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2013.06.04
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カテゴリ: その他
先週末の富山・堀川小学校で研究会で、少しの時間であったが内田伸子先生(筑波大学監事)と話しをすることができた。その中で、先日、校内研で提案した「モデリングとスキャフォールディング」についていくつか質問したところ、早速、メールで次のような返事をいただいた。

・・・・・

(私の質問)

子どもたちは、友達との「聴く」-「語る」関係の中で、友達の考えをたどり、友達の考えを足場にして、新しい知を創造するということの「構造」についてです。先日、本校の校内研で「友達の考えをたどること」「友達の考えを足場にすること」「自分の考えを振り返ること」が生じるような話し合いを組織していかなければならないということ、そして、このことが子どもたちの創造な学びであることを提案しました。ただ、この3つの関係についてまだ上手く整理することができていない段階です。

(内田先生の回答)

□「足場」の考え方;とてもよい;

〔友だちの考えを「足場」にするとは〕自分の考えを深めるために自分の考えとは違う友だちの考えやモデルと比較対照し、自分の考えや直観を「心的モデル」へと深化・構築する。モデルの深化・構築までの認識過程で起こっている他者のモデルとの比較対照について象徴的に表現したものだと思います。対象を知るには対象だけを見ても対象を知ることはできません。複数(少なくとも2つ・できれば3つを比較対照できるとよい)を比較対照し、相違点と共通性を特定する。相違点はどの要素に着目するかの着目点の違いを推測する手がかりになります。あるいは他人が見ていたものを、自分は見落としていたために、モデルが違ってきたのかもわかります。

□「友達の考えをたどること」「友達の考えを足場にすること」「自分の考えを振り返ること」の関係について;

原口先生の授業の進行記録を拝見すると以下の4段階を通り、各自の心的モデルを構築しているように思われます。


⇒自分の描いたモデルと友だちのモデルを比較対照する〔対照原理〕<足場>
⇒差異点と共通点を捉える〔類推〕

(2)検証過程「比較対照」
差異をもたらした原因を探る;自分はどこに着目したのか、友だちの着目点と同じか違うか違いをもたらした原因を特定するため、自分の考えを振り返り、自分の考えの道筋を辿り直す + 友だちの考えの道筋を辿ってみる〔因果推論〕<3つの要素が行きつ戻りつ往復運動する>

(3)検証過程「判断・結論」
⇒自分の考えが正しいのか、友だちの考えが正しいのかを整理し、実験事実(例.さらさん「食塩を見ずに溶かすと食塩の分だけ重くなる」と「食塩がとけた水を蒸発させると溶かす前と同じ重さの食塩を取りだすことができる」)に照らして判断し、決定する。

(4)検証の着地点;
1)「自分のモデルの棄却」;自分の考えを進めていくと実験事実と合わない場合は自分の考えやモデルを棄却する
2)「修正」;事実にあわせて修正する
3)「新たなモデルの構築」;他人のモデルを足場(参考)にして、自分の中に新たな心的モデルを構築する。

※昨日指摘しておられた点「ちょっと理解の遅い子ども、つまづきのある子どもの方が足場になりやすい」ということは本当だと思います。簡単に欠点が見破れるからです。不完全なモデルや仮説と比較・対照することによって、自分の論の立て方や検証過程・推論過程の欠点も見えやすくなるのではないでしょうか?



私の提案が「友達の話を聞きけば創造的な学びが起こる」といったレベルのものであり、その論の飛躍から「友達の話を聞かせさえすればいいのか」と納得できないものだったと反省させられる。もちろん、子ども同士の「聴く」−「語る」関係の中でのことではあるが、「対照原理(比較?)」「類推」「因果推論」が重要であることを考えると、教師の具体的な手立て(支援)も見えてくるのではないか。

もう一度「聴く」−「語る」関係について、検討する必要があるということであろう。

(つづく)





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最終更新日  2013.06.04 11:53:38
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