鳥から世界と地球を感じる

鳥から世界と地球を感じる

2006.04.23
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カテゴリ: 旅行
前回までで、心に傷を負った私と、長旅で疲れ切ったフランス人バックパッカーとの出会いを書きました。 ここから、私と彼らとの友情の旅が5日間始まります。

●彼らはなぜ私と気が合ったのか?

私の推測の範囲ですが、
彼らの旅のスタイル、服装は、私とほぼ同様でした。
バックパック(大型リックサック)に、スニーカー、半ズボンなどの軽装の安宿旅行者です。
バックパッカーという言葉で当てはまります。 もともとドイツ人などが好きなスタイルで、日本人などは後追いの真似っ子な訳です。

彼らの旅のスタイルは、基本的に、チープです。彼らのガイドブックは、おそらくフランスでは有名であろう「Routard」という本で、日本では「地球の歩き方」が似ているようですが、もっと簡潔に、良い宿と観光地の紹介が書かれているようでした。Routardというのは、なぜか私は「小銭旅行者」と略していますが、どうしてそう思ったのか記憶がありません。
http://www.routard.com/
(フランス語で分かりませんが)

実は、その本を彼らは大変信頼していたので、会って以降、私はそれに合意して、その本に載っている宿のみに泊まりました。

彼らも、トルコに多少驚いて、危険を感じていました。 そんな状況の中、日本人はフランス人と価値観が似ていたのかもしれません。


テントも持ってきましたが、イスタンブールのオトガルに着いて、多少危険を感じたのか、野営はほぼあきらめたようです。 おそらく5kg以上あるテントは、やや体格がいいオリビエ(カッコイイ方)が当番で背負っていました。

彼らは、「真面目な」タイプでした。

特にメニュー(背が小さい方で、少し目の回りにクマのような特徴が有る方)は聡明なタイプでした。
大学のレベルや何を専攻しているかなどは話題にしませんでしたが、しっかり物で英語も話せます。
オリビエは、見掛けによらず、優しいタイプで、不得意な英語でも私とコミュニケーションを図りました。

私は、過去に、何回か外国人学生と部屋をシェアしたことがありますが、人あるいは人種はいろいろで、いろんな面で「不真面目」というタイプも居りましたので、彼らは偶然だったと思います。
例えば、相部屋のユースホステルに行くと、脱いだもの、食べた後の片付けは出来ていない輩も多数いますが、彼らはそうではありませんでした。清潔好きかどうかは、体臭に繁栄しがちです。

●少し体臭のことに触れさせて下さい。
 生まれながらにして決められた体の特徴についてとやかく言うのは良くないことです。
 しかし、私は幾度か外国人と生活して見た経験から次のように思っています。
 よく西洋人は体臭が強いといいますが、確かに、体臭を持った率は多少高いと思います。
 それよりも、影響度が大きいのは、入浴や洗濯の頻度だと思います。 中には、
 毎日シャワーを浴びない人、汗の付いたバスタオルを洗濯しない習慣の人がいます。


実際メニューは体臭を多少持つタイプでした。しかし、毎日宿に着くと、3人とも交代でシャワーを浴び、彼は消臭剤も使っていたようでしたので、まったく問題はありませんでした。


●さて、一緒に行動するということは・・・言わば衣食住(生計)を共にしたようなものでした。

食事を一緒(の店で)に取る、同じ宿を選ぶ、風呂に順番に入る、どのベッドを誰が使うか決める
(安宿では、3つベッドがあっても、一つはエキストラベッドだったり、差が生じます)などなど、
いろんな関わりが生じてきます。

また、観光に行くにしても、別々に行っても良いわけですが、私達はほとんど24時間一緒に居ました。


こうして、このフランス人二人とは、何の違和感もなく5日を心地よく過ごせたのです。
つまり、不思議なほど価値観は合いました。 それは、なか日のベルガマでの夜に酒を飲んで、じっくりといろいろ語り合った時に、しっかり感じました。

トルコのような国が我々にとって、先進国とは違う、「違和感」があっただけに、余計に、先進国の常識のようなもので一致したところもあります。

例えばですが、 トルコの一般のトイレは水洗ではありません 。手桶で、少しの水を流して終わりです。

長距離バスで、 予備のドライバーが運転したまま(高速走行したまま)交代するような、アンビリーバブル (信じがたい)トルコの行為についても、我々はアンビリーバブルで共感したわけです。

また、イスラム国であることもしかり。 確か朝の5時に、街の数カ所にある拡声器から、コーランと思われる声が流されるのです 。 いやでも一度5時に目が覚めます。 それも日仏人には驚きでした。

この写真は、合った次の日の夕食ですが、店を探すのに手ごろな値段の店を探しましたが、その値段のレベルが偶然にも私のイメージと一緒でした。 例えば、現地で一色1000円は高く、600円ぐらいの店を探した記憶ですが、衛生面や店構えも彼らは重視しておりましたから、おかしくない訳です。

イズニック昼食メニューとs.jpg

また、一緒に食事した時の立替、 割り勘の仕方 で、一切違和感がありませんでした。
細かい話かもしれませんが、飲んだモノの値段が若干異なったり、一皿のデュイッシュをみんなで突ついたりするので、割り勘時には、細かな気配りがないと違和感を感じるはずです。

この写真は、会って二日目だと思うのですが、オリビエは、靴ずれで悩んでいました。
重厚なスニーカーを長時間履いているので、蒸れたりして、「臭い」とメニューが突っ込んだり、
そのうちその学生っぽい冗談が、3人の間で流行りました。

旅程は、イズニックーブルサーベルガマーエフェソス でした。ブルサは中間乗り継ぎ点に過ぎませんが1泊しました。その夜は、中華料理店に入った記憶です。

次の写真は、三日目のオトガル(バスターミナル)で待ち時間ですが、もうこの時は共同旅行者意識でした。一人でないということは、大変便利です。商売人と交渉するときには、一人だと弱い立場ですが、人数が多い方がいいです。また、どこにいても自分の荷物を多少監視していないと行けないのですが、3人だと3倍の視野を持つことになります。

ブルサオトガルにて.jpg

ブルサで夕方、目的の宿に向かう途中で、忘れられない行動がありました。
長距離バスを降りて、路線バスに乗っていて、あと10分ぐらいで降りる前です。
私は、急激な腹痛を覚えました。
ただの下痢であることは認識できて、とりあえずトイレが必要だと思いました。まだ2、3日目の関係なので、少しは我慢しておりましたが、生理現象なのでもう限界が着ました。

脂汗がにじみながら、メニューに腹痛を伝えました。俺だけここで降りてトイレを探すから、先に宿に行っていてくれと。 すると、メニューは直ぐに降りようといい、
「俺達は共同旅行者だ」だったか、「仲間だから」のどちらかの内容の英語を答え、3人一緒に降りました。

降りた後は、私はもう走って店舗のトイレを借りないと行けない状態でしたので、彼らは、荷物を見ていてくれると言って待っていてくれました。

まあ、共同旅行者では当たり前かもしれませんが、まだ、彼らとは1泊偶然に泊まっただけで、完全な信頼関係はできていなかった時間なので、私には、嬉しいとうか、驚きのレベルでした。

それ以外のときにも、やや体が大きいオリビエは私をかばって荷物を一部持ってくれたことがありました。 写真でも分かるように私が一番細いですし、歳も取って体力的にしんどいところを分かってくれたのでしょう。

もう二つだけ、自慢話のような彼らの話を・・・

3日目ぐらいからもう「臭い足」の冗談を飛ばすような関係になった我々は、水や食い物も分ち合う関係になりました。
私達が使う安宿では、朝食がついていないこともありましたし、早朝に出発するときは、時間を惜しむので、どこかで簡単なパンケーキとジュースなどを買い込んで来ます。その時、3人でやや大きめのパンとペットボトルを買い込んで、分け合いました。実に合理的です。

ベルガマのホテルにて3人.jpg

今から考えれば、メニューの節約的な提案であったと思います。私はいっぱし稼いでいる身なので、もう少し贅沢しても良かったのですが、バックパッカーの真髄である(贅沢しない)ことには一致しました。

また、最後に近い日に、オリビエが大切に持ってきた「サラミ・ソーセージ」をみなで食べました。
これは表現できないぐらい美味なものでした。おそらくフランスで手作りのものだからでしょう。
近所の肉屋で買ってきたと言っていました。

高温かつ衛生的ではないバックパックの中で、大丈夫か?の私の質問に対し、メニューは、「神がやどっているから」腐ることはない! とほぼ真顔で言うのでした。

なんか私も感化されて、信じてしまい、舌鼓を打ちながら歓談して食べました。


次の編では、ベルガマで遺跡に行く時に起きた事件になります。 実際被害はありませんでしたが、
危機一髪だったかもしれません。いや状況からして、 救いが無ければヤバかったでしょう。

(あと2編で〆るつもりです。 締りの無い文章でご勘弁を)






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最終更新日  2006.04.23 13:50:59
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