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によると、パリ・オートクチュールコレクションでファッション界の「帝王」ジョルジオ・アルマーニが、「日本へのオマージュ」を掲げたコレクションを発表したもよう。
ジョルジオ アルマーニブランドのオートクチュール部門は「プリヴェ」のブランド名で展開しているので、記事にある和のテイストを取り入れたクロージング写真は、プリヴェ・コレクションからのものということだろう。
非常に美しい2つの作品に、大いに感銘を受けたMizumizu。上記の記事の上の写真は、着物の帯風のデザインベルトを斜めに腰にかけ、結び目を前身ごろの端にもってきて、「キモノのオビ」のイタリア人による再解釈を強調している。下がシンプルな黒のパンツルックなので、上半身の赤のフローラル模様が、より華やかにフェミニンに見える。
曲線的な花柄を散らしながら、胸元と帯の一部はメタリックなグレートーンの変形市松模様で、都会的なニュアンスも入ってきている。布地はグロッシーなプラティナカラーで、ピンクにほんのりと染まっている。
下の写真の作品は逆に、上半身がすっきりとした黒。肩のラインは日本の寺のやや反り返った屋根のラインを彷彿させる。ハイウエスト部に巾着を2つつけたような装飾的なデザインがある種の諧謔性をもって目を惹くが、スカートは平面的で、足首に届きそうなくらい丈が長い。
こちらのフローラルパターンは、日本の伝統的な着物の柄とのつながりを感じさせ、かつ構図も一幅の花鳥画のようでありつつも、よくよく見ると花はオレンジ色の大胆な南国風で、スカート下部には水墨画からインスピレーションを受けたようなブラックラインが面白みをもって交差している。日本画や着物の要素を取り入れ、バラバラに解体して再構築したかのようなデザインには、イタリア人らしい華やかで明るい色調とオートクチュールならではのシックな色合いが混在しており、日本人が見ても奇異ではなく、かつ新鮮だ。
記事には以下のような記述もある。
アルマーニさんは「日本の芸術や人々の精神性、女性たちのたたずまいが自分の創作の源になっていた。それを世界に知って欲しい」と話した。
日本人独特の精神性や女性のたおやかな美しさ・・・それらは今、失われつつあるかもしれない。だが、薄められたとはいえ、確実に受け継がれているものもある。
それがヨーロッパの優れた感性を刺激し、新しい芸術の境地が拓かれていく。
私たちはそれにもっと誇りをもっていいのではないか。
なお、ジョルジオ アルマーニは次のような被災地支援も行うということだ。
被災地で就学が困難になった小中学生を支援する「ジョルジオ・アルマーニ奨学生」制度を、日本ユネスコ協会連盟と協力して設立するという。
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