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2014.05.21
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テーマ: 戦争反対(1263)
カテゴリ: 戦争と平和
想定されるグレーゾーンの中身と課題は
自民、公明両党が与党協議で議論を先行させる「グレーゾーン事態」とは、直ちに外国からの武力攻撃とは認められず、自衛隊の武力行使を伴う「防衛出動」の発令が困難とされるケースだ。治安出動や海上警備行動など警察権による対処は難しく、現行法制の“隙間”を埋める作業が急務になっている。
政府は、与党協議に提示するグレーゾーンの事態例として(1)離島での不法行為(2)公海上で自衛隊が遭遇した不法行為-を挙げる。特に、離島での不法行為については、実効支配を狙う中国が武装勢力を尖閣諸島(沖縄県石垣市)に送り込むようなケースが想定される。現行法では海上警備行動や治安出動にとどまり、敵勢力を排除する武器使用は大幅に制限される。
「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(安保法制懇)」は報告書で、潜没した外国潜水艦が退去要求に従わず日本領海に徘徊し続けるケースを例示した。河野克俊海上幕僚長は20日の記者会見で「国際的には威嚇的な爆弾投下の方法がある」と指摘した。
冷戦時代に想定された軍事的脅威は、旧ソ連による北海道への侵攻だった。この場合は直ちに防衛出動に該当する。
これに対し、中国軍が尖閣諸島などの南西地域で不法行為を仕掛けたときは、早い段階で自衛隊を投入し、迅速に事態収拾することが欠かせない。その際に、実効的な部隊運用を確保できる法整備が課題となる。

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安倍政権が、集団的自衛権とともに推進しようとしている「グレーゾーン事態」への対応の具体例が、上記引用記事のとおりだそうです。
しかし、引用記事にも触れられていますが、このような事態に対応する手段として、治安出動と海上警備行動があります。ところが、記事によると「現行法では海上警備行動や治安出動にとどまり、敵勢力を排除する武器使用は大幅に制限される。」のだそうです。
本当にそうでしょうか。自衛隊法は、治安出動について、このように定めています。

(治安出動時の権限)
第八十九条  警察官職務執行法 (昭和二十三年法律第百三十六号)の規定は、第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官の職務の執行について準用する。この場合において、同法第四条第二項 中「公安委員会」とあるのは、「防衛大臣の指定する者」と読み替えるものとする。
2  前項において準用する警察官職務執行法第七条 の規定により自衛官が武器を使用するには、刑法 (明治四十年法律第四十五号)第三十六条 又は第三十七条 に該当する場合を除き、当該部隊指揮官の命令によらなければならない。

第九十条  第七十八条第一項又は第八十一条第二項の規定により出動を命ぜられた自衛隊の自衛官は、前条の規定により武器を使用する場合のほか、次の各号の一に該当すると認める相当の理由があるときは、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。
一  職務上警護する人、施設又は物件が暴行又は侵害を受け、又は受けようとする明白な危険があり、武器を使用するほか、他にこれを排除する適当な手段がない場合
二  多衆集合して暴行若しくは脅迫をし、又は暴行若しくは脅迫をしようとする明白な危険があり、武器を使用するほか、他にこれを鎮圧し、又は防止する適当な手段がない場合
三  前号に掲げる場合のほか、小銃、機関銃(機関けん銃を含む。)、砲、化学兵器、生物兵器その他その殺傷力がこれらに類する武器を所持し、又は所持していると疑うに足りる相当の理由のある者が暴行又は脅迫をし又はする高い蓋然性があり、武器を使用するほか、他にこれを鎮圧し、又は防止する適当な手段がない場合


刑法の正当防衛に当たる場合以外は部隊指揮官の命令によらなければならない、ということは、部隊指揮官の命令があれば、正当防衛以外でも武器の使用が出来る、ということです。
更に、その次の条文を読んでみると、「グレーゾーン」と称する事態でも、武器の使用が制約されるようなことはほとんどないと思われます。相手が武器を持っていれば(または、武器を持っていると疑うに足る相当の理由があれば)武器が使用できることになっているんだから、相手が非武装ではない時点で、武器の使用に制約はなきに等しいのです。
1999年の北朝鮮の工作船撃沈事件でも、工作船からの発砲がある前に、巡視船側から船体への射撃を始めている。あのときの射撃は海上保安庁によるものだけど、自衛隊法に定める海上警備行動でも、海上保安庁法を準用すると書いてあるのだから、海上自衛隊の護衛艦でも、法律上同じ行動が取れたことになります。潜水艦が潜航したまま領海を徘徊、というのも同様です。もっとも、いうまでもないけれど、外国の海軍所属の潜水艦が潜航して領海に侵入したからと言って、法律上は認められていても、ただ闇雲に撃沈することがベストの対応とは限りません。

いずれにしても、これらの例は、実際にはグレーゾーンでも何でもないのです。グレーゾーンではないものをグレーゾーンだと主張して、法律を変えようとするのはいったい何のためなのでしょうか。少しでも戦争をしやすくするためでしょうか。





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最終更新日  2014.05.22 00:11:59
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