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2009.02.13
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カテゴリ: Figure Skating(2008-2009)
<きのうから続く>

織田選手はしきりに「ステップを強化してきた」「4回転を決めたい」と口にする。どうしても彼は天才・高橋大輔に正面から勝ちたいのだ。織田選手は常にそれを意識している。母親がフィギュアスケート教師という恵まれた環境で育った優等生の織田選手と違い、高橋選手の親はもともと、息子にフィギュアスケートをやらせるつもりはなかった。ダイアモンドが輝くように、その卓越した才能によって見出された高橋大輔というスケーター誕生のエピソードは、映画「リトル・ダンサー」そこのけで、まぎれもない天才の物語だ。織田選手が4回転を回避して1度や2度結果を出しても、それは(怪我前の状態では)4回転をマスターし、かつ美しいスケーティングでもステップでも表現力でも高い評価をもらう高橋選手より上に行ったことにはならない。

小塚選手のほうは、ジュニア時代からのライバル、チャン選手を意識している。小塚陣営は多分こう考えてる。「チャン選手もルッツ2つに、トリプルアクセル2つを跳んでくる。同じジャンプを決めただけでは、演技・構成点で勝てない。だからプラス4回転をどうしても決めたい」。結果、今季の小塚選手のフリーのジャンプ構成は、ジュベール以上に難しいものになった。

ところが、この4回転を入れるプログラムでは、世界中の男子のトップ選手が軒並み全滅といっていいほどの不調に陥っている。

個人個人にそれぞれ特有の理由があるにしろ、「シーズンが進んでもジャンプ構成は完成に近づかずに一進一退、そのうちに跳べていたはずのトリプルアクセルがダメになる」という、4回転を入れる男子のトップ選手に蔓延している現象の原因は、実のところよくわからない。わからないが恐らく、次の3つが大きく影響しているのではないかと思う。試合数やショーの増加による疲労。スピンの回転数やステップのターンなど、思わぬところでレベルを落とされるので、そちらに神経が行くこと。加えて、異様に厳しかったり、突然甘かったりするダウングレード判定のもたらす精神的負担。

逆に4回転を入れないチャン選手は絶好調だった。実際には、「フリーで3Aを2つ入れられない選手がチャンピオン??」と疑問をもたないでもないが、一番ミスが少なかったのが彼だったのも事実。ジャンプ構成を落とせばミスが減るのは当然なのだが。

ここに織田・小塚選手のジレンマが起こる。バンクーバーはカナダ、チャン選手に有利。演技・構成点では勝てないから、やはりジャンプで上に行きたい。チャン選手は、バンクーバーまでにはトリプルアクセル2回は必ず仕上げてくるだろう。同じことをやっては、チャン選手が失敗してくれないと負けるだけ。だから絶対に「プラス4回転」を決めなければ――そうなると、織田・小塚選手は、プレ五輪シーズン終盤の今になっても、まだ跳べてない4回転を完成させつつ、トリプルアクセルを2度決めなければいけなくなる。非常に険しい道を行かなければならないうえに、異常ともいえるダウングレード判定が待っている。今季の厳しい回転不足判定は、すさまじいプレッシャーになって難度の高いジャンプに挑戦する選手の肩にのしかかる。

逆にチャン選手は非常にラクになる。ショートを完璧に滑れば、加点ももらえる。フリーでは3Aを2度決めるだけ。4回転はもともとまったくできないから、迷いはない。4回転を入れる他の選手は、五輪という異常な雰囲気の中で、恐らくどこかで必ず失敗する。失敗すると演技・構成点も下げる口実になる。ジャンプ構成の低いチャン選手は失敗の可能性が低い。そして、全体をきれいにまとめれば演技・構成点も出てくる。そもそもスケートの技術は、チャン選手は文句なく高いのだ。そして、トリノの荒川静香のような勝利が生まれる。

あのときも、ジャンプでは荒川選手を凌ぐ力をもったスルツカヤ選手とコーエン選手が2人とも普段はやらないようなジャンプミスをして自滅した。トリノの荒川選手の金をアメリカの玄人筋は、ほとんどまったく評価しなかった。公式練習ではバンバン跳んでいた3+3を回避したうえに、3ループも2ループにしたからだ。「こんなレベルのジャンプしか跳ばない選手が金メダルか」とハッキリ批判した解説者もいた。コーエン選手の失敗がくやしかったということもあるとは思うが。一方で、「コーエン選手の銀はおかしい。あれだけ失敗したのだから。むしろきれいにまとめた村主選手がメダルを取るべきだった」と言った解説者もいたのがアメリカ。ここがアメリカのいいところだ。日本のように「いっせいに」誰かをバッシングしたりはしない。一時的にそうなったとしても、必ず別の意見を述べる人が発言の場を与えられる。アメリカのほうが多様性を許容するという意味では、メディアの懐はずっと深い。



そうやって、パトリック・チャンに金メダルを獲らせるつもりなのだ。ジャンプの技術の低い選手を勝たせるための異常なダウングレード判定は、こうやって成就するというシナリオになっているということ。

この汚い企みに、ジャンプの技術を高めることに心血を注いできたヨーロッパの男子トップ選手も反発しているはずだ。彼らは基本的に、失敗しても4回転を入れ続けている。ヨーロッパ選手権は、四大陸選手権より全体的にジャンプ構成の難度は高い。4T+3A2回を成功させている選手もいる。ジュベールは4回転と2つのトリプルアクセルを降りたが、4回転の着氷で乱れ、3A以外の3回転ジャンプが2回転になったり、着氷が大きく乱れたり、ロングエッジで減点されたりして、結局フリーの点が145.11点(技術71.51+74.6)と伸びなかった。ヨーロッパ選手権では、四大陸のチャン選手の演技・構成点の爆アゲのような、下品で露骨な得点操作はない。フリートップのポンセロ選手の点が技術点81.46+演技・構成点70.40で151.85点だった。

ダウングレード判定も、明らかに点を操作するために使われている。今回の四大陸の男子フリーでは、それが如実に出た。ショートでチャン選手がブッチ切りの1位(88.9点だって… オイオイ!)になると、さすがにこりゃやりすぎたと思ったのか、フリーの最終グループで最初に滑った2位(81.65点)ライザチェックのあからさまな回転不足4回転が、なんとなんと認定されてしまったのだ。

解説の本田武史が、思わず「エッジが後ろを向いていた」と本当のことを言い、どう考えてもダウングレードだと判断して、「3回転ジャンプになってしまう(実際には3Tの失敗と同じになってしまう、が正しい)」と説明してしまった。ところが、認定されてると知って、あわててCMの前に「4回転と認定されてます」と訂正。

これまではスローにしなければわからないような、ライザチェックの3連続ジャンプの最初の3Aを非常に厳しくダウングレードしていたのに、今回は普通に見ていてもわかる4回転の回転不足を認定とは。

最初に本田氏が言ったことは、全部正しかったのだ。着氷時にエッジが後ろを向いている、つまり2分の1回転不足に近いぐらいの明らかな回転不足着氷。あれで認定は「ありえません」。ところがムリクリ認定。GOEは加点と減点が入り混じり、基礎点9.8に対して加点の10.4点(呆)。

最も大きい点になる4TがキチンとDG(つまり、3Tの失敗に)されてしまうと、4Tをやらない、したがってこの部分での失敗のないチャン選手との点差はもっと開き、見てる人間はさらに白ける。韓国のジャッジが漏らしたように、トップの2人を拮抗させるというのは、ありがちな演出だ。女子の場合、この拮抗させるべき「2者1組」は浅田選手とキム選手だが、男子は試合(つまりショートの出来)によって変わってくる。これまでの大会もそうだが、ショートで3位以下だと、フリーで演技・構成点が出てこないのも、この裏話と辻褄が合う(もちろんフリーでの失敗の数にもよるだろうが)。

これで解説者はまた、本当のことを言えなくなってしまう。常に「回転不足に見えましたが、ジャッジはどう判断するでしょうか」。

それだったら誰でも言えるぞ!(笑)

小塚選手の転倒4Tも、ライザチェックの4T認定と辻褄を合わせるためか、またも認定。オイオイ! ウィアー選手は両足(気味)着氷で立ってもダウングレード判定ばかりされてきたのだ。両足(気味)着氷になってコケた小塚選手の4Tがなんで認定されてるわけよ。「足りてないからコケた」んですよ。あ、4分の1回転以下ね、それはそうかもしれません。ライザチェックよりは回っていたかも。だったら、これまでのウィアー選手は? 両足(気味)着氷で立ってたウィアー選手が、両足(気味)着氷でコケた小塚選手より回ってないって? 

「ありません」



でもって、トップ選手全員がすべり終わり、最終滑走になった織田選手の4回転は、もはや救う意味がないのか、やや不足のまま着氷して吹っ飛び、コケてしまったように見えたら、ちゃ~んと回転不足判定。

試合をやればやるほど、ボロが出てくる「ダウングレード判定の厳密化」。

今回はヨーロッパの審判が入ってこないので、偏った(というより、もはややり方が稚拙な)判定の酷さが際立った。もっとも格式の高い世界選手権では、さらにいろいろな国の思惑が入り混じるので、逆にここまでのことはないだろう(と期待している)。

今回の男子フリーの採点は、本当に呆れ果てて物も言う気にならないほど白けました。とはいえ、国際スケート連盟にはメールで抗議しました。キム選手のフリーの3F+3Tの3T、ライザチェック選手と小塚選手の4T。これは4分の1回転以上不足のDG判定が適当のはず。勝負に大きく影響するDGは、審査を公平に。一般のファンは最近の「奇妙な」判定をちゃんと監視していることをお忘れなく。チャン選手は素晴らしい選手だが、Program Components(演技・構成点)のスコアは高すぎる。今回の演技が、昨季の世界選手権でカナダの偉大なスケーター、バトル選手の出した78.78点のフリーの演技を上回ったなどありえないし(←まあ、実際は完全な絶対評価ではないので、これはあまり根拠にはなりませんが、「史上最高点」といって記録扱いしてる以上は、こういう論旨展開も必ずしも完全に無理なものというわけではないでしょう)、これまでの国際大会のフリーで2つの3Aのうちの1回を必ず失敗してきた、ジャンプにウィークポイントのあるチャン選手を優勝させるために、Program Componentsをコントロールしているように見えた、と。

フィギュア・ネタは本日で終わりです。



織田・小塚選手は、3枠確保できなければ、自分がオリンピックに行けなくなる可能性があるわけで、「自分で自分のオリンピック枠を取りに行く」という位置づけになる大会です。





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最終更新日  2009.02.13 04:15:45
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