仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

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2015年03月23日
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 日本の都市に比べ欧米やアジアの主要都市の方が街並みは美しいとされており、その要因のひとつに立ち並ぶ電柱と空を横切る電線がないことが挙げられている。そこで国土交通省と関係省庁だけでなく電力・通信・ケーブルテレビの電線管理者は、美しい町並み景観を創出するため「無電柱化推進計画」を取りまとめており、市街地の幹線道路を中心に今後5年間で計3000kmの道路を無電柱化する計画を持っている。市街地の幹線道路の無電柱化率は現在約20%だが、これからもほぼ倍に高めるための事業費を確保するというのだ。そこで国土交通省は道路の無電柱化を推進するため電線共同溝を設けない直接埋設方式など低コストの地中化の手法を検討している。

 国土交通省の設置した「無電柱化低コスト手法技術検討委員会」が公表した試験結果では、コスト低減の代償として地中化したケーブルの表面に目視できる傷ができたというのだ。例えば電力ケーブルの場合には埋設後の使用年数は通常20~30年間に及び、表面の傷の程度と耐用年数などとの相関関係は明らかになっていないというのだが、電力ケーブル劣化パターンとして、被覆表面から水が被覆内に浸潤して木の根状に被覆が劣化してそまい、絶縁不良を起こすということがあるというのだ。この時点でケーブルとしては使用不可となってしまい更新を要するというのだ。私の知る限りにおいては電力ケーブル更新に至る理由の多くがこのような劣化によるものなのだ。

 そこで電力や通信のケーブルを地中化する際には防護管に収めたうえで、国が定めた埋設深さの基準に沿って電線共同溝を構築することにしているのだ。その工事費は1km当たり約3.5億円にも上りコストの高さが市街地の無電柱化の阻害要因の一つとなっていたのだ。そこで土木研究所の試験場の道路に各ケーブルを直接埋設して舗装し、大型車両を通行させてケーブルなどの損傷状況を調べたとおいのだ。埋設の深さを基準では路面から1.2m超えあるいは舗装厚プラス30cm超とすべきところ、いずれも基準を下回る55cm・49cm・25cmの3通りの深さとして、防護管に収める箇所と収めない箇所を設けて大型車両を通行させる実験を行ったというのだ。

 試験の結果防護管を省略した場合にはどの深さでも、ケーブルの表面に目視できる傷が認められ実際の使用が困難だという結果となったそうなのだ。試験後に各ケーブルの性能を確認すると通信ケーブルの光ケーブル以外はどれも異常が無かったというが、「無電柱化低コスト手法技術検討委員会」は光以外のケーブルについても健全性についての判断を保留したという。表面の傷が各ケーブルの耐久性や耐用年数に与える影響は未知数であるためなのだが、電力を所管する経済産業省や通信の監督官庁である総務省を委員会のメンバーは、各ケーブルの性能の確保にも留意しながら、無電柱化では舗装構造の見直しも含めて、低コスト手法を追求していくコスト低減手法をやり直すようなのだ。

 経産省電力安全課の課長補佐は無電柱化コスト低減の取り組みに関連して、「今回の試験結果の考察では、埋設した電力ケーブルの周辺に砂を入れると防護管無しでも損傷の防止につながる可能性が認められた。ケーブルが傷付きにくいように道路舗装の技術力向上が期待される可能性も考える」と述べている。「無電柱化低コスト手法技術検討委員会」に参加している経済産業省や総務省の担当者は、電力ケーブルの傷の評価基準づくりを検討する方針を明らかにし、傷がケーブルの耐久性に与える影響の見極めを新たな課題として挙げたというのだ。また「地震などで地下設備が破損した場合掘り返し工事を必要とし復旧が遅くなる」という欠点の克服も問題となっているのだ。







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最終更新日  2015年03月23日 01時46分15秒
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