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なぜ、「表/裏」マズローではなく、「たて/よこ」マズローにしたのか?
その狙いは3つある。
1)表マズローが価値の階層性を示しており、いわば「たて」に伸びていく特徴を表現したい。
2)一方、裏マズローは価値の階層性がなく、表とは一次独立の関係にある、つまり軸としては直交し「よこ」に広がっているという特徴を表現したい。
3)裏マズローの名称自体にネガティブなイメージがあるため、中立的な表現にしたい。
さて、表/裏マズローから定義は変わっていないが、もう一度、定義と特徴を確認しておきたい。
「たてマズロー」の定義=「たてマズロー」とは、生理的欲求、安全の欲求、集団への帰属欲求、承認の欲求、自己実現、社会貢献(最後はオリジナルに追加したもの)という階層的欲求である。
それぞれの階層は下の階層が満たされるとより高次の欲求に向かって人間の欲求は上っていくという特徴がある。
したがって、この「たてマズロー」の欲求に従った活動は、より高次の欲求を満たすことを目的とした、それを達成するための手段としての精神的生産的活動である。
「よこマズロー」の定義=「よこマズロー」とは、精神的な開放(リフレッシュ)という欲求である。その中には「自分や環境の否定」、「中立的」、「新しい世界の発見」の3つの暫定的な区分がある。
しかし、それらの区分の間には階層的な関係はない。
したがって、「よこマズロー」の欲求に従った活動は、精神的開放(リフレッシュ)以外の特段の目的がない。つまり、精神的なリフレッシュそれ自体が唯一の目的である。
「たてマズロー」の活動の典型は、例えば職業の世界である。そこでは目的手段の階層性がはっきりしている。食べるためだけの労働から、立身出世を目指した職業、自分を生かすあるいは社会貢献のための職業まで色々な階層がある。
それゆえにどの階層に達しているかにより、社会的地位や立場というものが生まれる。
しかし、「よこマズロー」は水平指向である。階層性がない。その活動の典型は、趣味の世界だ。だからそこでは人間関係にも階層性がない。
社長と平社員が、「釣り」という趣味の世界では全く対等の友人関係にある。だからこそとても人間臭く、そして痛快なのだと思う。
また、例えば茶の湯の世界がまさにそうだ。豊臣秀吉と千利休は、茶の湯の世界ではその道を求める一個の人間対人間であった。師匠と学ぶ弟子であったかもしれないが、天下人と一介の魚屋の関係ではなかった。あえて言えばむしろ逆転していたのである。
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