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第16回すばる新人賞受賞作。駆け出しの女漫才コンビ「ヒトミ」と「アカコ」を中心に、物語は展開します。27歳と決して若くない二人が人生に思い悩んだり、舞台での失敗や成功を繰り返しつつ芸に励む日々を、ヒトミの視点から書いたもの。全体にとても軽妙でテンポ良くストーリーが展開され、まるで漫才を見ているような感覚です。背が高いヒトミがツッコミ、背の低いアカコがボケ役。この二人の会話などは思わず吹き出してしまうほど面白いのです!なんとなくアカコは山田花子風です。(私の勝手な感想ですが、、)お笑い芸人として舞台をずっとやっていくのか、テレビで主に活動する芸人になっていくのか。悩みながら、でも明るく元気に、クサイ言い方だけれど「夢を 追う二人」に胸が熱くなる思いです。とても新人とは思えない力量で、早く二作目が読みたい!!と思わせる本でした。舞台に出る前の掛け声ヒトミ「いくよ、アカコ」アカコ「合点、ヒトミ」息のあった二人の漫才、是非読んでみてください♪
2004年11月29日
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以前読書日記として紹介した「ヒートアイランド」と「ギャングスターレッスン」の姉妹編です。「ヒートアイランド」でストリートギャングの頭だったアキが、裏金強奪のプロである二人組に誘われ、「ギャングスターレッスン」ではプロになるためのレッスンを受けていました。それからさらに一年後の物語。今回は以前、裏金強奪のチームを組んでいて、追放された過去のある人物が登場。この人物については、やはり垣根氏著作の「ワイルド・ソウル」を読むことをお勧めします。ワイルド・ソウルの背景ととても似通ったところがあり、これは読まないと理解することは難しいと思います。垣根氏も書いていますが、前二作の続編というには少し雰囲気(テイスト)が違うかな?という感じ。主に男女の関係性を前面に押し出したということですが、アキが初めての恋愛を経験します。あの、アキが。ストリートギャングの頭だった、アキが!デートにどこに誘おうか悩んだり、失敗して情けなくなったりするなんて・・・・ますますアキの魅力にとりつかれた感じです*^-^*アキの指導係ともいえる桃井との会話も面白く、時に吹き出しつつ読み進めました。ヒートアイランドのドキドキハラハラ感はありませんが、アキが成長していくうえで必然的に通過するポイントなのかな?と思う1冊。これはこれで面白かったのですが、すっかり成長したアキのハードボイルドなところも読んでみたいので、是非また続編を出してほしいです。ちなみに、サウダージとは、二度と会えぬ人や土地への思慕だそうです。アキが「おれは今、この目に見えている景色を、一生忘れない。」と思う時とは・・・?
2004年11月25日
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失敗しました~~・・・・。何が、って。これ、シリーズ2作目だったんですね!(ちなみに1作目は「イン・ザ・プール」)「シリーズ物は1作目から読むベシ」という(個人的な)大前提を破ってしまいました( ̄_ ̄|||)でも全く話がわからないということがなく、読み終わって奥田氏の著作リストを見るまで気づかなかったので、まぁいいのかな?と思っていますが。空中ブランコハリネズミ義父のヅラホットコーナー女流作家の、五編から構成される短編集です。精神科医の伊良部がメインの登場人物であり、各編は患者となる人物の視点から展開します。よくある、名医、というのでは絶対にない・・・・でも、なんだか不思議に癒される人物。この「伊良部」というキャラクターの強烈さに、参りました!!と言ってしまう1冊。どの話もとっても面白く気に入りましたが、爆笑してしまったのは「義父のヅラ」。大病院の学部長である義父を持つ、付属病院神経科に努める達郎。達郎は日増しに、ある衝動を抑えきれなくなっていることに気付く。それは義父に対するものだったが・・・・という内容。読んで爆笑してほしいので、これ以上は書きませんヾ(@゜∇゜@)ノ 「女流作家」では、感動して涙が出てしまいました。いろんな患者のいろんな職種、それによって起こるさまざまなストレスによる神経症。一体どうやって解決していくのか?コメディーかと思うとそればかりでもなく、読後は本当に明るい気持ちになります。読者まで癒されているのか?と思ってしまう1冊です。*^-^*
2004年11月23日
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森博嗣氏のS&Mシリーズの2作目。今回も建築学科の助教授「犀川」と、お嬢様女子大生である「萌絵」を中心にストーリーが展開します。今回はさらに犀川の悪友?親友?である工学部助教授「喜多」を加え、前回までにはない軽妙な台詞などがとても面白いです。今回の事件も、前回と同じく「密室」がポイント。途中で犯人?と思われる人物が浮上するも、すぐにフリダシに・・・と、犯人探しにも熱が入ります。前作があまりにも衝撃的だったせいか、二作目は・・・うーむ、という方も多いかもしれません。私としては、前作よりもずっと読みやすかった、というのが正直な感想です。専門用語は今回もたくさん出てきて、密室の謎解きの邪魔をしてくれるのですが、今回はそこまで本格的に専門分野には関わらず、私にもわかりやすいレベルでした。前作の時には「動機」という一番肝心な部分が?といった感触でしたが、今作ではすっきり、はっきりと決着がついているところも私は好きです。(前作の動機は、シリーズ続編を読んでいくと明らかになる・・・というか、なんとなくわかるかも?ということらしいです。)何よりも、このシリーズのメインである犀川と萌絵、そして喜多を加えての会話が面白いです~前作までには (* ̄m ̄) ププッっと吹き出すようなシーンはなかったような・・・続編にも期待です♪
2004年11月19日
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学生のときに試験勉強として暗記した歴史が、いろいろな書物や山川氏の主観により、わかりやすく解説されています。主に語られているのが、坂本竜馬・西郷隆盛・岡倉天心・高杉晋作・吉田松陰・勝海舟などなど、まだまだ書ききれないほどの人物達、サムライ達です。これらの面々はよく聞いた名前であったりして、なんとなくは知っているという感じです。今回面白かったのが、これらの人物に関係した、歴史的に見れば重要人物なのに、ほとんど名前を知られていない人達。アメリカの大統領ジョン・F・ケネディが「日本人で最も尊敬する日本人」として名前をあげたのが上杉鷹山。この上杉鷹山という人のことを、私はほとんど知りませんでした(^_^;) 上杉鷹山は、東北で三十万人という膨大な餓死者を出した「天明の大飢饉」において、ただの1人の餓死者も出さなかった米沢藩の藩主だったそうです。どうして餓死者が出なかったのか?それは「互助」の精神があったからです。鷹山自身も上杉家の全員も、領民と同じく、3度の食事は粥にするなどして、協力しあったのです。江戸時代という時代にあって、上杉鷹山という人は、「人民のための藩主であって、藩主のための人民ではないのだ」と言っています。何故このような人物について、あまり語られることがないのか、とても残念に思います。他にもいろんな歴史上の人物の面白いエピソードなどが満載です。江戸時代から明治時代までの歴史をなぞり、最後に、今日本がどうあるべきなのか?という問題につきあたります。サムライ達が目指した国家とは?そして今の日本国とは?単なる歴史物語で終らせないものが、特に明治以降の出来事を通じて語られています。日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦と、日本は多くの犠牲を払ってきました。その結果、得たものが「憲法第九条」、いわゆる「不戦」の思想なのではないか、と山川氏は書いています。もう二度と、過去の過ちを繰り返す事がないように・・・読後、深く考えてしまう1冊です。本当に面白い本でした。*^-^*
2004年11月17日
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ハリーポッターが大好きな人ならば、誰でも惹かれるタイトルの本ではないでしょうか。ハリーポッターシリーズの著者J・Kローリングに英国の児童書専門店経営者であるリンゼイ・フレーザーがインタビューしたものをまとめたものです。私が期待したのは、ハリーポッター創作にあたっての「裏話」だったのですが、その意味では残念ながらあまり語られていなかったように思います。どちらかというと、J・Kローリング自身の幼少時代や、好きな本、好きな音楽、嫌いな教科などについて語られている部分が多く、好きな本などについてはこちらで出版されているものなのかどうかもわかりませんでした(^_^;) それでもハリーポッターの生みの親の背景を知るという面では、面白い読み物でした。ハリーポッターの登場人物の名前はここから取りました、などという内容や、クィディッチが生まれたのはこの時でした、という話もあり、まさに裏話でもあります。私的には、登場人物の設定や、ストーリーについての裏話など、もっともっと「ハリーポッターについて」盛りだくさんな内容だと良かったのに・・・・!と思います。
2004年11月09日
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愛する人と出会える日まで、何年も何年も放浪の旅を続ける母「葉子」と、その愛する人との間に出来た子供「草子」。葉子と草子の視点から、交互に物語が展開します。江國さんのお話には、毎回素敵な表現がたくさんあります。-過ぎたことはみんな箱の中に入ってしまうから、絶対になくす心配がないの。素敵でしょう?(本文より)どんないいことも、たのしいことも、過ぎてしまえば箱の中。そう言いつつも、葉子自身は「愛する人」が自分を見つけ出してくれるまで、放浪し続けることをやめません。幼い草子は、葉子について「旅がらす」な生活を続けます。何度も転校を繰り返し、仲良しだった友達とも別れ、それでも葉子について行きます。そして成長した草子は現実に目覚め、ある決断をして・・・・正直、こんな母親には着いて行けな~い!と何度も思いました。なんでそんなに何度も引っ越さなきゃいけないの?草子自身も聞いたことですが、それに対する返事は「神様のボートに乗ってしまったから」それで納得でき・・・・ません。(私は)江國さん自身があとがきで「小さな、静かな物語ですがこれは狂気の物語です」と語っているのですが、ラストに近づくにつれ狂気が見えてきます。恋は盲目と言うけれど、「骨ごと溶けるような恋」をした葉子はもうその狂気から抜け出せなくなっています。娘が母を思う気持ちも、母が娘を思う気持ちも、そして母が愛する人を信じ続ける気持ちも、とても伝わってきます。女性ならではの細やかな感情表現が、本当に見事な作品です。
2004年11月08日
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竹之内豊の主演で放映していた連続ドラマ「ヤンキー母校に帰る」を小説化したものです。以前このドラマの原作となった本「ヤンキー母校に生きる」を読み感想を書いたのですが、ドラマもすごく面白かったそうなので原作をどの程度忠実にドラマ化したのかな?と思い、読んでみました。う~ん、やっぱり面白いです!原作本と比べると、多少、出来すぎ!の感は否めません。(ラストの方ですが・・)それでもほぼ忠実に原作を再現しているように思えました。大麻事件などは本当に過去に起こった事件でもあり、生徒たちの抱える問題(引きこもり、リストカットなど)もほぼノンフィクションでした。何よりも、竹之内豊演じる教師「吉森」が熱くていいです!原作本を読んだ限りでは、余市高校に実在する教師であり原作本の著者である「義家氏」によく似ているような気がします。もっとも本書のあとがきにある「義家、吉森を語る」では、ここまで非常識ではない、とか書いていらっしゃいますが(笑)この本を読んでますますドラマを見たくなったので、ビデオ屋さんに借りに行ってみたのですが、ほとんど貸出し中でした(・_・、) グスンまたの機会に借りてみます・・・。
2004年11月06日
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なんとなくホラー調のものが読みたくなって手に取っただけの本でしたが、しばらく読んでいくうちにアレ?!この話・・・なーんとなく知ってる!!と気付きました。(遅)以前NHKで連続ドラマ化してたものを、一話くらい見ていたんです。鈴木杏ちゃんが主演で、面白くて(というか怖くて)すごく印象に残っていたのでした。もともと連続ドラマを見ない私はその話も一話しか見ておらず、今回結末がわかって良かったです*^-^*とある高校に十数年に渡り、受け継がれていた、あるゲーム。三年に一度「サヨコ」と呼ばれる生徒が前回の「サヨコ」より選出され、選ばれた「サヨコ」は皆に知られず「あること」をしなければいけません。「六番目のサヨコ」の年である一年間を、春の章・夏の章・秋の章・冬の章・再び、春 として書き綴ったものです。「六番目のサヨコ」は誰なのか?その謎に迫ろうとする生徒達に迫る闇・・・という、ドキドキハラハラの学園もの。面白かったのですが、一番最後の章「再び、春」を読むと、なんだか謎がほとんど解明されていないのです。むむーー。。。とちょっと消化不良の読後感。いろんな生徒の視点から物語が展開され、主要人物は四人ほどなのですが、誰がメインなのかはっきりしません。そのために謎解きなのか、学園ドラマなのか、いずれも中途半端な印象を受けます。冬の章まですごくドキドキしながら読み進めただけに、最後もう少しきっちりと決着がついてほしかったな~という感想を持ちました。
2004年11月04日
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前作の「ヒートアイランド」から1年後の話を連作短編としてまとめたものです。前作ではストリートギャングの頭として大活躍していたアキが、まさに本物の「ギャング」になる為にスキルアップしていくさまが各段落ごとに描かれています。アキのその後がどうなったのか、前作を読んだ方なら誰しも気になるところ。犯罪のプロとしてはまだ駆け出しのアキが奮闘するさまを、内心はらはらしながら見守るという感じなので、その点は前作と比べると若干物足りない気がします。一朝一夕にギャングは成らず、なのだなぁと思わされました。(^_^;) しかもこの本には前作についてのあらすじのようなフォローがほとんどないので、「ヒートアイランド」を読んでいない人にはかなり分り難い内容ではないかと思います。本書の後に、すでに続編「サウダージ」が出版されているので、今度はそちらを読んでみようと思っています。成長したアキの姿が見られるのか・・・・?今からとても楽しみです。*^-^*
2004年11月02日
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