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2009.04.08
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カテゴリ: Figure Skating(2008-2009)
浅田選手が昨季かかえてしまったジャンプの大きな問題とその克服具合を見ると…

→これは克服したと思います。今季3Aが跳べるかどうか、実は心配していたのですが、より高く、より軸が確実になり、安定してきました。別に3Aは、2度入れる必要はないんです。

2) セカンドに跳ぶ3回転の回転不足問題
→世界選手権のショートの3F+3Loは確かに見事でした。針の穴をとおしたと言っていいですね。しかし、認定されたのは、今季あれ一回。もう危険すぎます。やめるべきだと思います。あの素晴らしく完璧な3Loだって、スローでアップでみたら、着氷時に少しエッジが回っています。あれでダウングレードされたって文句は言えないし、そもそもあんな驚異的な連続ジャンプは続けられないでしょう。ダウングレード判定がある限り、自爆の心配もある3Loは武器ではなく、博打です。

浅田選手は、セカンドに3Tをつけることもできます。これを今季まったく試さなかったのは、本当に残念。読者の方からいただいた雑誌記事によれば、タラソワは練習を指示していたようですが、要はきっちり回りきって降りてこれるかなんですね。

(現状では)ルッツに3Tをつけられない安藤選手と違い、浅田選手はフリップに3Tをつけられるのですから、こちらを磨いていくべきだと思います。3F+3Tは3A+2Tと基礎点は同じ。難度から言ったら3A+2Tですが、浅田選手の場合は、実は3F+3Tより3A+2Tのほうが回りきって降りてこられる確率が高いのではないでしょうか。

しかし、消耗する体力が違いますね。それを最初に教えてくれたのは、伊藤みどり。「3Aを2度入れるのがどんなに大変か」と言っていました。確かに、浅田選手の今季の滑りを見ると、3A+2Tと3Aがいかに体力を消耗するかわかりました。

3) ルッツの矯正


でも、今シーズン12月までの試合で成功させたルッツは、ちょっと不思議な跳び方をしていたんです。
ショートなので、ステップからになりますが、浅田選手の場合、スピードがグンと落ちる。まるでいったんスピードを止めるような感じになり、浮き足を交差させて「重し」のように使い、踏み切りの足のエッジをアウトにのせる。
足を交差させる――まるでループのような跳び方でした。それで、そのとき思ったんですね。多くの、というかほとんどの選手は「自分にとって跳びやすいエッジに入ってしまう前に跳ぼう」として、矯正がうまくいかないのに対し、浅田選手は従来の自分のルッツとはまったく違った跳び方をしてるのではないか、と。そして、それはループの応用ではないか、と。

男子のトップ選手、たとえばウィアー選手はフリップがwrong edgeで、今季は徹底的にこれを狙われて苦しみました。最後に3Aの調子まで崩してしまったのは、このエッジ違反に対する執拗な減点に悩んだせいもあるかもしれません。
ウィアー選手の場合も、エッジを気にして、「アウトに入る前に踏み切ろうとする」ので、高さが出ず、着氷が乱れるんですね。

で、浅田選手は、フリップと並んでループも不動です。セカンドにつけられるぐらいですから単独はまったく問題ありません。ところが、今シーズンの初め、ちょっとだけその不動のループが乱れていたんです。初戦に単独ループ(3Aのところを入れ替え)で失敗している姿を見たときは、凍りました。昨季までは、ほとんど助走なしでも、スパイラルの脚を降ろした直後でも跳べて、しかも失敗皆無の絶対の確率をもっていたループで、真央ちゃんが失敗…

練習でも、シーズン最初はプログラムに単独のループを入れていなかった(年が変わってから3Sをはずして3Lo単独を入れました)のに、さかんにループを練習してました。

12月までの浅田選手のループ応用のような不思議なルッツは、試合では失敗より成功のほうが多かったのですが、練習ではしばしば、着氷が乱れてました。着氷乱れはジャンプの勢いがなくても、ありすぎても起こりますが、浅田選手のルッツの練習での失敗は、明らかに前者。回りきってることは間違いなかったですが、降りたあとフラッとなってします。跳躍力だけで跳んでるからだと思います。やはりルッツですから、助走のスピードを生かせる跳び方をしたいですね。

で、年が明けて、浅田選手はルッツの入り方をまた変えたのではないかと。いったんスピードを止めて、足を交差させるループ応用のような不思議な入り方ではなく、通常のルッツになったように見えました。ところがこれが2度続けて失敗。しかも、スッポ抜け。しかも、最後の最後は「!」マークまでついて、初戦のときと同じくらい悪い失敗になりました。
つまり、ルッツ矯正という問題は克服できずに終わったんです。進歩があったのかといわれると、それも結果としては、「ない」と言わざるを得ないかもしれません。

浅田選手の今季の連続ジャンプの構成は

3A+2T 9.5
3F+2Lo+2Lo 8.5
です。これに3A(8.2点)がつく。

対してキム選手は
3F+3T 9.5

3Lz+2T+2Lo 8.8
です。これに単独のルッツ(6.6点)がつく。

わかりますか? 3A+2T自体は、体力を使うわりには、3F+3Tと基礎点が同じ。3連続ならルッツに2回転を2度つけられるキム選手のジャンプのほうが高い。

実は浅田真央、絶対勝利のシナリオを完成させるためには、2つの3Aに、3F+3Loが必要なんです。3F+3Loが一番基礎点が高い。これを成功させてしまえば、キム選手の3F+3Tにいくら加点がつこうと、浅田選手には追いつけないんですね。2つの3Aと、3F+3Loさえあれば、たとえルッツの矯正が間に合わなくても(つまりフリーに入れられなくても)、全然問題ないんです。

ところが、同じ3F+3Tに落とすと、2人が決めた場合、加点でキム選手に0.5点ぐらい負けることになる(昨季の世界選手権の実績から)。それで浅田選手としては、どうしても正面突破したいんです。

今回本当に正面突破してしまったのだから、凄い選手なんですが、むしろこれは来季も浅田真央に3F+3Loという「危険技」を続けさせるワナだと考えるべきだと思います。

「天上の神様からの啓示」めいた兆候もありますよね。

つまり、キム選手につきはじめたフリップの「!」。これがつくと、加点が制限されるので、もし2人が同じように3F+3Tを決めた場合、多少なりとも浅田選手が上に行く可能性が出てきたわけです。(今回の世界選手権でのフリーのキム選手の得点は9.9点、浅田選手の昨季の世界選手権での3F+3Tの得点は10.93点。ちなみに昨季の世界選手権でのコストナー選手の3F+3T+2Loが12点)。この「天上の神様からのお告げ」を無視しないでほしいと思います。体力的にも3A+2Tよりラクだし、セカンドに難しいループをつけると自爆がありますが、トゥループなら自爆はありません。

あとは、「回りきれるかどうか」です。

今季の全日本で、浅田選手はフリーで、2つの3Aに、3F+3Loを決めましたが、3Aと3Loの一番の大技を全部ダウングレードされたので、技術点は悲惨なものになりました。年が明けてから、フリーの後半は3F+2Loにしてきました。つまり、フリーからセカンドの3回転がなくなってしまったんです。ですから、フリーから3F+3Loをはずした時点で、3Aを2度というのは、リスキーなだけの大技になってしまいました。本当は来季を考えて、3A+2Tを3F+3Tにすべきだったんだと思うんですが、浅田陣営の決断はそのまま正面突破でした。

たぶん、それは、3F+2Loにおとしてもまだ、勝ってしまう可能性があったからだと思います。今回のフリー、キム選手はサルコウとスピンのキックアウトの失敗、浅田選手は3A転倒と2Loダウングレード、そのほかスピンやスパイラルでレベル取りの失敗がありました。

キム選手が全部のジャンプを決めるのは非常に難しいので、基礎点の低いサルコウの失敗だけにおさめたのは、相当よかったんですね。対して浅田選手は命綱の2度の3Aを決められず、その他のエレメンツにも取りこぼしがあった。

で、キム選手の思わぬスピンのキックアウトがなく、浅田選手が2度の3Aだけを決めていたら(スピンとスパイラルのレベル落としはそのままです)、どうなったかというと・・・
技術点 キム選手63.19+3.6(スピンは4大陸の実績からの加点こみ)=66.79点
    浅田選手60.15+8.8(3Aは過去の実績からの加点こみ)=68.95点

ね? また浅田選手が上に行っちゃう(苦笑)。つまり、他のエレメンツにレベル4を並べ、ジャンプの失敗を最低限におさえ、加点テンコ盛り(と言ってるのはまあ、キム選手のプロトコルを監視してる日本のファンですが)にしてる「いっぱいいっぱい」のキム選手に対し、ループを2回転にしてダウングレードされ、スピンやスパイラルでちょこちょこレベルを落とし、さらに今回はステップの加点でも負けてるのに、それでも、3Aを2度決めてしまうと、やっぱり浅田選手の技術点のが上に行くんですね。

4大陸フリーでも、浅田選手は3Aを2度決められなかったのに、後半の2ループを決めると、もう1つジャンプをミスしても、キム選手がうっかりダウングレード3つも取られると、やっぱり浅田選手が上に行っちゃうんです。

演技・構成点を爆アゲしなきゃならない理由が見えてくるでしょう?

これからこの「演技・構成点の爆アゲ」はカナダの男子、チャン選手に対して起こるのではないかと思います。今突然女子に「9」点がいくつか出て、みんな驚いていますが、徐々に出していけばそれが常態化してしまいます。チャンはジャンプが弱いですからね。銀メダリストが、シーズン通して4回転入れてないのに、3A2度を1回しか決められず、しかも決めた1回も連続は3A+1Tなんですから。

まさに今回のキム選手に対する演技・構成点は、「パンドラの箱」を開けたと思っています。9だろうと8だとうと、どちらが適当かなんて誰も言えないし、9と8の差が正しいのか、9と7の差が正しいのかも、誰も答えようがないですから。

さて、浅田選手ですが、ルッツの矯正に対してコーチをつけるべきか――というような質問も読者の方からいただきました。

これについては答えようがないです。矯正というのは2季前から始まったもので、それまでは、誰もやったことがありません。だから適切な指導メソッドをもっている人はいないでしょう。メソッドもってるコーチがいないから、女子のトップ選手はみな、ルッツとフリップをペアで乱してしまい、困っているんですね。ジュベールやウィアー選手ですら、フリップで「!」を取られる状態から脱していません。「やってみたら相当難しい」とみんなわかったところなんじゃないでしょうか。

安藤選手は落ち着いてきました。さすがですね。オリンピックに完全に間に合います。ロシェット選手もエッジに違反がないのが強いです。キム選手は「矯正しない」と言っていますが、それが正解でしょう。今から直そうとすると、非常に危険。あとは単独のフリップだとエッジはどうなのか、ですね。

チャン選手は相当疑わしいと思うんですがねぇ… 特にショートでしばしば。彼は常習性がないのに、突発的にかなりモロにwrong edgeになるという不思議なクセがあります(というか、そう見えます)。

浅田選手に対して、あまりいろいろな人がいろいろなことを言うのはよくないと思います。浅田選手は、今のところフリップに乱れがありません。この不動のフリップのエッジが来季の試合で曖昧になったり、乱れたりしたら、すべて終わりです。浅田選手の3回転+3回転はフリップにしかつけられませんから。


<続く>





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最終更新日  2009.04.08 13:44:00
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