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今週は3連ちゃん日勤。金曜日には、消化管出血&盲腸穿孔→腹膜炎で腸切除術後のグリアーさん(仮名)担当。もともとは栄養不良、るい痩などで一般病棟に入院されていたところで、下血が始まり、元の一般状態がよろしくなかったため、手術後に回復が遅れ、ICUに長居されている。既に抜管もされているし、呼吸状態も悪くないし、さ、そろそろ一般病棟へ、と言う段階になる度に、疼痛悪化や発熱を繰り返し、かれこれ3週間。木曜日にも、疼痛の悪化が見られ、腹部のCTを撮るが、あちこちに少量の腹水が見られる以外には異常なし。金曜日には発熱も見られたため、胸水や腹水穿刺が行われ、サンプルを培養へ。私はひたすら痛み止めを増量。自宅でも個々数ヶ月間、寝たきりでろくに食事もとらず、タバコとお酒しか摂取していなかったというグリアーさんは腹水の溜まったお腹と、四肢末端の浮腫以外はガリガリに痩せている。家族との行き来もずっと拒否していたと、面会にいらした娘さんと息子さんの談。奥様が亡くなられてからずっと鬱気味だったのに、その治療も拒否してひとり自宅にこもりっきり、毎年クリスマスにはひと月前に、病気だからディナーに行けないと連絡してきたり、お子さんからの電話には一切出なかったり。今回の入院も、拒否されたけれど、アパートの大家さんが心配して、警察を呼んでの大騒ぎだったとか。「もう随分前に生きることを諦めてるんです」と、涙ながらに語る娘さん。心肺停止時の延命拒否をすでに表現されているグリアーさん。現在の痛みに耐えて、長期に渡って闘病し、退院できるようになって、その先に待っている現実を考えると本人だけでなく、皆の気が重くなる。土曜日の回診時に、担当医師にグリアーさんの社会背景を相談し、月曜日にソーシャルワーカーを交えて、家族カンファレンスの必要性を提案。さらに、安楽治療を考慮して、本人の意思決定能力を評価するためにも、精神科のコンサルトを依頼。と、グリアーさんだけでも忙しくさせていただいていたのに、土日は人手が不足していたため、隣室のクマールさん(仮名)も担当。2週間前に担当させていただいて勝って知ったる仲(?)なんだけど、そのクマールさんも発熱され、ありとあらゆる培養サンプルの採取、抗生剤の変更などで結構バタバタ。一つ良かったことは、熱があるにもかかわらず、呼吸器離脱訓練でこの週末に36時間を達成されたこと。一つくらいいいニュースがないと、この忙しさ報われないよなぁ。
2007/09/30
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修士クラス:「看護実践の観念の歴史」4週目。ナイチンゲールの『看護覚え書き」を読み、各自決められたパートナーと2人で担当章について、「ナイチンゲールが理想とした看護実践は何か、その科学的根拠と理論など背景になるものは何か、これが作り出した看護実践とは何か」を議論せよ。ーーーーーーーーーーーー先週の課題をやっと提出して、慌てて担当箇所「家の健康」章を読んでから、教授に予め決められたパートナーにメールを出そうとすると、メールリストから彼女の名前が消えている。教授にメールすると、どうやら先日、退学されたそう。はやっ。ということで、「今回は一人でやってもらえるかしら?」ってことに。ぐすん。ACNPクラス:「病態生理学と治療学」4週目。「細胞増殖と癌」について、教科書と参考書を読み、各問いに答え、これをもとにディスカッションに参加せよ。ーーーーーーーーーーーーーナイチンゲール三昧の後に、こちらの教材を開くと何だかほっとする。課題読み物も読み慣れたもので、時間もかからないし。既に修士をとってNPクラスだけ取っているクラスメイトらが羨ましかったりする。修士を終わらせてからNPなんて、お金と時間が余計にかかるじゃん、なんて思ったけど、長い目で見れば正しい選択なのかな?
2007/09/27
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3連夜勤、担当は喘息の悪化から呼吸不全を起こされ、3週間前に当ICU入院、挿管を余儀なくされたマクニューさん(仮名)。呼吸器離脱→抜管に2回失敗した後で、先週、気管支カニューレが挿入されて、離脱訓練に臨む段階になって、胸痛の訴え。心筋梗塞が疑われ、行われた心電図も血液検査も全て陰性だったものの、大事をとって、金曜日は離脱訓練延期。土曜日に15分間1回と、30分間1回に成功。日曜日には1時間半と、頑張られる。土曜の朝4時頃、呼吸が荒くなり、圧補助を増加せざるをえなくなった時点で、離脱訓練で疲れちゃったのか、それとも精神的なものなのか・・・と、いろいろ思い当たる点を考えてみたが、日勤で撮った胸部レントゲンで大きな気胸が発見される。肺の音も良く聞こえていたし、酸素飽和度も常に良好だったとは言え、これを見逃した罪は大きい・・・(ような気がする)。発見後すぐに胸腔チューブが挿入され、呼吸状態は良好に。ほ。問題の不眠症も、睡眠剤と、自宅では毎晩シェリー酒で晩酌するというマクニューさんのご家族からの情報で処方された(!)、30ccのシェリー酒で、最後の晩はぐっすり眠られる。ビールとブランデーの処方は診たことがあるけれど、シェリー酒ってのは始めて。経口摂取許可は降りていないものの、マウスケアの要領で、経管栄養チューブから注入する際、少しスポンジに取って、マクニューさんに渡すと、嬉しそうに吸い付かれて、咳き込むのも構わずに5分程、久々のシェリー酒の味を楽しまれる。話の分かるスタッフ医師と働くのは大変楽しい。私が同じ状況で入院した時は、晩酌にワインを頼もう。
2007/09/24
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修士クラス:「看護実践の観念の歴史」3週目。19世紀の看護実践について書かれた4つの文章(とくればもちろんナイチンゲール・・・)を読んで、各文章について、著者らがナイチンゲールが病院/医療改革にした貢献を議論する上での論点を述べよ。衛生改善主義の科学とは何か、精神世界と身体世界間の関係の基礎となるものは何か、19世紀における女性の期待される役割の視点と、この時期の女性の社会貢献の可能性について述べよ。最後に看護を通り越して、ヘルスケアを理解するためにナイチンゲールが果たした科学的貢献についてまとめよ。ーーーーーーーーーーーーもう、頭の中はナイチンゲールで一杯一杯。看護学生の時、最初の授業で「看護覚え書き」抄読会なんてのやった覚えがあるけれど、あの時よっぽど勉強してなかったんだなぁ、と実感。19世紀の時代背景を学んでから改めて読むと、本当にすごいことをした人なんだと、感心する反面、読む量の多さに辟易。ACNPクラス:「病態生理学と治療学」3週目。「細胞生物学と遺伝学」について、教科書と参考書を読み、各質問に答え、オンラインディスカッションで、議論せよ。==============優性遺伝とか、劣勢遺伝とか、ターナー症候群とかクラインフェルター症候群とか・・・。医療系のテキストは修士のクラスに比べたら、読みやすくてずっと楽。しかも、ディスカッション板が技術的問題とかでダウンしていることが多くて、議論が進まぬまま今週が終わろうとしている。ラッキー。
2007/09/20
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金曜から3連日勤。担当は、7月中旬から当ICUに根を下ろしている(?)クマールさん(仮名)。もともとは末期腎不全で、人工透析を受けていたクマールさん。昨年中頃から痴呆がひどくなり、顔族が面倒を診られないということで、長期療養型施設の入所待ちで、アセスメント病棟に入院されていたのだが、尿路感染から敗血症ショックを起こされICUへ。入棟された時から、全身の硬縮が著しく、意識も低下されており、ショックを起こされる前も、ほとんどコミュニケーション不可能だったクマールさん。長期に渡り昇圧剤とCRRTのお世話になって現在は状態が安定しているが、腎不全は改善の見込みゼロだし、人工呼吸器が外れて、アセスメント病棟に帰ることができても、痴呆状態は変わらず、痛み反応を示される程度。人生の終わりがこれって、ちょっと悲しくないかね?と同僚の中には、延命治療を疑問視する声もちらほら。しかし、イスラム教徒であるクマールさんのご家族曰く、できる限りのことをするのが教理に従うこと、なのだそうで。。。しかも、この上の息子さんというのが面白い(?)方で、先週末クマールさんを担当した女性看護師に、自分の奥さんと二人で、彼女に自分の2番目の妻になるように、週末をかけて説得したとか。げげ。面会にいらして、気に入られちゃったらどうしようぅ(←要らん心配)幸い、その息子さんは今週は中東に出張だとかで、お電話があったのみ。金曜日は一日に3回もかけていらしてビックリしたが、土曜日の朝一に年輩の同僚が電話に出た途端にぷつりとかかってこなくなる。あは。ご家族が持ち込んだコーランのCDを週末中かけながら、先週から始まったラマダンに合わせて、太陽の出ているうちはクマールさんの経管栄養も止めなくちゃいけないのかなぁ、なんてアホなことを考えてみる。もちろん、ご家族には「そうして下さい!」と言われるのが怖くて聞けなかったけど。休憩時間は図書館でひたすら課題に取り組む。読んでも読んでもページが減らないリーディング。涙でインクがぼやけそうよ。
2007/09/16
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修士クラス:「看護実践の観念の歴史」2週目。実際の授業の始まりは今週だけど、1週目はオリエンテーションだったということで。。。看護の歴史について書かれた4つの文章を読んで、各文章について、歴史の位置づけ、歴史的観点の長所と危険性について述べよ。自己紹介:家族・親類における看護師の有無と、その看護実践について述べよ。また、自分の看護実践と、なぜ特定の分野でACNPを目指すと決意したのか述べよ。ーーーーーーーーーーーートロントに行った際に書店で教科書(4冊!)が売り切れていたため、配送待ち。オンラインで見つけた課題記事2本のみを読んで、課題提出。課題文章半分しか読んでないのに、一杯一杯。しかも、意味がチンプンカンプン。今からすっっっっっごく不安が募る。ACNPクラス:「病態生理学と治療学」2週目。教科書の今週の課題箇所を読み、各自勤務する州の看護師による薬剤処方についての規制と権威の位置づけについて、また、連邦政府による規制薬剤(麻薬など)に関する法律がNPの業務に及ぼす影響について述べよ。患者の薬物療法継続困難について、考えられる原因とその解決法を述べよ。各自選択した薬剤の処方箋を記入して提出せよ。==============オンラインのディスカッションボードで上記について話し合うのだけれど、実際にPHCNPとして勤務しているクラスメイトが何人かいて、このグループが白熱の展開。あぁ、ついて行けないよぉ凹。処方箋を書く課題、選択した薬剤はもちろん(?)ザンタック(胃潰瘍の薬ね♪)。だって、自分が必要っぽいから。。。胃が・・・。
2007/09/13
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5年以上もずっと延ばし延ばしにしていて、この夏、やっと重い腰をあげた離婚手続きがやっと終了。日本ではそれこそ紙切れ一枚(保証人2名にお手数をかけねばなりませんでしたが)で名前の変更と待ち時間を含めて1時間もかからなかったのに、カナダでは手続き開始から最低10週間、費用にして470ドル。これから名前を旧姓にもどそうとすると、私の場合はこちらに来た時点で結婚していたので、旧姓の証明がないため、複雑な手続きになると言われ、さらに150ドル前後と、日にちがかかるそうな。ご結婚は計画的に。
2007/09/10
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午前中はオンタリオの看護協会から代表者が来て、上級看護師(APN)の登録制度や試験、ACNPがやっと看護協会の管理下に入ることが決定した件、現存するPHCNPとACNPに加え、米国でも活躍している麻酔科NPのプログラムも近い将来解説される予定、などなど質疑応答スタイルを中心に講義。卒業して資格がもらえるかどうかは別として、ACNPを取り巻く現状を知るのに良い機会となる。午後からは、実際にACNPとして勤務する看護師4名を招いてのパネルディスカッション。これも、ACNPの現状、実際の勤務形態などを把握する上で大変ためになる。皆すっかり疲れきって、オリエンテーション最終日終了。とっても濃い4日間で、今後もっと濃くなりそう。今から気が狂いそうだけど、とりあえず、今週末はせっかくお休みをもらって来たことだし、トロントを楽しむことにする。mixiで知り合ったL氏と待ち合わせて、ダウンタウンのお寿司屋さんへgo。日付が変わるまでとても楽しい時間を過ごす。連休中に貴重な時間を割いて美味しいお店に連れて行って下さったL氏に感謝。
2007/09/07
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本日は3つのグループに別れて少人数で行動。最初はコンピューターラボでオンライン授業を受けることになるシステムの設定と使い方の説明を受ける。次に、プログラムコーディネーターからNPプログラムの概要について説明を受け質疑応答の時間を持ち、健康科学系の図書館で、オンラインサーチの基礎について説明を受ける。学部生のときはパートタイムだったこともあり、ちゃんとした説明を受けないまま、見よう見まねで文献検索をしていたため、こうやってちゃんと体系的に学んでいれば、もっとまともなペーパーが書けたんじゃないかしらん。お昼休憩の後は、まず、来年の夏学期に始まる実習についての説明会。実習監督してくれるNPまたは医師を早めに見つけること、心当たりがない場合はコーディネーターに早めに連絡すること、などの注意事項を再確認。あぁ、考えないといけないことが一杯。次はシュミレーションラボへ移動。オタワ大では手技訓練は全くなかったため、ラボがどんなだったか不明だが、ここのラボをみてびっくり。ダミーが排泄したり嘔吐したり、様々な不整脈を遠隔操作できるようになっていて、いろいろな状況訓練ができるようになっている。ここでいろいろな器具について説明を受けた後、昨年の学生が提出した全身評価ビデオ課題を鑑賞。えぇぇ、こんなことまでしなくちゃいけないんですか・・・。本日の〆は再度コンピューターラボで、アドバンスリサーチや調べたものの保存の仕方など。覚えることが一杯。これ、明日、もう一度やれって言われても絶対にできないよ。。。
2007/09/06
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今朝は薬理学の授業から一日が始まる。学部の授業では薬理は得意な方だったから大丈夫だろうと思っていたけど、それが基礎で、これに基づいて、処方上の注意、薬剤の選択や処方量や回数の調節の仕方まで学習。そうだ、ナースプラクティショナー(NP)として働くんだったら、処方箋も書くようになる可能性大なんだ・・・と、改めて、学習していることのレベルの高さを実感。何だか怖くなってきた。次に、NPプログラム以外の修士プログラムの学生と合体して、修士プログラムに重点を置いたオリエンテーションを受ける。看護学部長が、「この機会を多いに利用して楽しむように」と、何度も強調され、私もそうありたいとは思うのだけど、看護部長他、挨拶に立つ人、立つ人が、今後の生活の変化とそれに伴うストレスに対する管理の重要性を説くため、またもや不安の波に襲われる。胃、胃が・・・。午後からは診断の授業。患者さんの主訴から、原因疾患をいくつか挙げて、既往歴やアセスメントから診断を絞り込むテクニックについて学習。この授業を受けて始めて、研修医がカルテに長々といろんな疾患名を書いて、これは違うでしょう、と思うような疾患名も敢えて取り上げているのを納得。ホステルに帰って分厚い教科書をめくりながら復習するつもりが、知らず知らず、新品の教科書に涎の池を作ってしまっている。情けないなぁ、私。
2007/09/05
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修士オリエンテーション初日。深夜にオタワを出立してから車中爆睡、気づけばもう午前5時半、トロントのバスディーポ着。バスディーポでしばらくうとうとしてから、朝一で学生証を発行してもらうため大学の図書館へGo。広い構内でしっかり迷ったけれど、何人もの人に助けられ、無事に学生証を受け取り、大学のサイトで登録を済ませ、メールアカウントなどを設定。次に構内にある書店に出かけ、今日から始まる授業に必要な教科書を購入。分厚い、重い、高い、と見事に三拍子揃っている。書店で出会ったクラスメイト、ナターシャ(仮名)と、オリエンテーション会場となる健康科学ビルへ。ナターシャがこの大学の修士の卒業生で、構内の地理に詳しく、今回は迷わずにすんなり到着。用意されていた軽食とコーヒーをいただきながら、プログラムコーディネーターのお話を聞いて、自己紹介タイム。既に修士を卒業している人が結構いるのと、大抵が管理職やAPN、CNSとして専門的に働いていたり、大学で教えていたりする人が多くて、何だか肩身が狭い。。。その後休憩をはさんで、すぐに病理生理学の授業にはいる。随分大昔にやったことなんだけど、看護師として現場で働いている時にはあまり考えない疾患の際の細胞レベルでの変化などを学び、興味深いの半分、この先のことを考えて増大する不安が半分。あぁ、先が思いやられるわぁ。夕方、第一日目が終了してから、大学近くのユースホステルへ。数週間前にオンラインで6人部屋を予約してあったにも関わらず、「満室です」と。メールのプリントアウトを見せると、フロントのおじさんが「おかしいなぁ」と、コンピュータを再チェックして、私の名前を見つけてくれる。それでも部屋は一杯とのことで、大部屋が満室の3日間は個室に入れてもらうことに。普段ならラッキー♪と思うところだけど、知らない土地で一人ぽっちよりは、大部屋で誰かと一緒の方が気が休まるかなぁ、なんて期待していたので、ちょっと寂しかったりして。。。
2007/09/04
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本日も当然ながらグレイさん(仮名)担当。祝日ということもあってか、月曜日なのに病棟中は静まり返っている。朝っぱらから、夜勤のリン(仮名)が作ってきてくれた激甘チーズケーキをいただきながら申し送り。夜間は鎮静剤使用可の指示のおかげで、静かに休まれたというグレイさん。その静けさもここまで。申し送り終了後すぐに鎮静剤を中止して朝の全身評価と人工呼吸器離脱訓練に備える。午前中前半は静かに覚醒され、昨日よりも随分状況把握されている様子のグレイさん。それでもお昼が近づくにつれ徐々に落ち着きがなくなる。正午前にICU医師団の回診があり、状態報告の際、昨日の高二酸化炭素血症を考慮して、本日はまだ離脱訓練を始めていない旨伝える。スタッフ医師が、グレイさんの二酸化炭素保持者としての正常値を90~100あたりと見当をつけ、どこらで調整すべきかを確認するために、鎮静剤抜きで肺のリクートメントを取り入れつつ離脱訓練をながら、意識レベルの確認を密にし、15分おきに二酸化炭素濃度を確認してみよう、という計画を立てる。15分おきって、グレイさん動脈ラインがないんですけど・・・と、指摘すると、「二酸化炭素をチェックしたいだけだから、中心静脈ラインで大丈夫」と言われる。が、どっこい、スタッフ医師もご存知のとおり数日前からラインが抜けかけていて、採血困難になったらすぐに新しいラインが必要な状態である。また消化管出血後、ヘモグロビンが減少傾向にあるグレイさん。静脈ラインからの採血の度に、10ccの血液を破棄せねばならないことを考えると、これも名案とは思われず。結局、研修医が新しい動脈・静脈両ラインを挿入することに。ただし、そこはあらゆるライン挿入が難しいことで名を馳せたグレイさん。研修医が二人、順番にトライするが失敗に終わり、結局スタッフ医師が双方を挿入した時点で、離脱訓練もできぬまま、日勤終業時間に。夜勤で出勤してきたリン(仮名)に、夜間限定の鎮静剤を開始する前に、最低一度は離脱訓練を行って欲しいという医師団の意向を伝え、明朝から始まる大学院のオリエンテーションに出席するため、トロント行きの最終バスに乗るべく、慌てて退勤。うぅ、まだパッキングも済んでないよぉ。
2007/09/03
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本日も引き続きグレイさん(仮名)担当。いつもは明るく穏やかな夜勤のリン(仮名)が、眉間にしわを寄せて鼻息も荒く、記録を仕上げている。何でも、昨夜も看護師不足のところに新規入院が入り、グレイさんの状態が落ち着いているから、と、二重担当のお鉢がまわってきたそうで、入院したての急患につきっきりになっていたら、グレイさんの血圧が急降下。輸液と輸血でバタバタし、また急患に戻ると、今度はグレイさんの酸素飽和度が急降下。吸引すると粘液栓がたっぷり引けて、気管支鏡が必要かもしれないとのこと。あぁぁ。とりあえずいつもの手順で完全爆睡のグレイさんを覚醒させて、神経系評価をするために、鎮静剤の点滴を停止する。昨日ははっきりしなかったのに、今朝は朧げながら、私の問いに首を振って「イエス/ノー」で答えられる。とっても穏やか。さっそく、離脱訓練をしてみると、昨日と全く同じく、ただ静かに二酸化炭素濃度が上がって行くのみ。ICU医師団の回診時に報告すると、やはりもう少し覚醒を促さないと呼吸状態の改善はのぞめないのではないか、ということになり、鎮痛剤の点滴も中止され、大暴れした時のみ使用可、の屯用薬の指示が出る。あははは(←壊れた)。午後から徐々に意識が清明になるグレイさん。普通に話が通じたのは半時間くらいの間か。その後すぐに、譫妄&大暴れ状態に移行。それでも、完全な覚醒状態で離脱に挑戦したい医師の指示もあり、この状態で離脱訓練開始。すると、最初は暴れていたグレイさんも、10分程で、急にぐったり。半時間ほど待って血液ガスをチェックするとあら、ぐったりするはずだよ。二酸化炭素が130だもん(正常値:45)。と、呼吸療法士が人工呼吸器を再装着した途端に覚醒され、大暴れ再開。大暴れと言っても、別に危害を加えようとされるわけでもなく、身の置き場がなくてベッド上で激しくモゾつかれる状態なので、身の危険は感じないが、何せ点滴チューブや経管栄養チューブがパツンパツンになるまで動かれるので、常時観察している私には精神的に苦痛。今が最高潮!というところを見計らって担当医を呼び出し、せめて夜間は鎮静剤で休ませてあげるのが人情ってものじゃないでしょうか、と訴えてみる。「じゃ、今日はここまで。明日また一から頑張りましょう!」と。はい、がんばります。。。
2007/09/02
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夏休み最後の一週間に、思い残すことがないように、と、遊びだめ。ダウズ湖とイタリア人街の散策、月食を観るため、早朝に郊外に出かけ、ガティノー公園にハイキングに出かけ、寿司の食べ放題、シーフードの食べ放題(ベタなフレンチ御園座ショー付き)、読みかけの本を読了し、仕上げはスカンジナビアン・スパとマッサージ。もう、思い残すことはないわ。過ぎ行く夏休みを寸分の無駄もなく楽しもうと頑張っている最中、超過勤務要請の電話がいつにもまして激しかったから、今週も人手不足でてんてこ舞いかも・・・と言う予想通り、昨夜は新規入院が3件、コードブルーが2件あり、6人の同僚が二重担当を強いられたとのこと。げげ。それでも、スタッフィングの努力の甲斐あって(超過勤務依頼を断り続けてる私が言うとおこがましすぎるな)、日勤は何とか人手が揃った様子。ほ、としたところで本日の担当は、グレイさん(仮名)。実は、このグレイさん、カナダの建国記念日にも担当させていただいた170キロ級の患者さん。今週末は勤労感謝を含むロングウィークエンド。祭日にグレイさんを担当する運命なんだねぇ、と、意識のない患者さんに話しかけてみる。グレイさんは、下肢の蜂巣炎が原因の敗血症で、ありとあらゆる合併症を起こして、当ICUに3ヶ月程いらした後、やっと人工呼吸器からの離脱に成功。8月初旬、やっと地元の病院に搬送されて2週間で出戻り。今回は慢性閉塞性肺疾患の悪化ということだが、人工呼吸器につながれて、離脱に四苦八苦されている状況は以前と全く同じ、である。離脱困難が明白なため、再入院されてすぐに気管カニューレを挿入されたものの、呼吸器の設定を下げると、ベッド上で大暴れ。しかも、170キロ級である。とてもじゃないけど太刀打ちできない。そのため、かなりの量の鎮静剤が与薬されているが、これでは、呼吸状態の改善はのぞめない、と、医師は鎮静剤を中止しようとし、ベッドサイドで患者さんに付きっきりの看護師は「まだその時期じゃない」と猛反対、と言ういつものパターンを呈していたそう。ただ、今回は呼吸器に加えて消化管出欠を併発。そりゃ、これだけストレスフルな状況が二回目だもん。出血もするよね、グレイさん。これにともない、昨日大腸カメラが施行され、その時点からずっと鎮静剤マックスで、夜間はぐっすり休まれたとのこと。晴れ晴れと申し送りを済ませた夜勤のリン(仮名)が、退勤してすぐに、全身評価のため、そのマックス鎮静剤も停止する。午前中はそれでも傾眠傾向。呼吸器の圧補助がかなり高い状態だが、それでもそろそろ再開しましょう、と、ICUの指示で離脱訓練。呼吸器を外して一時間程しても、呼吸状態はさほど変わらず。ただ、もともと高かった二酸化炭素濃度がさらに高くなったため、言ったん中止。その後、グレイさんがさらに覚醒され、暴れ始めたので、鎮静剤を再開せざるをえず。明日に続く、である。
2007/09/01
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