2003年09月08日
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部屋を出れば、外は雨が降り始めていた。
私は気にせず、傘も差さずに雨に打たれながら駐車場に向かった。車に乗り込むと同時に雨は大粒に変わる。
私はビデオ屋に車を走らせた。
相変わらず車の通りは無く静かなものだ。
ビデオ屋に着くとシャッターは下りており、店は閉まっている様だ。
「定休日?いや、違うはず・・・。なんだか、不思議な日だな・・・。」
そう思いながら、私は返却BOXにビデオを投げ込んだ。

「なにかおかしい・・・。」

そう呟きながら、私は向かいに在るコンビニに目をやる。

雨に打たれながら、私は帰宅途中のおかしな妄想に取り付かれ佇んでいた。
静けさの中、雨の音だけが私を包む・・・。
しばらくして、額から流れ落ちてきた雨の雫が私を次の行動に移させた。
「この世界には、私だけしか居ないのではないだろうか?皆、何処かに消えたのではないだろうか?」
得も知れぬ不安感を唾液を飲み込むかの様に自分の中に押し込め、私は横断歩道を渡った。
店に近づくと中から流行り唄が聞こえる・・・。
その音楽に安心感を与えられ、私は店に誘われる様に入った。
レジに人は居ない。
暇だから奥で休んでいるのか?
先程までの妄想を否定するかのように常識と言う思考回路が私にそう思わせる。
何も無かったかのように私は籠を取り、店の中を歩く。

レジに人は居ない・・・。
私は籠をわざと大きな音が出るようにレジの横に置いた。
少し待ってみても誰か出てくる気配は無い・・・。
聞こえてくるのは有線から流れる流行り唄・・アップテンポの音楽が私を苛立たせる。
私は怒鳴り声に近い声で「すみません!!」と言った。

もう一度「すみません!」と大きな声で言う・・・。
やはり返事は無い・・。
誰も居ないのか?私は半歩レジの中に足を踏み入れ、奥を覗き込んだ。人影は無い。

「すみません!!」

私は馬鹿らしくなり、諦めた。
レジの上にあるタバコを取り、お金だけ置いてその場を後にした。
一体、何なんだ?本当に誰も居ないのか?
私は少し足早に車に乗り込み、煙草に火を点け、シートを倒した。
深呼吸をするように煙草を吸い、気持ちを落ち着かせる。
「そんな訳ある筈が無い。」
私は人が集まる場所へ行くことにした・・・。





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最終更新日  2003年09月10日 20時52分23秒
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