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2019年12月12日
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テーマ: 世界経済(47)
カテゴリ: 訃報、消息
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 ポール・ボルカー氏は、米国の経済学者。
 カーター、レーガン政権下(1979年 - 1987年)で第12代連邦準備制度理事会(FRB)議長を務めた。
 FRB議長として、米国の高インフレに対処するため、マネーサプライの管理に着目し、政策金利を大幅に引き上げ、不況下のインフレを封じ込めた功績で知られる。
 2019年12月8日、米国ニューヨーク州にて満92歳で死去。
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金融規制改革に貢献したインフレ戦士
2019年12月9日  Bloomberg
 1980年代に米連邦準備制度理事会(FRB)議長として米国のインフレを鎮静化させ、後のオバマ政権で金融規制改革に貢献したポール・ボルカー氏が8日に死去した。
 92歳だった。
 ボルカー氏の娘、ジャニス・ジーマ氏の情報としてニューヨーク・タイムズ紙が9日に報じた。
 ボルカー氏は半世紀以上にわたって財政・金融政策に携わってきた。
 財務次官として金本位制に替わる経済政策に貢献し、FRB議長としては狂乱物価との果敢な闘いで金融政策の金字塔を打ち立てた。
 米国が大恐慌以降で最悪のリセッション(景気後退)からの回復に苦闘する中、2009、10年にはオバマ政権下で新設された経済再生諮問会議議長として巨大銀行を相手取り、「ボルカー・ルール」と呼ばれる過剰リスクを制限する規則制定に尽力。
 この規制は広く金融界には疎まれ、トランプ現政権はこの抜本的見直しを最優先政策の一つに位置付けた。


オバマ大統領が起用
 2010年1月、オバマ大統領は身長2メートルのボルカー氏と共にホワイトハウスで記者会見に臨んだ。
 商業銀行の活動に関する「単純で常識ある」改革を法制化することを議会に求め、新規則は「私の後ろに立っているこの背の高い男にちなんで『ボルカー・ルール』と呼ばれる」と述べた。
 しかしボルカー氏は自身の名前を冠した金融規制の最終版が骨抜きにされることに失望し、11年2月に経済再生諮問会議議長を辞任した。
  ― 引用終り ―
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【ボルカ―・ショック】
 ボルカーFRB議長は、それまでの金融政策で対処不能とされた1970年代の米国のスタグフレーションを終わらせた。
 1979年8月、議長に就任し政策目標をマネーサプライにおく「新金融調節方式」、いわゆるボルカー・ショックと呼ばれる金融引き締め政策を断行した。
 この引き締め政策により、1979年10月のニューヨーク株式市場は短期間のうちに10%を超えて急落した。
 1979年に平均11.2%だったフェデラル・ファンド・レート(政策金利)はさらに引き上げられ 1981年には20%に達した。
 市中銀行のプライムレートも同年21.5%に達した。
 GDPは3%以上減少、産業稼働率は60%に低下、失業率は11%に上昇した。
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 スタグフレーションを終焉させたボルカー指導下の連銀は、連邦準備制度の歴史上最も激しい政治的攻撃と、広範な層からの抗議を受けることになった。
 ボルカ―議長の政治への毅然とした対応は、各国の中央銀行の代表者から羨望のまなざしでみられた。
 1982年後半、3年続けた金融引き締め政策を中止。
 「新金融調節方式」で3インフレ率は13.5%(1981年)から3.2%(1983年)まで低下した。
 金融引き締めから緩和に転じた後、GDP・産業稼働率は向上、失業率は低下した。
【ボルカー・ルール】
 ボルカ―ルールは、2008年の金融・経済危機を引き起こした、金融機関の破綻の反省のもと「預金者のお金を高リスク取引に二度と回させない」との理念に基づき設定された。
 具体的には、2010年に成立した米国の金融規制改革法(ドッド・フランク法)の中核となる「銀行の市場取引規制ルール」を指す。
 オバマ米大統領の呼びかけにより、ポール・ボルカー元米連邦準備理事会(FRB)議長が提唱した。
 2015年7月21日より全面施行。
 施行直後から対象となる金融機関は、ルールは極めて複雑で順守が難しいと不満を表明。
ボルカ―ルールの柱
1.自己勘定取引の禁止
2.デリバティブや商品先物の取引を規制し、未公開株ファンドやヘッジファンドなどへの出資も制限
3.2に関連する業務についてのコンプライアンス規程の整備
 顧客のリスク回避などを目的としたヘッジ取引、値付け(マーケットメーク)取引、米国の国債や政府機関債、地方債、外国銀行の在米拠点における外国国債の債券取引などは規制対象外。


 トランプ政権はそれぞれの監督当局の責任者にこの規則を簡素化する強い意志を持った者を指名。
 2019年8月、トランプ政権が公約した規制緩和の一環として「ボルカー2.0」として知られる改定がなされた。
 ルールの骨格が骨抜きにされ、金融システムに新たなリスクがもたらされると批判された。
 改定は、2020年1月1日発効。
 対象となる金融機関には順守までに1年間の猶予が与えられる。
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最終更新日  2019年12月12日 20時30分06秒コメント(0) | コメントを書く
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