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2015年01月29日
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カテゴリ: 読書

 『〈運ぶヒト〉の人類学』
 川田 順造(著)
 岩波新書 2014年9月19日

 アフリカで生まれ、二足歩行を始めた人類は、空いた手で荷物を運び、世界に散らばっていった。この〈運ぶ〉という能力こそが、ヒトをヒトたらしめたのではないか?



 著者はホモ・ポルターンスHomo portans「運ぶヒト」を他の生物とも共通の「知覚=運動有機体」の一つと見て、そのなかでのヒトの文化の特徴を明らかにする。




 目次

 2 文化の三角測量
 3 「身体技法」としての運び方
 4 「技術文化」と運搬法
 5 「運ぶヒト」の行方
 参考文献
 図版出典一覧




 P17-19 ヒトの祖先が得たもの
 第一は…直立によって、大きな脳を支えることが可能になったこと。

 第二は、直立によって声帯が下がり、口腔のこ構音器官が多様化して、文節された発声が可能になったこと。

 第三に…ヒトは直立した歩行と、自由になった前肢とによって、相当の嵩と重さのものを、長い距離運べるようになった。




 P22-23 「文化の三角測量」
 連続の中の比較ー「歴史的」比較
 断絶における比較ー「論理的」あるいは「発見的」比較

 まったく異なって見える三つの文化を、あえて比較して見ることで、一つの文化を見ていただけでは気づかなかった隠れた意味を、発見することが可能になる。



 P149
 「グローバル化とは」
いま私は、「エスニック」を「グローバル」に対置させてきた。似たような対比で、よく使われるのが、「ローカル」に対する「グローバル」だ。「グローバル」な視野で「ローカル」な問題を考えるのに、「グローカル」という表現も用いられる。
 だが、「運ぶこと」を考える上でも、混同されてはならないと私が思うのは、「グローバル」(地球規模)対「ローカル」(地方的)、「ユニヴァーサル」(普遍的)対「パティキュラー」(特殊)という二組の考え方だ。








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最終更新日  2015年01月29日 22時19分17秒
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