仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

PR

プロフィール

HbA1c 6

HbA1c 6

フリーページ

2016年01月17日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 日本企業で常態化する長時間労働が男性や女性に何をもたらしているのかを考える「長時間労働の呪縛」が、長時間労働が嫌で大企業を辞めた男性のブログが共感を呼ぶ一方、人気漫画「課長島耕作」の作者の弘兼憲史さんからは「残業をいとわず、仕事を一生懸命やる人も必要ではないか」という意見があったそうなのだ。長時間労働は社会にどのような影響を与えているのかとでは、日本では「男は仕事、女性は家庭」といった性別役割分業意識が他の主要国以上に強く、女性が孤立して子育てしている実態もあるというのだ。長時間労働に対しては若者の間で「ブラック企業」ということもあって抵抗感が強まり、「残業ゼロ」改革などということに乗り出す企業が出てきているという。

 その一方で全体的なことになると依然として労働時間は長いままにとどまり、過労死が多いことも国際的にも知られているのだ。多くの職場で続く長時間労働と影響を受ける家庭を調査してみると、パート勤務の女性が大手製造会社に勤める夫の仕事ぶりを話していた。夫は大学時代の同級生だということなのだが、大学卒業後はこの女性自身も金融機関に勤務し、長時間労働を体験していたそうなのだ。現在の夫の職業は国内の営業部門の担当で月の半分は出張で家を空けるそうなのだ。女性は結婚する際「製造業はもう少し人間らしい生活をおくれるのかな」と思ったそうなのだが、出張していないときも夫は残業が多く「子どもたちが小さいころ『パパはまた会社に帰っちゃったの』と言っていたほどだったという。

 この一家は夫の社宅で暮らしていたのだが「子育てに関わりませんでした」ということで、帰る場所が家ではなく会社だと思われていたというのです。「同じ社宅に住むほかの家族も『夫はいないと思って生活している』と言っていました」いう生活をしており、夏休みに女性と子どもたちで旅行に行き、夫は来られるときだけあとで合流するのが通例だったという。女性が留学生のホストファミリーとして毎年さまざまな国の学生を受け入れるようになると、どの国の留学生も父親不在の家庭環境を不思議に思うそうなのだ。「日本人は仕事のために生きているように思える。生きるために仕事をするのが本当なのに」と、オランダ人留学生が語ったのが印象に残っているそうなのだ。

 病院に勤務する看護師は「夜勤は月に8回。体力が続かず辞めていく同世代の看護師は多いです。医療関係者はみな、長時間労働です」と話していたのだ。女性が多く働く職場では夜勤の免除など子育てに配慮した制度はあるが、「欠員補充はなく、他の看護師に負担がかかるため、なかなかフルには活用できません」ということだった。肩代わりで夜勤が月10回を超え疲弊して辞めていった若手も多く、夜勤負担の少ない外来部門への異動を希望してもなかなか移ることはできないというのだ。加えて「病院では学習会や委員会など、業務時間外の拘束時間が長い」と言い、医師を講師に症例の研究を行う学習会への参加は任意になっているそうなのだが、学習会で討議された内容は患者さんへのその後のケアの前提になるというのだ。

 看護師として学習会で話し合われた内容はすべて把握する必要があるそうで、その学習会は月3~4回は入っており、「自分が参加しなかった回の学習会で扱われた症例の患者さんを、その後自分が担当看護師としてお世話する可能性を考えると、参加を断るのは難しいです」とのことだった。仮に業務時間内に行おうとしても「ナースコールはひっきりなしで患者さんは待ってくれない。全員がそろうのは、どうしても時間外になってしまいます」と語っていた。このように日本は他の主要国に比べて長時間労働している人が多いといわれ、経済協力開発機構の資料では昨年の1人あたりの平均年間総実労働時間は、日本は1730時間程度で主要国では米国に次ぐ水準なのだが、この数字はパートタイム労働者も含んだものなのだ。

 厚生労働省の審議会資料によると週ごとの労働時間でみて、正規雇用者のなかで週60時間以上働いている人の割合は男性で16.9%、女性で7.5%に上っているというのだ。「週60時間以上」とは定時が1日8時間で週5日勤務している場合、1日4時間以上残業していることになっているというのだ。長時間労働がなぜ必要になるのかという原因や社会的な背景を探ると、「日本で求められる『高品質のサービス、接客』は、サービスを提供する側の長時間労働が前提になっているのではないか」というのだ。「お客さんのために多少の無理は当たり前というサービス業界で、時間外対応はしませんというのは難しい、「過剰なサービスを要求している私たちが、長時間労働を生んでいる」との指摘もなされている。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2016年01月17日 10時50分09秒
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

キーワードサーチ

▼キーワード検索

お気に入りブログ

まだ登録されていません

コメント新着

砥部焼祭り@ Re:減税派の方が少数だといわれているが・・・(04/17) 砥部焼祭りについては、 0896240183 をど…
スマホ@ Re:ディールの好きな大統領といっても・・・(03/31) スマホの知りたいことは、0896244450 か…
aki@ この様な書き込み大変失礼致します 日本も当事国となる台湾有事を前に国民の…
aki@ Re:速歩をはじめよう・・・(03/17) この様な書込大変失礼致します。日本も当…
aki@ Re:能登半島地震で行われていること・・・(01/16) この様な書込大変失礼致します。日本も当…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: