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2008.12.30
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カテゴリ: Figure Skating(2008-2009)
昨日のエントリー、あまりに反響が大きかったので、もう少し詳しく。浅田選手については、明日になります。



「キム・ヨナ選手はジャンプが正確」とさかんに宣伝されているが、実は彼女のジャンプもセカンドのトゥループはギリギリの場合が多いし(足りないこともある)、最後のサルコウは回転が足りずに着氷していることも多い。だが、回転不足判定でダウングレードされることは本当に少ない選手だ。

微妙な着氷をどう判断するか。それを決めるのがスペシャリストを中心とした3人のジャッジなのだ。これとは別にGOEで加点・減点したり、プログラムコンポーネンツの点数をつけたりするジャッジがいる。グランプリ・シリーズでは9人。世界選手権では12人。全日本は7人。
全日本のジャッジの名前については、以下を参照。

http://www.skatingjapan.jp/National/2008-2009/fs/national/J/data0250.htm

GOEでの加点・減点も点数の出方に大きく関係するが、なんといっても大きいのが、回転不足判定によるダウングレードだ。これをやられると基礎点が一挙に下がり、さらにGOEでも減点されるから、非常に大きい。

そして、このダウングレード判定が昨シーズンから乱用されて、女子の点数の出方は、もはやぐちゃぐちゃになっている。

厳しい判定をするなら、少なくともその試合で公平に審査が行われることが前提だ。ところが、どうもそうではない――ということを、フィギュアの熱心なファンが多い日本人は気づき始めている。

もっとも典型的なのは、アメリカ大会でのキム選手のトリプルフリップ+トリプルトゥループだった。このジャンプのセカンド、つまり3トゥループはショートでもフリーでも回転が足りていなかったが、ちゃんと認定されて加点ももらっている。「4分の1以下の不足でしたから」と言われればそれまでなのだが。



セカンドの3ループというのは、そういう着氷になりがちだ。2ループだって、コマ送りで見たら、微妙な着氷が多いだろう。「降りてからエッジが回ったか」「回りきってから降りたか」の判断が微妙で、たいていの場合、というより、ほとんどの場合、セカンドにつけた3ループは「降りてから多少エッジが回っている」だろうと思う。

回転不足判定は、今季から厳密化(という名の乱用)されたが、セカンドの3ループに対する認定は、セカンドの3トゥループに比べて異常に厳しい。この厳しさが心理的に影響したのか、浅田選手のショートとフリー(後半)のトリプルフリップ+トリプルループの3ループはしばしばすっぽ抜ける。ショートで跳んだ3ループはこれまで、肉眼で見て何も問題なくても、スローで不足が「発見」されて、まったく認定されていない。フリーのトリプルフリップ+トリプルループはこれまですべて失敗してきて、認定具合を見ることができなかったが、今回の全日本でついに入れることができた。

会場のファンは「お~!」と沸いた素晴らしいジャンプだったが、案の定、というか今回もジャッジは認定しなかった。足りてないといえば足りてないが、4分の1以上不足かといわれれば、とてもそうは思えない程度の不足だったのに。

さらに驚くのは、安藤選手に対するダウングレード 。安藤選手の後半のジャンプ構成とダングレード判定(<マーク)を見てみると、

3Lz+2Lo+ 2Lo(<)
3Lz
3Lo(<)
2A+2 Lo(<)
と3つもある。

このうちハッキリ肉眼でもわかるのは、コケた3ループだけ。2Loに対する2つのダウングレードは、スローで録画を再生してみてもまったくわからなかった。コマ送りで見てみたら、なるほど、もしかしたら「降りてから回って」いたかもしれない。ループに関しては、こんな、コマ送りでみないとハッキリしないものまでダウングレードしてるのだ(もちろん、角度によって違って見えるから、ジャッジの見てたビデオは別だった可能性もある)。

ところが!

明らかに肉眼でわかる回転不足ジャンプを跳びながら、ダングレードされなかった選手がいる。それが先日、Mizumizuが厳しく批判した村主選手なのだ。



なぜか?

村主選手というのは、ルッツ2つにフリップ2つという特殊なジャンプ構成でくる。ループが苦手で入れたくないので、得意のトゥジャンプ(トゥをついて踏み切るジャンプ)を2つ入れているのだが、これは相当に無理な構成だ。男子のトップ選手でさえ、ルッツ2つにフリップ1つで来る。女子もそうなのだが、浅田選手だけはフリップ2つだけで、今季はフリーにルッツを入れることを回避している。で、なぜ、トップ選手でもルッツとフリップを計3つに留めるかというと、単純に言ってトゥジャンプを計4つも入れるのは負担が大きい(同じジャンプを2度跳ぶ場合は、少なくとも1つは連続ジャンプにしなければいけない)ということと、あとはジャンプ構成が偏ってしまうことを避けるためだ。

ジャンプの難度は
アクセル→ルッツ→フリップ→ループ→サルコウ→トゥループ

となり、当然ながら難しいジャンプを入れたほうが基礎点が高いから点が稼げる。男子のトップ選手のフリーは4回転を考えないとすると、3アクセル2つ、ルッツ2つ、フリップ1つというのが普通だ。そしてあとのジャンプはサルコウとループを入れ、全種類のジャンプを跳ぶことができる技術をもっていることを証明する。



村主選手は基礎点の高いルッツとフリップを2つ入れるのだが、こうなるとどちらのジャンプも1つは連続ジャンプにしなければならない。たいていオープニングに3ルッツ+2トゥループを跳び、次に単独フリップを跳ぶ。さて問題はここから。

村主選手がどういうジャンプを跳んできたかを説明するのには、トリノオリンピックでのジャンプを紹介するのが一番いいだろう。

3Lz+2T
3F
3S
3Lz
2F +2T
3T
2A+2T

どうですか? 今季とたいしてかわらないでしょう? 違っているのは3サルコウはなんとかオリンピックでは決めたということ。だが、後半に入れたかった3F+2Tはやっぱり失敗して、2F+2Tになっている。

なぜか?
単純な話。ルッツとフリップ計4つというジャンプ構成は村主選手にとって「実力を超えた構成」なのだ。オリンピックのころから入れようとして入らない後半の3F+2T。でも3ループは苦手なので回避したい。

今季も過去2試合は3Fがすっぽ抜けて1Fになっている。必ず連続ジャンプにしなければならないし、無理に跳べば回転不足でダウングレードが待っているからプレッシャーも大きいのだ。

「フィギュア・スケートは他人との勝負ではなく、自分との戦い」とよく言われる。自分の欠点を克服し、技術を高め、確実に決めていくことが大事だということだ。だが、全日本で村主選手がやったことは、オリンピックではチャレンジして成功した3サルコウを回避し、ダブルアクセルという簡単だけど点はわりと高いジャンプを2つも入れ、なんとか後半の3F+2Tを入れるというやり方だ。

そのために、ルッツの矯正も放棄してしまった。アウトにのってすべってきて最後にインで踏み切るモロwrong edge。エッジ矯正で苦しんだ安藤選手同様、村主選手も去年はジャンプがめちゃめちゃだった。だが、安藤選手は昨シーズン、試合で転倒に転倒を繰り返しながら、フリップのエッジを矯正し、昨季もそうだが、今季もエッジ違反を取られていない。その分フリップの着氷がうまくいかず、GOEで減点されたり、ダウングレードされたりしている。だが、去年よりは確実にジャンプが安定してきている。つまり、安藤選手はエッジ問題を克服したのだ。

村主選手も努力してエッジを矯正したはず、なのだ。ところが、そうするとどうしても後半の3F+2Tまでジャンプをもっていくことができなかった。それが過去の2試合。

過去の実績からいっても、2つ目の3Fが回転不足になるのはほとんど「お約束」だ。「回転不足判定が怖いジャンプはシングルにすっぽ抜ける」のパターンどおり、キム選手はルッツですっぽ抜け、浅田選手はセカンドの3ループですっぽ抜け、そして村主選手は必ず連続ジャンプにしなければならない後半の3フリップですっぽ抜ける。それが過去の2試合。

今回の全日本は、まるで示し合わせたように、村主選手はエッジ違反承知でルッツを跳び、回転不足になるのがほとんどお約束の後半の3フリップも跳んだ。

♪エッジ違反なんて、気にしないわ(←「キャンディキャンディ」のメロディーで)、ファンにルッツとフリップの違いなんてわからないし、お客様の暖かい拍手で「!」認定にしてもらうの。

→そして、あのあからさまなwrong edgeに大甘の「!」マーク。フリーのGOEは2回ともマイナスが1人でプラスが1人という、これまた事前に示し合わせたような同じ数字。

♪ダブルアクセル3つなんて、気にしないわ。ファンにジャンプの種類なんてわからないし、2つ連続させれば5.6点ももらえて、お・ト・ク。

♪エッジジャンプ無視なんて、気にしないわ。サルコウなんて入れて失敗したらイヤだし、ダブルアクセル2つのがラクだもの。すべてはジャンプの種類なんてわからないお客様のため。

こういうのをファンをなめてるというのだ。オリンピック当時は、一生懸命練習して決めた苦手の3サルコウ。あのころの村主選手はどこに行ったのだろう?

♪回転不足なんて、気にしないわ。鈴木選手の作ってくださったイイ流れにのって、とにかくおりて、認定してもらうの。

→そして、あのあからさまな回転不足の3フリップが認定。安藤選手の2ループなんて、肉眼ではまったくわからず、スロー再生しても微妙なのにダウングレード。村主選手の場合は、スローにするまでもなく、肉眼でハッキリわかる回転不足なのに、認定。

ありえません。

いいですか、村主選手はオリンピック当時は跳べた3サルコウが跳べなくなったということなのです。そして、最大の課題、後半の3F+2Tも結局、跳べば回転不足でオリンピック当時と変わらないということなのです。もちろん、昔から一番苦手な3ループは最初っから回避です。

ジャンプはオリンピック当時からまったく進歩していないどころか、明らかに衰えている。
これが今季3試合を見た結論だ。

なのに、フリーの技術点は、62.63点と浅田選手の54.67点を8点近くもブッチ切っている。
それもこれも、「ダウングレードされなかったから」なのだ。


<続く>





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最終更新日  2008.12.30 13:13:34
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