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2023.03.23
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  咲けぬ花もあるというのに、これみよがしにこれでもかと両手を広げ派手に咲き狂い、誰もがみんな桜の花を美しいとでも思っているのでしょうか、あたし綺麗でしょと自惚れている。強者の威張り腐った花、虚栄心の塊の花、思い上がりの花、我褒めの権化、自己愛に満ちた花、ああ、あたい桜の花が嫌い!
  そんな風に桜の花を見てるあたいがひねくれてるのはわかってる。高慢な桜の花も 七日もたてば零れ桜となって散り、やがて、踏みつけられて穢くなり、誰も振り向かなくなり、邪魔者にされる運命が待っている。生生流転、桜の花に恨み節をぶつけてるお馬鹿さん、散らぬ花などないのですよ。
 そんなあたいなのに、世間様が花見だと燥ぐので、桜の花が咲く頃にはひとりで霊園の桜を見に出かけるのがお定まりになっている。桜の木の下には死体が埋まっているので、余計に花が奇麗なのだという人もいた。
あたいの好きな朽木一空さんが、「退月」という俳号で嬉しそうでもなく桜の俳句を詠んでいました。
 ~花咲けど 七日の命 花屑に ~退月
 ~霊園の 枯骨(ここつ)知らぬ間 桜散る ~退月
 ~これでもか 花ひろげられ 鬱になり ~退月
 ~ごつごつの 醜木に咲く 孤独花 ~退月
 ~生きてきて よいことあったか 桜花 ~退月
 ~咲きもせず、散りもせぬ花 独り酒 ~退月
 あたいの気持ちにぴったりの俳句だわ、、
​作:深田みつこ​

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最終更新日  2023.03.23 11:54:44
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