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一昨日ホームグランド手賀沼と沿岸地区を探索し、コムクドリ17羽に出会いました。時間帯をかえて見てみようと同じポイントに出向きました。到着直後はツバメ30羽程度が電線に止まっているのみでしたがコムクドリ若鳥が登場。嘴は黒く基部の肉色、胸に縦斑があるのがよくわかりました。圧巻は、翼付け根の肉厚なこと。ムクドリのそれと比べても別物の迫力でした。(写真)2023年7月31日撮影
2023.07.31
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昨日、手賀沼沿岸でコムクドリ17羽の群れを目撃しました。帰宅後、亭主と2005年長野県で開催された日本鳥学会で北海道東海大学の竹中万紀子さんが口頭発表なさったコムクドリ雄の頭部栗色斑の大きさ、模様、形状の講演内容を思い出していました。竹中さんは、2004年までコムクドリ雄の頭部羽色の追跡調査を実施しとの結果を報告しています。それによると、頭部栗色斑は加齢と共に頭部栗色斑が拡大する可能性は低いが、栗色斑は雄の繁殖行動の特徴を示している可能性が高いと述べています。具体的には、栗色部分が最も小さく、両頬に斑状に分布する個体のほうが一夫二妻になる個体が多く、逆に頬斑の面積が広く頭全体をえりまきのようにとりまいている個体では一夫二妻となる個体は観察されなかったとするものでした。また、抱卵期と育雛初期に着目してみると、両頬に栗色斑が分布している個体は営巣への貢献度が低く、頬斑が広い個体は配偶相手と同等の時間を抱卵に割いていたと興味深い内容を指摘しています。あわせて、コムクドリでは雄が2番目の配偶者を得る時期は1番目の巣の抱卵期が多く、第一雌に抱卵を任せ第ニ雌を得ることに時間を割いている可能性があるとしています。これらのことは、頭部羽色パターンが子育ての協力度合いを示している可能性があると結んでいます。(引用)竹中万紀子.2005.コムクドリ雄の変異と繁殖行動.2005年日本鳥学会学会報告.(写真)2023年7月29日手賀沼沿岸で撮影
2023.07.30
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ホームグランド手賀沼と沿岸地区を探索しました。複数箇所の谷津田を中心に探索すると、サシバが上空を旋回する姿や三年連続でアカハラツバメ(Hirundo rustica saturata)の姿、電線に17羽のコムクドリが飛来する姿を目撃しました。コムクドリは、若鳥主体で成鳥雄、雌数羽で構成されていました。頭部が淡いクリーム色で耳羽後方に茶色の斑がある成鳥雄、頭部がクリーム色で背と肩羽、腰が灰褐色の雌、嘴が黒く基部が肉色で胸に縦斑のある若鳥をしっかり観察できました。若鳥は後ろを振り返ったときの感じがツバメチドリ似のスタイルでした。(写真)2023年7月29日撮影(コムクドリとアカハラツバメ、ムクドリをアップします。コムクドリとムクドリの嘴を対比して御覧ください)
2023.07.29
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今朝、公園を探索していたら、2羽のハシブトガラスが木陰で長時間休んでいる姿を目撃しました。過日もハシボソガラスが地面に横ばいになっている姿を見ていたお子さんがカラスが死んでると教えてもらいました。でも、覗き込み撮影をしていたらすぐに立ち上がり生きているよとばかりに鳴き声をあげてくれました。獣医師の鳥友に聞くと、鳥類の体温は一般に40~42度の範囲で、多くの哺乳類より数度高いのだそうです。体温が高いのは、新陳代謝を促進させて空を飛ぶという激しい運動に伴う大きなエネルギーを得るためなのだそうです。自動車に例えると直ちに高速回転できるように常時アイドリング状態を保つ役割なのだそうです。鳥類は、パンティング(あえぎ呼吸)で熱を蒸発させるので口をあけて浅く早い呼吸を行い、気道からの蒸発を活発して熱の発散を行っているのだと教えてもらいました。なお、パンティング以外にも体温を下げるさまざまな機構があり、羽毛におおわれていない足の表面温度はぐっと低く、コウノトリの場合、体温40度に対して足は15度程度で足は放熱に重要な役割を果たしているのだそうです。(写真)2023年7月28日、7月17日撮影
2023.07.28
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三番瀬や谷津干潟にオオメダイチドリが飛来する時期になります。干潟でメダイチドリの違いを整理してみました。(嘴と足の長さ)真横から見て嘴の長さに注目してみるのが見分けのポイントです。真横から見ないと嘴が短くみえ誤認する可能性が高いものと思います。足についても明らかにメダイチドリに比べて長いのが特徴です。(その他)オオメダイチドリの頭頂には丸みがあります。メダイチドリの頭頂は平たいので嘴と足の長さを観察した後は確認したいポイントです。(オオメダイチドリの写真から)一枚目から三枚が2016年8月7日に三番瀬で観察したオオメダイチドリです。上面の羽縁が白いので幼羽から第一回冬羽に換羽中の個体と思われます。四枚目は2019年8月31日三番瀬で観察したオオメダイチドリです。上面の羽縁が白いないことから第一回冬羽と思われます。(メダイチドリ)五枚目の写真は、2020年9月5日に三番瀬で観察したメダイチドリです。翼の羽縁がバフ色で鱗状に見えるので若鳥と思われます。頭頂は平たいのがおわかりいただけるものと思います。
2023.07.28
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二か月ぶりに柏の葉キャンパス駅近郊のヒメアマツバメの様子を見に出かけました。造巣しているのは三ヶ所ありましたが一ヶ所のみ塒として使っているほかは作りかけの状態でした。上空を一羽は飛翔していて待機していると、巣に端にへばりついて休憩する姿を目撃しました。一枚目、二枚目の写真がその時のものです。5月に巣に入り座り込んでいたので産卵かと思いきや、そのあと一向に産卵の気配はないまま推移しています。近くの商業施設ではツバメの三番子が誕生しもう少しで巣立ちのもの、巣立ちして施設の軒下で休んでいる幼鳥、電線にとまり我が子たちを見守る成鳥といろいろなタイプの姿を見つけました。このほか、カワラヒワの成鳥と下面に縦斑のある若鳥の姿を目撃しました。(写真)2023年7月27日撮影
2023.07.27
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鳥友からサギ科のヒナで成長の差が大きいのはどうしてかと質問をもらいました。チュウサギ、コサギ、ヨシゴイなどは非同時孵化の鳥類として知られています。第1卵から完全抱卵を開始するため、育雛初期は雛間の成長の差が大きく一腹の雛数が多い場合には、遅く孵化した雛が育たない場合もあります。アップした画像は、埼玉県越谷市で撮影したものですが、一枚目の右端の個体はほかのヒナたちよりも一回り以上小さいものでした。また、二枚目の写真の生まれたばかりのヒナ3羽の右端の個体が最も小さく、こんなに差があるのかと思いました。益子(2014)は、チュウサギの生態や行動に関する知見などを整理し報告しています。それによると、孵化日にずれが生じる非同時孵化の巣では、後に孵化したヒナは,先に孵化したヒナとの体サイズ差により、親からの餌をめぐる競争において孵化直後から不利な状況に置かれると記しています。さらに、非同時孵化は、親の餌供給量に見合ったヒナ数を生き残らせてヒナの全滅を回避する戦略と考えられコサギやアマサギでも同様のことがあると紹介しています。(引用文献)益子美由希.2014.チュウサギ 餌を巡る兄弟間の競争.Bird Research News Vol.11 No.3.p4-5.
2023.07.26
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若鳥たちが誕生した林が宅地造成で木が伐採され、帰る場所を失ったツミ家族は、近郊の公園の一角に移動しました。移住四日目の様子を見に出かけました。現地に到着すると、今朝は若鳥がセミを捕獲している光景からスタート。木の幹に飛来したセミを10分にみ満たない間隔でゲット。親鳥から餌をもらうだけだったのにその成長ぶりに目を見張ります。セミを食べる様子を見ていると、羽根をはずしその胴体から食べ始め、最後の足をたいらげて終了。お腹が満たされると木の幹に腰をおろしてウトウト。最後にアップした画像は、セミの羽が2枚、スズメの風切部分が1枚です。スズメを解体するときには羽毛をむしりそれから風切部分をむしり落とすのを発見しました。(写真)2023年7月25日撮影
2023.07.25
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シラサギは水辺の立姿が涼しげで、その繁殖期から夏の季語となっています。茨城県南部の広大な水田地帯を探索し、シラサギの姿を求めて歩きました。過日コウノトリ3羽の姿を目撃した水田の隣町にある利根町の水田ではシラサギ類、アオサギの姿を見つけました。一枚目はアマサギの夏羽から冬羽に換羽がスタートしている個体、二枚目は頭にオレンジ色がまばらに残っている夏羽から冬羽に換羽中の個体です。三枚目、四枚目はチュウサギ。三枚目の右が夏羽、左が嘴全体が黄色の若鳥と思われる個体。四枚目は羽づくろいをしていた光景です。五枚目は、コサギとアマサギの若鳥。アマサギ若鳥は額にオレンジ色はなく嘴の色が淡いのが特徴です。六枚目、七枚目はアオサギです。六枚目は全体が灰色で冠羽がある成鳥です。七枚目は冠羽はほとんどなく頚が灰色の若鳥です。八枚目は、途中で立ち寄った道の駅の電線に止まっていたツバメの若鳥です。(写真)2023年7月24日撮影
2023.07.24
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若鳥たちが誕生した林が宅地造成で木が伐採され、帰る場所を失ったツミ家族は、近郊の公園の一角に移動した旨を昨日リポートしました。移動三日目の様子を見に出かけました。今朝は、幼鳥たちは餌を捕獲し食べた後の様子で、お日様をさけるために木陰で休んでいました。それぞれ、お気に入りの木の幹に腰をおろしうとうとしており、邪魔しないようにそっと記録をして現地を後にしました。(写真)2023年7月23日撮影
2023.07.23
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コゲラの頭部にある赤い羽について、図鑑ではいろいろに記載があります。鳥友から斑点なのか、羽毛なのかと質問をもらいました。というのも、千葉県柏市内でコゲラが木の幹で巣穴をほっており、その際に見えたとのこと。現地に出向いて撮影したのが一枚目の写真です。二枚目の写真は、2013年4月に柏市内で撮影したものです。(主な図鑑、文献の記載)高野(1980)は、雄では目の後方に橙赤色の小斑があるが野外では普通の場合見えないと述べています。永井(2014)は、雄は後頭部側面に赤い羽。2-4月の求愛の季節や警戒時によく見られるが見えないことが多いと述べています。石田(2005)は、後頭には赤い羽がある。普段はほかの羽に隠れて見えない。興奮するなどして頭部の羽毛を逆立てると見えることもあると記し、頭部と赤い羽根のを図示し全長は7.5mm程度と述べています。叶内(2020)は、雄の後頭部両脇には赤い羽があるが、興奮したときや風が吹いたときなど以外は見えないことが多いと述べています。(結論)赤色の斑と記載しているものがありますが、石田(2005)が述べているように赤い羽が5-10枚存在していると理解するのが妥当だと思います。また、興奮した時や風が吹いた時以外は見えないとの記載がありますが、一枚目の写真を撮影した際は巣穴を掘っていたので興奮状態とも考えられますが、二枚目の写真の個体では無風で、興奮していた様子もありませんでした。(引用)高野伸二.1980.野鳥識別ハンドブック.p213.日本野鳥の会.石田 健.2005.コゲラ 分類と形態.Bird Research News Vol.2 No.5.p4永井真人.2014.比べて識別野鳥図鑑670.p64.文一総合出版.叶内拓哉.2020.フィールド図鑑 日本の野鳥.p260.
2023.07.22
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若鳥たちが誕生した林が宅地造成で木が伐採され、帰る場所を失ったツミ家族は、近郊の公園の一角に移動した旨を昨日リポートしました。移動二日目の様子を見に出かけました。今朝は、幼鳥たちは独力でセミを捕獲し、解体して食べている様子を目撃しました。ただし、末っ子だけは飛翔力は十分なものの、捕獲するには至らず捕獲できる幼鳥の後追いに徹していました。餌にありつけたかは確認できませんでしたが、日光を避けることができる木陰で30分以上休み餌にありつけた可能性が高いものと思います。若鳥を見守るため、成鳥雄が住宅のテレビアンテナや電線にとまり、周囲を警戒する姿があり、ハシブトガラスが幼鳥に接近すると直ちに追い払っていました。(写真)2023年7月22日撮影
2023.07.22
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今朝はとうとう宅地造成の工事がスタートしました。工事着工予定が7月末となっていたのですが、大幅に繰り上がりました。プルドーザーで次々に林の木が伐採されていきます。あの木は何年前にツミが営巣した木、この木はあの年の営巣木と思い出が次々と思い浮かんできました。ツミの幼鳥が誕生し48日齢前後ですのでまだ単独で狩りができないはずなので、家族の姿が近郊にあるはずと思い、探索。広大な公園の一角で成鳥雌雄各1羽、幼鳥4羽が鳴きながら地面に降りたり、枝に移動したりを繰り返していました。若鳥たちのターゲットはセミで、セミを追い詰めて地面に落下したものを食べているのとがわかりました。近くには成鳥雄がテレビアンテナに止まにらみを利かせ幼鳥たちの行動を見守っていました。本来は、誕生した林でセミの捕獲をする時期なのですが、今シーズンは親鳥に連れられて移住をせざるを得なかったので不憫でなりません。(写真)2023年7月21日撮影
2023.07.21
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来月お盆明けになると、早くもトケン類の渡りがスタートします。中でも見かけることの多いツツドリ、その識別についての参考情報を提供します。図鑑には雌の胸に褐色味があると記されているものが多く見受けられます。過去、フィールドで撮影した画像を復習するとともに文献ではどのように解説されているのかを見返してみました。中村(2009)は、大分県豊後大野市で拾得したツツドリについて報告しています。それによると、ツツドリは頭部と体上面が灰色で、喉も灰色であるが上胸に達していない。上胸に多数の横斑があり、錆色を帯びていたと述べています。図鑑で雌の胸に褐色味がとあるのはこのことを指しているものと思われます。古くは山階(1941)にもこのような羽色は雌の特徴であったとありました。(引用・参考文献)山階芳麿1941. 日本の鳥類と其生態第 2 巻.岩波書店中村茂.2009.大分県におけるホトトギスとツツドリの換羽について.日本鳥類標識協会誌第21巻.第1号.p31–34(写真)私のライブラリーより2016年9月4日千葉県野田市、2017年9月11日千葉県野田市、2022年9月7日都内(雄個体)で撮影
2023.07.20
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高野(1980)が述べているように、1972年5月に青森県小川湖でシベリアオオハシシギ夏羽が飛来したのが国内初の飛来記録で、その後大阪湾、熊本県、愛知県、東京湾、長崎県、兵庫県、鹿児島県、北海道で記録されたシギ科の鳥類です。東京近郊では1991年8月31日に谷津干潟(幼鳥冬羽)、1996年8月25日多摩川河口(幼鳥冬羽)、2013年7月7日葛西臨海公園(成鳥夏羽)に飛来した際に出会えました。多くの図鑑類には、ごく少数が渡来するのみと記されているものがほとんどですが、愛知県(2020)を閲覧すると、1975年以降23例の観察記録があると記され、大半が秋の幼鳥とあります。ただし、沿岸部の汽水や淡水の湿地環境が激減しており、2013年7月26日以降は渡来していない模様です。2013年7月に葛西臨海公園に飛来した個体の特徴と写真、類似種のオオハシシギとの比較をしてみました。どこかで再会できるとよいのですが。(シベリアオオハシシギの特徴)葛西に飛来した折は足の長い鳥との第一印象でした。足は黒く、嘴がまっすぐで長く、頭長の2倍より長い感じがしました。頭から胸が赤褐色、上面は黒く白い羽縁があり肩羽と雨覆の一部は軸斑が黒い。(オオハシシギとの違い)類似するオオハシシギは、足の色は黄色または黄緑色で、眉斑は頬、頸の赤みはありません。上面に黒班がありますが、シベリアオオハシシギの形状とは違いがあります。(シベリアオオハシシギは背と肩羽の軸斑は黒いのですが、形状はオオハシシギよりも複雑ではありません.オオハシシギ写真:2013年4月28日、同年5月3日いずれも茨城県稲敷市で撮影(引用)高野伸二.1980,野鳥識別ハンドブック.p151.愛知県レッドデータブック.2020.鳥類.p102.シベリアオオハシシギ.愛知県環境調査センター.
2023.07.19
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シギ・チドリの秋の渡りは繁殖を終えた成鳥が越冬地に向かって渡り始め、少し遅れて若鳥、幼鳥が旅立つとされています。茨城県稲敷市内では、オグロシギの成鳥、冬羽、幼鳥といろいろな羽色の個体と出会うことがあります。個体数も2018年9月には13羽の群れが蓮田に降り立った光景の遭遇したこともあり、このシーズンも出会いが楽しみです。過去に撮影した画像を復習して特徴を整理しました。なお、いずれも茨城県稲敷市で観察・撮影したものです。(成鳥夏羽)一枚目、二枚目は2016年6月26日に茨城県稲敷市に飛来した成鳥です。頭部から胸が赤褐色で胸から腹にかけて黒い横斑(写真ではわからない)があります。(尾羽の大部分が黒く、翼下面には模様なし)三枚目は2021年10月8日、、四枚目は2018年10月28日に撮影した尾羽と翼の特徴を記録したものです。尾羽の大部分が黒く、翼下面には模様ないのがわかると思います。(成鳥冬羽)五枚目は2022年9月15日、六枚目2018年9月22日に撮影した成鳥冬羽です。上面は全体的に灰褐色です。(第一回冬羽)七枚目は、2018年9月22日に撮影した第一回冬羽ではと思った個体です。上面に黄褐色が出てきて羽縁が白いのを観察しました。(幼羽)八枚目は、2021年8月28日に撮影した幼羽と思われる個体です。頭部から背、頸から胸・腹が橙色味を帯び、肩羽の黒褐色の軸斑はオオソリハシシギ幼鳥より黒味が強い印象でした。
2023.07.18
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1980年代までは谷津干潟で数羽のホウロクシギを観察することができたのですが、近年では出会う機会もなく寂しい限りです。以前、三番瀬で観察できた個体の写真と特徴を整理したものを提供します。(三番瀬で観察したホウロクシギの特徴)上面は黄褐色味がありますが、成鳥ほど黄褐色味は強くない感じがしました。頸から腹にかけての縦斑が細かく、嘴は成鳥よりも短く、若鳥と思われました。なお、羽を広げたシーンを記録できれば、ホウロクシギの下雨覆には褐色の斑が散らばっていて翼下面は白く見えない点がわかったのですが、そこまでの気力が続きませんでした。(ダイシャクシギは背・腰・下雨覆・脇・腹・下尾筒の白さが目立ち、ホウロクシギとの識別でははっきりとした違いです)(渡りを中止し越冬地に戻る)繁殖地は、カムチャツカからアムール川中流域にかけての湿原で,東南アジアからオーストラリアにかけての干潟で越冬する種類です。植田(2004)は、ホウロクシギに関する調査結果と文献に報告されている内容を整理し報告しています。この中に渡りを追跡した37羽のうちの18羽ものホウロクシギが途中で渡りを中止して,越冬地にもどるという行動をとったことを紹介しています。オーストラリアではホウロクシギが渡去してした後、再度見られるようになり、越冬個体数の約25~30%が夏のあいだもオーストラリアに滞在していることを紹介しています。(引用)植田 睦之.2004.ホウロクシギ 渡りを中止して戻る行動.Bird Research News Vol.1 No.3p66-67.(写真)私のライブラリーより2019年7月22日千葉県船橋市三番瀬で撮影
2023.07.17
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7月13日山階鳥類研究所から2022年9月3日に茨城県稲敷市でフラッグを装着していたトウネンについての報告を受領、北海道紋別市コムケ湖でフラッグ(HM8)を装着され2022年9月1日に放鳥された個体と判明した旨を報告しました。コムケ湖についてその特徴などを調べてみました。桑江(2012)によると、北海道紋別市コムケ湖は泥干潟で、トウネンはバイオフィルム(微細藻類、バクテリア、およびそれらが細胞外に放出する多糖類粘液で構成されているた薄い層の総称)に依存度が高く、小型シギであるほど多く利用されるのだそうです。環境省(2023)によると、2022年秋のシギ・チドリは、チュウシャクシギの増加数が最も大きく26%増加、個体数はあまり多くないもののオグロシギ、コアオアシシギ、ツバメチドリ、ケリなどの湿原や水田、耕地などでよく観察される種が前年度と比べて増加傾向にあった半面、トウネン、ミユビシギ、キアシシギ、ソリハシシギ、シロチドリが減少した結果でした。このうち、トウネンが個体数の多くを占める北海度濤沸湖、コムケ湖、風連湖で大きく個体数が減少したことが記されています。(引用)桑江 朝比呂.2012.トウネンもハマシギもバイオフィルムを食する.Bird Research News Vol.9 No.3.p2-3.環境省.2023.シギ・チドリ類調査 ニュースレター.2022年度秋期調査結果の概要.p1-2.環境省自然環境局生物多様性センター.(写真)2021年8月28日、2022年9月3日いずれも茨城県浮島にて観察・撮影
2023.07.16
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7月13日(財)山階鳥類研究所から2022年9月3日に茨城県稲敷市でフラッグを装着していたトウネンについての報告を受領しました。北海道紋別市コムケ湖でフラッグ(HM8)、環境省標識を装着され2022年9月1日に放鳥された個体と判明しました。1100kmを超え人間の足ならば194時間必要な距離をたった2日で移動してきたことが判明したのに改めてびっくり。亭主に聞くと、北海道紋別市コムケ湖は泥干潟で、トウネンはバイオフィルム(微細藻類、バクテリア、およびそれらが細胞外に放出する多糖類粘液で構成されているた薄い層の総称)に依存度が高く、小型シギであるほど多く利用されるのだそうです。桑江(2012)が述べているように、小型のシギ類は舌先にブラシのような棘毛(きょくもう)があり棘毛にバイオフィルムを巧みに絡めて食べています。トウネンのような小型のシギは小さな消化器官の制約があり適さず、嘴も短いので干潟泥の深いところに存在する上手に捕まえられないのだそうです。かつて、「シギは長い嘴を用いて泥深くの餌をとり,チドリは泥表面の餌をとる」と説明を聞いてきましたが、実際は食い分けをしていると表現したほうが適切ということです。(引用)桑江 朝比呂.2012.トウネンもハマシギもバイオフィルムを食する.Bird Research News Vol.9 No.3.p2-3.(写真)フラッグ(HM8)を装着していたトウネン:2022年9月3日茨城県稲敷市
2023.07.15
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ホームグランド手賀沼の近郊、印旛沼にはクロハラアジサシが飛来していると鳥友から教えてもらいました。そろそろ、手賀沼にもと思いつつ、その羽色を復習。(成鳥)一枚目と二枚目の写真は、2017年7月に都内葛西臨海公園で観察した個体です。手前は頭部が黒色のキャップ状となっていて嘴と足は赤色、体下面は黒色の成鳥夏羽です。奥の個体は、頭部の黒色のキャップ状が少しまだらとなっており夏羽から冬羽に換羽がはじまった個体と思われます。(幼羽)三枚目と四枚目の写真は、2019年11月に都内水元公園で観察した幼羽です。目の周囲は黒っぽく、足は赤色、頭の黒斑は目より下に及ばない、頭頂はごま塩状、上面は褐色の幼羽が見えるといった特徴から幼羽と思われます。(ホームグランド手賀沼で観察した個体)五枚目と六枚目はホームグランド手賀沼で2018年10月に観察した個体です。五枚目は成鳥個体、六枚目は幼羽です。手賀沼には幼羽の飛来が多いのですが、この時は成鳥と幼羽が一緒に飛来していました。
2023.07.15
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ツミの幼鳥が誕生して41日齢前後となりました。到着すると、2羽の幼鳥が餌をめぐって争奪戦を繰り広げている光景からスタート。林上空から地面に降り立って足に持っている幼鳥から強奪しようともう一羽の幼鳥がアタックするものの、かなわず。とれなかったのを枝の上で獲物を食べている幼鳥に猛アピールしていました。(一枚目から2枚目)四枚目の個体が少し体が大きい個体で餌を食べた後に枝で休憩していた個体です。この後、親鳥が獲物のスズメを持参し、その獲物はさきほど餌にありつけなかった幼鳥が受け取り、羽毛をはぎとり解体し食べ始めました。同じ幼鳥どうしでも餌をめぐってはライバルなのですね。(写真)2023年7月14日撮影
2023.07.14
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時折、小雨がふったりやんだりなので出かけたフィードで撮影した画像の整理と復習をしていました。先月末都内都市公園で観察したカイツブリ、普段なかなか記録できない弁足の形状がわかるものがありました。カイツブリの各趾は木の葉状の弁膜になっていて水かきの役目をはたしています。研究者によると、カイツブリは脚を前方に戻す寸前でひねり弁膜の向きをかえ、水抵抗を少なくしているのだそうです。また、脚を後方へ蹴るとき、弁足の面積を最大にしていること、弁足の面を大きくしたり、角度をかえて水の抵抗を減らしていることのだそうです。潜水して予想しているより遠くの水面に顔を出すのはそんなことが貢献しているのですね。(写真)2023年6月13日都内で観察・撮影
2023.07.14
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ツミの幼鳥が誕生して40日齢前後となりました。今朝は林に到着した直後は幼鳥は不在で餌を捕獲に出かけている模様でした。木陰に待つこと20分ほどしたとき、鳴き声がしたと思ったら待機していたポイントの頭上の枝にとまり、視線があってしまいドキドキ。しかし、その後は羽づくろいや背を伸ばす格好をしたり、頭上に飛来するオナガの方向を注視したりまったく私のほうは関係ないとい感じとなりました。(ツミ幼鳥の齢)ツミの幼鳥は誕生し2週間ほどで幼羽が生え始め、4週ほどではえそろうと言われてます。6月17日時点の写真の個体が14日齢とすると虹彩の色が変化したのは16日齢、7月9日観察の個体が36日齢前後と思われます。(写真)2023年7月13日撮影
2023.07.13
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ホームグランド手賀沼沿岸ではアマサギの姿が見かけることが少ないのでお隣りの茨城県南部の水田地帯を訪ねました。かつてシギ・チドリを見に足繁く通った水田エリアにコウノトリ3羽の姿を目撃しました。3日前から水田で姿を目撃されている模様です。水田で元気に餌を物色している姿はとてもワイルドな感じがしました。このほか、お目当てのアマサギも目撃。(写真)2023年7月12日撮影
2023.07.12
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先週、千葉県北西部の町にアカガシラサギ繁殖羽が飛来しているとニュースをもらい、今朝現地を訪ねました。手賀沼に4月まで滞在していた個体と同一かどうかは不明ですが、ガマを主体とした浅瀬にその姿を見つけました。ただし、葦のなかに潜んでいる時間が長く、酷暑の中なかなか姿を観察するのが一苦労です。(写真)2023年7月12日撮影、2023年4月19日手賀沼で観察・撮影
2023.07.12
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幼鳥は38日齢前後となりました。林に残っている幼鳥2羽は林中を飛び回るようになりました。今朝は、林の中で独力で小鳥を捕獲し、解体し食べる光景を目撃しました。しかも、親鳥から教えてもらったと思われる翼で餌を覆う姿を披露してくれました。(餌は観察していた角度からは見えていません)猛禽として生きていくには、飛翔、天敵からの回避、餌の探索・捕獲などのスキルがすべて必要ですが、これらをひとつずつ習得している姿に出会えるので林に立ち寄る励みになっています。(ツミ幼鳥の齢)ツミの幼鳥は誕生し2週間ほどで幼羽が生え始め、4週ほどではえそろうと言われてます。6月17日時点の写真の個体が14日齢とすると虹彩の色が変化したのは16日齢、7月9日観察の個体が36日齢前後と思われます。(写真)2023年7月11日撮影
2023.07.11
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先週葛西臨海公園にコムクドリが立ち寄ったとのニュースをもらい出かけました。ミズキの実を食べていたと聞き、複数回立ち寄ってみましたが姿は確認できず。下の池でダイサギ、チュウサギ、コサギ、アオサギ、ゴイサギ、ヨシゴイの姿を目撃。上の池とつながる水路で、ゴイサギが群れで移動しているオタマジャクシの群れを水路脇で捕獲しようと凝視する姿を発見。群れが接近してくると首を伸ばしてゲットてせきるかと思ったらかなわず。この他、下の池ではコサギ10羽が群れで魚を追い込み捕獲している光景を目撃したり、酷暑を忘れる時間となりました。帰り道、東渚と公園の間の水路沿いでイソシギ、ウミネコの姿を観察できました。(写真)2023年7月10日撮影(イソシギ1枚のみ2016年7月撮影)
2023.07.10
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ヒナを確認してから39日目となりました。お日様は出ていないのですが、蒸し暑く林はさしずめサウナのよう。今朝のツミの若様は地面で餌を物色していた光景からスタートとなりました。獲物を追いかけて地面に降り立ったのか、地面の虫を物色していたのかは不明ですが林の中を飛びぬけるのにくわえて新しい狩りの方法を会得したようです。若様は、ほとんど成鳥とかわらない大きさとなり、カラスが飛来した際の退避するスピードも成鳥と遜色のないレベルです。しかし、まだ、林の中で急遽方向を変えたりするのがぎこちない感じです。写真は、一枚目は今朝観察・撮影のものですが、二枚目は7月6日、三枚目は7月3日、四枚目は6月27日、五枚目は6月23日、六枚目は6月21日、七枚目は6月17日撮影のものです。6月21日までは虹彩は暗色だったものが、23日以降は虹彩は黄色っぽい色と変化しています。鳥類の虹彩はカロテノイド、プリン、プテリジンなどの色素の組み合わせ、そして構造色を原理にもつ細胞があるかどうかで決まると言われています。(ツミ幼鳥の齢)ツミの幼鳥は誕生し2週間ほどで幼羽が生え始め、4週ほどてはえそろうと言われてます。6月17日時点の写真の個体が14日齢とすると虹彩の色が変化したのは16日齢、本日の個体は36日齢前後と思われます。(写真)2023年7月9日撮影、このほかは前記の記載
2023.07.09
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近年は都市で繁殖しているイソヒヨドリ、興味深い給餌行動が知られています。井澤・松井(2011)はイソヒヨドリの調査結果から親子関係等などについて報告しています。給餌行動についてては、巣の中に雛がいる間は区別せず雌雄で餌を行う与え、巣の中の糞の処理などの世話をします。ところが、ヒナが巣立ってからは給餌行動が変化し、雄だけが雛に餌を与える、雌だけが雛に餌をやる、ヒナにより雄の専属給餌を受ける個体と雌による専属給餌を受ける個体の3タイプの行動が見られる旨を述べています。また、ヒナ分けを行っているペアでは、自分が世話をしていないヒナから餌ねだり行動を受けた親は高い割合(80%以上)でヒナを威嚇すると記しています。(引用)伊澤雅子・松井 晋.2011. イソヒヨドリ.多様な親子関係.Bird Research News Vol.8 No.8.p4-5.(写真)私のライブラリーより2022年4月柏市内、2021年1月茨城県内で観察・撮影
2023.07.08
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今年一番の暑さとなり昼前に35℃を超える気温となっています。そろそろ手賀沼沿岸のサシバの若鳥が親鳥に連れられて登場する頃なので谷津田、水田沿いを探索。春先にペアが渡来した頃に耳にするキミィー、キミィーの鳴き声がしたと思ったら親鳥とともに若鳥が出現しました。若鳥は、眉斑がはっきりし体下面は縦斑で太く、虹彩は暗色でした。(オオタカ若鳥は虹彩は黄色で下面は縦斑)まだ動きがぎちなく、電線に止まってもなかなかバランスがとれず四苦八苦。秋の渡りまでの間、親鳥と一緒に行動し、飛行術、餌の捕獲など習うことばかりです。サシバと出会った後、平年でしたら、ヨシゴイ、セッカ、オオヨシキリの姿と鳴き声を聞くエリアに移動。しかし、オオヨシキリが数個体のみで、ヨシゴイ、セッカは観察できずでした。6月はじめの大雨影響による繁殖へのダメージは相当だったようです。それでも、水面をコブハクチョウが移動し、葦原でアオサギが休息をとる姿や荒地でヒナを孵したコチドリが擬傷行動をはじめたので退避したら、親鳥がこちらの様子を確認しに接近してきました。急いで、移動し帰路につきました。(写真)2023年7月7日撮影(オオタカ若鳥は2007年4月柏市内で撮影)
2023.07.07
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ヒナを確認してから36日目となりました。午前中は小雨が降っていたので林に立ち寄ったのは昼過ぎとなりました。2羽の幼鳥は、営巣木と隣接する林の一角にその姿がありました。成鳥雌雄は朝早くに餌を持参し巣で受け渡しをした後はほとんど姿を見せなくなりました。このため、営巣木にカラスが接近してきた際などは2羽で営巣木の枝に止まってやり過ごしています。とれでも、カラスが渡去すると2羽で巣に入り、リラックスしたり、羽づくろいをする光景が観察できたりします。午後の時間帯は、木株に腰をおろして休む姿や枝にとまり、羽つぐろいすることがほとんどでした。(写真)2023年7月6日撮影
2023.07.06
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8月に入ると三番瀬にミユビシギの姿を見かけるようになります。奴賀(2016)がミユビシギの渡りを調査した結果や知見を整理し報告してます。それによると、北極圏のノヴォシビルスク諸島で繁殖が集中していることが判明し、繁殖地での滞在は32日から66日で、繁殖を終えるとサハリン島北部のオホーツク沿岸を利用し、中国、台湾の沿岸沿いで数カ所で滞在し、フィリピン、インドネシア、マレーシアなどの少なくとも1カ所の中継地を利用し南下していると述べています。また、興味深い内容として、ミユビシギの雌が遅くまでヒナの世話をしている分、雄より繁殖地を離れるのが遅くなるという論文の一部を紹介しています。(ミユビシギの二重巣卵性)石塚(2016)が紹介しているように、ミユビシギは繁殖地に戻ると雌が一つの巣で産卵を終えると、別のところでまた巣を作り産卵する二重巣卵制の鳥類です。二つの巣の卵の両親は同じですが、最初の巣の子育ては雄が、後の巣の子育ては雌が受け持つ分業制をとっていることを記しています。抱卵がはじめまると番関係はもう解消されてそれぞれがまた別の相手を見つける。次の相手とも二つの巣を持ち、あくまで1つ目の巣は雄が、二つ目の巣が雌が受け持つと述べています。奴賀(2016)がミユビシギの雌が遅くまでヒナの世話をしている分、雄より繁殖地を離れるのが遅くなると記しているのは、雌が雄よりも後から抱卵を担当していることと関係しているのではないかと思われます。(引用)奴賀俊光.2016.7000kmをひとっ飛び?.オーストラリアで越冬するミユビシギの渡りルート.バードリサーチニュース2016年6月石塚徹.2016.見る聞くわかる野鳥界.生態編.p170信濃毎日新聞社.(写真)私のライブラリーより2018年8月11日、2021年8月11日、2015年9月19日いずれも三番瀬で観察・撮影
2023.07.06
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群馬県館林市城沼のほとりにサギのコロニーが形成されており、その様子を観察しに出かけました。来週10日から8月にかけて夏の城沼花ハスまつりが開催されます。ハスにヨシゴイが飛来する光景を目撃できたらと思っていましたが、探索した範囲ではその姿は目撃できず。それでも、館林市市役所近くの林には、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アマサギ、ゴイサギ、アオサギといったサギ類が集団で営巣し、子育てに大忙しでした。ハスの花はまだ咲いていないエリアが圧倒的でしたが、開花とサギ類、カワセミとのコラボ、楽しみです。(写真)2023年7月5日撮影
2023.07.05
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コアジサシの姿を観察したいと思い、埼玉県越谷市の大相模調整池を訪ねました。今から9年前までは自生していたハスにヨシゴイの姿があり、この時期の風物詩となっていました。しかし、その後ハスが駆除されると北側の葦原で姿を見かけるのみとなり、近年は姿を見かけなくなりました。しかし、コアジサシは健在で39.5haもある調整池全域を飛翔し、ダイビングして小魚を捕獲する光景を目撃しました。観察できた個体は、体上面が淡い灰色で嘴は黄色で先端が黒い成鳥繁殖羽、黄色の嘴は同様ですが上面が白っぽい成鳥の2タイプ。飛び回っていたと思うと水面の浮きに下降して休もうとする小競り合いが発生し大きな声で威嚇する光景を目撃しました。このほか、調整池の遊歩道を探索すると、キジのオス、バン若鳥、オオヨシキリ、ツバメ、オナガ、スズメといった鳥たちを観察。(写真)2023年7月4日撮影(バンは2022年7月撮影のもの)
2023.07.04
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コチドリの幼鳥について、その特徴がいまひとつわかりませんと質問をもらうことがあります。初野(2007)が、幼鳥の特徴を整理し、写真やイラストをまじえて解説しています。その内容を紹介します。コチドリについては、「成鳥よりも全体的に褐色味を帯びていて眼瞼輪は成鳥のように鮮やかな黄色ではなく淡色で細いものです。額・眼先・過眼線は成鳥のような黒ではなく褐色です。眼の上は淡い褐色で成鳥のように白くありません。したがって成鳥とは異なる模様がぼやけた顔つきに見えます」と述べ、また、「胸の黒い模様は幅が狭く褐色。背・肩羽・雨覆はバフ色の羽縁とその内側に三日月形の細くて黒いサブターミナルバンドがあり鱗模様に見えます」と指摘しています。一枚目、二枚目は、ともに2018年8月19日茨城県稲敷市で観察・撮影した個体です。眼の外縁は淡色で細いのがおわかりいただけるものと思います。上面は褐色で淡色の羽縁があり、前頭に黒色はありません。三枚目は2021年9月24日に茨城県稲敷市で観察・撮影した個体です。眼の外縁は黄色で、羽色は夏羽の比べて不明瞭なので冬羽に換羽中のものと思われます。四枚目は、2022年6月17日千葉県柏市で観察・撮影した個体です。一枚目、二枚目よりもさらに若い個体で眼の外縁は淡色です。(引用)初野謙.2007.幼鳥が起こす真夏の怪.BIRDER.第21巻.第8号.p36.文一総合出版.(眼瞼輪について)眼の外縁のことです。眼瞼は眼球の上下をおおい角膜を保護する皮膚のひだで、眼瞼輪は眼瞼が繋がるように一つの輪のようにみえることに由来するものです。
2023.07.03
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ヒナを確認してから33日目となりました。昨日は成鳥雌雄のペアが林に姿を見せたのみで幼鳥の姿はなく、近郊に独力で餌探しに出かけていたようです。一転して今朝は、2羽の幼鳥の姿があり成鳥から獲物を受領し営巣木の移動し、羽毛をむしり解体して食べていました。一羽が食べている時は、もう一羽は周囲を警戒している素振りをみせ、その時だけは視線があっていまいました。餌をたいらげると、今度は羽づくろいをスタート。下面の羽をふくらませて空気を通した後、丁寧に羽をしごいていました。その後は、木の下部に腰をおろして昼寝をスタートさせました。(写真)2023年7月3日撮影
2023.07.03
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あっという間に7月に入り、シギ・チドリのフィールドの下見とコジュリン、オオセッカの観察で茨城県稲敷市を訪ねました。葦原で美しい声でさえずるコジュリンは、多くのファンをかかえる夏鳥です。今シーズンは6月の大雨の影響を受けているのか平年の5分の一程度の個体数で寂しい限りです。それでも、チッチィチィチロリとホオジロ似の囀りを披露。くわえて、同じ干拓地で子育てをしているヒバリが目立つ冠羽をみせながら登場。また、機械音のようなジュク、ジュクジュクと連続した鳴き声を出しながら垂直に舞い上がるオオセッカも目撃。ただし、オオセッカは記録写真はなかわずでした。(写真)2023年7月2日撮影
2023.07.02
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でかけようと思うと雨降りだったり、フィールドに出かけられないでいます。首都圏では姿を見かけることが少なくなったコアジサシの幼鳥の羽色を復習。(翼に褐色の幼羽のある個体)一枚目の写真は、2015年7月18日に三番瀬で観察・撮影した個体です。翼に褐色の幼羽のある個体です。嘴が黄色味を帯びています。(翼に褐色の幼羽が残るものの嘴は黒く変化した個体)二枚目の写真は、2017年7月9日に三番瀬で観察・撮影した個体です。翼に褐色の幼羽が残っているものの黒っぽい鱗模様がでています。また、嘴は黒っぽく見えました。(嘴がピンクがかった個体)三枚目の写真は、2020年8月21日に三番瀬で観察・撮影をした個体です。嘴の基部だけでなく全体的にピンク色で、先端のみ黒い個体です。(頭頂が白っぽく茶色の斑があり、背に黒い鱗模様が見えた個体)四枚目の写真は、2011年8月7日に葛西臨海公園で観察・撮影した個体です。頭頂が白っぽく茶色の斑があり、背に黒い鱗模様が見えました。
2023.07.01
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