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年末恒例「今年の漢字」が清水寺で発表された。その一文字とは「偽」~筆をとった森清範貫主の「情けない」という慨嘆の表情に、今年の世相が滲み出ている、などと新聞では報じている。食品偽装・年金問題・防衛省のスキャンダル~様々な「偽り」に世論・マスコミは激高した。 しかしながら、「これまでの偽がばれた」「真相の一部が見えた」という肯定的な見方をする人がほとんどいないことに疑問を呈したい。例えば食品の賞味期限云々、材料を偽って云々、これらは何も今に始まったことではない。これまでの嘘が隠せなくなった訳だし、検査機器の精度も格段に上がっているのだろう。今年を騒がせた数々の「偽」の疑惑も、長年にわたる「粗」が表に出てしまった、という感をぬぐえない。言い換えるならば、「今年もさらに『偽』が隠せなくなった1年」だったと思う。 週刊誌でこんなことを言ってる評論家がいた。レコードの音はいい。昭和という、アナログの世界独特の温かさがある、と。レコードに記録されている情報の精度は極めて低い。だからこそ細かい粗が目立つことは無い。それはまた「昭和」というアバウトな時代を現している。全てにアバウトであるから、多少の嘘や粗は見えないし、そこからくる錯誤もある程度許容する人間の温かさがあった。 多少のごまかしは通用したのである。思えば個人情報という概念もなかったし、企業会計基準も緩やかだった。総会屋に便宜を図ってしゃんしゃんとシメても良かったのである。ケータイも無いからアリバイは何とでもなったし、営業マンは外に出てしまえばそれっきりという自由があった。人間様の味覚や嗅覚、長年の勘と経験等など、あいまいな基準で真偽の多くが決められた牧歌的な時代である。 それに比べて、現代における「0」と「1」の数字の羅列で情報が精査されるデジタル社会において、もはや昔のごまかしは利かない。日々、膨大な情報の処理をせねばならず、計算結果の不一致はただちにシステム障害、ひいては公共インフラの停止を招きかねない。そこから来るストレスは、人々の神経をすり減らし、メンタルヘルスに関わる問題となってくる。このようなシビアな時代に多くの人々がそれなりの努力をし、苦労をさせられている訳で、だからこそ今年も様々な事実が解明されていった訳である。それでもなお、日本全体が「偽」であると決め付けていいのだろうか。不本意な結果が出ることは多少あるだろうが、少なくとも現実世界で働き生活する人々の「真」を現している一語とは思えない。無数の人々の努力を認めない、高見の見物を決め込んだ傲慢な物言いに聞こえてならない。 もっとも、マスコミの報じる見出しだけ追っていけば、日本全体が「偽」に染まった1年だったと思えなくもない。ちなみに今年最初の「偽」を飾ったのは偽科学を垂れ流した「テレビ番組におけるデータ捏造」であったから皮肉だった。 最後に時代のウェブログさんのブログに興味深いお話が。「偽」をよく見ると「人」と「為」に分けられる。人の為に努力すれば「偽」もやがて本物になる、と。これには感銘を受けた。
2007.12.31

ミニ株・投資信託・外貨MMF・商品に分散投資する我が「相模太郎ファンド」の大納会時点での運用成績は、基準価格11124円(評価額を投資額で割っただけの話)、先月に比べてかなり戻した。というものの来年への不安は増すばかりである。総合成績が上がった!と言っても「株の下落を金積立が救った」という喜べない展開。金価格ほど読めないものはなく、お楽しみ程度の金積立は「保険」に過ぎない。プラスに貢献した部門ミニ株:ソニー、新生銀行、デンソー 12月28日は、株式市場の大納会。最後の最後は「大幅続落」で引けた。年初の日経平均が1万7353円→大納会が1万5307円、年間の下落幅は11%であった。これに対して「相模太郎が勝手に決めた主要10銘柄」に分散投資した相模太郎平均は、年初が1万3600円→大納会が1万2191円、年間の下落幅は約10%。同じような感じで下落してしまった。投資信託:フィデリティグローバルファンド、グローバルソブリン、JPM新興国ソブリンオープン、DWS新興国株投信、USハイイールドファンド 11月末に比べて投資信託はじわりと上がっていた。投資信託部門は「海外の株式・債券に投資する」という作戦。米国株も総じて不安定な状況だが、円高の進行がひとまずストップしたので基準価格の下落に歯止めがかかったようだ。商品:金積立 金は上げに上げた。金の積立を始めて5年ほどになるが、今年は「株の下落を金積立が救う」という現象が顕著だった。商品市況の上昇はニュースでもおなじみであるが、金は世界情勢が不安定になると値上がりするのが特徴。ずばり「財産の保険」である訳だ。ただし「保険は保険以上の機能は求められない」のも事実。金積立をやってる会社が倒産したら全額戻らないかも知れないし、買い付けや換金を繰り返すと手数料ばかり取られてしまう。「金」を持つことの精神的満足感に浸るだけで十分かも。マイナスに貢献した部門ミニ株:武田薬品、本田技研、キャノン、トヨタ自動車 特に大納会の下落で顕著だったのは輸出関連株。米国株の下げに引きずられてか、後味の悪い結果となった。こうした不安材料を来年に持ち越すことは確実で、我慢の投資が続く見込み。ちなみに評価損を生じているのはキャノン。他は昔からの保有銘柄だけに、かろうじて評価益は出ている状況だが・・・。投資信託:三菱UFJワールドリートオープン。 投資信託で一人負けしているのがリートファンド。こつこつと積立サービスを用いて積み立ててきたが、それでも評価損が生じている。「サブプライム問題」に端を発した信用収縮の余波が世界規模に及んでいる訳だ。高いパフォーマンスを売りにした「リート」も、状況が変わればこうまで脆いとは。分散投資によるリスク管理を徹底したいところ。外貨MMF:米ドルMMF 110円近辺でうろうろしてたドルも、113円近辺まで戻している。米国も利下げ傾向にあるのは確実で、さらなるドル安+分配金の減額のダブルパンチをくらう危険が大・・・。金価格の推移を示す「ブログパーツ」を貼り付けてみました。↑金価格の推移↑相模太郎ファンドの推移
2007.12.29
どれだけ損しているか計算してみた。ミニ株・投資信託・外貨MMF・商品に分散投資するという自分の投資態度が、今回の「混乱した局面」で、どのような結果になるのか我ながら興味津々だった。結果は基準価格11030円(評価額を投資額で割っただけの話)、しぶとくプラスを保っていたのでほっとする。先月末の基準価格が11099円、年初が11000円だったから、ほとんど変わっていなかったことになる。安全志向はいいことだが、大儲けをすることも無い、それでいいではないか。↑過去の運用成績はこんな感じプラスに貢献した部門ミニ株:ソニー、新生銀行、日産自動車 日本株は、米国発のサブプライム問題に続く米株の下落と円高に苦しめられたが、この3銘柄は月末にかけて反発した。日産自動車は販売店網の再編が好感され、米株の持ち直しと共に反発した。ソニーは「ドバイの政府系投資会社が投資」との報道で堅調だったが、先行きは楽観できない。マイナスに作用した部門ミニ株:武田薬品、本田技研 薬品株が「ドカン」と下げた。報道によると「武田が次期主力商品として開発中の高コレステロール血症治療薬に、米当局から『待った』がかかったため」である。武田株は10%以上の下げとなり、そのまま回復できないでいる。薬品株全体が冴えない動きとなり、「新薬開発のリスクを市場が神経質にとらえている」そうだ。思わぬ落とし穴。投資信託:三菱UFJワールドリートオープン、フィデリティグローバルファンド、USハイイールドファンド、グローバルソブリン等。 何だかんだで全ての投資信託が基準価格を下げた。特に顕著だったのがリートファンド。そらそうだろな。「ワールドリート」だから「USリート」でなくて助かったことを喜びとせねばなるまい。株価が下げたからグローバルファンドも下げた。金利は低下したが、ハイイールド債は金利よりも信用収縮が恐ろしい。円高になったから「グローバルソブリン」も駄目。全て駄目だけど、分散投資していると下げは緩慢なのも事実。外貨MMF:米ドルMMF これも仕方ないことだと思う。122円から115円まで下げたところで久々買いを入れたが、107円まで円高が進んだ。105円くらいまで行ったら買い足そうかなと思ったら、現在のところ110円近辺まで戻している。もちろんこのまま「粘る」つもり。
2007.12.01
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