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2023.01.29
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カテゴリ: イマジン
家族ふれあい新聞第693号より

思考が人生を創る(三)(神渡良平講演録より)
『マザー・テレサへの旅―ボランティアってだれのため?』|感想・レビュー - 読書メーター
 私が以前に書いた「マザー・テレサへの旅路」という本があります。
今生きていらっしゃる人達の中で、最もメッセージを持っている人。
僕達に語りかけるものを持っている人は誰だろうと考えた時マザー・テレサだと思ったんです。
それで、マザー・テレサの伝記を書こうと思い立って、いろんな資料を手に入れて研究していったんです。そのうちにどうしてもカルカッタに行きたいと思うようになりました。マザー・テレサのグループと一緒に、死を待つ人の家で働いたり、孤児院でボランティアをやりながら、彼女達のグループの中に脈々と流れてる精神を感じ取りたい、そう思ったんです。
 ところが、彼女が倒れたというニュースがテレビに流れて、アメリカから心臓病の手術の大家が急きょ、カルカッタに駆けつけ、マザー・テレサの命が危ぶまれる事になったわけでした。
 私はカルカッタに行っても、お会いすることはできない、しかしお会いできなかったとしても、シスター達と一緒に仕事をする中で、あの世界を感じ取りたい、そう思ってカルカッタに行きました。
案の定、マザー・テレサは病院でしたし、お会いできませんでした。

「死を待つ人の家」とか、「孤児たちを集めている家」とか、いろんなところがあるんですが、そういったところで奉仕活動をして朝晩のミサに参加しておりました。
丁度3日目の事でした。
夕方のミサに参加しておりましたら、礼拝堂は細長い礼拝堂なんですね。
それの左半分がシスター達で、右半分が私達ボランティアとか地元の方が参加する場所なんです。
私は丁度、境目の所の、後ろの所にいつも座ってミサに参加してたんです。
ミサの半ばぐらいになって、車椅子で入って来た人がいました。

ええ~!と思って、「ああ、この人がマザー・テレサ」というような感じでした。
見ると、着ている物も継ぎはぎを当てたようなものを着ていらっしゃるし、靴下も継ぎが当たった黒い靴下を履いていらっしゃいました。

そういうマザー・テレサに励まされて、私も毎日ボランティアに行っていたのでした。
ある日、プレム・ダンという重度の障害者を抱えている病院で仕事をしていた時です。
朝、最初各病室の掃除から始まるんです。
みなさん簡易ベッドで寝ているのを、起こして簡易ベッドを片付け掃除が始まる。
片付けると、あちこちウンコの山ができている。
体力がないから、自分のベッドの脇で用を足す。
そういうのが山のようになっている。
それをバケツで洗い流し、デッキたわしで磨いてシーツを洗う。
部屋がきれいになったら患者さんの沐浴の手伝いが始まる。
風呂場でバケツにぬるま湯を入れ、頭からかけながら、一人一人の体を石鹸で洗う。
そんな事をやっている時でした。
お風呂場に路上から拾われてきた右足を骨折した乞食のおじいさんが担ぎ込まれて来た。
かかとが骨折し、骨が突き出していた。蛆虫が湧いて腐っていて非常に臭いも激しかったんですね。
彼のテイク・ケアをしようとしたら、泣いてわめいて傍に寄せ付けない。
困っていたら、通りかかったボランティアの青年が「僕がやろう」と言って、その方をなだめ着ている物を脱がし、体を洗い、右足の消毒が始まった。
消毒液を溜めたバケツに足を入れ、ピンセットで腐ってる肉をつまみ出して行く。
蛆虫がいる。
蛆虫を引っ張り出すと、もう泣きわめくんですね。
そのおじさんを動かないように押さえ込んで、右足の治療をする。
それが終ったら、当然、彼を担いで病室に僕は行くものだと思っていました。
ところが、その青年は、彼を抱きしめたんです。
するとそれまで泣いてわめいて人を寄せ付けなかった、その乞食のおじさん、ポロポロと涙をこぼしたんですね。
インドのカースト社会というのはひどい社会で一番下の不可触民は、人間とみなされていません。
彼は幼い頃からそういう扱いしか受けてこなかった。
それを抱きしめる。
その暖かさがその人のかたくなな筋肉を解きほぐしたんだと思うんですね。
涙が出ました。
そのシーンを見た時に私は「ああ、僕はこれを見る為にカルカッタに来たんだ」と思いました。
マザー・テレサはいつもこうおっしゃっていたのです。
「みなさん、わざわざカルカッタまで来て、ボランティアをして下さってありがとう。
でも、気をつけて欲しい事があるんですよ。
私達がやっている事はソシアルワーカーがやっている事と全然変りません、だから、ソシアルワーカーのようにやってしまったら、私たちがやっている意味はなんにも無いんです。
その人が「 私は生きていて良かった、これほど大切にして頂いてありがたいな」というふうに思って頂かなかったら意味がない。
どうぞ、相手の方の心に触れるようなそんな出会いの時を持ってくださいね」



家族ふれあい新聞第694号より

思考が人生を創る(四)(神渡良平講演録より)

 私が「マザー・テレサへの旅路」という本を書いた時に、私は一つ大切な事を発見しました。
それはベルギーの女性で、ジャクリーヌ・ド・デッカーさんという人が1957年、マザー・テレサの修道会に献身したいと来られるんです。
マザー・テレサもそういう修道女志願を受け入れたかった。
けれども、ジャクリーヌさんは病気持ちでした。
 修道女になることはできませんで、そのまま帰って手術を受け、二回も三回も手術を繰り返すという状態になっていったんです。
彼女はすっかり気落ちして、自分は生涯を修道女として捧げたいと思ってたのに、修道女にもなることができなかったと落ち込んでいたところにマザー・テレサから手紙が来るんです。 「ジャクリーヌさんお願いがあります、どうぞ私たちの為に祈っていただけませんか」
 修道院は九時には消灯です、9時には皆さん各部屋に入られて自分のベッドで休まれるんですが。
マザー・テレサは3畳ほどの自分の部屋に帰られると、それから世界中から来ている手紙や献金やなにかに対するお礼のカードをお書きになる。
それが夜中の2時まで続くんです。そして朝4時半のミサに参加される。
毎日2時間、3時間の睡眠しかない状態の中で生活していた。
こんなに苦しい事は、もう他のシスター達にはやらせたくないと思うような生活。
だから、彼女の手紙にあるんですね。
「私の時間は人がコッペパンを食べるように食べつくされてしまっています」 と。
だから、彼女はジャクリーヌに手紙を書いた。
「私は祈りがどれほど大切かと思ってます。
でも、現実には日常生活において、時間を取ることができない。
だから、どうぞ私たちが表に出て働きますから、背後で祈っていただけませんか。
そしてその祈りの場を、どうぞ世界中に広げて行ってください。
病院から病院、その寝たきりの人達が手をつないで、そして私達ができない分を祈って下されば、私達は体が動きますから、貧民街に行って貧しい人達に奉仕しますから、どうぞ祈りで支えて下さい」
それでジャクリーヌさんは、自分の生き甲斐を見出す。
「ああ、自分にもそういう形の参加の仕方があるのか」と発見し、その祈りの輪を世界中に広げて行った。
「マザー・テレサ愛の宣教者会」という組織です。
それから25年後、マザー・テレサがノーベル平和賞に選ばれ、ストックホルムに呼ばれた時、彼女はジャクリーヌを連れて行った。
壇上に上がってスピーチする。
その背後にジャクリーヌがいて「私は生きてきて良かった」と感じる事ができた。
その事を書いてたのを講演会を企画していた半野さんの奥さんが発見される。
「祈り」というものが表における活動を支えなければ、それはただのやかましい鐃はちに終ってしまう。
それで半野さんに言う。
「表に出てビラを配るのは私達がします。
あなたは家にいて祈って下さい。
必要な人と出会わされるように、必要な人がそのパンフレットいただくように祈ってください」と言う。
半野さんはその3月31日の講演会に向けて、祈りの生活をする。
そして、当日3月31日。
250名入る会場に、なんと239名が入ったんです。
講演会は素晴らしい講演会になりました。
半野さんは確信をうる。
「いける!」それで彼の中に僕にしかできないようなビデオを作る事ができるという世界に変って行った。
ある時、彼から手紙が来ました。
パソコンで書いている手紙でした。
僕は彼に言いました。
「半野さん、手書きの手紙を欲しい。
手書で書いたら字がとても読めないような字になるからって気遣ってワープロで打ったんだろうけれども、この一枚の手紙、読めないような字、僕も昔はそうだった。
でも、それが練習になるんだ。
全ての事を手書きでやっていけば、そのうちに人が読めるような字になってくる。
だから最後にお詫びして、本当に字がふるえてしまってごめんなさいとお詫びすればいいんだから、とにかく自分で書きなさい」
彼はもう車椅子に乗ってません。
足を引きながらですけども歩いています。
まだ麻痺が残ってますが、右手で手紙を書くまでになった。
それを見て思うんです。
天は私達に逃げる事ができないような立場に追い込んで、大切な事を教えて下さる。
その人の人生を光り輝かされるではないか





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最終更新日  2023.01.29 12:53:19


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