出する(取崩す)ためには、規約上総会での承認が必須です。1.議案の出し方単独議案で総会承認を得ることが丁寧なやりかた(総会承認方法1)ですが、単独議案にすることは必須条件(マスト)ではありません。実施の方針と概算は決まっているが発注詳細は決まっていないということは間間あります。この場合は、定期(通常)総会時の事業計画及び収支予算の議案で、工事を実施することと予算枠を確保し、詳細は理事会一任することの総会承認を得ておく(総会承認方法2)というやりかたもありです。臨時総会で、単独議案にする場合は、修正予算の総会承認も合わせて行うようにしてください。2.議案書に記載したほうがよい内容1)修繕が必要な理由⇒いきなり、工事を実施しますの切り口ではなく、理由は簡潔に書いたほうが、納得性が上がります。2)予算または発注金額⇒総会承認の積立金予算を超過すると、改めて総会決議が必要となるために、見積金額に10%程度の予備費を加えて提案することがオススメです。3)発注業者と選定理由⇒相見積りの比較表と、最終的に提案する業者を選んだ理由を記載し透明性を確保します。もし、決まっていなければ理事会一任と記載。その際に複数社から見積もりを取得してとか業者選定の方法を記載するとベターです。4)工事範囲⇒添付の見積をみてくださいだとわかりにくいので、簡潔にまとめて記載しましょう。5)積立金会計から取り崩すこと3.高額な工事や意見が割れそうな工事を実施するときいきなり総会で賛否を取るのではなく、事前にアンケートや意見交換会を実施した上で、総会にて合意形成を得るほうが、皆さんの理解が深まり、あまり揉めずに承認を得ることができます!ステップ1:修繕の提案を受ける↓ステップ2:見積を取得する↓前回・・ステップ3:理事会で総会上程を決める↓今回····ステップ4:総会で承認を得る↓次回 ステップ5:発注する↓ステップ6:施工後の検収を行う↓ステップ7:残金を支払う
2022.12.05
ブログにお越し頂きありがとうございます。工事の準備から完了までの7つのステップを解説しています。今回はステップの三つ目、理事会での合意形成です。見積を取得した後は、理事会で承認を得ることになります。ここで重要なことは修繕積立金会計から工事費用をねん出するためには、規約上総会での承認が必須だということです。総会上程するためには、事前に理事会決議が必要になります。単独議案で総会承認を得ることが丁寧なやりかた(総会承認方法1)なのでしょうが、実施の方針と概算は決まっているが発注詳細は決まっていないということも考えられます。年に何度も総会を開催することは難しい組合もありますので、この場合は、定期(通常)総会時の事業計画及び収支予算の議案で、工事を実施することと予算枠を確保し、詳細は理事会一任することの総会承認を得ておく(総会承認方法2)というやりかたもあります。ステップ1:修繕の提案を受ける↓前回・・ステップ2:見積を取得する↓次回・・ステップ3:理事会で総会上程を決める↓ステップ4:総会で承認を得る↓ステップ5:発注する↓ステップ6:施工後の検収を行う↓ステップ7:残金を支払う
2022.12.04
ブログにお越し頂きありがとうございます。工事の準備から完了までの7つのステップを解説しています。修繕の提案を受けた後に見積を取得することになります。見積を取得する方法としては・・・1.管理会社が自社名で見積を出す。2.管理会社の協力会社一社で見積を出す。3.管理会社が複数社の見積を出す。4.組合で相見積を取得する。以上が考えられます。1.2は一社しか見積を取らないので、価格の妥当性が判断できません。競争が働かないので、言い値のため割高になる可能性が高いです。3は管理会社性善説で考えると、競争が働き、組合員にも相見積を取ったんだと説明がつくのですが、管理会社や協力会社に発注を導くための出来レース(管理会社や特定の協力会社に発注させるために相見積先に指示し高い見積を出させる)が起きると、相見積は形だけで、1.2と同じく割高になる可能性があります。理想は管理会社や協力会社の見積をもらった上で、組合で相見積を取得することが一番です。価格の妥当性が判断でき、競争を働き安価な発注が期待できます。イダケン事務所では組合の要望に応えて、管理会社や協力会社等とは別に頼物件で安価な実績がある業者を斡旋することが可能です。管理会社の提案、組合独自取得の提案、イダケン事務所斡旋の提案を比較して、競争を働かせて支出を抑えるようにしましょう!!前回・・ステップ1:修繕の提案を受ける↓今回・・ステップ2:見積を取得する↓次回・・ステップ3:理事会で総会上程を決める↓ステップ4:総会で承認を得る↓ステップ5:発注する↓ステップ6:施工後の検収を行う↓ステップ7:残金を支払う
2022.12.02
ブログにお越し頂きありがとうございます。2022年もラスト1か月、12月となりました。冬休みまでラストスパート!頑張りましょう。工事の準備から完了までの7つのステップ、工事はまず修繕の提案を受けることから始めります。誰から修繕の提案を受けるのか・・・1)居住者から壊れたから直してくれと管理会社や組合に連絡が入る。2)理事会で役員から修繕実施の発議がある。3)管理会社や保守会社から提案を受ける。大きくこの3パターンではないかと思います。修繕の提案にあたっては「事後保全」・・壊れた、異常の兆候があるから直しましょう「予防保全」・・そろそろ寿命や耐用年数が来たから壊れる前に直しましょうの二つの考え方があります。優先順位を考えると前者の「事後保全」が優先されます。提案の発信が「居住者」「役員」のパターンのほとんどは事後保全となると思います。一方で、管理会社や保守会社からの提案は、事後保全と予防保全がミックスであることが多いです。積立金には限りがあります。優先順位の考え方は非常に重要です。先延ばししても問題なさそうであれば、延命し持たせるという節約方法も考えられます。予防保全ベースの提案は「安全率」も多分に含まれています。今やらなければいけない修繕と、経過観察をする修繕(様子をする)をしっかり見極める必要があります。管理会社や保守会社は、修繕の発注が増えると、企業として売り上げが増えるために、予防保全であろうと、事後保全であろうと、積極的に修繕発注を組合へ促すために、管理会社の意見はフィルターがかかっている場合もあります。客観的に判断基準を提供してくれる第三者専門家に相談し、修繕実施時期に適切なアドバイスがもらえると、リスクなく修繕コスト削減が実現します。今回・・ステップ1:修繕の提案を受ける↓次回・・ステップ2:見積を取得する↓ステップ3:理事会で総会上程を決める↓ステップ4:総会で承認を得る↓ステップ5:発注する↓ステップ6:施工後の検収を行う↓ステップ7:残金を支払う
2022.12.01
ブログにお越し頂きありがとうございます。本日2022年11月最後の日。今年もあと一月残すのみですね!年内にするべきことは終わらせて、良い一年がスタートできるようにしたいものです。積立金を取り崩しをするには総会決議が必要です。準備から工事完了までのステップとして以下の7つの手順を踏みます。ステップ1:修繕の提案を受ける↓ステップ2:見積を取得する↓ステップ3:理事会で総会上程を決める↓ステップ4:総会で承認を得る↓ステップ5:発注する↓ステップ6:施工後の検収を行う↓ステップ7:残金を支払う次回以降のブログでは、それぞれの注意点を解説していこうと思います!!
2022.11.30
ブログにお越しいただきありがとうございます。標準管理規約に準拠した日本にあるほとんどのマンションは修繕積立金の取り崩しは総会承認が必要としています。・事業計画や収支予算の議案で包括的に予算執行の承認をえるパターン(詳細検討や執行は理事会一任)・個別議案として独立した議案で上程するパターン(詳細検討は個別議案で承認を得て、執行は理事会一任)二つのやりかたがありますが、どちらも有効です。後者の方が透明性があるので理想的ではありますが、前者のパターンでも、上限予算や目的を記載していれば法的には何ら問題はありません。イダケン事務所では、数多くの管理組合から相談を受けますが、法的にアウトだと思うことをやっているケースもあります。・NG1:総会の承認を得ないで積立金を取り崩す(現行標準管理規約に倣ったマンションは、緊急時の特例有)・NG2:総会で承認を得た予算を上回る支出をする。管理費は電気量や水道料等が予算を上回ることが間々見られますが、決算で承認を得れば大きな問題が生じませんが、積立金は「取り崩しを総会承認義務」としていることから、予算計上していない、予算超過している双方とも取り崩しの手続きとしてはNGです。理事会の運営する上で正しい手続きを理解しましょう!!
2022.11.28
ブログにお越しいただき有難うございます!!マンション管理新聞2022.11.15号に 管理会社の大規模修繕工事関係の広告特集が付いていました。中堅から大手管理会社が広告を出していましたので、そのコンセプトをご紹介します。1.実績・経験アピールタイプこのアピールはオーソドックスな方法ですね!!・ハイネス管理 「長年の経験で培った信頼の大規模修繕コンサルタント」 元請けではなくコンサルタント(設計・監理)方式での提案なのでしょうね。・日本ハウズイン 「マンションの管理会社だからできる修繕があります」 説明文章は極めて簡潔に、最大手の一角としての強みとして管理戸数を入れた宣伝をしています。・東京建物アメニティサポート 「確かな経験と技術力でお客様とサポートします」 ブリリアのこだわりは強調してアピールしています。2.メッセージタイプ割とシンプルなメッセージが目立ちました。・伏見管理サービス 「大規模修繕工事で安心な住環境さらに快適な住環境へ」 ゆるキャラ的なものをイラストに入れて宣伝しています。・JS 「マンションの価値を未来へつなげたい」 説明文章にはしっかり管理の歴史が刻まれています。・浪速管理 「確かな尺度で明日を見つめる」 元請けもコンサルタント(設計・監理)も両方するようです。尺度はどこにあるのでしょうか?・エムエムエスマンションマネージメント 「100年以上維持していくために今やるべきこと」 上から読んでも下から読んでもMMSMMとMがとても多い・・100年以上どのように維持していきたいか管理会社の考え方は興味あります。3.コストタイプ長期的にコストパフォーマンスが高い工事を実現します的な感じでしょうか?・野村不動産パートナーズ 「リ・プレミアム デュオ」 外国語で書かれていて、説明文章なしに何かわかりません。説明文章にはライフサイクルコスト・長期保証が書かれています。・東急コミュニティー 「マンションの「これまで」を知り、「いま」を見極め、「これから」を一緒に 知る。診る。見通す。どんなシナリオが提案されるのでしょうか?・伊藤忠アーバンコミュニティ 「ヴィア・ルネサンス」 山田ルイ53世が頭に浮かびました・・・コストタイプは外国語を好まれるのでしょうか?修繕周期を15年から最長18年に延伸へ。明確にコンセプトを記載しています。4.うちに任せろタイプ直球勝負です。・日本住宅管理 「改修提案はすべてお任せください」 日本管財グループ。自信に満ち溢れていますね!!・ナイスコミュニティー 「任せられる安心。信頼される責任」 建物の特徴を知り尽くした管理会社だから・・・財布ももちろん知っています!!・大和ライフネクスト 「マンションの総合コンサルタントとして全力でサポートします」 長期修繕計画をベースにした改修提案は、ちょっと違うかなとイダケンは思います。あくまでも計画は目安で、診断等で判断してくださいって国交省も言っています。・近鉄住宅管理 「あらゆるニーズにお応えします」 元請・設計監理といろいろな方式が提案できるようです。
2022.11.27
ブログにお越しいただき有難うございます。LED照明が、安価になっており、交換しているマンションも多いのではないでしょうか?照明のLED化は主に三つの方法で行います。1)既存の照明器具を利用してLEDのランプに交換する。2)既存の照明器具を利用して改良(バイパス)工事を行いLEDのランプ対応にする。3)照明器具を交換する。1)及び2)は問題はないのですが、3)のLEDの照明器具交換を採用する場合、気を付けなくてはならないことがあります。ランプが交換できる照明器具と、できない照明器具があるということです。照明メーカーの耐用年数は10年としており、LEDランプがちょうどこのタイミングで寿命を迎えるという説明をするのですが、実態は異なります。イダケンの経験上・・・屋外の照明器具で30年以上屋内の照明器具で40年以上もっちゃいます。ランプが交換できない照明器具を付けた場合、おおむね10年ごとに照明器具を交換することになります。通常長期修繕計画では、こんな短いサイクルで照明器具交換を見込まないので、ランプが交換できないLED照明器具を交換した場合、組合の負担が増えることも考えられます。LED化照明器具に交換する場合は、ランプが交換できるか否かを確認することは大切です。ランプが交換できるタイプの見積が高くても、長い目で見ると、ランプが交換できないタイプを10年ごとに交換するよりも、修繕コストが割安になる可能性は十分あります。
2022.06.21
ブログにお越し頂き有難うございます。政府は、2035年まですべての自動車をEV化する目標を掲げています。分譲マンションでも、この話題は出てきますが、2022年6月現在は、まだまだ積極的に取り組んでいる管理組合は少ないような気がします。EV化のインフラ整備がマンションで進まない原因はなんでしょう?1.関心はあるもの、インフラ整備の知識がなく、どう進めてよいかわからない。2.整備するためには高額な工事費が必要となり、長期修繕計画ではEV化整備の費用を見込んでいないため、工事費をねん出することが難しい⇒必要な充電インフラの整備を進めるため、補助金制度を設けています。補助金の窓口となる「一般社団法人次世代自動車振興センター」では、マンション用にこんなわかりやすい資料も作成しています。3.機械式駐車場のため、平置き駐車場のように充電設備を設けることができないと思っている。⇒機械式駐車場でも充電設備設置を提案している業者があります。4.充電設備を設置するためには、高圧受電設備を導入しないといけないと指摘された。⇒急速充電器を多く設置すると、大きな電力が必要のため、高圧受電設備の新たな設置や、既存設備の変更が必要な場合があります。こちらも補助金が設けられる予定です。5.駐車場利用者が少数派で、駐車設備に工事費を要する総会決議(合意形成)が取れない。⇒駐車設置台数が少ないマンションでは、この問題が起こりそうですね。6.私が一番の問題はここだと思うのは・・・管理会社お任せ型のマンションが多い中、フロントマン(物件担当者)が多忙で、組合から打診がないと、積極的な提案をしていない。⇒イダケンのブログでも、この問題は何度か取り上げていますが、マンション管理業界は、いまだに、掛け持ちが多く、仕事が回っていないフロントマンがたくさんいます。管理会社としてノウハウや提案するスキルがあったとしても、提案することによりフロントマンは余計な仕事を増やすので、組合から積極的な相談がない限り、「まだまだ、他物件も様子見です」で済ませ、積極的なアプローチをしません。イダケンはこの仕事を始める前までは、管理会社に10年勤めフロントマンの苦労はよくわかります。一方で、管理会社お任せ型のマンションが、いまだ大多数を占める分譲マンションでは、フロントマンのアプローチがインフラ整備を進める鍵を握っているのは事実です。
2022.06.19
ブログにお越しいただき有難うございます。イダケンはマンション管理士という国家資格を持っています。一般的なマンション管理士事務所は、技術的な部分はおまけ的な部分が多いのですが、イダケン事務所の自慢できるところは、技術的なことにも秀でたノウハウを持っていることです!!修繕を行う際は、まずはするどい視点で建物調査を行い、適切な診断を行います。瑕疵(不具合)を見つけた場合は、クライアントの意向を確認してのことですが、建物を作った売主、ゼネコン、設計事務所が、どんなにメジャー級でも、妥協無にクライアントを守るために、徹底的に交渉を行います。瑕疵(不具合)を解決するために時には訴訟に協力することもありますし、建替えという落としどころを見つけた事例もあります。今やっているプロジェクト(仕事)のお話です。建物の2年アフター保証を前にした第三者専門家劣化調査をイダケン事務所が実施しています。1週間近く複数の一級建築有資格者が建物・設備の隅々を確認。兎に角、不具合(瑕疵)箇所がでるわ・でるわ・・・・まだ建って2年目ですよ。この建物はタワーマンションも結構立てている誰しもが名前は聞いたことがある準大手ゼネコンが施工会社。設計・監理は、空港や大型スタジアムを筆頭に、有名どころの公共施設も手広くあつかっている、これも準大手の設計事務所です。ゼネコンからは、所長(現場代理人)を筆頭に複数の社員が現場にはりつき、設計事務所からも3名常駐して監理を行ったとのこと。・図面と実際の施工が異なるところが多数。何をもとにこの建物は建てられたのでしょう?・施工も、あきらかに法的な問題をクリアしていない。図面と違っても、法的にクリアしていれば問題ないと平気で設計事務所は主張。車に例えると、車検が通るからと言って、ベンツではなく軽自動車であっても走れば良いってことなんですかね・・建築物は、車と比べて動くお金がはるかに高額です。しかも、有名どころのゼネコン、設計事務所にお願いして、こんな状況です。イダケンは、営業をするときに、ちっさい事務所で実績が少ないからノウハウ少ないから頼りにならないよねって、建設関係の方に言われることがありますが、そんなこと全然違うと思い、意に介しません。精鋭ぞろいのイダケン事務所は、これからも大切な資産価値である建物をクライアントのために守り続けます!!
2022.06.07
ブログにお越しいただき有難うございます。新しいマンションでは最初から対応済みですが、4K・8K放送への対応でお悩みのマンションは多いのではないでしょうか?イダケンが理事長を務める、もうすぐ築50年になりそうなマンションは、そもそもの設備が地上波アナログVHF派時代が基本スペックです。各戸への配線(同軸ケーブル)も5C2Vという、現在の地上波デジタル放送が対応しているUHF派には全く向かない材料が使われています。築20年くらいのマンションでも、BS、CS多チャンネル放送に対応はしているものの、当時はハイビジョンが受信できれ程度の設備で、当然4K/8K対応を想定しているものではありません。技術は日進月歩。4Kテレビが安価になっているこの時代。せっかくなら、居住者が美しいテレビの映像を楽しみたいと思うのは自然な流れだと思います。4K・8K放送対応については、共同住宅においては大きく四つの選択肢があると思います。・アンテナ設備を改良して電波で受信する方法・ケーブルテレビ会社の契約(受益者負担、個別加入)によって、有線方式で受信する方法・スカパーサービスによって、有線方式で受信する方法・管理組合で対応せずに、インターネットを通じた「ひかりテレビ」等のサービスを利用して各戸の判断で受信する方法です。それぞれ、イニシャルコスト(導入工事費)とランニングコスト(サービスの維持費)が異なり、どの方式が相応しいかメリット・デメリットを検証して自分のマンションにとって何が最良なのかを選択することが望まれます。管理会社のフロントマンは、事務的能力や人当たりがよくても、技術的なことは苦手と言う人も多いのではないでしょうか?その結果、複数の選択肢をリサーチせずに、会社推奨やたまたま提案してきたサービス業者の一案だけを提案して、組合に「YES/NO」を求めることが起きてしまいます。こんなケースでも、しっかり様々な選択肢を分析し、組合に最良だと思われる判断を提供できるのは、イダケンの役目だと思います。
2022.06.07
ブログにお越しいただき有難うございます。築30年を超えると、給排水管の劣化が進み、これを放置すると漏水のが原因になります。部分的に補修は可能ですが、同じ年数が経過しているわけですから、漏水した配管以外の個所も劣化が進んでいると考えた方がよいでしょう。配管の改修方法は、今ある配管を延命して使用する「更生工法」、配管を交換する「更新工法」大きく二つに分類されます。コストの面からみると・・更生工法のお安くできます。耐久性を考えると・・更新工法の方が、更生工事の倍以上持ちます。お部屋の使用制限は・・更新工法の方が、若干長くなります。配管は隠蔽されているので、施工性の問題で、更生工法でないと、現実的に改修が難しいケースもあります。一方で、更生工法は、既に腐食が進んで、管の肉厚が薄かったり、穴が開いていたりすると施工ができない場合があります。メリット・デメリットをしっかり説明して、組合に判断してもらいますが、マンションによって選択肢は当然変わってきます。劣化調査を行った後、このようなわかりやすい比較表をつくり、理事会で検討を進めます。一回の工事は更生工事の方がお安くなりますが、50年のサイクルで考えると・・更生工事 3000万円×2回(25年周期)更新工事 4500万円(50年周期)と更新工事の方がお安くなります。長い目で見た時に、どちらの工法がお得なのかを考えることも必要です。築40年近いマンションで、配管の外部腐食が発生し、漏水しました。ここは更新工法による改修を選択しました。最後に、配管の改修を進める上でのポイントです。1.相見積を取らないと競争原理が働かず、割高になります。管理会社お任せで発注しないことです。2.相見積の取得を管理会社任せにしない。管理会社の関係性が深い業者に見積金額を操作し(出来レースになる)、割高になります。3.様々な工法があります。複数の工法についてメリット・デメリットを比較します。4.工事会社以外の第三者専門家(コンサルタント会社)に劣化調査を依頼し、客観的な診断を行います。5.最低でも三社以上の業者に相見積を依頼します。
2022.06.04
イダケンにブログにお越しいただき有難うございます。建物外周に足場を架けた大規模修繕工事はおおむね10-15年周期で行います。この周期が長くなると、資金計画が有利になり、組合員の負担を少なからず圧縮することが可能です。周期を長くするために、大規模修繕の中間期(大規模修繕の屋上以外の保証が切れた後の大規模修繕から6-7年後が理想)に、不具合個所が少ないうちに手直しして延命措置をすることが考えられます。中間期工事をすることで・大規模修繕の周期を長くできる。・次回大規模修繕では不具合個所が少なく、低予算で修繕を済ますことできる。こんなメリットがあります。先月築約20年、約120戸のマンションで、中間期工事(鉄部塗装と防水の一部補修)を実施しました。当初管理会社の提示予算は約650万円でした。組合の依頼によりイダケン・マジックによる見直しを行いました。・工事範囲・仕様の見直し 約650万円⇒約350万円・相見積による競争原理導入 約350万円⇒約200万円総会で予算承認した金額(管理会社提示額)の3分の1で工事を実施することができました。工事範囲・仕様については、専門委員会が現地を確認し、イダケンのアドバイスをもとに絞り込み、相見積の業者も組合からも何社から推薦し、5社から見積もりを取得しました。発注する業者は、組合にとって初めての業者でしたが、工事監理を外注することにより、クオリティーを確保した工事が実現できました。大規模修繕や、給排水管改修等の高額工事時には修繕委員会を結成し、コスト圧縮に尽力しますが、それ以外の時期は、大規模修繕等以外は管理会社お任せで工事を進めるマンションが多いような気がします。塵も積もれば山となるで、普段からコスト管理をしっかりする意識づけが大切です。
2022.06.03
ブログにお越しいただきありがとうございます。先日、15戸の築40年近いマンションで長期修繕計画の見直しの依頼を受けました。管理会社の提案では・・・長期修繕計画上、支出が30年累計で1億3500万円と、現行の積立金のままでは30年累計で赤字が約4500万円近く発生します。まずは130%積立金をアップして、1000万円借り入れして近々の大規模修繕を乗り切りましょう!というものです。しかも130%に値上げしたとしても、30年累計で赤字が約2500万円近く発生します。築40年近いので、組合員の高齢化が進んでいます。資金不足が慢性的に発生すると、積立金のさらなる値上げや、臨時徴収なんかで資金を調達せざるを得なくなります。資金調達の合意形成がなかなか取れない中、修繕の適切なタイミングを逃がしたり、しなければいけない修繕ができなかったりと、建物のスラム化が起きます。イダケンマジックで見直しすると・・・30年累計支出 管理会社:約1億3500万円⇒イダケン:約7000万円30年累計収支 管理会社:約マイナス4500万円⇒イダケン:プラス約2500万円修繕計画を見直すことにより6000万円の圧縮(1戸当たり400万円)が図れることができました。その結果、30年間で値上げする必要はないという資金計画が出来上がりました。マジックといってもこれまで培ったノウハウを生かして、・オーバースペックな提案を一般的な工事の考え方に補正する。・修繕周期をなるべく伸ばす。・計画上のコストを実勢価格に近付ける。こんなことをしただけです。現在、建築・設備のコストがどんどん高くなっています。シミュレーションの数字ではできなくなる可能性もあります。早いうちからコスト節減の努力をしないと、スラム化の原因になりますよ!!
2022.06.02
ブログにお越しいただきありがとうございます。先日訪問した契約先の箱根強羅のマンションでは、年1回プールを1-2か月間閉鎖し、各種メンテナンスや補修工事を行っています。1月の三連休明けから3月の春休み期間まで利用者が少ないこともあり、ボイラーの灯油の消費がもっと多い冬期間閉鎖することで、光熱費の節約も図っています。無計画に修繕を行うと、利用者が最も多い時期に人気の施設が使えないとなると、リゾートマンションのメリットが激減します。とは言え、短期間で突貫工事をしてしまうと、それはそれで手抜き工事や不十分な内容で工事をする懸念があります。このマンションでは修繕理事が中心となり、不具合事項をピックアップして、年間スケジュールを考えて修繕を実施してます。『計画的に修繕を行う』は、快適な住環境を維持するために非常に重要な考え方であると思います。足場をかけて、プール(屋内)の壁・天井・高所ガラスの修繕を行います。プールやジャグジーは水抜きをして、必要なメンテナンスを行います。
2022.03.29
ブログにお越しいただきありがとうございます。先日出席した理事会でのことです。このマンションは約50戸で、半年前に1500万円の高額な工事費を支払って、駐車場の部品交換を実施しました。部品交換の契約相手は駐車場のメーカーで、かつ現行の保守会社になります。駐車場の部品は、チェーンとモーターを中心に交換したのですが、理事会で、実は見積と違うメーカーを取り付けていたことが発覚しましたとの報告がなされました。文章での報告でしたが、その内容が稚拙で、役員の皆様はあきれ顔。会社内でこんなことはありえないと、皆さん口をそろえて指摘がなされました。・部品を取り間違えたことを、備品を製造した下請けの責任として、元請けの検収責任の非を認めていない。・部品交換時に、駐車場の使用制限が出るのに、部品交換の日時を一方的に工事のお知らせのような形で提示し、費用負担は当社で行うので請求してくださいという説明だけで済まそうとしている。・宛先の管理組合理事長様がヘッダーのセンタリングに来るなど、文章の体裁はめちゃくちゃ。・重要な問題であるのに、担当者の名前だけを書いて、社判等押した書面ではない。管理会社に、なんでこんなお粗末な文章が出されてきたのか説明を求めたところ、最初は口頭で組合に伝えてくれとだけ言われて、ぎりぎりでこのような文章が出てきたとのことでした。上司が知らないところで勝手に進めているか、仮に上司が知っているとしたら、この会社の対応はメーカーとしてはとんでもないことです。たまたま、問題なく動いていたからよかったものの、大きな事故に発展する可能性だって十分あります。しかるべき立場の上司が直接出向き、謝罪し、文章で報告するなんて、会社の対応としては当たり前のことだと思うのですが・・・・
2021.12.26
ブログにお越しいただきありがとうございます。マンションにあるインターホン設備は、戸建てのように単純に玄関前との通話につかうものではなく、集合自動扉のオートロックの開錠や、消防設備の通報連動や、ホームセキュリティーがある建物はその制御機能など、複数の用途を兼ね揃えています。戸建の通話のみのインターホンはホームセンターで、安価なものは1万円ちょっとで買えますが、多機能のマンションインターホンは、共用設備の改修を含まれるため、1戸あたりの単価は戸建に比べて割高になります。先日、築50年のマンションのインターホン改修が総会で決まりました。前回設置してから約18年経過します。そもそも、インターホンの改修が話題になったのは約5年前。この時は設備の老朽化と言うよりも防犯性能の向上と言う着眼点から、改良工事で資産価値を高めようというものでした。その際は、賛同する方もおりましたが、商品(インターホン)がまだつかえるのに、無駄遣いではという意見も根強く、一旦この話は流れました。その後、3年前に大規模修繕実施に合わせて、インターホン改修の話が浮上、アンケートや説明会を開催しましたが、改修賛成派と反対派の意見が膠着状態に陥り、話がなかなか進みませんでした。そのころ、インターホンメーカーより交換部品供給が困難であるとの書面が届き、一気に話が進みだしましたが、過去の検討経過より、プロセスは慎重に進めようということになり、通常総会で、インターホン改修方針決定、前日の臨時総会でインターホン改修詳細と言う手続きを踏みました。分譲マンションの意思決定は組合員の合議で決まるため、必ずしも合理的なやりかたがソフトランディングになるわけではありません。イダケンのブログで何度か書いていますが「急がば回れ」で多少非効率的で時間をかけても、大多数が納得した落としどころをみつかる場合もあります。本やインターネットの情報で、こうすることがベターであると、総会決定までのやりかたを強く推奨する事例を見ますが、マンションによって、上程する課題によって、どのやり方がベターであるということはないと思います。
2021.12.01
ブログにお越しいただきありがとうございます。イダケンです。先週、顧問契約をしている約600戸の団地で通常総会が開催されました。議案の一つが修繕積立金改定でしたが、大きな反対はなく合意形成を得ることができました。積立金改定に至るまでは紆余曲折があり、3年ほど前に理事会が問題提起しましたが、結局、十分な理解が得られず、月日が流れました。積立金値上げを理解していただくためには納得性が必要です。管理会社は、ブランド系の大手管理会社。そこが長期修繕計画を作成し、提案を行いましたが、結果的にはうまい着地点にたどり着きませんでした。そこで、外部専門家を入れて・・・というお話になり、イダケンがお手伝いさせていただくことになりました。当初管理会社の提案とイダケン事務所が入って見直しを行った違いは・・・30年の計画で累計修繕費(支出予想)が約25%削減することができました。団地で、全体積立金と棟別積立金がありますが・・全体で当初の管理会社提案と比較して約半分、棟別積立金で棟により違いがありますが、20ー35%の値上げ金額の圧縮を図ることができました。総会に至るまでは、二度の説明会、アンケートと、慎重な意見聴取の場を設けたため、総会の場では、大きな抵抗がなく、合意に達しました。長期修繕計画はだれがつくっても同じわけではありません。居住者の気持ちに立ち、考えた提案ができるか・・そのパートナーは管理会社ではないかもしれません。
2021.11.12
ブログにお越しいただきありがとうございます。長期修繕計画は5年ごとに見直しを行っているケースが多いです。その際に前回計画から今回計画までの、推定計画と実際に行われた修繕の実施状況を比較することが大切です。・実施していない工事があれば、最新版の計画にどのように反映していくか?・計画上の推定金額と、実際に発注したリアルな工事の金額はどのくらい差異が生じているか?この情報を知ることにより、計画と実際の工事との間にどのような乖離があるのか分析ができます。計画との乖離が大きい場合は、マンションに合わせた計画になるよう補正する必要がでてきます。また、前回の計画と、新しい計画が、どのような点が変わったのか?これも整理する必要があります。マンションの長期修繕計画は見直しが行われたとしても、これまでの計画や実際との工事とのつながりがないため、マンションに合わせた計画とは言い難いもので、計画があまり役に立っていない場合が多いです。長期修繕計画は、積立金の理想額を決める資料だけではなく、マンションの中長期の維持方法のビジョンを定める重要な基礎資料となります。見直しの際は、上記の内容を留意し、検討してみては如何でしょうか?
2021.11.10
ブログにお越しいただきありがとうございます。マンションの清掃業務は、美観を維持するための重要な業務です。通常は、日勤の管理員や清掃員が行う日常清掃と、機械等を使って年数回行う定期清掃に分類されます。しかしながら、高所や壁面等、日常清掃や定期清掃の範囲に含まれない共用部分もあり、清掃を行わないことにより汚れが目立ってくるという事態が発生します。日常清掃や定期清掃の範囲外をスポットで行う清掃を特別清掃と言います。この特別清掃は・・・管理会社から提案する。・組合が指摘し、これを管理会社が見積りする。以上二つのアプローチがなされます。特別清掃を決裁をするのは、予算があれば理事会でしょうし、予算がなければ総会になりますが、総会上程にするにせよ、理事会が総会に上程するか否かを決めることになるため、理事会に可否判断が委ねられます。イダケンが顧問契約しているマンションでは、写真だけではなく、実際に役員が現地を確認し、可否を判断する事を推奨しています。上記は確認会時の写真です。庇上部は上階廊下からはっきり汚れが確認できます。このマンションは大きく二棟構成で、片側のマンションではこの状況が確認できません。理事会の資料はモノクロになるケースや写真を添付しても解像度が悪いケースがあります。理事会の前後に実際に現認することは大切ですね!
2021.10.28
ブログにお越し頂き有難うございます。今秋から顧問先のマンションで屋上防水を着工しました。7年前に大規模修繕をイダケン事務所の設計・監理で行いました。その際に防水を合わせて行うか否かの議論を行いましたが、以下の理由により時期を分けて行うこととなりました。・診断の結果、劣化は確認されたが、保護塗装と部分補修をすることで、延命が可能であると判断したこと。・このマンションは、これまでの大規模修繕時には必ず各戸からの臨時徴収を行っていたが、今回は臨時徴収をせずに修繕積立金残高の範囲内で収めたかったこと。・長期修繕計画において、大規模修繕と屋上防水の時期をずらして若干コストが割高になることになるが、将来の資金が賄える計画になっていること。そして、現在屋上防水工事を施工中、イダケン事務所では工事監理をさせて頂いています。屋上までの動線確保で、一部昇降足場を設置。屋上には安全策を講じています。大規模修繕と一緒に行った方が、コストが割安であることは事実でしょうが、資金に余裕がない場合に、無理して工事を行い、臨時徴収や借り入れを行う可能性があるのならば、長期修繕計画による資金計画の見通しがきちんとできれば、期を分けて工事を行うことも良策であると考えます。
2021.10.26
ブログにお越し頂き有難うございます。イダケンが顧問契約しているマンションでは、通常総会が終わり、新役員が加入するタイミングで、必ず共用部見学会を開催しています。マンションに住んでいると、生活上行動する範囲は広くありません。管理組合の役員になると、マンション全体の問題を取り扱うために、書面だけの説明や提案だと頭に入ってきませんので、実際に諸設備や共用部分を目視で確認していきます。100戸超の建物で、所要時間は1時間。理事会前に開催しましたが、見学会後は、協議する事項について、場所やイメージが頭に残っているので、話し合いが円滑化し、掘り下げた議論が可能になります。皆様のマンションでも、役員が変わるタイミングの初回の理事会で実施してみてはいかがでしょうか?管理会社に言えば協力してもらえますよ!!
2021.07.25
ブログにお越し頂き有難うございます。築50年目のマンションでインターホンの改修の検討を進めています。メーカーより書面で部品交換調達についての案内が届き、故障時に部品交換が困難と判断し、交換する方向性が決まりました。これから仕様を調整していくわけですが、他のマンションと違う特徴があります。下の図をご覧ください。このマンションは、オートロックと、同時にオートロック開錠とエントランスと通話ができるインターホンシステムが後付けされました。新築時は、玄関前に呼び鈴があり、室内にブザーを設置しているという昔の設備が専有部扱いとして設置されていましたが、後付けで導入された際にも、この考え方を変えずに、専有部扱いの住戸前と住戸の呼出設備は各戸負担で行うこととなりました。その結果、玄関前は、竣工時からの呼び鈴が残っている住戸と、リフォームしてインターホン(音声のみ)またはインターホン(画像機能付き)を設置している部屋が混在することとなり、住戸内には、エントランスにつながるインターホンと、玄関前につながるインターホン(またはブザー)の二つの機械が設置されています。理事会内では、従来のセパレート型(共用のインターホンと専有のインターホンを分ける)を踏襲するか、このタイミングでインターホンはすべて共用部にまとめるかを検討しています。共用部にまとめる場合は、規約変更の可能性があります。築年数が古い建物であると、最近のマンションでは考えられない課題が発生します。
2021.07.23
ブログにお越し頂き有難うございます。イダケンが顧問契約をしている100戸超のマンションで、機械式駐車場の改修検討をしています。このマンションの新築当初は、駐車場100%完備の物件が多く販売されており、100%が売りになっていました。しかしながら、昨今の自動車離れの影響で、空き駐車場が設置台数の10%以上となり、車の大型化とともに機械式駐車場の制限寸法が足かせとなり、駐車場契約台数が増える兆しがありません。空き駐車場分も、機械式駐車場が設置されていれば、保守料も修繕費も設置台数分発生します。設置台数を減らして、一部機械式駐車場の大型化(ハイルーフ駐車場可能)を進めようというところまで話が進んだところで、大きな壁が立ちはだかりました。その壁とは「駐車場ゲート」設置です。機械式駐車場の安全対策として、新しく設置される駐車装置は、単純昇降式であっても、ゲート設置が基本になります。このマンションは、駐車場前の車路が狭く、かつターンテーブルが設置されていないため、今でも出し入れがし難いのに、ゲートが設置されると、更に入出庫に技術が必要となり、新たな空き駐車場が発生する原因となる心配があります。現時点ではゲートは業界団体と管轄行政の強い推奨のレベルで、法律では義務化されていないようです。ゲートがない代わりにセンサー型の駐車装置をいまならば選択できます。しかしながら、安全性はもちろんですが、センサー<ゲートになります。駐車場の出し入れだけを考えると、センサー式への交換が望ましいのですが、安全性を考えるとゲート式と言うことになります。これから居住者の意見を聞きながら、方向性をまとめていくことになりますが、様々な角度から事象を分析すると、色々な課題が見えてきます。合意形成に至るまでは、時間がかかりそうです・・
2021.07.19
ブログにお越しいただきありがとうございます。八王子市にある団地で、長期修繕計画の見直しを進めています。前回の計画もイダケン事務所が作成したものですが、見直しは単純に年数を追加するだけではなく、これまでの工事実績との比較を行います。この団地では、計画時点の予想では今期約1.7億円の積立金残高がある予想でしたが、リアルで2.6億円の残高があります。この9千万円がなぜ余っているのかの理由を確認することが大切です。・計画を立てているが、劣化がそれほど進んでおらず未実施工事があること。・計画よりも補助金等により、大幅に費用が圧縮できた工事があること。・近日中に実施を予定しているが、時間をかけて検討を続けている工事があること。等が主な理由です。未実施の工事は、改めて、実施の必要性を検証してきます。皆様のマンションでも、修繕計画と工事実績の比較を定期的に行っていますか??
2021.07.13
ブログにお越し頂き有難うございます。先日、日本三大七夕祭りである平塚の七夕は、飾りつけのみでイベントは今年も中止のようですね。イダケンは、今の家に引っ越す前に平塚市の駅そばに住んでいました。毎年、賑やかな祭りが行われることに、子供が楽しみにしていたのを思い出します。早くコロナが収束すると良いですね!!さて、本題です。昨年の暮れから今年の春にかけて、鎌倉市にある20戸以下の小規模マンションの長期修繕計画の見直しのお手伝いをさせて頂きました。このマンションは古いお付き合いで、10年程前に始めて声がかかり、今回見直しを行う前の長期修繕計画作成の検討にも加わり、何度か建物外観のスポット点検をやらせて頂いています。小さなマンションですが、総会ができるような立派なラウンジ(共有施設)が備え付けられ、外装も特殊なタイルを使用、駐車場も戸数分設置(全台数機械式駐車場)されており、修繕積立金の根拠となる長期修繕計画の累計修繕費が高額になる要素が盛りだくさんです。10年近く積立金の改定を行ってきませんでしたが、イダケン事務所の、建物修繕設計の技術とコスト圧縮のノウハウを生かし、国土交通省の目安金額と大差がないレベルでの値上げに抑えることが可能となりました。先日総会が役員交替に伴い、新旧役員顔合わせの場に顔をださせて頂きました。このマンションは、小規模ながら管理会社お任せではなく、一部自主管理と言う発想で理事会運営を行っています。折角長期修繕計画を見直しを行ったのであれば、計画を検証しながら、適切に工事を進めていきたいという要望を頂き、当事務所が定期的(年1回)建物点検を実施、長期修繕計画の内容を吟味し、修繕の優劣の判断基準を提供、必要な工事は、業者選定の補助を行う予定です。どんな立派な長期修繕計画を作成したとしても、その計画を検証しながら、適宜適切な修繕を発注するシステムがなければ、絵の描いたモチになります。
2021.07.07
ブログにお越し頂き有難うございます。神奈川県川崎市にある600戸超の団地で、長期修繕計画の見直し及び修繕積立金の改定を検討しており、イダケン事務所では、見直し案の策定と、総会決議までのアドバイザーとしてお手伝いをさせて頂いています。修繕積立金改定(値上げ)の必要性は5年程前から課題として上げられているのですが、このご時世、値上げとなると合意形成が難しい為、イダケン事務所にお声をかけて頂きました。プロセス(経過)はこんな感じで進めています。2020年6月⇒管理費会計の支出を見直し、専有部床面積㎡月額約25円にあたる余剰金の捻出を可能としました。2020年10月⇒見直し業務をイダケン事務所に委託することを総会で決議2020年11月⇒管理会社より委託契約内に含まれる長期修繕計画改定版を掲示、内容の説明を理事会で行う2020年12月から2021年1月⇒イダケン事務所が現地で目視調査、修繕履歴・竣工図書確認、管理会社長期修繕計画の検証を実施2021年2月から5月⇒理事会の分科会(小チーム)で見直し案を検討。2021年6月⇒理事会で見直し案の説明会を開催⇒役員からの質疑受付ここからは予定になりますが・・2021年7月⇒役員からの質疑回答⇒住民説明会に向けての準備・調整2021年8月⇒住民説明会開催⇒住民アンケート実施⇒アンケート案を踏まえて最終案を理事会で調整2021年9月⇒理事会で総会上程案を検討2021年10月⇒資料配付後、質疑受付⇒通常総会で、書面質疑回答後一般質疑を実施、修繕積立金改定の決議となります。次回は、見直しの検討成果をご説明します。
2021.06.27
ブログにお越しいただき有難うございます。デベロッパーが野村不動産、施工会社がスーパーゼネコンの清水建設のタワーマンションで、不具合が見つかり、施工不良を認め、補修をするとのニュースが出ました。まだ販売中の物件。ニュースが出た日は両社の株価にも影響。いろいろなところで影響をおよぼしています。ニュースには出ていませんが、私が知る限り一番不具合がひどいと思われるマンションでお仕事をさせて頂いています。このマンションも第三者専門家であるイダケン事務所が、不具合の実態を初期発見、そこから出るわ出るわで、不具合の総合商社!?というレベルで、基礎、梁、柱という基礎構造部から、設備まで、あらゆる施工(設計)不良が見つかりました。ちょっとまえのブログ記事にも不具合の実態を紹介しましたが、氷山の一角なのでしょうね・・・終の棲家であるマンションを、一生懸命お金を貯めたり、ローンを長期間組んで覚悟を決めて購入した一般消費者が、ひどい思いをしないように、専門家が味方に立って、是正をしていかなくてはならないと思います。
2021.06.18
ブログにお越しいただき有難うございます。過去のブログ記事でも紹介しましたクックパッドマート・・簡単に言うと、生鮮食品の宅配ロッカーですね。以下、ホームページより・・1.まとめ買いも再配達もない、「送料無料」の新しい仕組み生鮮食品と各家庭への戸別配送は、あまり相性が良くありません。配送に伴う費用が高くなり、サービスを運営するには、まとめ買いをしていただく必要があります。しかし、クックパッドマートでは、生鮮宅配ボックス「マートステーション」を利用することで地域の方の注文した商品を共同で配送するため、送料無料でサービスを運営することができます。2.地域にもたらす新しい価値駅やコンビニ、ドラッグストアやマンションなど、様々な場所に生鮮宅配ボックス「マートステーション」を設置することで、仕事や用事を済ませた帰りでも、好きな場所で商品を受け取り、持ち帰ることができます。先日試験導入したステーションを見てきました。写真だとわかりにくいですが、結構でかいです。家庭用の冷蔵庫が二つどーーんと置かれる感じです。このマンションは、共用施設のロビースペースに設置したので、違和感を感じませんが、エントランスに置くには、ちょっと圧迫感があるかもしれません。便利な施設かもしれませんが、置き場所が難しいかなが正直に感想です。
2021.05.25
ブログにお越し頂き有難うございます。皆様のマンションには長期修繕計画があると思いますが、何年周期で大規模修繕が計画されているでしょうか?ここ最近になって、18年周期の大規模修繕を提唱し始めた管理会社が複数現れました。従来は12年周期で立案されているマンションがほとんどで、18年周期だとなんと1.5倍も大規模修繕の時期が延びることになります。単純に考えると、管理組合としては資金繰りが、随分楽になります。イダケン事務所もそうですが、建物の状態が良いマンションを前提にして、長期修繕計画を15年周期で設定するコンサルタントも複数あります。10年以上前は、大規模修繕を10年周期で計画する管理会社も多くありました。10年周期を基準にすると、18年周期は2倍近く周期が伸びることになります。技術の進歩や建築材料が良くなっていると言え、こんなに周期を伸ばしても平気?と不安に思われる方も多いのではないでしょうか?実は18年説は、新しい考え方ではなく、日本で一番RC造のマンションを所有・管理している会社は、過去から大規模修繕(屋上除く)は18年周期を提唱していました。そもそも12年周期に大規模修繕をしなければ、急に劣化が進んだり、漏水事故が多発したりするわけではありません。大規模修繕や新築時の施工がしっかりしていることを前提条件としますが、施工メニューや施工材料を間違わず、適宜不具合箇所を見つかった際に適切な延命処理をしさえすれば、過酷な条件の場所(例えば生みの目の前)ではない限り、15-18年周期でも、十分建物を維持・管理できると考えます。自分のマンションが15-18年周期で大規模修繕が可能か?専門家に一度確認しては如何でしょうか?いろいろな考え方を持つ専門家はいますが、マンションが要望する周期に、技術的な適切な回答を出してくれる専門家は必ずみつかるはずです!!
2021.05.19
ブログにお越し頂き有難うございます。横浜の杭問題マンション(建替え、再建築建物竣工済み)でお仕事をさせて頂き、現在(2021.5時点)も瑕疵問題による建替えの可能性がある案件に取り組んでいるイダケンです。マンションの瑕疵問題がマスコミにも間々取り扱われるようになっています。今年に入ってから、目にしたニュースとしては・・・1.シティタワー大濠1)分譲会社:住友不動産2)施工会社:熊谷組3)問題点:構造スリットが図面通り施工されていない分譲会社と施工会社の組み合わせは、イダケンが係っていた横浜の杭問題のマンションと同じですね(;^ω^)2・シティタワー恵比寿1)分譲会社:住友不動産2)施工会社:西松建設3)問題点:戸境壁の施工不備また、でたー!!住友不動産。億ションのタワマンですよ。ニュースをみると、仮住まい(もちろん分譲会社・施工会社負担ね)を居住者にした状態で、スケルトンにして大規模改修するみたいです。西松建設は、90億円の特別損失を計上したようです。上記共通の分譲会社は、大濠は築20年超え、横浜は築10年超え、恵比寿は築数年と、年代を問わず、マンションで紛争を起こす原因を作っています。2019年は分譲マンションの供給(専有面積)は日本一とのことですが、クオリティー大丈夫ですか?って思ってしまいますよね。ニュースに出ない欠陥マンション問題に、数多く対峙しているイダケンとしては、大切な資産価値を守る管理組合がひどい目に合わないように、サポートをしていく所存です!!
2021.05.17
いつも有難うございます。1月2日・3日は箱根駅伝をテレビで観戦するイダケンです。3区で母校がトップへ!応援しています。イダケンは、建物の瑕疵問題(今の民法では契約不適合責任という言葉に変わっています)から、管理組合を守るために頑張っています。明らかな大きなミスが発見されても、デベロッパー(マンションの開発会社)やゼネコン(新築時の施工会社)は、保証、や時効を盾に取り、ドライな対応をしてきます。管理組合の執行部=理事会は持ち回りの短期任期の役員で構成され、弁護士などの専門家に相談しても、法的にハードルが高く、ミスを立証し、デベロッパー等責任を追及するのは困難であると、あきらめを諭してきます。横浜の三ツ沢公園の杭問題マンションですが、イダケン事務所も専門家の一つとして協力しています。管理会社もデベロッパーも施工会社も、不具合が発見された当初は、まったく聞く耳も持たず。組合が全力でこの問題解決のために努力した結果、2021年3月に建替えマンションが竣工します。最近のニュースになったお話です。2020年11月にJR九州がデベロッパー、若築建設が施工をした九州にあるマンションで、築25年を経過しているのに関わらず、建て替えを実現しました。欠陥マンション建て替えへ 福岡、JR九州など販売イダケン事務所で世田谷の築20数年経過しているマンションの不具合問題解決に取り組んでいます。1回目の大規模修繕からお付き合いをさせて頂いているマンションで、長い月日が経って、2020年末にようやくデベロッパーが、否を認めて、具体的な解決交渉に進むことになりました。組合にとって、エネルギーのいる作業ですが、あきらめない強い意志があり、解決のための専門家との連携がうまくいけば、良い方向に進んでいくと信じてもよいと思います。これからも、弱者である管理組合を、ドライな対応をするデベロッパーや建設会社から守るために尽力します。ブログ記事をお読みいただき感謝いたします。
2021.01.02
いつも本当に有難うございます!施工会社や管理会社の相見積を取る時に、専門新聞に公募記事を掲載し、見積参加業者を募集する方法があります。大規模修繕や、給排水管の改修など高額修繕は公募記事を使って募集したとしても、給水ポンプの改修や鉄部塗装などは、大規模修繕等と比べて金額が低い為、管理会社経由で見積を取ったり、インターネットなどでリサーチしたりして見積業者を見繕うケースが多いように感じます。顧問契約を締結している50戸未満のマンションで、鉄部塗装工事を予定していますが、理事会と相談した結果、公募記事を掲載して見積業者を募集することとなりました。レアなケースなので、何社手を上げてくるかなと少し不安でしたが、5社から応募がありました。参加申込をする業者も大きな金額にならないことをわかって応募しているはずです。それでも5社から見積を取れることは、透明性があり、公募するメリットはあるのではと思いました。このブログをお読み頂き感謝、感謝です。
2020.09.14
いつも本当にありがとうございます。ドサンコなのに、寒さには弱く、夏の方が好きなイダケンです。ビフォーアフターの写真がないのが残念で仕方がありませんが・・・7年ほど前に大規模修繕のお手伝いをしたマンションを久しぶりに訪問しました。このマンションは、近くに芸能人も住む湘南の一等地に建てられた建物。ヨーロピアンリゾートテイスト(和製英語??)で、非常にこった造りをしています。外壁は塗装で、凹凸があるため、雨垂れがひどく、大規模修繕施工前には黒い雨染みが、建物の外周いたるかしこに付着し、美観を台無しにしていました。大規模修繕を行う上で、ついついこだわってしまうことが、「お金をいかにかけないで、工事を行う」です。確かに、マンションの中でも、一番大きな買い物と言われる大規模修繕工事。大切な修繕積立金を有効に活用するためには、「安く」は重要なキーワードになります。このマンションでも「安く」は一つの重要なファクターとして捉えていましたが、折角おしゃれな外観を、数年度に汚損で残念な姿に戻したくないという切実な思いがありました。塗装材料は、ピンからキリで、汚損に強いものは当然高額になります。戸数が30戸以下で、そもそもスケールメリットが働かず、修繕費が高額になりやすい建物です。グレードの高いものを広範囲に使うと、その分修繕費が高額となります。最終的には、汚れやすいめんと、汚れやすい面を区分し、汚れやすい面は当時もっとも汚損しにくい性能を有する高額な塗装を、そうでない面は中の上のグレードで施工することになりました。さて。。。7年を経過し、どんな塩梅なのか、コンサルタントが提案したプランニングに意味があったのか確認したく、外周から建物を確認しました。前までは、良好な場所も少なからず雨垂れがついていましたが、今は、全く気にならないレベルまで美観を保っています。もしかして、定期的に外装の高圧洗浄をおこなっているのかもしれませんが、それを差っ引いたとしても、選んだ材料が間違っていなかったと安心ができました。二枚目の写真はとなりの建物越しで遠目でわかりにくいかもしれませんが、綺麗な状況を維持しています。近視眼的の見方で物事を考えることは、良い結果をもたらすとは限りません。長い目で見ることにより、満足の行く状況が維持できると思います。本日もブログをお読み頂き感謝、感謝です。皆様に良いことが起きることをお祈りしています!!
2020.09.12
色々な方に支えられて今の自分があること、感謝、感謝です。皆様のマンションに長期修繕計画があると思います。修繕計画をもとに資金計画を立て、修繕積立金の徴収額を設定します。修繕計画の見直しは大規模修繕施工後や、大規模修繕に関係なく5年毎等定期的に実施しているのではないでしょうか?計画は立てるものの、その計画が果たしてどのくらい実行されたか、検証しているマンションは少ないと思います。実行に合せて計画を補正しなければ、計画の精度が上がらず、いつまでも教科書通りの修繕計画が提案され、区分所有者の皆様は余計な徴収額を組合に請求されている可能性があります。先日、私の事務所の契約先で過去3年に遡り、資金計画と実行の比較検証を行いました。この時期に大規模修繕、排水管改修、エレベータ改修と高額な工事を三つ立て続けに行い、どれくらい資金が計画と比較して残ったかを確認するためです。下の比較表にある通り、約1.3億円の予算(計画)に対して、実際に使った費用は約1億円と、3000万円程度予算より少ない計画で、三つの大きな工事が実施できたことがわかりました。この比較は単年度の収支決算報告書や予算を見ただけでは把握することができません。実はこのマンションは、大規模修繕前にアンケートを実施し、グレードアップの要望工事の希望を確認しました。3つの大きな工事が控えていたため、実施を保留としていましたが、実行金額が確定し、どのくらい資金に余裕があったか明確になったため、グレードアップ工事を具体的に進めて行くか否かをこれから検討することになりました。長期修繕計画が作りっ放しで計画と実行を検証しないと、場当たり的な支出を繰り返し、最悪の場合、資金が枯渇してしまうという事態が発生します。手遅れになる前に、予実(修繕計画上の予算と実行金額)の比較を定期的に行う事をお薦めします!今日もブログをお読み頂き有難うございます。皆様に幸運がありますようにお祈りしています。
2020.08.31
先週、消防設備の業者さんと、排水管改修の業者さんとお話しする機会がありました。専有部分立入する作業は、工事途中のものは、そのまま放置することができないので、終わらせるか、キリの良い個所まで作業続行。着手予定の工事は、排水管清掃や消防設備点検などの年1-2回の点検は、作業延期になっているそうです。排水管清掃は兎も角、消防設備点検は法的に必ず実施する必要がある業務です。年2回とありますが、新型コロナウィルスが解消されるまでは、多少条件は緩和される可能性はありますが、終わった後に速やかに実施しなくてはなりません。専有部分立入作業は、実施率を高めるため、土日・祝日指定にしているマンションも少なくありません。コロナウィルスが収束した後は、中止になった作業が一気に行われるので、一時的に予約(予定)が取りにくい状況が起きると推察されます。にほんブログ村
2020.05.03
先週末、修繕アドバイザー契約を締結している、渋谷区のタワーマンションの修繕部会(理事会の分科会)に出席しました。出席者は少なく、席の間隔を放し、換気を行いながら会議を行いました。一番時間を割いたのが、大規模修繕のアフター保証についてです。このタワーマンションは、大規模修繕を新築時と同じ施工会社へ発注。監修として新築時の設計事務所、設計・監理を修繕コンサルタントに依頼しました。大規模修繕が竣工して、まだ3年程度しか経過していません。しかしながら、当時のことをはっきり覚えている方がすでにいません。・専門委員会は大規模修繕竣工後に開催、持ち回りを基本とした役員が、理事会内で分科会を開き、かじ取りを行っていること。・管理会社は大規模修繕の工事自体にはノータッチであること。施工会社は責任回避のための回答が目につき、組合側としては納得いかないので、1年近く、課題が進みません。本来保証の範囲を、有償工事で直してしまうことが良くあります。・大規模修繕の施工会社以外の業者に補修をさせると、その部位の保証が終わってしまう。・組合は本来無償の修繕を、お金をかけて直してしまう。という、問題が生じます。管理会社経由で、大規模修繕の施工会社とやりとりを繰り返しましたが、拉致があかないため、イダケンが当時の関係者と直談判を行うこととなりました。組合の財産を守るために頑張ります!にほんブログ村
2020.04.17
マンションの致命的な不具合の代表選手は、1.タイルの浮き2.構造スリットがない、あってもスリットとしての役割を果たしていない3.構造部に後施工でコア抜きしている(鉄筋を切っている)4.室内への漏水5.臭気6.騒音などがあります。前半の3つは、ぱっと見わからないので、大規模修繕工事や何かのきっかけで発見されることが多いです。売り主のアフター保証や民法上の瑕疵担保期間や品格法の時効を過ぎていますので、売り主に話をしても、「もっと早く言ってくだされば対応ができたのに・・」とけんもほろろの対応が返って来る可能性が高いです。でも、前半の3つは建物の安全性を左右する重要な問題になりますので、売り主の塩対応に屈してはいけません。管理会社に相談しても、新築時から同じ管理会社が業務を行っていれば、売り主と管理会社のビジネスの関係性が強いため、「経年劣化」や「時効」や「都合の良い事例」を並べられて、前には進みません。こうした場合は第三者の専門家の助力が必要になります。イダケン事務所では、不具合の紛争問題を数多く抱えていますが、一つの専門家だけでは解決が難しいこともあり、弁護士や、構造や瑕疵問題に詳しい設計事務所などを交えて解決にあたります。にほんブログ村
2020.01.09
イダケンが就職したのは建設業界。その後、マンション管理会社を経て、今に至ります。サラリーマン時代から感じていることは、建設屋やデベロッパーの売りっぱなしが、いかに多いということです。社会人のはじめての就職先、建設業界にいたときに、明らかに顧客が言っている不具合の苦情が的を得ていても、上司に相談すると、「お前の説明が悪い、この製品はこんなもんだから、どうしようもならない」と、せっかく新規で開拓顧客からケチョンケチョンに言われて、悲しい思いを何度もしました。転職後、マンション管理会社・・に就職した際は、横浜地場のいつ会社が斜めに傾いてもおかしくないような、デベロッパーでした。管理職の方は保身が強く、イダケンが、保障があるんだから、きちんと対応しましょうと何度言っても素知らぬ顔。ペイペイのころは、全く組織が機能していないものですから、前職と同じような苦渋を舐めたくないものですから、とにかく、あらゆるところと喧嘩をして、高額な買い物をした顧客が、「騙された」という、悲しい発言をしないよう、組織内で「異端児」扱いをされていることを十々認識しつつも、戦い続けました。管理士として独立後、日本の建設業、マンションデベロッパーの体質自体が腐敗していることに気が付き、零細企業のイダケンは、ドン・キホーテのような立場で、巨大企業や旧態依然の業界の体質に立ち向かい続けています。全部が全部そうではない。。のですが、大半が顧客の利益を極端に軽視。企業の利益や都合を、いかに合理的に押し付けるか・・こんな仕事に熱量を注いでいます。今、イダケンが関わっている仕事は、築20年を超えたマンションの、「構造的な不具合」問題です。かれこれ、7・8年くらいお世話になっているマンションで、当時から、不具合の実態が明確にならないまでも、売り主の怪しい対応が疑問視されていました。技術的な建設問題に、首をつっこむと、「マンション管理士風情が生意気なことを言って」と、風当たりが冷たい状況からスタートしますが、マンション問題解決のエキスパートとして自負しているイダケンにとっては、外野の目線は気にせず、顧客の最大利益を導き出せるように行動し、結果をだすよう尽力します構造計算と、完成した建物が異なる。いかにも入っているように見せかけている耐震スリットが、耐震スリットではない建ったあと、よほどのことがない限り詳細の点検に入らない、地下ピットに、不具合が山積する時効云々では顧客が浮かばれませんにほんブログ村
2020.01.08
耐用年数が長いと言われるアルミサッシュも、古くなると、ガタがきます。消耗部品交換で延命が図れても、フレームのゆがみや、性能の陳腐化などで、いつかは交換を必要とする時期が訪れます。サッシュの交換にあたっては、障子(稼働する窓の部分)を撤去後、枠よりも一回り小さなサッシュを取り付けるカバー工法が採用されるケースが多いです。戸数が大きくなると、工事日数も長期化するために、大規模修繕工事のように敷地内に現場事務所等を設置します。プレイロット(敷地内の公園)に、そびえたつ現場事務所!!現在工事中のイダケン顧問先のマンションでは・・サッシュをLow-Eガラスという、性能の高い複層ガラスを使用したものと玄関扉を交換。総工費は約1億3千万円。1戸あたり約70万円。助成金(二つ)の総額は約3500万円。1戸当たり約19万円。助成金の効果大なりーーーw
2019.11.09
蜂を多く見かけるな・・と思って、ふと軒先を見ると、蜂が巣をつくっていたなんて話はよく聞きます。郊外の戸建だけではなく、都市部のマンションでも十分に起こりえる事です。行政に駆除を頼んでも、原則無償で作業をしてくれません。駆除業者を紹介して終わり・・でしょう。イダケンは、管理会社時代、委託契約に含まれる仕事ではないものの、万が一居住者が蜂に刺されることがないよう、自ら蜂駆除に赴くことが数回ありました。このブログでも何回か紹介していますが、ホームセンターには蜂駆除用の専用のスプレーが売っています。スズメバチもOKなんていう、強力な商品も売っています。駆除にあたって、リスクは当然生じます。業者に頼むか、自前で行うのか・・悩むところです。(写真ピンボケ・・でした(汗)にほんブログ村
2018.06.30
築年数が古くなると、漏水事故の確率が増えます。事故が起きた際、どのように対応するか、流れを居住者に周知することは、被害拡大を防ぐとともに、早期解決に繋ります。漏水が起きた場合は、まず居住者が管理会社に連絡します。管理会社が緊急対応業者を手配し、状況確認、被害拡大防止策、原因特定調査を行います。この調査費は共用部分保険の適用になります(保険金など制限あり)対象が賃貸住戸の場合は、管理会社が、オーナーに一報を入れます。また、事故報告を理事長にします漏水箇所を修繕した後、止水を確認し、後日被害箇所の復旧を行います。漏水の原因になった場所な修繕費負担は、共用部分→組合負担専有部分→加害住戸負担※保険の適用はできません。被害箇所の復旧費共用部分→組合負担専有部分→加害住戸負担※保険の適用になる場合があります『〜スモール管理をベースにした管理仕様の組み立て〜』2018年4月30日(月・祝日)13:30〜15:00『〜大規模修繕時、こうして管理組合の財産が搾取される〜』2018年5月6日(日)13:30〜15:00にほんブログ村
2018.04.27
今年は5月1日と2日を休みにすれば、かなり長く休めます。イダケンは5月3-5日はお休みをいただきますが、他は仕事です・・さて、ゴールデンウィーク等の長期休暇の際は、お出かけをする・・または、自宅に来客が来る、こんな方が多いと思います。自宅に来客がくると・・・・来訪者駐車場・ゲストルーム等、共用施設を使用する機会が増えます。ゴールデンウィーク期間中は、管理員が休みであったり、休日シフトで現場スタッフが少なかったりします。ルール違反があったときに、即時対応ができない場合があります。ゴールデンウィーク前には、今一度ルール厳守の告知をすると、あらぬトラブルが避けられるかもしれません。また、平日と祝日とでは、現場スタッフのシフトが変わるマンションもありますので、年末年始と同じように、案内を全戸に配付する方が親切でしょう。『〜スモール管理をベースにした管理仕様の組み立て〜』2018年4月30日(月・祝日)13:30〜15:00『〜大規模修繕時、こうして管理組合の財産が搾取される〜』2018年5月6日(日)13:30〜15:00にほんブログ村
2018.04.26
イダケンが修繕アドバイザリーを務めて、6年目を迎えるマンションで、給水管更新工事の検討を進めています。築年数は28年。前期の給水管劣化調査を行いました。その結果、概ね5年以内を目途に、少なくともパイプシャフト内の給水管の更新が必要であると判断されました。長期修繕計画においては、35年目に予定されている全体の給水管更新を予定されています。少し早めなのですが、予算感、工法等の知識を身に着け、今後効率的(費用、工法とも)に工事を企画調整するため、業者を招き勉強会を行いました。理事、専門委員、組合員有志と真剣に業者の話に耳を傾け、マンションを適切に維持管理するために、積極的な質疑応答が行われました。3つの業者から詳しいお話を聞く中で、各社さん微妙に工法が異なっています。当然金額にも差が開きます。不具合が起きてから補修・・となると、議論する時間が制約されることから、組合にとってベストな選択肢を選べないことがあります。早め早めに議論を行っていれば、万が一、実施時期が前倒しになっても、方向性付けは容易です。にほんブログ村
2018.03.15
先日八王子の顧問契約しているマンションの理事会に出席しました。八王子は都内でも雪が多いエリアで、3・4年前の大雪時には60センチの積雪があり、1か月以上雪が解けませんでした。2018年1月の積雪1週間後もこんな感じこのマンションは5棟で形成されている団地で、全戸平置き駐車場付きということもあり、敷地は戸数の割に、かなり広いです。これまで、スコップのみで除雪していたとのことです・・都心部がみぞれや小雪の時でも、八王子は普通に積もることが多く、冬=積雪があるという風に考えたほうが良いエリアなのです。除雪の準備をしっかりないといけません。今年に入って(築28年目)、ようやくスノーダンプと融雪剤を購入することが理事会で決議されました。他でも、スコップが壊れていたり、凍ってエントランスで滑って転んだ居住者がけがをしたり・・まだまだ、雪対策は後手にまわっています。過去の日記に雪対策について触れています。3月でも雪は積もる可能性はあります。今からでも遅くありません。安全を確保するために、しっかりとした準備をしましょうね!にほんブログ村
2018.02.21
関東の大雪(2018_01_22)すごいことになっています。電車があまりに混み過ぎて体調不良になってしまったイダケンです。うちのスタッフも立ち往生。ご迷惑をお掛けした組合様申し訳ありません。写真は途中で電車を降りフラフラになりながら、新宿で撮影した一コマです。雪国の光景っすね。にほんブログ村積もるような雪が降る場合は、週間天気予報でアラートを確認できます。ゲリラ豪雨や地震と違い、台風と雪は予見でき、事前に対策を取れます。雪の対応抜かりなかったですか?管理員がいるから安心。管理員さんはいつもいるわけではありませんし、除雪は本来の業務ではないのです。管理会社を頼りにするのではなく、管理組合として雪対策を怠りなく準備する必要があります。1.ウィンターシーズンに突入したら、除雪用具や融雪剤は速やかに調達する雪が降る日、積もったあとにホームセンターに行っても、品薄で欲しい除雪用具は入手できません。雪かき用のスコップ、敷地が広ければスノーダンプ、通行制限用のカラーコーン(下記7参照)、融雪剤などをリストアップし、あらかじめ準備をしておきましょう。2.冠雪時は屋外機械式駐車場は使用しない故障や事故の原因になりますので、駐車場使用者には早めにアナウンスをすることが大切です。3.融雪剤は積もる前に撒く薄っすらと積もるだけで、すってんころりんと転倒事故が置きます。エントランスや主要動線にはあらかじめ融雪剤を撒くことが必要です。4.スコップは共用部等に出しておく倉庫に保管し、管理員さんがいないと雪かきできないのでは困ります。雪が降る日は居住者の方が除雪できるようスコップ等は出しておきましょう。なお、盗まれる可能性があるので、マジックででかでかマンションの所有物がわかるよう書いておくことも必要です。5.注意喚起降雪時の注意事項や、除雪の協力願い等、ひな型を予め管理員室で保管し、雪予報の前日や当日に掲示するようにしましょう6.役員への協力要請仮に管理員さんが勤務時間に積雪があっても、一人では広範囲の除雪はできません。手の空いている役員さん(居住者ボランティアでもオケ)に協力依頼をしましょう7.落雪の恐れのある箇所の通行規制斜屋根、庇、駐輪場の屋根の下は落雪により怪我や事故が起きる可能性があります。危険な箇所は雪予報の前日または当日(降雪する前)にカラーコーンなどを置き、通行規制をしましょう8.役員の除雪対応トレーニング11月の理事会で、上記の内容を周知するとともに、スコップの場所や除雪用具の在庫を確認するようにしましょう皆様のマンションでは、上記8つの事項で、どこまでできていましたか?今回の大雪で、もしできていなければ、ウィンターシーズン真っただ中、また雪が降ることも十分考えられます。これからでも遅くありません。備えあれば患いなし!大雪でも安心な、マンションにしましょう!
2018.01.23
前回のブログでは、イダケンが理事長を務めるマンションで更生工事が始まり、店舗の占有者がいちゃもんをつけてきたというお話をしました。配管改修を行う際、専有部分を立ち入らないと工事ができない大規模修繕時に、専用使用部分であるルーフバルコニーの防水を実施する排水管高圧洗浄や消防設備点検で、専有部分内での点検を行う居住者(使用者)のプライベートスペースに入り、作業を行うことは間々あります。プラベートエリアに他人に立ち入ってもらいたくない専有部分で事業を行っており、工事の都合で休業したくないこんな事情で断ることができるのでしょうか?断った場合、何か事故が起きた場合の責任はどうなるのでしょうか?まず、管理規約を見てみましょう。こんな記載がないか探してみましょう。(必要箇所への立入り)管理を行う者は、管理を行うために必要な範囲内において、他の者が管理する専有部分又は専用使用部分への立入りを請求することができる。2 前項により立入りを請求された者は、正当な理由がなければこれを拒否してはならない。3 前項の場合において、正当な理由なく立入りを拒否した者は、その結果生じた損害を賠償しなければならない。4 立入りをした者は、速やかに立入りをした箇所を原状に復さなければならないここでは管理を行う者とは、管理組合(管理会社の指定を受けた管理会社や施工会社も含む)になります。他の者が管理するとは、区分所有者や専有部分を使用する占有者を指します。規約(法的拘束力あり)には、「正当な理由なく立ち入りを断れない。断った結果により生じた損害賠償は断った方が負う」旨記載されています。個人的な理由で断ることができないし、断った場合、組合管理部分の事故であっても、その責任は管理組合から個人に移ります。また、弁護士に確認したところ、この規約があれば、休業等による損失補てんの必要はないとのことです。道理が通らない居住者(使用者)が、事故があった際、素直に責任を認めるとは思えません。一部の方の我がままにより、建物の維持が不適切になることは許されることではありません。規約に定められた注意勧告の他、あまりにも度が過ぎた場合は、区分所有法による法的措置も検討はしなくてはなりません。参考までに区分所有法の法的措置の規定(抜粋)を掲載しますので、ご覧ください。57条 区分所有者が第六条第一項に規定する行為をした場合又はその行為をするおそれがある場合には、他の区分所有者の全員又は管理組合法人は、区分所有者の共同の利益のため、その行為を停止し、その行為の結果を除去し、又はその行為を予防するため必要な措置を執ることを請求することができる58条 前条第一項に規定する場合において、第六条第一項に規定する行為による区分所有者の共同生活上の障害が著しく、前条第一項に規定する請求によってはその障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときは、他の区分所有者の全員又は管理組合法人は、集会の決議に基づき、訴えをもつて、相当の期間の当該行為に係る区分所有者による専有部分の使用の禁止を請求することができる。59条 第五十七条第一項に規定する場合において、第六条第一項に規定する行為による区分所有者の共同生活上の障害が著しく、他の方法によってはその障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときは、他の区分所有者の全員又は管理組合法人は、集会の決議に基づき、訴えをもつて、当該行為に係る区分所有者の区分所有権及び敷地利用権の競売を請求することができる。60条 第五十七条第四項に規定する場合において、第六条第三項において準用する同条第一項に規定する行為による区分所有者の共同生活上の障害が著しく、他の方法によってはその障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときは、区分所有者の全員又は管理組合法人は、集会の決議に基づき、訴えをもつて、当該行為に係る占有者が占有する専有部分の使用又は収益を目的とする契約の解除及びその専有部分の引渡しを請求することができる。にほんブログ村
2017.06.10
全242件 (242件中 1-50件目)