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和活喜さんComments
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「金融工学の本質」
リーマンブラザースが破綻し、AIGが政府管理下で再建を目指すことになった。
なぜ、このようなことが起きるのか。
資金を集め、運用する。あるいは、そのサポートをする。
その際におけるリスク管理は、金融機関の本来機能の一つである。
そのリスク管理を先端的数学とコンピュータで行う金融工学で、世界最高のリスク管理を実現し、その基盤の元に世界中の巨額の資金を運用していたはずだった。
では、なぜ今回のような事件が起きるのか。
金融工学がどんなに先端的であろうと、いや、それが先端的であればあるほど、それは素人には中身の良し悪しを判断できない。
良し悪しを判断できないということは、結局どの程度のリスクを負っているかを、一般の顧客はもちろん、経営者や株主、さらにはそれを監督する政府当局すら判断できないということだ。
実際にリーマンの60兆円に上る資産のうち、不良債権がどの程度か誰にも分からないといわれている。
結果として、金融工学の機能価値は、リスクをわからなくする「煙幕」のような役割を果たしているだけはないのか?
その「煙幕」が、始末に悪いことに最先端の技術の包装紙をまとっている。
それが、所詮はゼロサムゲームでしかない金融資産運用があたかも、プラスサムで、科学的に管理可能な「打ち出の小槌」であるかのような誤解を与えているのではないか。
それは、一般顧客はある程度いたしかたないととしても、金融監督当局や、当の金融機関すらそのレベルにとどまっているのではないか。
だとすると、今回のような事件は繰り返されるだろう。
「リスクの見える化」というリスク管理の基本ができていないからだ。
金融業界の方向性に危惧を感じるとともに、本来の金融業の社会的な提供価値は何か、という原点からの再スタートが必要ではないか、と思う。
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