それ以外に「伏兵」がある。"it" である。さらに、this/that これらすべて、中学1年生のレッスン1で出てくる基本中の基本のはずだ(←ちょっと誇張。実際はレッスン”1”では出てこない)。今はそうではないようだが、なにしろ「エイゴ」の第一歩と目されているのは、 ディスイズアペーン! だものね。 ところが、このThis is a pen.にこそ、日本人が英語が苦手になる要素がたっぷりつまっているといっても過言ではない。this も is も実は一筋縄ではいかず、ここを中途半端に扱うから、後になってわけがわからなくなるのだ。
thisとthat の大大大基本は「指し示している」ということである。 「あれ?そりゃ日本語だって『コレ』とか『あれ』とか『それ』とかなら『指し示している』語句なのだし、そんなこと当然でしょ?」 ま、それもそうだが。しかし、教えてきた実感で言えば、意外にも多くの人が実はthis that itの真実には気づいていないのだ。 まずもって this=「これ」
it =「それ」 ………ではないのだ!!! thisはまだいいのだが、thatとitについては誤解している人が多い。
日本語の「それ」は、たとえば、相手の手元に何かあった場合にそれを指すのに使う。 「それ、何?」
ここはWhat is that? となる。 自分の手元から離れているものはすべてthat(複数ならthose)なのである。
だから、this(these)とthat(those)を考えるとき、日本語のこれとかあれとかそれとかの「単語」は、一旦切り離さないといけない。 それよりもむしろ、これまた「イメージ」でとらえる必要があるのだ。 教材の英語など(特に会話)音読する際、this/thatには必ず「指し示す」動作を伴わせる。そもそも具体的なモノを指して言うときにはそれが普通で自然なのだ。少なくともその対象に目は向いている。それもなく、ただテキストを見ながらThis is ~などと棒読みしても「意味ない」のである。