オスプレイが墜落した名護市安部の現場ではまだ機体の大部分が回収されずに残っているということなのだが、機体回収も完了しない状況で事故から6日後に飛行再開することに県民の反発は一層強まっている。沖縄県で米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ1機が不時着した事故に絡み、大手新聞社のニュースサイトに掲載された記事が事故のイメージ図がよくわかるという事で、ネット上では話題になっているそうなのだ。記事にアップされたイメージ図は、「プロペラに絡まり切断」などの注釈が添えられ、分かりやすく事故の状況が説明されているが、不時着水という名の事実上の墜落では、空中給油中に給油ホースに接触したオスプレイのブレードが損傷したことが原因とみられている。
短文投稿サイト「ツイッター」では大手新聞社のニュースサイトに掲載された記事を引用しながら、「この図を見たらそら事故も起こるわって感じなのだけど オスプレイは空中給油に向いてないと思う」とか、「これでは事故が起こらないわけがないだろう、と感じさせるような絵が掲載されててる」などの書き込みがなされているそうなのだ。そのオスプレイは沖縄県名護市沖に不時着水したため在日米軍が運用停止していたが、在日米軍は沖縄本島近くの伊江島補助飛行場に駐機中のオスプレイ1機を、整備のため普天間飛行場に飛行させるというのだ。防衛省によると在日米軍から飛行再開を打診され飛行再開するというのだが、オスプレイの飛行再開より事故原因の説明が先だと指摘がなされている。
米側は飛行再開の理由として「機体自体の安全は確認された」と説明しているという一方で、不時着水は空中給油中に給油ホースに接触したオスプレイのブレードが損傷したことが原因とみられるため、空中給油は運用停止を継続し、再教育や手順の確認に地上におけるシミュレーションなどの手順が完了した後に空中給油も再開する方針だという。日米軍トップのマルティネス司令官は「安全性に関し徹底的に確認した」と述べ再開を発表したし、在沖縄米軍トップのニコルソン四軍調整官は安全確認により「オスプレイを安全に運用できると確信している」と強調している。そして飛行再開にあたりオスプレイの安全性に我々が確信を持っていることを、我々日本人が理解することが重要だとの認識を示したそうなのだ。
菅義偉官房長官は記者会見で「専門的知見に照らし、飛行再開は理解できると認識している」と述べた上で、米軍北部訓練場の過半の返還式について「予定通り実施したい」と語り、防衛省も米軍から飛行停止していた垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの運用を再開すると連絡を受けた経緯を発表したそうなのだ。稲田朋美防衛相は「米側から得た情報などに基づき防衛省の専門的知見に照らせば合理性が認められる」とするコメントを発出しているが、「ヒゲの隊長」こと佐藤正久参議院議員も自身のツイッターで「事故原因と対処は区分しないと。操縦手の判断対処は適切としても、事故発生とは別問題。給油する側のKC130と受け手のオスプレイのどちらに原因があったのか、双方なのか再発防止が鍵」と書き込んでいる。
沖縄県名護市沖の浅瀬にアメリカ軍の新型輸送機オスプレイが不時着した事故をめぐり、アメリカ軍がオスプレイの飛行を再開する見通しであることについて、翁長雄志沖縄県知事は記者団の取材に答え「言語道断だ」と批判しているし、民進党の蓮舫代表は、「安全を担保したどのように担保したのかを、しっかり政府は説明する責任があると思います」と述べたうえで、「原因や再発防止策の説明があったうえでの飛行再開でなければ、不信感は高まるばかりだ」と述べ原因究明などを優先させるよう求めた。オスプレイの飛行再開については「国民の感情はとても大切だ。政府は、そこを軽んじてはならない」と注文をつけたが、稲田防衛相は「最も不安を感じている県民や地元にしっかりと説明をしていくことにつきる」と答えたという。
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