全29件 (29件中 1-29件目)
1
今日の午前中は「朝日学生新聞社」へ。ちょっとした要請があってミーティングに参加してきました。「朝日学生新聞社」さんとは、4年前に「ニュース作文コンクール」の立ち上げでいっしょに仕事をさせていただいてから、組合の作文講習会をはじめとした作文指導、あさ塾という塾と新聞社のコラボなど、様々に仕事をさせていただいています。新聞を購読している方が激減して久しいです。小中学生のこどもさんをお持ちの家庭の新聞購読率は、地域にもよるでしょうが、miyajuku周辺で3割〜4割といったところでしょうか。それほどに落ち込んでいます。当然、親の世代が新聞の読み方を知らないので、子どもに新聞を読ませよう、といった発想も生まれてはきません。そんな中、新聞社の方々もいろいろと悩んでいます。学習塾との連携、というのもそのひとつの対処です。新聞の読み方を家庭で教えられないのであれば、学習塾などの現場で子どもたちに教えよう、ということです。通信添削や映像授業などをポンと子どもに与えれば、どんどん学習していくということにはならないように、新聞を子どもに渡せば読んでいく、というものでもないからです。学習塾が新聞の読み方のコンシェルジェ役になるわけです。とはいっても、学習塾も「目の前の成績をあげるだけ」に特化しているところが増え、新聞なんか読んでも学校の成績は上がらない、という考えのところが増えています。世のお父さん、お母さんも、学習塾に新聞の読み方を教えてもらうために高い授業料を払っているわけではない、学校の試験の点数を1点でもあげてくれ、という方が多いことも確かです。2020年の高大接続改革に向けて新しい学力はなんなのか、と考えれば考えるほど新聞の役割は大きいです。ネット上に流れる「見出しだけ」のニュースでわかった気になるのではなく、どうして、なぜ、といった疑問を持って新聞を読んでいく姿勢。そうした姿勢を持つことが、まずは「新しい学力」への出発点だとわたしは考えます。朝日小学生新聞、中高生新聞にご興味のある方は http://www.asagaku.com/lp/lis/2015/07.html にどうぞ。朝日新聞社は築地市場の駅そばです。ですから今日のお昼は「海鮮丼」でした。おいしかったです(^_-)
2016.06.30
今日は「横浜サイエンスフロンティア高校附属中学校」の教育関係者向け説明会にうかがってきました。横浜SFHは8年前に開校した、理数教育に特化した高校です。100億ともいわれる予算をかけて作られた学校で、高校は大きな人気を集めています。横浜市立ですが、高校は全県から受験可能です。新しくできる附属中学は、住所が横浜市にある生徒のみが志願できます。簡単に横浜SFHにふれておきます。横浜SFHはスーパーサイエンスハイスクール(SSH)とスーパー グローバル ハイスクール(SGH)の両方の指定を受けています。単位制の理数科高校は県内でここだけです。「驚きと感動」と「知の探求」というのが教育の基本で、科学技術のスペシャリストを育成する学校です。詳細は http://www.edu.city.yokohama.lg.jp/school/hs/sfh/index.cfm/1,html をご覧になってください。今春の大学入試では、東京大学/4名、東北大学/4名、筑波大学/6名、横浜国立大学/11名、京都大学/3名、東京工業大学/9名、北海道大学/4名、横浜私立大学/10名、早稲田大学/31名、慶應義塾大学/16名、上智大学/8名、東京理科大学/50名、明治大学/61名、青山学院大学/25名などという結果を出しています。クラス数は学年6クラスです。来春の中学の募集は2クラス、その分、将来的には高校の募集が4クラスになります。今春高校入試の倍率は1.61倍と公立高校としては高倍率です。合格者の内申平均は120/135で、入試の得点は411点(全県模試調べ)。学校成績 : 入試得点 : 面接 : 特色検査 の比率は、3 : 5 : 2 : 2 です。面接点ではあまり差をつけていません。湘南や翠嵐のすぐ後にくる難易度と考えて良いでしょう。また、特色検査が合否にかなり影響することも付け加えておきます。さて、今日の説明会ですが、ちょっとキツイいい方になりますが、参加しただけの収穫はありませんでした。学校を設置している横浜市の教育委員会の方たちによる説明だったのですが、いわゆるお役人の説明で、中身はほとんどなかったといって良いです。たとえば、中学生を募集する意味として、3年後に高校からの入学生と「融合」させることだ、とおっしゃるのですが、どうそれを行うのかといった具体的な説明はないのです。どなたかがそれについて質問していましたが、まだ校長も決まっていないので、といった答弁でした。また、学校案内すら配られませんでした。中学の案内がないのであれば、とりあえず高校のものを準備しておくべきでしょう。学校のことを知りたいのであればホームページなりをみてください、ということなのでしょうが、それならなんのために足を運んだのかわかりません。学校の中を見せて欲しかったですし、授業見学もしたかったです。何だか、説明をする気が本気であるのかどうか疑わしい説明会でした。それでも、来春の附属中学の開校にはかなり注目が集まっています。きっと“超”がつく人気校になるはずです。ある意味では塾関係者に説明などしなくても、生徒は集まる、ということなのでしょうか。それなら、なんのための今日の説明会だったのか疑問です。とりあえず、あまり良い印象は持てなかった1日でした。
2016.06.29
県教委から発表になっている県央地区の各高校の選抜基準です。詳細は http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f160600/p1045588.html今の神奈川県の高校入試制度では、合否を判定する資料は以下の四つです。学校成績(中2学年末の9教科成績45点+中3の2学期の9教科45点×2)学力検査(5教科×100点)面接特色検査それぞれを何割の割合で資料として用いるかは各高校ごとに違ってきます。傾斜配点も認められています。その選抜基準が21日に一覧として県教委から発表になったということです。全県を見回すと、学校成績 : 学力検査 : 面接 の割合を、4 : 4 : 2 としている学校が多いです。ただ、添付の画像を見てわかるように、県央地区の学校はほとんどが、3 : 5 : 2 としています。4 : 4 : 2 と 3 : 5 : 2 では、学校成績の1段階に相当する入試での得点が以下のように違います。4 : 4 : 2 → 3.70点3 : 5 : 2 → 2.22点これだけ違うと、合否への影響はとても大きくなります。学校成績がちょっと厳しいかなぁ、といった生徒は、3 : 5 : 2 の比率の学校を受験すべきですし、逆に学校成績がたっぷりとあり、当日の入試にちょっと不安がある生徒は、4 : 4 : 2 の学校を受験する戦略をとるべきです。とはいっても、miyajukuのある地域の高校は、上から、厚木高校、大和高校、海老名高校、座間高校、大和西高校とすべて3 : 5 : 2 の比率になっています。否応なしに当日の入試重視で対応せざる得ません。たとえば、今春入試での厚木高校の合否ボーダー付近での例です。A 内申 135 入試 382点 面接 100点 特色 21点B 内申 98 入試 398点 面接 100点 特色 33点さて、この2人の合否はどうだったでしょう。Aは不合格でBが合格でした。内申点で37もの差があっても、逆転してしまうのです。内申135というのは、中2も中3もすべてオール5ということです。オール5の子が不合格で、4と3が混じった成績の子が合格する。もちろん、この合否は二次選考でのものですが、それが今の神奈川県の公立高校入試です。うーん。二次選考ってなんだ、と疑問はつきないでしょう。よくわからん、といのが、皆さんの正直な感想でしょう。7月3日の保護者会では、こうした点を「わかりやすく」説明します。是非とも参加ください。なお、この保護者会は、miyajukuに生徒さんを通わせていただいている語りためのものですが、若干名は外部の方をお受けできます。わたしまでメールでお問い合わせください。
2016.06.28
先日、県教委から(案)として出ていた来年度の公立校校入試の日程と、各高校の選抜基準の一覧が21日に正式なものとして発表になっています。http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f160600/p1045588.html日程は以下の通りです。[募集期間]平成29年1月30日(月曜日)から2月1日(水曜日)まで[志願変更期間]平成29年2月6日(月曜日)から8日(水曜日)まで[学力検査等の期日]平成29年2月15日(水曜日)[面接及び特色検査の期日]平成29年2月15日(水曜日)、16日(木曜日)及び17日(金曜日)[合格者の発表]平成29年2月28日(火曜日)水曜日の入試になったので、特色検査を実施する高校では、志願変更をすると面接日が土日をはさんで翌週の月曜日になってしまう生徒が出てきます。できれば避けたいですね。あまりに間延びした入試になってしまいますから。とはいっても、面接点で大きな差がつかない学校も上位校には多いので、そのへんは臨機応変に対処していきましょう。もうひとつ日程的なことでは、志願変更の期間が、志願者の〆切りをして倍率が発表になってから、土日をはさんで6日の月曜日開始になっています。じっくりと考える時間があるので、志願変更をする生徒も増えるかもしれません。私立校の入試日は10日の金曜日が多いので、そちらについては土日をはさんで月曜日の発表が多いはずです。とはいっても、試験を実施しない書類選考入試も増えていますし、併願優遇入試は前もって合格がわかっているのですからこちらもそれほど気にしなくてもよいでしょう。併願優遇でない私立校のオープン入試は、秋にならないときちんとした日程は出てきませんが、多くは12日(日)と13日(月)に実施することになるでしょう。あくまでも公立校第一の場合は、15日の入試日と間が空かないので、あまり欲張らずに15日に照準をあわせた受験日程を作る方がよいです。さて、(案)ではなくなった公立高校の選抜基準については後日ふれます。
2016.06.27
今日も朝から△△中の試験対策授業です。来週の日曜日は保護者会。日曜日がずっとつぶれています。個人店経営なのでしかたがありませんが(^^;)定期試験対策は知識の補完です。それはそれでとても大切です。ただ、そこはあくまでもスタートラインでしかありません。定期試験で8割、9割とれたところがスタートラインで、そこから先が本番なんです。学校の定期試験で9割とれたからって満足していてはダメです。神奈川県の地勢がわからないで、丹沢の森のことを考えろといってもムリです。まずは、神奈川県のどこに丹沢があって、そこからどんな川がどの方向に流れていて、主な町がどこに位置して・・・ そんな知識がなければ「考える」ということはできません。大切なことは、定期試験で高得点をとることではなくて、それをベースにして「考える」といった積み上げをすることです。試験対策も重要ですが、試験が終わってからの方がもっと重要です。学習塾の役割は、ある意味では定期試験が終わってからです。知識を手に入れることが目的なのではなく、手に入れた知識をどうつかうかが、これからの学力です。
2016.06.26
男性がクマに襲われ軽いけが 神奈川 丹沢 http://www3.nhk.or.jp/ne…/html/20160624/k10010570281000.html というニュースが流れてきました。玄倉の林道ということですから、わたしも今年の4月に歩いたユーシン渓谷沿いの道です。たくさんのハイカーが歩くところです。さて、皆さんはこのニュースからどんなことを考えますか?このニュースから、熊が出た、怖い、熊なんか駆除しちゃえ、と短絡的な思考しかできないのではなく、そもそも神奈川県に熊がいるんだ、どんな熊が何頭ぐらいいて、どんな暮らし方をしているんだろう、と考えを進めていって欲しいです。8月に丹沢の森でおこなう「森の学校」ですが、こうしたニュースから、丹沢の森のこと、丹沢に住む生き物たちのこと、その森や生き物と私たちの関係、さらには地球環境へと考えを進めていく子どもたちになって欲しい、といった願いがあります。それも机の上での学習ではなく、実際に丹沢の森の中で考えるのです。その森の中には実際に熊が生活している。そんな想像の中で考えるからこそ、子どもたちの心を揺さぶり、子どもたちに自然と自分との関係を考えさせるきっかけになるのです。神奈川県の丹沢の森には30頭ほどのツキノワグマが生息していると言われています。24年度で7頭が捕獲されています。捕殺は0頭です。全国では24年度だけで自治体に届け出があっただけでも2500頭近いツキノワグマが捕殺されています。多いのは長野県、群馬県、福島県、山形県などでそれぞれ280頭から380頭が捕殺されました。さて、なんで今年は熊が丹沢では人の近くまで出てきているのでしょう。今までも出てきていたのにニュースになっていなかっただけ、というのが正解かと思います。今までだって一年間に10頭ほどは捕獲されて山に戻されていたわけです。急にクマが増えたわけではありません。たまたま人と出会い、それがニュースになった、というのが実際だろうとわたしは思います。必要以上に「たいへんだぁ」とさわぐのではなく、このニュースをきっかけとして「どうしてクマが人と出会うことになったのだろう」「丹沢のクマを取り巻く今ってどんななんだろう」ということを考えるきっかけにして欲しいです。えっ、なんでか知りたいですか。それなら「森の学校」に参加してみてください(^_-)
2016.06.25
国語の分析 その2 です。問2の古文です。(ア)88.3%、(イ)78.0%、(ウ)65.6%、(エ)78.3%という正答率です。すべて四者択一問題で、誰が、何を、どうした、といったストーリーがわかりさえすれば答えられる出題ばかりです。理解が難しいと思われる部分にはすべて注釈がつけられていて、会話文にはすべて「 」がついているのでわかりやすいです。したがって、何か特別な対策をするというよりも、過去に神奈川県の公立入試に出題された問題を10年分ほど解き、全国の公立高校入試問題の古文の問題を2年分ほど解いておけば良いでしょう。その場合も、他の都府県の出題の中で、漢文や韻文、記述問題の類いは外しておいてよいでしょう。説話文にしぼって演習しておきましょう。あくまでも古文に「読み慣れる」ことが重要です。問3の小説文です。漱石や鴎外、賢治などの古典的に著名な作品が出題されることはありません。中学生が主人公の最近の文学作品から出題されます。したがって、受験生にとっては身近な主人公で、比較的に読みやすい文章です。ただ、感情移入しやすい分、問題を解く際に「自分」が出てしまって失敗することもよくあります。あくまでも「試験の問題としての文章」だということを忘れないようにしましょう。基本は四者択一です。「ちがい」に注意して選択していけば簡単にふたつまでしぼれます。そこからしっかりと本文の内容と照らし合わせてひとつを選べばOKです。例えば(カ)の問題です。選択肢を読んでみてください。1 「夏樹」の視点を中心に・・・生き生きと表現している 2 それぞれの登場人物の内面を多角的に折り込むことで丁寧に表現している 3 比喩や感嘆符を用いた軽妙な語り口で鮮やかに表現している 4 俳句の鑑賞に関する知識を織り交ぜながら淡々と表現している のあたりがそれぞれの選択肢の違いです。「生き生きと」「丁寧に」「鮮やかに」「淡々と」の部分に注目します。四者択一問題では、こうした「ちがい」の部分に棒線を引きながら、本文の内容と照らし合わせつつ判断をしていく「くせ」をつけましょう。なんとなく、といった印象で選んでしまう「くせ」を持っている生徒は絶対に修正することです。塾では、本文を読まずに選択肢だけを読んで解答を類推する練習もおこないます。あくまで試験だと言うこと。解法に How to があること。それを勉強しましょう。神奈川県の公立校校入試問題の国語の選択肢はとても素直で、大学入試センター試験の国語の選択肢のような「クセ」はほとんどありません。丁寧に「ちかい」を読み取り、本文の内容と対照する読解法をおこなっていけば、まず間違いなく正解を選べるはずです。さて、(ウ)の記述については次回にゆずります。
2016.06.24
国語の分析 その1 です。国語は5科の中で突出して合格者平均点が高くなっています。今春入試で最も難しかった英語との差は21.7点もあります。大学入試センター試験ならば教科ごとのバランスが悪い場合は調整をするのですが、県入試ではそのようなことはしません。下の図は今春入試での英語と国語の得点分布です。英語が下にピークのある山なのに対し、国語は上の方にピークがあります。そうです。国語は高得点がとりやすいのです。というより、国語を不得手としている生徒は、神奈川県の公立高校入試では圧倒的に不利になります。最終的に志望校を決めていくときも、国語に不安のある生徒は慎重になるべきでしょう。他の受験生が高得点をとりやすいのに、自分は国語で得点を伸ばせない、というのは圧倒的に不利になります。とはいっても、出題者の側もこのままにしておくはずはありません。他の教科が50点前後のところに平均点が集まってきているので、国語はこれから難易度が上がっていく可能性が大きいです。もしかすると、来春入試では「国語の難易度がグンと上がった」ということになるかもしれません。というより、その可能性はかなり高いでしょう。さて、国語の問題の全体的な俯瞰です。問1 漢字の書きが4問、読みが4問。その他、文法の問題と短歌の解釈の問題が各1問ずつ。すべて2点ずつで10問。問2 古文の読解問題。各4点で4問の出題。すべて四者択一。最近は説話ものの出題が多い。今春も「撰集抄」という鎌倉時代の説話もの。問3 小説文の読解問題。小問で6題。その中に45字から55字の記述問題がある。問4 論説文の読解問題。小問で8題。その中に55字から65字の記述問題がある。問5 グラフを用いた4人の話し合いを読み、その中の空欄に適するものを補う問題。1題は四者択一でもう1題は75字以上85字以内の記述。出題の形式はここのところずっと変わっていないので、来春入試でもこの形式が続くと思われます。韻文は出題されず、問1に2点配点で短歌or俳句の鑑賞問題がでるぐらいです。文法も問1に1題が出題されるかどうかなので、ほとんど勉強をしておく必要はありません。問3の小説文もとても易しい問題なので、国語の攻略は、問2の古文と問4の論説文にかかってきます。問5は特殊な出題なので問題に慣れることが大切になります。さて、次回は問2から細かく見ていきましょう。
2016.06.23
数学の分析 その3 です。問5 関数についての問題(ア) グラフの読み取り 75.7%(イ) 文章から読み取ってグラフを書く問題 23.6%(ウ) 方程式をつくってすれ違う時間を求める問題 7.0%問6 空間図形の問題(ア) 展開図から表面積を求める問題 50.1%(イ) 三平方の定理を利用して空間の2点の距離を求める問題 54.0%(ウ) 三角形の相似を利用して面と点の距離を求める問題 3.4%問7 三角形の相似の証明問題 3.5%問5はH25年まで、神奈川県に特有の二次方程式の応用問題がずっと出題されていました。規則性を読み取り、そこから方程式をたてて解く、というパター化した問題でした。それが、H25年は「式の証明」、H26年に「連立方程式の応用」、H27年「二次方程式の応用」となって、今年は何が出題されるのか予想が分かれるところでした。結果、「グラフの読み取り、グラフの書き、方程式」という出題でした。問題そのものはそれほど難しくはなく、とくに(ア)は正答率も70%をこえています。(イ)と(ウ)についても、時間をかけてじっくり取り組めば出来た生徒も多かったでしょう。いずれにしても、この問5については、来年以降もパターンがないと考えておく必要がある。予想される出題は、「規則性からの二次方程式or一次方程式の問題」「連立方程式の文章題」「関数の利用をグラフで問う問題」などだ。この問5をふくめて、高校入試に対しては、神奈川県の過去問題だけを解くのではなく、全国の公立高校入試問題を解くようにしておきたい。そうすることで、問6はいつものように空間図形の出題。ここは年によって難易度がかなり違うのだが、今年は比較的に易しかった。(ア)は下の解説のように三平方の定理で辺ACの長ささえ求められればなんてことのない問題。数字もわかりやすい 3 : 4 : 5 というもの。合格者の半分しかできていないのが残念だ。(イ)も三平方の定理で辺AGの長ささえ求まれば、もう一度△AGDで三平方の定理を使うだけ。ここまでやったら(ウ)はとばして先に進んでも良いでしょう。(ウ)は、そもそも平面と点の距離、という意味がわからなかった生徒も多かったはず。しかも、三角錐の求積を底面の三角形を別にして式を立てて方程式を作る、という発想が浮かばないと解くことが出来ない。正答率が3.4%なのも肯ける問題だ。問7は図形の証明の問題。H25年「中点連結定理と平行線の性質から二組の角が等しいことをいい三角形の相似を証明する」 H26年「円周角の性質を利用して二組の角が等しいことをいい三角形の相似を証明する」 H27年「円周角の性質を利用して二組の角が等しいことをいい三角形の相似を証明する」と続いてきた。今年も中点連結定理と円周角の性質、平行線の性質を利用しての三角形の相似の証明だったが、完全な解答を書けた生徒はわずか3.5%にすぎなかったようだ。きっと、この前の空間図形の(ウ)にとまどったりと、ここまでくる間に様々に「ひっかかり」をもってしまい、この証明問題に落ち着いて対せなかった、といったところだろう。数学で8割前後の得点を目指す生徒は、今春の入試問題のように数%の正答率という問題を見きわめ、それ以外の問題をしっかりと得点出来るかが勝負になってくるはずだ。
2016.06.22
数学の分析(その2)です。前回は、問1と問2で40点の出題があり、それ以下の問題も(ア)については難易度は高くないのでしっかりと得点したい、という話までしました。今回は、問3以降の問題についてです。問3は「二乗に比例する関数と一次関数の融合問題」です。この問題についてはかなり長いこと同じパターンでの出題がされていて、来春入試でもそれほど大きな変更はないと予想できます。(ア)の正答率が80.5%、(イ)が27.9%、(ウ)が1.9%となっています。この(ウ)が今春数学の入試問題で最も難易度が高かった問題だということです。入試問題と普段の学校の定期試験との違いは、こうした難易度がとてつもない問題が混じるということです。そのことをしっかりとわかっておいてください。(ウ)の配点は4点です。この問題に長い時間関わってしまい、ここから後ろの問題に手がまわらなかった、といった受験生も多くいたことと思います。大事なことは「見きわめ」です。できれば、このも問題ならば△△分で解ける、といったところまでわかるようにしたいです。そうなるためには、易しい問題から難しい問題までを解くことです。たくさんの様々な難易度の問題を解くことで、問題を「見きわめる目」を持つことができます。さて、この(ウ)の問題ですが、なにが難しかったのでしょうか。△ACEと△CDEの面積が等しくなる時の点Eの座標を求めなさい、という問題です。ある程度予想はできる問題で、miyajukuでも入試前にたくさんの類題を解いています。この場合は、等積変形を使うか、実際に面積を出して等しい関係で方程式を作るか、といった2パターンです。下の図に解き方の流れを書き出しました。計算もそれほど面倒ではなく、解けなかった生徒も、後で冷静にと解き直したら「できた」となったはずでしょう。発想としてはE点のX座標を何らかの文字でおけたか、といったところでしょう。そこさえクリアできれば、あとはスムーズに解けたはずです。とはいっても、解答を導くまでの工程が多く、ちょっとつまずくとイライラしてきそうです。問3で頭に血を上らせては、以下の問題に影響します。問4は「確率」の問題でした。昨年は「統計」の出題でした。長い間、この問4には「確率」の問題が出題されていて、昨年は突如として変更になり、今年はどうなるのかなぁ、と思っていたらもとに戻ったということです。ただ、来年の出題も「確率」とは限りません。ここには「統計」や「確率」などの「資料の活用」の問題が出題されると考えて準備をしておきましょう。そうした意味では、パターンがなくなっているのが県入試の特長です。正答率は、(ア)が68.7%で、(イ)が14.4%、(ウ)が15,2%と難しかったようです。この(イ)と(ウ)の問題も、確率の問題であると同時に、中1の平面図形、中2の三角形と四角形、中3の円周角と中心角の知識が融合した問題になっています。さらに、問題をしっかりと読解するチカラも求められます。きちんと整理整頓しながら求める場合の数を数えていく。そんな作業をしっかりとできるかどうか。そんなチカラが求められています。表を書きながら「数え忘れ」がでないように注意して解くべきです。数学が不得意な生徒でも、確率の問題はある程度の「根性」があれば解けることもあります。数学が不得手な生徒は、問1と問2のあとは、この問4を解くようにするといいでしょう。問5以下についてはまた次回。
2016.06.21
今週、来週と中学校の期末試験が続きます。学習塾ですから、定期試験でまずはしっかりと得点を修められるように指導をするのは当然です。ただ、miyajukuでは、開塾以来30年近く、学校の過去問題を生徒に解かせる、ということはしてきませんでした。もちろん、今でもやっていません。きっと、多くの塾では、過去の問題を解かしていることでしょう。それどころか、大手の塾では、地域の先生ごとのデータベースをつくっていて、△△先生が他の中学に移動しても、その先生の作った過去問を異動先の学校の生徒に解かせているようです。すごいですねぇ(^^)ある意味では、レベルの低い学校の先生がいて、教師用の指導書からそのままの出題をする場合もあります。わたしも指導書を持っているので、時々、あっ、そのまま出している、と気づくことがよくあります。しかし、生徒たちにそれを解かせる、ということもしません。こちらについても、多くの塾ではやっているようです。なんで過去問や、教師用の指導書の問題を解かすことをしないかというと・・・そんなことをさせて高得点をとったところで何の意味もないからです。レベルの低い中学校の教師がいて、その先生が面倒なので過去の問題を再出題したり、指導書の問題をそのまま出したり、といった敵失をねらっているのでしょう。ある意味ではそれは「インチキ」です。中学校の定期試験は、しっかりとした出題のねらいがあり、どんなチカラを確かめられるのかがわかっているものです。ですから、その範囲に合わせて、しっかりと学習さえしていけば、きちんとした得点がとれるのです。何も過去問をしたり、指導書の問題を解かなくても、原則的な学習をしさえすれば良いのです。良質な問題を解き、できない問題をピックアップし、それを調べて直し、さらには質問をし、解き直して、と当たり前のルーチンを進めていけば良いので。学校の定期試験の先には高校入試があります。何が大切かって、この高校入試できちんとした得点を修めることです。塾の最大の使命はそこにあります。定期試験で「インチキ」をしていては、高校入試でしっかりとした得点を修められるはずがありません。もっというと、高校入試の先には大学入試があります。自分がどんな学習をしてきたのがはっきりと数字で出てしまう試験です。miyajukuは、原則的な学習をさせます。その上で、定期試験での高得点、高校入試での志望校合格、さらには大学入試での夢への第一歩。そこを目標として生徒たちに学習をさせていきます。
2016.06.20
今日は1日かけてT中の試験対策の授業です。でも、正直、試験対策などやりたくなくなっています。先日も書きましたが、中学校の先生方に緊張感が欠けています。中2の数学の試験範囲が「連立方程式の応用」までだった学校は、ついに連立方程式が全く試験範囲から抜けてしまいました。ありえないです。わたし そういう変更を伝えると時って「すまなそうー」に先生は言うの?せいと えっ、全然そんなことないですよ。おーい、数学係、試験の範囲が減ったから黒板に書いておくよおにぃ、って感じです。その他、とにかくどの学年でも、塾長ぉー、△△の試験範囲が減りましたぁ、の連続です。もう一度言います。あなた方は仕事というものをどのように考えているのですか? 子ども相手ならたいしたことはない、ということですか。世間ではそんな仕事のしかたは絶対にあり得ません。試験の範囲表というのは、ある意味では生徒との「約束」です。その「約束」をあまりに安易にとらえていないでしょうか。まず、学校の先生の言ってることは信用しないように、というところから試験対策をはじめなければならないのは、あまりに悲しすぎます。高校入試の合否判定資料から学校成績はすべて削除した方が良いのかもしれません。あなた方のつける評定は、そうした資料に使われるという意識がありますか? その評定をつける材料となる定期試験の範囲表なのです。もっと丁寧にあつかわれて良いはずです。
2016.06.19
ビジュアルプログラミング講座のお知らせ7月10日 日曜日 午前の部は定員に達しました。午後の部に2名の空きがあります。受講料 2,500円対象 小学3年生〜中学3年生info@miyajuku.com までお問い合わせください。
2016.06.18
今日は、全県模試という県内大手の模試会社による入試説明会にうかがってきました。その報告は、7月3日の保護者会にて詳細にさせていただきます。昨日訪問してきた「桐光学園中学、高等学校」の説明会の報告です。わたしの息子がお世話になった学校なので、保護者としても関わらせていただいたこともあり、どんな学校なのかはよくわかっています。最近、校長先生が代わられたので、新しい何かがはじまっているのかな、といった関心もあっての説明会への参加でした。まずは基本情報から。学校は小田急多摩線の栗平駅から徒歩十数分の場所にあります。広大な敷地にサッカーや野球専用のグランドなどもあり、その施設のすごさは県内の学校の中でもトップレベルにあることは間違いありません。男女別学で、校舎も男子と女子に分かれています。ただ、生徒会活動や学校行事、いくつかのクラブ活動などでは男女が一緒に活動しています。中学は男子6クラス、女子4クラス編成。高校は男子10クラス、女子5クラス編成の大規模校です。今春の大学合格実績です。国公立大は、東大/3名、京都大/1名、東京工業大/4名、一橋大/5名、北海道大/6名、東京外語大/6名、横泊国大/24名、東京学芸大/7名など126名。私立大は、早稲田大/110名、慶応大/61名、上智大/63名、明治大/197名、青山学院大/84名、立教大/60名、中央大/127名、法政大/77名、東京理科大/85名などとなっています。中学の難易度は、首都圏模試の偏差値で、2/1入試で男子がSS60、女子がSS53です。高校入試の難易度は、推薦で中3の5科が25/25が基準。併願優遇入試はありません。したがって、県立第一志望で桐光学園を受験する場合は、当日の入試のみでの合否判定となり、他にもう1校私立の押さえを併願優遇で受験する必要があります。入試問題の難易度も高いです。したがって、湘南高校や横浜翠嵐高校を志望している生徒が、桜美林や鎌倉学園などの書類選考での併願優遇をとり、もうひとつ桐光学園も受験する、といったパターンがもっとも多いはずです。学校の特長としては、何といっても先生方の専任率の高さです。私立の学校でここまで専任率が高い学校は他にないのではないでしょうか。専任の先生が多いので、放課後補習などがとても充実しています。大規模校でもあるので、そのスケールメリットを活かして、豊富な講習が準備されています。詳しくは学校のホームページをご覧ください。また、大学訪問授業はすばらしい取り組みかと思います。いつも説明会で、その大学訪問授業をまとめた冊子をいただけます。これは出版もされています。 → Amazonへリンク その内容は本当に素晴らしいです。多くの高校生、保護者の方へ、わたしからの推薦図書としたいぐらいです。「知」を鍛えられるはずです。高校から入学するのはなかなか大変ですが、中学入試ではとんでもなく高い偏差値ではありません。とくに女子については「ものすごくお手頃感」のある入試となっています。入学してからしっかりと「伸ばしてくれる」学校として、また、大規模ゆえにたくさんの活躍の場がある学校として、お薦めしたおきたいと思います。自分の息子を入れて良かったと、ひとりの親としても思っています。
2016.06.17
今日の午前中は「桐光学園中・高等学校」の学校説明会に。その報告は後日ということで、昨日うかがってきた「桜美林中・高等学校」の説明会の報告です。数年ぶりの説明会への出席でしたので基本情報から。学校は東京都町田市にあります。横浜線の淵野辺駅と、京王線・小田急線の多摩センターからスクールバスが頻繁に出ています。町田の駅からも路線バスが走っています。桜美林大学のキャンパスも隣接しています。創立者はプロテスタント系のキリスト教者で、中国で学校を運営していた方だそうです。敗戦で日本に戻られ、キリスト教社会主義者で著名な賀川豊彦氏の支援のもとに町田の地に桜美林学園を解説したそうです。以前にうかがったときは、宗教色をほとんど感じなかったのですが、今回の説明会では「キリスト教主義に基づいた国際人の育成」という建学の精神についてしっかりと説明されていました。礼拝もしっかりとされているようですし、合唱コンクールの歌唱曲も賛美歌です。私はどちらかというと学校の精神的な柱に宗教があることを肯定的にとらえるほうなので、なるほどそうした学校なんだ、と腑に落ちたしだいです。中学の受験情報です。首都圏模試の偏差値で2/午前がSS54前後。2017年の入試日程は、2/1午前、午後、2/2午前、午後、2/3午前です。午前入試は2科、4科の選択、午後入試はすべて2科入試です。3回以上の受験で「いいとこどり」を実施。高校の受験情報です。併願優遇はAとBに分かれていて、Aの基準は22/25以上、Bの基準は23/25以上。Aは3教科の入試がありますが、Bは書類選考で入試はありません。オープン入試もあって、こちらは第一志望か第二志望かで合格ラインがかわってきます。いずれにしても、県立トップ校or準トップ校の併願先です。詳細は学校のホームページ等を確認下さい。中学の英語では「New Tresure」をつかっていて、授業も参観させていただいたのですが、先生が独自にプリント等を作成して、内容的に高度な「New Tresure」をかみ砕いた形で使われていました。数学も中3段階で数1・Aの内容を進めていくカリキュラム。中学生は4クラスですが、高校進学後も新しく加わってくる高校生とは別クラスで卒業までいくようです。中高生とも土曜日まで授業があります。進学実績です。2016年度入試で現役進学者が多かった大学は以下のようです。1 法政大 2 桜美林大 3 日本大 4 青山学院大 5 中央大 6 明治学院大 7 立教大 8 明治大 9 早稲田大 10 学習院大 合格人数でみると以下の通りです。 国公立大/22名、早稲田大/23名、慶応大/7名、上智大/13名、東京理科大/4名、国際基督教大/1名、明治大/39名、青山学院大/38名、立教大/23名、中央大/38名、法政大/71名。高校でも頻繁に「進路ガイダンス」や「教科ガイダンス」がおこなわれ、その回数は高1で12回、高1で18回、高3で17回とのこと。私立学校らしい「しっかりとした進路指導」が実施されていそうです。訪れてみて、あらためて桜美林中学、高校の良さを知りました。「学而事人(がくじじじん)」という「人に仕えるために学問をする」という方針がよく伝わってきた説明会でした。
2016.06.16
今日は「桜美林中学、高等学校」の説明会にうかがってきました。その報告を書くべきなのですが、昨日の夜に県教委から高校入試について大事なアナウンスがいくつかあったので、桜美林の記事は明日以降に書くことにします。まず、来春の入試日程です。2月15日(水) 学力検査、特色検査2月16日(木)・17日(金) 面接、特色検査1月28日(火) 合格発表ただし、この日程も県教委のホームページに(予定)とあるように、6月末まで確定ではないようです。どうしてこんなにバタバタしているかというと、今春の入試でおこった「採点ミス」への対応があって、例年よりもいろいろと変えることが出てきているからです。まぁ、入試の日にちが前後に1日ずれても、受験には何ほどの影響もないですが。影響が大きいと思われるのは以下の2点です。* 解答用紙にマークシートの導入* 答案を各自に返却するこれらについては、今朝の神奈川新聞が報道しました。県のホームページ等ではアナウンスされていませんので、確定なのかどうかは判断しきれません。ただ、かなりの覚悟で、今回のような採点ミスを二度とおこさない、という意思はあるようなので、実現しそうだと言うことです。とにかくもう少し様子を見たいと思います。もしもこの2点が実現すると、入試を変える可能性があります。まず、マークシートが導入されるからといって、記述問題がなくなる、ということではありません。前にお話ししたように、選択問題の部分の解答のみをマークシートにする、ということです。とはいっても、解答用紙の変更により、記述問題の出題に制限ができて、などということもありえます。それよりも影響が大きいのは、答案用紙の返却です。採点ミスをなくすことに努力はするが、もしまたあったとしても、答案用紙を早い段階で返却すれば、生徒自らが採点ミスを発見できる、という配慮なのでしょう。ただ、答案用紙を返却すると、記述問題の採点がどのようにされたかがはっきりわかります。出題の段階から、かなりしっかりとした方針で記述問題を作っていかないと、あとでトラブルがおこる可能性が大きいわけです。また、記述問題は各高校ごとに採点の基準も違うはずです。上位校なら文字のミスは1つにつきマイナス1点でも、下位校は何カ所でもあわせてマイナス1点などといったぐあいです。それも統一するのかどうか。いやいや、県教委の方たちは、夜も眠られない日が続くのではないでしょうか。また、各高校の来春入試での選抜基準も出ているのですが、こちらも(案)となっています。いつもならば、周辺高校の基準についての分析をするのですが、6月末に確定するとのこと。その段階でまとめていきたいと思います。しばらく情報収集にアンテナを張っておきます。とりあえず、21日に最終的な会議があるとのこと。いろんなことはそこで確定するようです。
2016.06.15
速報です。県教委から入学者選抜日程と平成29年度公立高等学校入学者選抜選考基準及び特色検査の概要(案)が発表になっています。http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/829385.pdf分析と解説は明日にでも。
2016.06.14
学校の先生はもう少し緊張感を持つべきかと思います。何を言いたいかというと・・・今回のとある中学の2年生数学の期末試験の範囲です。連立方程式がすべて範囲になっています。この範囲表を見せられたとき、間違いかと思って何度も教科書などを確認しました。なぜって、昨日の段階で、授業で連立方程式に入ってからまだ2回〜3回といったクラスがあるからです。まだ連立方程式ってなに? といったことを学んでいる段階です。試験は来週です。1週間で、連立方程式の基本的な解き方を終え、分数や小数、( )をふくむ連立方程式の解き方も終え、文章題の基本問題、濃度や速さなどの難易度の高い文章問題まで・・・ って、終えられるはずがないからです。昨日の塾の授業で、これって絶対に減るよね? と生徒に問いかけたら、減るはずです、と答えます。こんなんで良いのでしょうか。範囲表には「計画的に勉強しなさい」とも書いてあります。逆に、先生は計画的でなくて良いのですか? 猛省を求めたいです。部活の指導、校務、その他いろいろと大変なのでしょう。でも、試験の範囲表って、あなた方の仕事の成果ですよね。子どもが相手なら、後でどんどん修正してもかまわない、なんてことはないはずです。これを世間一般の常識に照らすと、納期がいついつまで、と言っておきながら、とてもそんな納期を守れないことが最初からわかっている、といったことです。そんな仕事先は真っ先に切られてしまうはずです。この後、範囲を減らします、とプリント一枚渡してすますのですか。この範囲表をもらって、計画的に学んで、連立方程式の応用問題を自学自習していた生徒がいたらどうするのですか? こうした範囲表からうかがえるのは、まさしく「緊張感のなさ」とはいえないでしょうか。もっと緊張感を持っていさえすれば、こんなことには決してならないはずです。お願いします。もう少し、緊張感を持って授業や子どもたちに対してください。お願いします。
2016.06.14
昨日のの日曜日は、新横浜にて「かながわ教育シンポジウム」でした。神奈川民間教育協会と神奈川県私塾協同組合共催の、県内の学習塾、私学、議員さん、行政の教育に関わる方々が一同に会する場です。今年で27回になる伝統ある会です。その冒頭で、組合主催の「読書作文コンクール」の表彰式も実施しました。民間教育協会の会長、神奈川県の教育長、県民局長、国会議員と挨拶が続きます。その間、受賞者の生徒と保護者の方々は会場の脇で待機です。いよいよ表彰式です。居並ぶお歴々を前にしてステージにのぼります。最初に作者の三浦さんのご挨拶です。教育長が、今春の高校入試での採点ミスをお詫びした直後です。なんとなく違和感のある空気の中でした。そして、小学生の最優秀の生徒が代表して、組合の会長の森先生から賞状を受け取ります。その後、受賞者を代表して、高校生の部の最優秀賞だったmiyajukuの馬場が挨拶でした。彼女の挨拶を全文載せておきます。受賞者を代表して、ご挨拶をさせていただきます。この度、最優秀賞をいただいた「宮崎教室」の馬場萌子です。私は、この「みんな同じ世界を生きているから」を読んで、何気なく過ごしている私の日常はとても幸せなものだと改めて知ることができました。なぜなら、この文章を読み、自分自身に自信が持てるようになったからです。人はひとりひとりに違いがあり、その違う自分を信じることができるようになることで、幸せをつかむことができるのだと教えられました。以前は、自分に自信を持っているとははっきりと言えませんでした。ですが、家族、友人など周りのみんなに、自分の個性や考え方を尊重してもらっていたと気付かされました。自分が幸せかどうかは自分自身が決めることだ、という作者の教えを胸に、これからも頑張りたいです。ありがとうございました。立派な挨拶でした。エライ(^o^)表彰式の終了後、地方創生政務官の牧島衆議院議員の講演にうつっていきます。生徒と保護者の方は、別室に移動。そこで、作者の三浦さんからひとりひとりにコメントをいただきながら、賞状と副賞をいただきました。三浦さんは何度も何度も子どもたちの作品を読んでいて、そのコメントも子どもたちの心に響いたのではないでしょうか。これからの残り少ない仕事人生を、こうしたキラキラ光る場を子どもたちに提供することにチカラを入れていきたいです。懇親会が終了後、私は会に戻り、様々な方と交流をしました。疲れましたぁ(^o^)
2016.06.13
今朝のニュースの中からひとつ。政府の地震調査研究推進本部は10日、今後30年以内に強い地震に見舞われる確率を示す「全国地震動予測地図」の2016年版を発表した → リンク すごいですね。上の写真は、「地震ハザードステーション」http://www.j-shis.bosai.go.jp/ で表示させてみた神奈川県を中心とした「主な活断層」です。これに、海溝型の地震震源の地震をかぶせて、今後30年以内に震度6弱以上の地震が起こる確率の高い場所をしめさせるとこうなります。笑っちゃいますね。逃げ場はありません。お子さんと一緒に、いろいろと試してみてはいかがですか。操作は簡単です。日本のどこで地震が起こりやすいか。断層型と海溝型の地震の違いは何か。プレートってなんなのか。マグニチュードと震度の違いってなんだ・・・ いろいろと勉強になると思います。ついでに、明日の日曜日は、断層を観察に出かけてみるのも良いかもしれません。神奈川県のホームページに「神奈川県内の露頭」というページがあります。 http://kjd.edu-ctr.pref.kanagawa.jp/tigaku/rotou/いちばんはっきりしているのは大磯海岸ですね。3年前に生徒たちを連れて化石掘りをしました。http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuku/diary/201208070000/江ノ島にもヨットハーバーのあたりに露頭が出ているところがあります。観光とセットでも良いのではないでしょうか(^^)
2016.06.11
今日は「アレセイア湘南中学高等学校」の説明会にうかがってきました。中学校の方の説明会です。昨年の様子は http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuku/diary/201506110000/ にありますので、そちらの方も参考にしてください。今年の春に校長先生が代わりました。今日の説明会では、学校のどこが変わり、どこが変わらないのか、といったところを知りたいというのが目的でした。とはいっても、新しい校長先生の武部先生とは昨年も「英語でふれあう交流会 http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuku/diary/201504250000/」というイベントにご協力いただき、そのお人柄はよく存じています。小さな学校です。先生と生徒の距離はとても近いです。もうひとつ、この学校の大きな特長は、キリスト教主義の精神が学校のあらゆるところに生きていることです。1日のはじまりも礼拝からはじまります。生徒たちは自然に賛美歌を歌うようになるようです。良い意味で、そうした精神的な柱がしっかりとある、ということで、それが校長先生が代わられても「学校の変わらない部分」なのでしょう。中学校の募集は2クラス。1クラスが30人にいかない人数での募集です。正直、一般的な意味での偏差値はそれほど高くはありません。この学校の雰囲気にあっている生徒、この学校を親子で気に入った方、であれば、基本的な学力さえあれば合格することは可能でしょう。何よりも大切なのは、生徒と学校との「相性」だと思います。学校のもうひとつの特長としては、国際英語塾があげられるでしょう。全国初のファウンデーションコースも設定しています。海外の大学に進学するための英語力を身につけさせる講座です。詳しくは「アレセイア湘南中学高等学校」のホームページ http://www.aletheia.ac.jp/h/education/english.html をご覧になってください。公立学校には宗教色はもちろんありません。それに対して、こうした私立学校には、色濃く宗教色があります。仏教系の学校であれば、授業前に唱名を唱えることも普通です。キリスト教系の学校であれば、クリスマス礼拝をはじめとして、宗教的な行事も学校行事の中に入ってきます。ある意味で、そうした「柱」が学校にあることをご家庭がどう考えられるか、ということだと思います。多感な12歳から18歳のこどもたちにとって、そうした宗教的な世界を知ることも、そうした世界のバックボーンのもとに学校生活を送ることも、ひとつの選択肢でしょう。なお、高等部の方は、近年、その難易度をどんどん上げてきています。
2016.06.10
下の広告をもう「いや」というほど見せられています。そもそも学習塾とネット授業を同じ土俵で比べることにムリがあるのですが、あちらがこう言うのです。学習塾側もちょっとひと言もの申しておくべきかな、と思って書いてみます。何度か書いていますが、こうしたネット授業というのは「教材」です。本屋さんで売っている学習参考書や問題集と同列のものです。問題集もネット授業も、それを買っただけでは何もはじまりません。どう使うか、と、きちんと使い続けるか、がとても大事です。学習塾でも様々な問題集を使います。自作することもあります。同じように映像教材も利用しますし、こちらも自作することもします。私は、そうした教材を効率よく学習に活かすことに学習塾の役割はあると考えています。さらに、そうした教材をしっかりと管理して生徒に使わせていくことも私たちの仕事です。また、その教材の中のどこをどうやらせるか、時には生徒個々の学習状況に合わせて指導していくこともします。そうなんです。映像授業はあくまでも「ツール」であって、学習塾の仕事はこの「ツール」をどう使うか、どう使わせるか、進捗を管理できるか、理解度をチェック出来るか・・・にあるのです。だから同じ土俵に立たされて、年間にこんなに安くすみますよ、と言われる筋合いはまったくないのです。比べるならば、他の問題集や他の映像授業と比べるべきでしょう。確かに、そうした意味で、このスタディサプリは安いです。月額980円でこれだけの教材を手に入れられるコスパはかなりのものだと私も思います。miyajukuで使っても良いかとさえ思います。だからといって、塾と代替できるものではありません。あくまでも「教材」として、今利用している映像教材とどちらが優れていてコスパが良いか、ということです。
2016.06.09
今日は「東海大学附属相模高等学校中等部」の学校説明会に行ってきました。高校ではなく中学校の説明会です。miyajukuからは徒歩圏の学校ですし、この春も進学者がいます。昨年も訪れているので http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuku/diary/201506100000/ そちらのリンク先もお読みください。副校長先生が「変わらないことが当校の特長なので」とおっしゃられるように、ある意味ではそうした安心感を求められて受験する方も多いのではないでしょうか。基本的に東海大学への進学が前提となるので、中、高、大と10年間を通して指導をする、という考えが学校側には徹底しています。ですから、中学から東海大相模を、という場合は、その点をしっかりと理解した上での受験になります。高校、大学受験がありませんから、小手先のテクニックに走ることなく、原則的な学習を進めていくメリットがあります。また、先に東海大学があるので、中学のうちから大学を利用した授業も組まれています。もちろん、しっかりとした学力をつけさせることはやっておられるようで、高校から入学してくる生徒と同等かそれ以上の学力づくりにはチカラがはいっているようです。東海大相模というと野球を思い浮かべる方は多いでしょうが、それは高校の話です。中学にも野球部はあるようですが、ごく普通のクラブのようです。その他、クラブ活動は運動部も文化部も盛んとのこと。高校受験を気にせずに部活動に打ち込めますからね。とはいっても、下校時刻は18時とのこと。公立の中学のように野放図に休みもなく部活動をする、といったことはないようです。もちろん、頭髪や制服など、私立ですからきっちりと指導がなされるとのこと。4クラス160名の募集です。大規模な学校でもありません。なお、今年の春から出願はすべてWeb出願になっています。大学入試もそうですが、入試の出願もどんどんWebになっています。ただ、紙に文字を書くよりも、Webの方が気持ちが軽くなる分、写真をスマホで撮ったり、生徒名のところに親の名前を書いたり、などといったミスも多いとのこと。皆さんもご注意ください。試験は3日間。すべて午前です。科目は2科or4科選択が2日程。もう1日程は2科or国、理、社or算、理、社というおもしろい選択になっています。それと面接が全員におこなわれます。5人一組で15分程度。志望動機や中学に進学後にどうなことをしたいか、などといった質問。きちんと受け答えさえできれば問題ないとのこと。今春のmiyajukuからの受験生の話でも、生徒目線でやさしく質問をしてくれるようです。何を質問しても答えてくれない、などといったことが無い限りOKとのこと。中学受験は親と子の意思疎通がなく受験する、といった場合もあるので、そうしたことを危惧してのことかと思います。興味のある方は、今週の 6月11日(土) に第1回のOpen Campus があるようなのでお出かけになってみてください。
2016.06.08
数学の分析(その1)です。大問で7問。出題分野は以下の通りです。問1 計算問題 12点問2 小問総合 32点問3 関数 12点問4 確率 12点問5 方程式 10点問6 空間図形 12点問7 図形の証明 10点得点分布は以下のようになっています。きれいな正規分布ですね。受験者の1/4が51点~60点に分布し、41点~70点に60.5%が集中しています。合格者の平均点は51.7点でした。問1の計算問題は、正答率が89.0%から97.5%となっていて、とても易しい問題が並びます。問2の小問総合は以下のような出題と正答率です。ア 式の展開 86.6%イ 因数分解 82.9%ウ 2次方程式を解く 87.6%エ 平方根が自然数となる数を探す 56.9%オ 関数Yの変域を求める 64.6%カ 2次方程式の応用 64.8%キ 資料の整理 中央値を求める 40.1%ク 相似な図形の面積比を求める 7.9%(ク)をのぞくとそれほど難しくない問題が続きます。ここまででしっかりと40点を得点したいです。というより、200点ちょっとが合格ラインの生徒は、この問1と問2に数学の時間の半分をかけてもいいでしょう。ここから先の問題で、正答率が50パーセント以上なのは、各大問の(ア)だけになります。この3つを得点すれば+10点で、合計が50点になります。その他は、1.9%をはじめとして、3.4%、3.5%などの正答率といった難易度の高い問題が並びます。整理すると、数学の目標点が50点前後の生徒は、問1と問2の問題に、問3~問5の(ア)を得点することを目標として学習を進める。それ以上の得点が目標の生徒も、この50点をしっかりとGetした上で、難易度の高い問題のどの分野の問題で上乗せするかの作戦をしっかりと立てた上で学習を進めていく戦略を立てる、ということです。数学は、難しい問題と易しい問題の「差」がとても大きい教科だと言うこと。それをしっかりとわかっておきましょう。さて、問3以降の難易度の高い問題を次回は見ていきましょう。
2016.06.07
昨日の日曜日は丹沢を登るつもりで朝早くに起きたのですが、あいにくの雨模様。残念。その後、10時頃にはなんとなく上がりかけてきたので、カメラを持って出かけることに。最初は鎌倉方面に行こうと思っていたのが、新しくなった小田原城の展示を見たいな、と思い立って小田原に。お城の周囲には「紫陽花」と「花菖蒲」がきれいに咲いているのも目的です。小田原に来たときには必ず寄る「松琴楼」というお店でウナギの昼食。1年振りです。またシラスウナギが捕れなくなっているのですね。値段が上がりはじめていました。このままでは早晩ウナギは食べられなくなりそうですね。レッドデータブックへの登録も現実味を帯びてきているようです。資源保護のためにはしかたがないです。そんなこんなしているうちに雨がまた降り始めてきました。しかたがありません。それでも、傘を差しながらなんとか写真を撮ってきました。雨に濡れた花々もきれいでした。まだ咲き始め、というところでしたので、皆さんも今週末あたり出かけてみてはいかがですか?小田原城の新しい展示は、映像などを利用してバージョンアップしていました。ちょうど、NHKの大河ドラマが小田原攻めの話ですから、こちらの方も歴史の勉強を兼ねてご家族で訪れてみてください。ちなみに、小田原城のそばに「小田原文学館」というのがあります。こちらもぜひ。ここは国語のお勉強ですね。これからの時代は、子どもを連れてお父さん、お母さんも一緒にいろいろと勉強しないとダメですよ(^o^)いつものように http://tanzawa77.tumblr.com に写真があります。
2016.06.06
今年の春におこなわれた神奈川県の公立高校入試問題についての分析を何回かに分けておこないたいと思います。なお、2015年の分析はカテゴリーの中の「神奈川県の公立高校入試問題の分析」をクリックしてもらえれば見られます。こちらも参考にしてください。まず、最初に、全体的な総括です。すでに県教委から合格者の教科別の平均点が発表になっています。4年間の平均点の推移を並べてみるとこんなふうになります。英語 25年/ 54.8点 → 26年/ 59.6点 → 27年/ 51.8点 → 28年/ 43.0点国語 25年/ 67.8点 → 26年/ 60.8点 → 27年/ 64.4点 → 28年/ 64.7点数学 25年/ 65.5点 → 26年/ 51.7点 → 27年/ 52.6点 → 28年/ 51.7点理科 25年/ 66.4点 → 26年/ 38.6点 → 27年/ 37.4点 → 28年/ 46.5点社会 25年/ 51.1点 → 26年/ 49.5点 → 27年/ 50.2点 → 28年/ 52.0点神奈川県の高校入試は4年前の25年に大きく変わりました。50点満点が100点満点になり、記述式や思考力を問う問題が増え、何よりも難易度が圧倒的にアップしたのです。その後、それぞれの教科ごとに少しずつ出題傾向や出題形式が変わりながら4年目の今年をむかえ、ある一定の方向性がはっきりとしてきています。その方向性については、各教科ごとの分析の後にまとめてお話しします。来春の受験生は、まずはこの平均点をしっかりと頭に刻み込んでおくことです。どの教科も50点前後を目安に造られているのかな、ということがわかりまかよね。26年、27年と平均点が40点を切ってしまっていた理科は、今春はやや易しくなりました。国語だけが突出して平均点が高いので、来春は要注意です。難易度が上がる可能性は大ですね。さらに、平均点では見えにくいのですが、得点の度数分布からわかることです。例えば、社会は、100点が0%、91点~99点が1.2%、81点~90点が5.3%・・・などとなっています。そうなんです。高得点がとりにくいんですね。こちらも細かいことは各教科ごとの分析でお話しします。何が言いたいかというと、公立高校入試の問題は難しい、ということなんです。もっというと、学校の中間試験、期末試験でどたばたしているようでは、この入試問題には対応できないと言うこと。正直、この入試問題は、受験者の上位1/4を対象にしたようなもので、残りの生徒は、半分以上の問題をあきらめて、残った基本問題をしっかりと解けるようにするしか対処のしかたがありません。実際、200点もとれば合格ラインにのる高校はたくさんあるのです。数学の個々の正答率を見ると、正答率が5.4%しかない問題から、98.4%の問題まで様々です。ということは、しっかりと出題の傾向を知り、対策を立て、自分の目標点の設定をしと、きっちりとした試験対策が必要だということです。そのためにも、まずは「敵」の姿をしっかりと知ることです。これから10回ほどに分けて今春入試の各教科ごとの分析をしていきます。しっかりと読んで「神奈川県入試の姿と形」を頭に入れていきましょう。
2016.06.04
下の写真は、習字の筆っこ教室の小4生の今週の水曜日のお稽古でのものです。miyajukuでは、習字とそろばんの教室を開いていますが、いずれの教室も従来の習字教室、そろばん教室とは一線を画しています。あくまでも「学習塾がおこなう習字教室であり、そろばん教室」というコンセプトを持っています。わたしは、習字やそろばんは、算数や国語のテキスト代わりだと思っています。小学生のうちは、知識を詰めこむのではなく、頭の働かせ方をこそしっかりと身につけるべきだ、と考えるからです。算数のテキストで演習をするのも、お手本を見ながら筆を運ぶのも、基本的には同じことなのです。筆っこの教室では、毎月与えられた課題としっかりと向き合うことからはじめます。先生がお手本の字を解説したDVDを視聴しながら、一所懸命に自分のお手本に注意点を書き込んでいきます。それがこの写真なのです。どうですか。まだ何も教えていない段階で、これだけの注意点をしっかりと書き込むことができるチカラ。すばらしいでしょ。これだけのチカラがあれば、算数だって国語だって、何だってできるようになるはずです。まずはしっかりと指導者の話に耳を傾ける姿勢。そして、それをしっかりと書き留めるチカラ。その次が実践、つまり演習です。習字の筆っこのお稽古の流れは、ICTを利用しての新しい学習法にもつながっていきます。アクティブラーニングでもあります。しかも、みんな楽しそうに、いきいきとお稽古するんですよ。たかが習字。されど習字です。習字の筆っこのお稽古は毎週水曜日です。席には若干の余裕があります。ご興味のある方はお問い合わせください。従来のお習字教室とは全く違った、びっくりする指導法ですよ。
2016.06.03
熊本の震災から2ヶ月が経とうとしています。何か学習塾なりの支援ができないだろうか、と思っている中、親しくしている熊本の「ナルゼミ」の山中先生から以下のようなご提案がありました。熊本地震から1ヶ月半が過ぎました。皆さまのご支援により熊本市内を中心に普段の生活が戻りつつありますが、阿蘇地方の市町村では道路や橋、線路が壊れた影響で復旧が遅れています。しかし、来春の高校入試では被災地区の受験生も同じ条件で競わなければばなりません。そこで、阿蘇市・南阿蘇村・西原地区の中3受験生、約400名に向けて受験勉強の一助となればと考え、(株)育伸社の「スパート+」を寄付したいと考えています。※「スパート+」は高校入試対策用の問題集です。各問題に難易度が10段階で表示されており、学力にあった問題を把握しながら効率よく受験勉強ができます。「スパート+」という問題集は、山中先生からの要請もあって、私もその制作に関わらせていただいています。公立高校の入試問題でしっかりと基本問題をとらせる、といった内容のものです。しかも、すべての問題に10段階の難易度がふってあるので、生徒が自学・自習する場合でも、目の前の問題が「できなければいけない問題なのか」or「今はできなくてもかまわない問題なのか」が一目でわかるようになっています。この問題集を被災地の中でもとくに被害の大きかった「阿蘇市・南阿蘇村・西原地区」の中3生に無償で届ける、というプロジェクトは、実に学習塾らしい支援だと思っています。この地区の子どもたちも、来春には高校入試を受けるのです。多分、学校は再開されたといっても、学習塾に通う、などといった日常はまだまだ戻っていないはずです。そんな子どもたちの学習の一助になれば、と心から願っています。私が所属する「神奈川県私塾協同組合」では、先日の総会で支援をすることを決定しました。また、埼玉、東京、茨城、群馬などの協同組合が集まってつくる「私塾協同組合連合会」でも、支援する方向で話しあっていただけるとのこと。さらに、四国の香川の「レーゼクライス」の三谷先生からも四国や中国地方の塾の先生方にはたらきかけていただいてます。長いこと塾をやっていますので、全国にお仲間の先生方がいらっしゃいます。こうしたときにはそんなご縁が本当にありがたいです。小さなことかも知れません。しかし、目に見える形で、「阿蘇市・南阿蘇村・西原地区」の400人近い中3生たちに、来春の高校入試に向かっていく気持ちを持ってもらい、少しでも未来を思い描いてもらえなら、と心から願っています。なお、この支援は、学習塾関連の方に限ってお願いしています。このブログを読まれている学習塾の方もいらっしゃるかと思います。支援したい、と思っていただけたなら、私まで info@miyajuku.com 直接お問い合わせください。よろしくお願いいたします。
2016.06.02
数日前にこの春に卒塾した大学1年のI君とM君が塾に顔を出してくれた。ラーメンでも食べに行くか、と2人をさそって大学のことなどいろいろと話を聞いた。こうした話はそのまま今の塾生たちに伝える「生」の情報としてとても大事だ。I君は私立の保健学部。レントゲン技師を目指す学科だ。授業料はそれなりに高い。全額を奨学金でまかなうとのことで、月額で12万円を借りることになるという。I君のスマホには、その情報を写メしたものが入っていた。4年間で600万円弱。それも貸与型のもので、卒業時の時点での金利が上乗せされる。M君は私大の文学部地理学科。こちらも授業料の全額を奨学金でまかなうという。月額で8万円ほど。卒業時には400万円ほどになる。奨学金といえば耳障りは良いが、多くの子どもたちが利用するのは「独立行政法人 日本学生支援機構」のものだ。貸与型と給付型があるが、ほとんどは貸与型。利息が付かないものとつくものがあるが、利息のつかないほうは世帯収入の基準などがある。一般的には利息のつくものを利用することになり、卒業時の利率で返済していくことになる。支援機構のホームページで見ると今年の春だと1%前後の利率のようだ。何が言いたいかというと、これらは「奨学金」ではなくて「教育ローン」だということ。今朝の朝刊にも「奨学金という名のローン」という記事が載っていたので参考にしてみてほしい。http://mainichi.jp/articles/20160601/ddm/016/070/036000c この記事の中では「奨学金をもらっている人と結婚してはダメ。結婚後の生活が苦しくなるよ」と親に言われたと言うが、本当の話だろう。I君もM君も大学卒業時に400万円とか600万円といった借金を背負うわけだ。きちんとある程度の会社に就職出来れば良いが、就職出来ずにアルバイトor派遣といった道に進んでしまうと、とたんにこの借金が重たくのしかかってくるはずだ。何が言いたいかというと、奨学金という言葉にだまされないように、ということだ。もしもFランクの大学にしかいけないのであれば、実質は「教育ローン」でしかない「奨学金」を借り入れてまで進学するのはかなりのリスクがあるということ。それをしっかりと知っておこう、ということだ。今の子どもたちのお父さん、お母さんが高3生だったときの大学進学率は30数%だった。それが今では首都圏では60%をこえている。行こうと思えば誰でも大学にいける時代だ。もちろん進学する大学の偏差値だけでなく、何をするために進学するのか、それによってどんな将来を思い描いているのか、そんなこともしっかりと考えるべきだ。と同時に、マネーバランスをしっかりとシミュレーションしないといけない。そうでないと、奨学金を借り入れての大学進学が「博打」になってしまう可能性もある。
2016.06.01
全29件 (29件中 1-29件目)
1