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きのう「天使の卵」についての感想を書きましたが、こちらはその10年後に刊行された続編です。10年後に続編、というのにも驚きましたが、小説の中でも10年という月日が経っていてまた驚きました。前作はまさに「衝撃」といった感じで終わっていて、読後涙があふれ出てしかたありませんでした。今作はその「衝撃」の後の主人公達が、10年間をどう過ごしてきたのか、そしてこれからどうやって生きていくのかが綴られたもの。こちらの方がとにかく泣けました。失ってしまう瞬間はもちろん悲しいですが、残された者達の慟哭をせつせつと綴ったものの方が、ぐっと心がしめつけられる思いです。19歳だった主人公「歩太」が、かっこいい29歳の大人の男性に成長しています。「天使の卵」を読んだ人はもちろんですが、読んでいない人にもわかるようになっています。是非、読んでみてほしい一冊です。
2004年12月29日
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先日感想を書いた「翼」の著者である村山さんのデビュー作で、小説すばる新人賞受賞作でもあります。「翼」がとても面白かったので、この本も手に取ってみました。読んだ印象を端的にいうならば・・・・「世界の中心で、愛を叫ぶ」と少し似ているかな、と。もちろんストーリーは全く別なのだけれど、純愛で、切なくて、涙が出て・・・という読後感が少し似ています。主人公「歩太」の気持ちになって、すごく胸が締め付けられる思いです。1994年に刊行されたこの本には10年後である今年に続編(「天使の梯子」)が刊行されています。「天使の梯子」でも10年後という設定で物語は展開しているので、リアルタイムで主人公たちが実在するような不思議な感覚がします。それにしても、10年前の作品とは思えません・・・ついきのう刊行された、と言っても違和感もありません。純愛に飢えている人、最近泣ける本に出会っていない人、必見です!
2004年12月28日
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あの「空中ブランコ」の前身とも言える本。イン・ザ・プール勃ちっ放しコンパニオンフレンズいてもたってもの五編から構成されますが、各編はそれぞれ独立した短編で、それぞれの患者の視点で描かれています。私の場合は「空中ブランコ」から先に読んでしまったのですが、どちらが先でも全く差し支えなかったです。とにかくヘンな精神科医「伊良部」と露出狂気味の看護婦「マユミ」は健在。本当に精神科医??と思うようなことばかり患者にしているのに、不思議と快方に向かってしまう患者達。決して「名医」ではない、と私は「空中ブランコ」の感想で書きましたが、ん?実は確信犯だった?と思える部分もちらほら。でもこんな医者だったら、一度診てもらいたいかも(笑)。「空中ブランコ」と比べて・・・と考えると、どっちも面白い。と答えますが、よりコメディ路線に走っているのは「空中ブランコ」かな?と思います。読みながら吹き出してしまうような感じは、続編(?)にあたる「空中ブランコ」が強いですが、こちらももちろん面白かったです。
2004年12月27日
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映画化されたということは、きっと面白いんだろう。と手に取りました。親子三代に渡る愛の形を綴ったもので、北海道の大自然を背景に描かれた大河恋愛小説。読み終えた直後の感想は、「映画を見てみたい!!」です。北海道の漁師に嫁いだ「薫」がメインといえると思うのですが、昆布漁について詳しく描写してあり、北の自然や海を飛ぶ鴎などがきっとすごくスクリーンに映えるだろうと思うのです。書きたいことはいろいろあるのですが、まだ読んでない方もいらっしゃるでしょうし、この本ばかりは先入観なしに読んでほしいと思う一冊です。薫の生き方、悲しくて、でも最後まで自分をごまかさずに愛に生きる姿は、壮絶としか言いようがありません。映画では伊東美咲さんが薫役をされるとのこと。薫はロシア人とのハーフなので、瞳や肌の色があまりにも際立っていて人目を引くという設定なのですが、この点はどうなってるのでしょう?原作からいくと、これはどうしても外せないところなのです。瞳の色が「海猫」のようだ、という表現も文中にはあり、薫の深い孤独感を理解するうえでも必要だと思うのですが。それと映画は15歳以上という年齢制限があるそうなのですが、それは一体・・・性描写が露骨なのでしょうか。小説の中には確かに結構出てきたような・・・う~~ん、興味はつきません(笑)。
2004年12月25日
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S&Mシリーズの五作目です。お馴染みの工学部助教授「犀川」とお嬢様女子大生「西之園萌絵」がまたも事件に関わります。毎回「密室殺人」が起こり、犀川と萌絵がその謎を解き明かすというのは同じ展開なのですが、今回はそれにプラスして「天地の瓢」と「無我の厘」というものが出てきます。「無我の厘」には鍵がかけられていて、「天地の瓢」には鍵が入っています。ただし、鍵は「瓢」の口よりも大きく、取り出すことが出来ないというもの。果たして二人は「厘」を取り出すことができるのでしょうか?今回は他にもまだ読みどころがあり、萌絵が犀川になにかする(?)らしい・・・と聞いていたので、ものすごく期待しながら読みました(笑)あまりに煮え切らない犀川の態度には私もイライラしたり、でもそこがいいのよ・・・と思ったりしていたのですが、ついに萌絵が!私的にいえば、ですが、良かったです~~(何が?今回は二人が怒る場面がわりと多かったのですが、大爆笑してしまいました!犀川先生も怒ることがあるんだなぁと(笑)萌絵の怒りっぷりも見事で。。。今までのシリーズでは一番好きだと思いました。二人の関係だけでなく、上記の謎解きも面白かったです!読者として謎解きに参加していたのですが、私にはさっぱりわかりませんでした・・・
2004年12月24日
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人気女性作家九人によって描かれる、恋愛アンソロジーです。江國香織 ザーサイの思い出谷村志穂 青い空のダイブ島村洋子 KISS下川香苗 迷い蝶前川麻子 恋する、ふたり安達千夏 鳥篭の戸は開いています倉本由布 恋愛小説を私に横森理香 Chocolate唯川 恵 彼女の躓き友達以上、恋人未満の男女関係を描いたものが多いのですが、中には同性の友人のことを書いたものもあります。なので一概に恋愛アンソロジーとも言えないような気もします。この本には最近日記で感想を書いた、前川麻子さん(ファミリーレストラン)や私が随分昔に愛読していた島村洋子さん、映画にもなった話題作「海猫」の作家である谷村志穂さん、そして最近読む機会が増えてきた江國香織さん、横森理香さんの本にも愛読書があり、私の知っている作家さんが勢ぞろいでした。同じく恋愛アンソロジー「ナナイロノコイ」とも似たような雰囲気です。私が一番どきっとさせられたのは、倉本由布さんの「恋愛小説を私に」。主婦なら誰でもドキっとさせられる内容ではないでしょうか。(笑)このお話の顛末までがあまりにもリアルで、あぁ絶対にありえる・・・と呟いてしまいます。唯川恵さんの「彼女の躓き」では、一見仲が良いように思われる女性二人の愛憎が描かれていて怖いです(^_^;) この本は「LOVERS」という恋愛アンソロジーの姉妹編(?)なのですが、私は確かに「LOVERS」を持っているはずなのに見つかりません。。。確か同じ作家さんから構成されていたような?内容を全くと言っていいほど覚えていないのです (; ̄ー ̄A アセアセ・・・探している時ほど、見つからないもので。。。
2004年12月22日
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父の自殺、学校でのいじめ、母親からには精神的な虐待を受け・・・・・と、深い心の傷を抱えて生きている真冬。自分の居場所を求めて・・・そして幸せを掴みかけたとき、さらなる過酷な運命が。正直、作りすぎなほどに不幸が続く展開。暗い、重い、だけの本か・・・と思うと、そうではありません。主人公真冬が一生懸命生きていて、いろんなことに必死で立ち向かおうとする姿に、読者は胸を熱くするのです。途中で舞台はアリゾナへと移り、広大な自然の中で出会う「ネイティブインディアン」の一族もとても興味深いです。インディアンの風習や考え方にはとても考えさせられるものもあり、忘れてはいけない、大事な言葉もたくさん教わったような気がします。アダルトチルドレンという言葉をよく聞きますが、幼少の頃から親などに精神的な虐待や暴力などを受けて育った人に多く見られるものだそうです。アダルトチルドレンによるトラウマのようなものに苦しみながら、それでも必死に自分の居場所を探す真冬。恋愛、家族愛、友情、さらに人種問題や幼児虐待なども視野に入れ、本当に奥行きのある作品だと思います。是非、読んでみてほしい1冊です。
2004年12月20日
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桃井かおりさんといえば、やっぱりSK2のイメージ。(私の場合)「風呂上り卵肌」のキャッチフレーズは有名で、今年刊行されたこの本に「50歳になった」と書いてあった時には驚きました。。。お肌の綺麗な印象もさることながら、やっぱり「かっこいい」!最近では「私よ?桃井かおりなのよ?」と、ちょっと天狗?と思える発言が微妙にイヤだったりしましたが、やっぱり凛として生きてるという印象があります。この本は、そんな桃井さんの「かっこよさ」の秘密がわかるかな?と期待しつつ手に取ってみました。桃井さんの仕事にまつわるいろいろなエピソードや、子供の頃の家庭でのこと、後半では仕事で行った外国での話が書いてあります。仕事に関するエピソードには、芸能人の方々との面白い会話や、後藤久美子さんの結婚についての後日談などもあり楽しめます。何よりも、桃井さんってほんとに、面白い人だなぁと思った1冊です。文章が、それだけで面白い。作ったオチなんかなくても、発想、会話、ただの文章、それが面白い。エッセイ集のネタとしては結構、自画自賛だったり、誹謗中傷だったり、被害者意識だったりというのが多いですが、全くそんな内容は出てきません。後半の旅の部分で少しマンネリ感がありますが、それ以外は本当に面白い1冊でした。
2004年12月16日
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どんなに月日が経っても色あせることがない魅力的な隊士達「新選組」と、彼らが関わった歴史について書かれたものです。山川氏の想像や、最近明らかになった史実も加え、歴史を解き明かします。よく知られている内容もありますが、実は史実ではない部分も多くあり、それについて山川氏が「あくまでも私の想像だが」と注釈を加えることも多く、それに賛同したり、んん・・・?と思ったりしながら読み進めていきます。山川氏自身は「新選組」のファンだそうですが、それは別にして、「真実はこうだったのではないか?」と新選組に不利なところも検証してある点が真実味を増しています。後半に新選組に入隊した「伊東甲子太郎」についてや、逃げてしまった徳川慶喜についても詳しく書かれていて、歴史を勉強しただけではわからないところまで想像することができて面白いです。近藤勇、土方歳三、沖田総司以外にもたくさんいた、魅力的な隊士達「芹沢鴨」や「山南敬介」らについても詳しく書かれていて、新選組に興味を持ったばかりの人も、以前から好きだった人にも面白く読める1冊ではないかと思います!ちなみに11/17の日記に書いた、同じく山川氏著作の「幕末武士道、若きサムライ達」とは、対になっているので、そちらもあわせて読んでみることをオススメします♪
2004年12月14日
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フランス、パリの料理界を舞台にしたラブストーリーです。三ツ星レストランを目指す総料理長「ジェローム」と修行中のハナの悲恋。この二人の恋愛をずっと見守ってきた「料理評論家」が、当時を回想し物語を綴ったというものです。まず驚いたのが、フランス料理界の厳しさです。料理人は家庭も顧みず、自分自身の人生を削って料理に打ち込み、「三ツ星」を目指すのです。三ツ星に選ばれるためには、ただ料理がおいしければいい、というものでもありません。安定した家庭環境(離婚したばかり、などは論外)や、レストランの外観など、細かい採点ポイントがあるのです。星は三つが最高、そして二つ、一つと降格します。当時二ツ星レストランの総料理長であったジェロームは、三ツ星を獲得するため毎日夜遅くまで料理の研究をしたり忙しい日々を送っています。そんなジェロームが何故、ハナと恋に落ちたのか。二人を待ち受ける悲劇とは?ここまでのあらすじは、冒頭の数ページですでにあきらかとなった状態で読み進めることになります。ネタばらしをしないで感想を書くことは難しいですが、この本はただのラブストーリーでは決してありません。前半は主に二人の恋愛に焦点があたっているのですが、後半に進むにつれ、ジェロームの仕事や二人の残酷な運命へと話は移ります。ハナを待ち受ける過酷な運命、そしてそんなハナを愛し続けるジェローム。とても切なくて、泣けました・・・。(・_・、) 甘~いラブストーリーをご希望の方には、満足できない内容かもしれません。でも究極の愛の形だなぁと、私はしみじみ感じました。辻仁成さんの本は初めてでしたが、是非他も読んでみたいと思います。
2004年12月08日
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S&Mシリーズの四作目です。このシリーズ、毎回事件が起こり謎を解くというものなのですが、普通の推理小説とは全く違います。主要キャラの犀川(大学工学部の助教授)と西之園萌絵(お嬢様な女子大生)の二人が主に関わるのですが、よくある推理小説のように、積極的に事件解決に乗り出すようなことをしません(笑)。萌絵の方は大学でミステリー研究会に所属しているだけあって、事件が起こるとその謎についてあれこれ考えるのですが、助教授の犀川が全く積極的ではなく、どちらかというと関わることを避けています。読者である私としては、「謎がわかったんならさっさと教えてよ!!!」という気持ちでイライラするのですが(笑)。とにもかくにも、今回も事件は起こり、二人は関わってしまいます。このシリーズでは定着しつつあるのですが、ポイントは「密室」です。よくもまあ、これだけ密室を作り出すものだなぁと毎度思うのですが、本当に見事な推理で解き明かしてくれます。謎解きだけでなく、犀川と萌絵の会話は面白いです。 (* ̄m ̄) ププッと吹き出す面白さもありますが、う~~む。と考えさせられる面白さも。犀川がよく萌絵になぞかけをするのですが、その答えが本当にいいです。「底なし沼と普通の沼はどう違う?」「仕事と趣味の違いは?」「夢と希望はどこが違う?」などなど。これに対する犀川の答えも、よくある模範解答ではなく、そこがまた面白いです。犀川と萌絵の関係も、毎回気になっているところです。今回は萌絵が大胆なことを言うのでビックリしてしまいました。そしてそれに対する犀川の返答も・・・この二人は一体どうなるんでしょう?( ̄  ̄;) それはそうと今回の事件については、またまた動機について悩んでしまいました。密室については解き明かされるものの、動機が弱いかな・・・と、ミステリー好きの私は思ってしまうのです。それでも、この本がすごく面白かったことは間違いありません。このシリーズの次回作も楽しみです!
2004年12月07日
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書名からもなんとなく感じたのだけど、恋愛にのめりこみすぎてしまう女性のお話。別れた女性にしつこくつきまとわれ、職も失い、友人たちの信用もなくした男性が、同じ職場のパートのおばさん「水無月」と話をするところから物語りは始まります。「私は結婚していたことがあるから、その女の子の気持ちも少し分かる・・・・」そうして水無月の回想シーンに入り、この回想シーンこそがこの物語のメインです。「諦めると決めたことを、ちゃんときれいに諦めるように。二度と会わないと決めた人とは、本当に二度と会わないでいるように。私が私を裏切ることがないように。他人を愛するぐらいなら自分自身を愛するように。」何度も繰り返し強く決心したはずなのに、同じ過ちを繰り返してしまう女性。愛さなければよかった、いっそ出会わなければよかった。人を愛し苦しむ女性の気持ちの描写がとても巧みで、一気に読めてしまいます。後半も飽きさせない展開で、最後の1ページまでとても面白かったです。
2004年12月03日
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家族について、深く深く考えされられるお話。離婚した母親和美と、その子供である公子。物語は和美と公子の視点から展開します。母親と、新しい父親と生活している公子だったが、新しい父親の甥である一郎が養子となり、四人家族になる。血が繋がっているのは和美と公子だけだったが、ルーツがばらばらな家族って、もしかしたら家族のあるべき姿?などと考えてしまいます。「結婚したから家族、子供ができたから家族っていうんじゃなくてさ、誰かを家族として望む力の働きで、家族をやってるってことだろ」う~~む、なるほど・・・・と思ってしまう一文。「ファミリーレストラン」には、中華もイタリアンも和食もあって。決して満足することはなくて。結局そこに落ち着いて。だけど、一人じゃ、行かない。ルーツがばらばらで、それでも一緒にいる、家族。う~ん、どこか似ているなぁと思うのです。やがて公子は成長し、迎える「家族」の死。人が死ぬということ、それを見送るということ。残されるという感覚。生きていくという感覚。後半では少し暗い展開が続き、極めつけがこの「死」です。前半テンポ良く進んでいたのが徐々に暗く重たくなって、読後感はあまりよくありません。でも、家族って一体?としみじみ、考えさせられた1冊です。
2004年12月02日
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S&Mシリーズの三作目です。毎度の事件が起こり、N大学助教授の犀川とお嬢様女子大生の西之園萌絵がその謎を解く、という展開。今回も事件の謎といい、S&Mこと犀川と萌絵の会話が面白いです。犀川自身が本書で言っている、萌絵の「妙な精神攻撃」。萌絵の気持ちを知っている読者からしてみると全然「妙」ではないのだけど、犀川が動揺したり狼狽したりするさまは好感が持てます*^-^*天才的な数学者、天王寺翔蔵博士の住まいである「三ツ星館」でのクリスマスパーティーに出席した、犀川と萌絵が遭遇した惨劇とは?今回は特に「三ツ星館」という舞台が印象的でした。森氏の本はどれもそうなのですが、建物の構造や色、その背景についても事細かく描写されています。あまりに詳しく描写されているために、余計混乱してしまうのですが。。。(私だけ?)今回はクリスマスという時期でもあり、建物もオリオン座を表現していたり、事件もなんだか幻想的な感じがします。犀川と萌絵は同じ部屋に宿泊することになるのですが、少しはロマンティックな関係になるのか?というところも、密かな読みどころでした*^-^*事件の謎は、森氏の持ち味でもあるのですが、スッキリハッキリ解決!という感じではなく、私としては前作の「冷たい密室と~」の方が後味は好きでした。もう少し読み返してみるとわかるかな・・・?とも思いますが。
2004年12月01日
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