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さて、10月の来日公演が最高すぎたKasabianですが、私は今回の「Happenings」が出るまで、かなり長いこと彼らの音楽から離れていました。私の知らないうちにアルバムが何枚も出て、知っていたのはトムミが脱退したってことだけ。ろくなファンではありませんが、一応ファンで居させてください。スエマニジョイントツアーの辺りから徐々に戻ってきたパッションの勢いで昨年末あたりに旧譜を買い漁ったときに、迷わず手に取ったのがこの「The Alchemist's Euphoria」でした。フロントマンがサージに変わり、どうなのかなと思ってはいましたが、それが全くの杞憂であったことを思い知らされた一枚です。冒頭の「Alchemist」が無性に私は好きなのですが、この歌詞はサージの思いのように聞こえてきてしまうからなのかもしれません。「in my head, I saw no way before, try to runaway, don't wanna wait no more」とか「after all we've got to let go of the things we fear」とか、なんだか胸に来るものがあるんですが、私だけでしょうか。ただ、そこからなだれ込む「Scripture」とか「Rocket Fuel」はもうKasabian節ですよね。ロックとダンスの最強の融合イコールKasabian。そんな感じ。「Alygatyr」もたまらん。「T.U.E」と「Stargazr」のエレクトロに振れたナンバーも彼らならではのアプローチ。これなんですよ、彼らの「踊れるロック」。ロックなのにいつの間にかトリップしてしまう中毒性。で、「Chemicals」のこの切なさ全開のメロディはいったい何なのかという話です。ものすごいキャッチー。なのに、胸がキュッとするほど切ない。しかも歌詞までしんどいほど辛い。なのに、懸命に前に向かって進もうとあがく彼らがいる。これが新生Kasabianの決意なのかと。悲壮なまでの覚悟を背負って行こうという思いさえ私には感じられて、ますます彼らを応援していかなきゃと思いましたよ。うーん、また彼らのライヴを観たい!ティムさんを…観たい…!!
2024.11.26
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ポール・メスカル&ペドロ・パスカル(語呂が良い)の勇姿を拝むために「グラディエーター2 英雄を呼ぶ声」を観てきました。マルクス・アウレリウスと聞くとひれ伏したくなる私は古代ローマ狂なもので、前作のワクワク感をそのまま背負って映画館へ赴いたわけです。前作のマキシマスもカッコ良かったけど、今回のルシアスは「超」カッコ良い!!ポール・メスカルが演じているというだけですでに私の中では5つ星ですが、彼がヒーローを演じるなんて、もうたまりません。あの筋肉!あのアクション!あの翳のある眼差し!アフターサンとか異人たちで見せたあの繊細さがありながらも、ムキムキマッチョでカリスマティックなルシアス、最初から最後まで見惚れっぱなしでした。マキシマスと同様、奴隷に落とされ、そこから這い上がる姿と仲間のグラディエーターたちを統率する風格には、もう参りますよ。ストーリーは前作の展開をほぼ踏襲した感じです。将軍アカシウスが指揮するローマ軍に妻を殺されたルシアス(当時はハンノという名前)は、ローマ軍の捕虜となり、奴隷商人マクリヌスに買われ、アカシウスへの復讐心を胸にグラディエーターの道へ…というところから始まります。前作の主人公・マキシマスが、マルクス・アウレリウスの娘で元恋人のルッシラとの間に密かにもうけていた息子が、彼です。ルッシラは前作の後、コモドゥスの姉ということで本来なら処罰されるところでしたが、将軍アカシウスの妻となり、安らぎの日々を送っていました。しかし、闘技場で見たグラディエーターが、命を救うためにローマの外に送り出した我が子・ルシアスだとすぐにわかった彼女は、堕落した皇帝ツインズ:ゲタ&カラカラに我慢ならなくなった夫アカシウスと共に、彼らを追い落とそうとするのですが…ペドロ・パスカル演じるアカシウスも「ザ・漢!」という感じで素敵でした。私はこういうローマ軍人が大好きなのですが、たいていの場合こういう真っ直ぐな人はローマのために散るってわかります。そうだよね、そうですよね…という思いで見てました。でも、将軍が先頭切って敵陣に斬り込んじゃダメです(笑)。強いからいいですけど。ルシウスの前に膝をついての最期は…もう…涙。デンゼル・ワシントンのマクリヌスっていったい何者なの?と公開前から思っていたんですが、こういう使い方なのか!と驚きました。アフリカ出身の皇帝・マクリヌスは実在しますが、これは彼がモデルですよね?あまりにもうまく行き過ぎな感じがしましたが、混乱期のローマだったらこういう話もあり得そう。白塗り皇帝ツインズのゲタ&カラカラ(史上最悪のローマ皇帝って言われてるひと)が、男も女もサルもはべらせ、頽廃とアホの極みを尽くした感じが非常に良かったです(笑)。前作のコモドゥスも白かったけど、今回のツインズはさらに白いし化粧も激しいし、コモドゥスみたいな絶望感とか全然なくて、どうなっても何にも思わない存在なのが、かえって妙な安心感(絶対最後はやられるだろっていう)を醸し出してくれました。ルッシラ様が変わらずお美しいのはため息モノ。立ち位置としては全然好きじゃありませんが(苦笑)、あの凛とした佇まいは見てるだけなら良い。彼女も可哀そうな人生だと思いますが、中途半端に国を引っ掻き回したわけですから、ああいう最期は仕方ない。ていうかルシアスがあっさりと「母上…」モードになってるのだけは不思議でしたが。いいけど。ラストは大団円的な感じになりますが、私は基本的に悲しく終わりたくないので、「ルシアス!万歳!」で良かったと思いました。この世界でのローマは、この後どうなったんでしょうね。余談ですが、この作品のプレミアでアンドリュー・スコットと再会したポールが、彼にがばっと抱きついてキャッキャしてるのが可愛かったです。ルシアス演じてた人とは思えない感じで。
2024.11.24
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久しぶりにJason Mrazの音を聴きました。昨年にリリースされていた彼の8th「Mysterycal Magical Rhythmical Radical Ride」(長い)。私は単純な人間なので、「We Sing. We Dance. We Steal Things.」が好きすぎたおかげで、これを超える彼のアルバムになかなか出会えないことにしびれを切らし、暗黒時代に突入したのも相まって、彼の音楽からすっかり遠ざかっていたのです。ただ、この1年ほどで取り戻した「やっぱ音楽が好きだわ」の情熱をyoutube探索に振り向けたおかげで、彼の「I Feel Like Dancing」のPVに行き当たることができました。そして、彼の変わらぬエンターテイナーっぷりにいたく感動して、ようやくこのアルバムを手に入れたのです。Jasonのダンスが超かわいい。そして、いつの間にか結婚して離婚して、ブロードウェイにも出ちゃって、何だかいろいろ驚きでした。そしてこのアルバム。めっちゃ好きです。プロデューサーが「We Sing~」のMartin Terefeだと知って納得でした。いつの間にかリズムを取ってしまうくらいダンサブルでポップ。ちょっとセクシーなところも彼っぽくていい。でも、「Pancakes & Butter」なんかのメロウなナンバーは甘すぎるほどにロマンチックで、ちょっとほろりとするくらい。私はJasonのこういう二面性が大好きなんです。ライヴで見せるキュートな姿も、すべてが見守りたい感じ。それに加えて、彼がこの曲たちに込めた詞が、なんだかとても私の心に刺さるんですね。基本的にJason Mrazの詞って私の知る限りではポジティヴ8.5割くらいだと思うんですが、そのポジティヴさが押しつけがましくなく、そして限りなく優しいんです。「やってみなよ?」とそっと背中を押してくれる感じに、ぎゅっと心をつかまれてしまうんです。しかもそれが、年を重ねてきた彼の言葉になると、妙に含蓄さえ感じてしまう。それはきっと私も年を取ったからなのでしょうが。若いころからずっと帽子がトレードマークの彼ですが、今も変わらず可愛いです。やっぱり、買ってないアルバムも聴いてみないとなあ…。
2024.11.17
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東京国際映画祭のオープニング作品にもなった「十一人の賊軍」を観てきました。個人的にこういう血沸き肉躍る、そして血も首も飛ぶチャンバラ、大好物です。今回はそれに加えて大砲とか爆弾とかも加わって、とにかく大興奮。たまらんです。10人の賊たちは、妻を暴行した新発田藩士を殺害した政(山田孝之)の他、放火や一家心中、密航、檀家の娘を手籠めにしたとか、筋金入りの辻斬りとか、もう何が何だかのメンツです。根っからの悪党っぽい奴もいるし、そうでもない奴もいるんですが、これがだんだん憎めなくなってくる。それぞれに持つ背景が短い時間の中でうっすらと匂わされたりするので、やっぱり賊軍に肩入れしたくなります。官軍との戦闘シーンは手に汗握る大迫力。音量もすさまじく、ちょっと驚くほどデカいので(笑)、観に行く方は心づもりを。そして、バタバタと人が斬られたり、爆発して肉片になったりします。でも私、こういう戦闘シーンこそ本気が感じられて大好きです。去年見た「首」もこれに近い感じ。仕掛けて、やられて、また仕掛けて…の流れで、やっぱり、「これ賊軍イケるんじゃない!?」と思わされてしまうと、もう作り手の術中にはまってますよね。でも、やっぱり、賊軍は賊軍なんです。砦を守り切ったたら無罪放免にしてやるなんて約束、権謀術数を弄する世界に生きる武士が守ると思いますか?そんなわけない。だから、ラストは想像通りの「そして誰もいなくなった」の空しさが…。賊軍に肩入れして観てしまうからこそ、新発田藩家老の溝口内匠(阿部サダヲ)の冷酷なやり方には腸が煮えくり返ります(苦笑)。ほら、まんまと乗せられてる。ただ、考えてみれば、彼も「藩のため」という大義に生きているからこその行動なんですよね。政は政で、庶民なりの「妻のため」に生きている。賊軍の指揮を執ることになった鷲尾兵士郎(仲野太賀)も、彼なりに「藩のため」に行動している。だからこそ、最期があまりにも悲しい…。ところで、賊軍は当初10人ですが。なんで「十一人の賊軍」なのかって、それは兵士郎の最後のセリフで「うわあああ…」となりますよ。あの瞬間はぞわぞわと、鳥肌が立つような感覚がありました。しかしそれにしても、仲野太賀さんの佇まいが「ザ・侍!」という風格で、素晴らしかったと思います。でも、私がいちばん萌えたのは「爺っつあん」です。最初の戦闘シーンから、「こいつ、ただの爺さんじゃない」という雰囲気アリアリだったんですが、最後の戦いっぷりが惚れ惚れするほど勇ましく、カッコ良かった。そこで明かされるのが、元・長州藩槍術師範だったという過去!そりゃカッコいいって…!爺っつあんを演じた本山力さんという方は、東映剣会に所属されているそうで。殺陣のプロですよね。ひとりだけ格が違う感じがしました。ずっとハラハラドキドキしっぱなしの映画ですが、最後に残る苦さを噛み締めつつ、エンドロールを見終えたのでした。面白かった!あ、玉木宏さんは目の保養でした。何をしても素敵。あと、ナダルはすぐわかりましたよ。緊迫してるんだけど、なんだか笑っちゃいました。
2024.11.12
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M・ナイト・シャマラン監督の「トラップ」を観てきました。予告がすごく気になっていて、友人には「口コミは微妙だよ」と釘を刺されはしたものの、やっぱり観なきゃ何も感想なんて言えないと思いまして。それにジョシュ・ハートネットが見たかった。娘・ライリーを連れて超人気アーティストのレディ・レイヴンのライブにやって来た消防士のクーパー(ジョシュ・ハートネット)。娘が喜んでいるのを嬉しく思う彼ですが、なんだか会場の様子が変。やたらといる警察官にそこら中にある監視カメラ。なんでこんなに…と思うクーパーですが、それはすべて、今日この場所に現れるという情報があった「ブッチャー」と呼ばれる連続殺人犯を捕らえるためだった…!3万人の観衆の中からただ1人を見つけることはできるのか!?で、簡単に言えばその「ブッチャー」はクーパーなんです。当然、そんな風には、当初は見えません。イジメで辛い思いをしている娘を気遣う優しいお父さん。しかもイケメン(当然)。なんですが、会場の異様な警備を察知した瞬間に、その目が殺人犯のものに変わります(実は「獲物」をひとり、隠れ家に拘束中。スマホで様子を監視してる)。何とか娘の目をごまかして逃げ道を探ろうと、いろんな手を使うんですが、それが実に鮮やかで巧妙!まさに息をするように嘘をつく男なんです。でも、こういう人、いるんですよね。息するように嘘をつくから、嘘をついてる自覚すらない人が。私の人生にもいました。そんなことを思い出してちょっと嫌な気分にもなりましたが、それはまあ置いておいて。さて、クーパーのやり口ですが、物販のスタッフに自分の好印象を刻んでおいてからのスタッフパス窃盗、そしてうまいこと警官から無線を盗み(あり得ないけどこれが上手く盗むんです)、警察の動きは彼に筒抜け。その後はレディ・レイヴンの楽屋に招待され(これもクーパーの嘘のおかげ)、そのまま会場脱出!と思いきや、今度はレディ・レイヴンとのヒリヒリするやり取りが…!レディ・レイヴンとの対決あたりから、心臓がドキドキしっぱなしでした。展開も目まぐるしく変わっていくので、「え!」「え!?」「ええーっ!!」の連続です。しかもラストは…こいつ、野に放たれちゃう感じですか?怖い、怖すぎる…!!レディ・レイヴンはM・ナイト・シャマランの娘であるサレカ・ナイト・シャマランが演じています。可愛い。劇中歌の作曲もパフォーマンスもすべて彼女によるもの。すごいですね。もうひとりの娘さんは「ウォッチャーズ」の監督してたはず。才能恵まれすぎ一家ですね。あと個人的にいちばんの見どころとして推したいのは、ラスト近くでなぜかシャツを脱いで上半身裸になるジョシュ・ハートネットです。目の保養です。カッコいいです。なぜあそこで脱がせたのかはよくわかりませんが、あれで星1個分くらい増しです。
2024.11.10
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公開からもう1ヶ月近く経ってしまいましたが、ようやく「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」を観てきました。口コミをさっと見るに、評判は微妙のようでしたが…私にも、微妙でした。苦笑観終わっての感想が、「レディ・ガガは歌が上手いなあ」で終わってしまった…。いや、あの、予告編見てたら、ジョーカーがもっとはっちゃけると思っていたんです。あのひたすら笑ってるシーンとか、気持ち悪かったし。歌が多いって言うのは聞いていたので、驚きはしませんでしたが、それでもいかんせん、歌が多い。多すぎる。レディ・ガガいるからそうなのかもしれないけど、そんなに歌いらないです。でも、あの、誤解を恐れずに言えば、リー(レディ・ガガ)って必要でした…?あと、最後の爆破って…わかってますよ、わかってますけど…ナンデスカ?ジョーカーの内面を描くにしても、リーの頭のネジ飛んでる感じを描くにしても、ちょっと中途半端だったように私には思えました。多くを語らず察するのがクレバーな理解の仕方というところなのかもしれないけれど、何のためにリーが出てきたのか、いまだに私には理解できません。で、これ、続くんでしょうか。ベイビーに受け継がれるんでしょうか?エンディングで流れてる、ホアキンが歌ってる曲が一番良かったです。あれ、前情報なしでタワレコとかで試聴機入ってたら、買うと思う。
2024.11.05
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(↑この二人が可愛すぎる)六本木ミュージアムで開催されている「リヴ・フォーエヴァー オアシス 30周年特別展」に行ってきました。開催がアナウンスされてからすぐにチケットを取り、楽しみにしていました。入場直前に専用アプリをダウンロードすると、展示を見ながらそれに合わせたOasisの曲が流れるという仕組みです。これは容赦なくテンションが上がります。当然なのですが、入った瞬間から最後までOasisてんこ盛り。歴代バンドロゴの展示も興味深く、アルバムリリース順に直筆の歌詞とかツアーポスター、メンバーのインタビューもあって、もうずっとじっくり見まくりです。NMEや日本の音楽雑誌の表紙になった号がずらりと並んでいるのは壮観の一言でした。こちらは↓アウォードでもらった記念ディスクやトロフィー。多すぎ!個人的にいちばん面白かったのは、来日公演のときの旅程表です。ノートに手書き!時代を感じます。そして宿はオークラとか六本木プリンスだったんですね。これも興味深い。インタビューでノエル兄が、日本で初めて追っかけに遭遇してロックスターになったことを実感したよって言ってて、微笑ましかったです。で、六本木プリンスでMasterplan書いたって言ってたけど、本当かな…?↓こちらですそして外しちゃいけないのが、兄のギターと弟のタンバリン!↑これを頭にのっけたりくわえたりしてたんですかね?私はこのメンバーのOasisが好きなので、できればアンディとゲムには今度のツアーに加わって欲しいです。最近のゲムがポール師匠に瓜二つすぎてビビります。そういえばドンルクに言及なかったな~と展示を見終えようとしたところで、最後にありました。母に「これがイギリス国歌だよ」と冗談で言ったんですが、それ以来、母はこれが聞こえてくると「国歌ね!」と言うようになってしまいました。あの頃こんなだったよね、とか、あの頃は良かったなあとか、しみじみと回顧モードに浸っていた私ですが、彼らがシーンに帰還するのが現実になったことを思うと、やはりワクワクします。詰めかけたお客さんもなんだかみんな楽しそうで、私も嬉しい。笑で、最後の難関が物販コーナー…。買わないぞと事前に固めた決意はもろくも崩れ落ち、TONIGHT I’M A Rock ’N’ ROLL STARのロゴが入ったTシャツとか、バッヂとか、パンフなどなど、想定外のお金を落として帰ったわけであります。
2024.11.04
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