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2014.01.06
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カテゴリ: 小説
ねぶた.jpg



 当然のことながら、翌日の新聞やTVではこの事件がかなり大々的に報道された。もちろん猟銃を使った大がかりな銀行強盗だったということもあるが、何と言っても急に犯人たち全員が、膝を破壊されて動けなくなっていたこと。そしていつの間にか犯人たちが持っていた猟銃やナイフなどの凶器が取り上げられて、店舗の奥のほうに保管されていたこと。などなど不思議なことが多いことが話題の中心となっていた。

 以前にも、倉庫街やコンビニで、犯人たちが何者かに襲われた事件があったが、今回は大勢の目撃者がいたにも拘らず、誰もが口を揃えて、どうして犯人たちが倒されてしまったのか分からないと言う。また銀行中に設置されている防犯カメラを観ても、黒い線のようなものが映っているだけで、あとは犯人と顧客と銀行員たちしか映っていないのである。

 余りにも不可解で摩訶不思議な事件のため、TVには新興宗教家やオカルト研究家などが登場し「神の報い」とか「悪魔の祟り」とか果ては「宇宙人の仕業」なのだと、もっともらしく説明する始末。この余りにもバカバカしい説明には、TVを観ていた私も思わず吹き出してしまった。

 まあこんな笑い話だけで済めば良かったのだが、どうもあの事件の日以来、銀行に同行していた岡田部長の機嫌がすこぶる悪い。事件の日、私が光速メガネを付けて一仕事が終わったあと、会議室のドアの前で彼とハチ合せをしたはずである。だが恐怖感に襲われて夢中で逃げ惑っていた彼の眼には、私の姿は全く映っていなかったようである。彼は私が自分だけさっさと先に逃げてしまった、と勘違いしているらしい。またあの日の話を全くしない私のことを、なにか奇妙に感じているようでもある。


(次回に続く)

作:河村 道玄

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最終更新日  2014.01.06 15:55:18
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