(写真提供:写真AC)
(参考リンク)
▼ 令和元年(2019年)12月19日の文部科学大臣のメッセージ
「子供たち一人ひとりに個別最適化され、創造性を育む教育ICT環境の実現に向けて」
)
個人的に大変関心を持っている分野。
勤務市の状況をふまえて、現時点での僕の考えを少し書いておきます。
■まずは、大規模校で学年1台しか電子黒板がない学校に、クラスに1台を追加配備!
普通教室全てに1台の電子黒板、というのは、児童生徒1人1台の前に実現しておくべきハードルでしたが、実は未だにこれが叶っていない。
そこで、とにもかくにもまずは各教室に電子黒板ないし大型デジタルテレビかプロジェクタを配備するのが先決です。
各教室に1台あれば、各自のタブレットに書いた回答をクイズ番組のように一斉に表示して、誰がどんな考えかを瞬時に交流できます。
個人のノートも大きく映せます。
■障害のある児童生徒を含め、全児童生徒によるデジタル教科書の活用を図る!
ご存じの通り、教科書の漢字にはルビ(ふりがな)がないのが通例です。
ルビ付き特注印刷というのはコストの関係でどうもできないらしいです。
それが、デジタルの場合、ルビ表示が可能で、しかも表示をするかしないかの切り替えも一瞬です。
分かち書き表示や文字の拡大も断然しやすくなります。
特に、学習障害の子どもたちのとっては、大いに助かることになります。
今までも「その子だけがデジタル教科書を使う」ということが合理的配慮として認められてきた例はありましたが、GIGAスクールで全員1人1台タブレットを使うようになれば、「自分だけ特別に目立つことをしたくない」と本当に必要な支援でも受けずに我慢していた子どもも、気兼ねなく使えるようになります。
■「個別最適化」の教育の実現!
それぞれが自分に合った問題をする。
すでにある学習システムの中では、学習塾の「くもん」のやり方に近いかもしれません。
テストをタブレットで受ける→自動採点→グラフ化などでフィードバック、ということも、今後、当たり前のことになっていきそうです。
同じ場にいながらそれぞれの課題に合った問題をする、というのは、諸外国ではかなりされているようですが、日本はずっと長い間講義形式に近い「一斉授業」でみんなが一斉に同じ問題について考えるという授業から脱しきれなかった。
これは、いい機械です。もとい、いい機会です。
■「学級」にこだわらない新しい教育も、もしかしたら?
「学級」解体は一部の先進的な取組のなかに見られますが、GIGAスクールがそれを促進させるかもしれません。
所属している学級の枠にこだわらず、児童生徒がどこで何を学ぶかを選択し、学習履歴を積み上げる。同じ目的の子どもたちとつながることで、学んでいく。例えば「総合」で学級解体し、追究テーマごとに集まってタブレットを使って調べ学習、タブレットを使ってプレゼンを作り、最後に集まって発表、ということなら、取り組みやすいんじゃないか、と思います。
■休校になっても家庭で学習しながら学校とつながれるように
コロナによる一斉休校を経験した学校現場としては、これはかなり期待したいところ。
春の一斉休校では児童生徒との双方向のコミュニケーション手段が確立しておらず、大多数の学校は子どもたちの安否確認すら簡単にとることができませんでした。
休校期間に一部の学校でZOOM朝の会などの双方向ビデオ通信が行なわれていたように、休校になっても全員がネットにつながるタブレット端末を持っているなら、「つながる」ことが容易になります。
ZOOMだけでなくTeamsなどでも、同じようなことはできるようです。
ただ、ビデオ通信は通信料が膨大で費用に跳ね返るというところから、テキストによるチャットツールをまずは使えるようにするのが、現実的かもしれません。
どちらにしろ、まずは教職員が使って慣れることが必要です。
私の住んでいる市では、教職員が担当者会をオンラインでやっているようです。
そんなふうに、遠隔ビデオ会議を、まずは職員がどんどん使っていく必要があります。
職員研修でZOOMを使えば、遠隔地の有名講師の話も聞けます!
不登校の子が家で学ぶ手段としても役立てられます。
休校になって急に慌てないために、平常時にも宿題をオンライン提出するのもありかもしれません。
<以下の点は、要検討>
■低学年も同時タイミングで導入するの?小1も?
「全児童生徒」とはいえ、小学校1年生に使わせるのは、もっと後でもいいのでは、という気はします。
学校生活に慣れて、学習に関してもノートと鉛筆による読み書きに十分親しんでからが、よいような気はしています。
■いきなり家庭に持ち帰らせるの?
学校で使うだけではなく家でも使うとなると、指導するべき事項や取り扱いのルールが一気に増えます。
少なくとも導入初年度となる今年度は学校保管で、休校になれば持ち帰りが妥当か、と考えています。
■どのように使うかが共通理解されていない。
■なぜ導入されるのかが共通理解されていない。
教職員の中にも、まだまだ「GIGAスクール構想」のことは知られていません。
いきなりタブレット端末がどーんと来ても、職員も子どもたちも、困ってしまいそうです。
「何のために」というところを、しっかりとおさえておかなければなりません。
そのために、5分程度の、「コレを見れば、GIGAスクールでこう変わる、というのがすぐ分かる」という動画を観るのがいいんじゃないか、と思っています。
実は、プログラミング教育がスタートするにあたって、政府公報オンラインのSociety5.0の動画がこういった使われ方をしていました。これがかなり印象的で、短時間で同一のイメージを共有するのに役立ったんです。↓コレです。
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