SAC.COM

PR

×

バックナンバー

2026年10月
2026年09月
2026年08月
2026年07月
2026年06月
2026年05月
2026年04月
2026年03月
2026年02月
2026年01月

カレンダー

フリーページ

2022年03月09日
XML
カテゴリ: ロシア、ソ連
​
 ロシアは景気拡大とともに男性の平均寿命が縮んだ稀有な国だ。
 ソ連邦からの体制転換が始まった1992年より、死亡率が急激に上昇するとともに出生率の劇的な低下が見られ、20年以上にわたり、ロシアでは死亡数が出生数を上回る人口の自然減が続いた。
 その後回復傾向が続いたが、一度減った年齢層は増えないし、その年齢層の再生産数も低くなる。
 広大な国土を持つが、ロシア人は減っていく。
 プーチン大統領の長期政権を支える要素の一つである石油資源の将来も危うい。
     ​ ​
​ 経済制裁に「資源の呪い」 ​
上向かぬロシア経済
岡崎研究所
2021年5月14日 WEDGE Infinity
  …  (略)  …
 ロシア経済は、2014年以来、実質成長ゼロである。プーチンは、経済停滞の責任を、「外部の力」、すなわち世界的な石油価格などに負わせているが、不健全な経済政策と西側の制裁は彼自身以外の誰の過ちでもない。
 2008年ー2013年と2014年ー2019年では、1年の外国直接投資の平均流入はGDPの3.1%からGDP の1.4%に減少した。
 4月21日、プーチンは年次演説で「マクロ経済の安定とインフレーションの封じ込めは確実に達成される」と約束した。しかし、マクロ経済の安定はそれ自身目的ではなく、継続的な成長のための手段であって、経済政策の目的は、市民の福祉を最大化することである。しかしプーチンの明示的目的は、彼の独裁的権力を最大化することである。
  ―  引用終り  ―
     ​ ​
 プーチン政権は自らの政権継続の灯が消えようとしていることを客観的に認識している。
 下記の論文の中で、 ロシアの石油の可採埋蔵量300億トンのうち、現在のマクロ経済条件下で利益が出るのは36% に過ぎないことが記載されている。
 ドイツはロシアのパイプラインのLNGを購入しようとしたが、日本は断った。
 パイプラインの敷設を断ったのち、プーチン大統領は親日的振る舞いをかなぐり捨て、日本を罵っていた。
 ドイツはウクライナ侵略で、いち早く第2パイプラインの工事を差し止めた。
     ​ ​
課税強化の「禁じ手」、次官が論文で警鐘?
2021年4月28日 GLOBE+
 周知のとおり、ロシアは世界に冠たる石油大国です。しかし、今後も順調に生産が拡大していくとはロシア政府自身も考えていません。
 下図に見るとおり、2020年6月にロシア政府が採択した「2035年までのエネルギー戦略」によれば、 2035年時点の石油生産量は良くて現状維持、悪ければ現状から12%ほど低下する とみられています
  …  (略)  …
 そうした中、ロシア・エネルギー省のP.ソロキン次官が今年1月、同国の「エネルギー政策」という雑誌に論文を投稿しました。
 彼が指摘したのは、まさに上述のような開発条件の悪化です。ロシアの多くの油田で資源はあってもコストの増大により、掘っても利益を出せなくなるという点です。
 以下、ソロキン論文の当該箇所を抄訳して紹介します。
    * * * * * * * * *
     ​ ​
 ロシア経済における石油採掘業の重要性は、いくら強調しても強調しきれないほどである。
 それはおおよそ 国内総生産(GDP)の15%、輸出の40%、連邦財政の歳入の45% をもたらしている。
 石油産業はチュメニ州のハンティ・マンシ自治管区、タタルスタン共和国、バシコルトスタン共和国、トムスク州といった一連の産油地域の社会・経済発展に重要な役割を果たしている。
 しかし、現時点で石油・ガス産業はいくつかの問題に直面しており、世界市場における競争力が低下しつつある。
 全般的な問題として指摘できるのは既存油田の埋蔵量が徐々に枯渇に向かい、伝統的な産油地域の生産量が低下していることである。今日、最も減産が顕著なのはロシア最大の産油地帯である 西シベリアで、その生産量は過去10年間で10%落ち込んでいる 。
 ロシア政府の指示により精査したところ、 ロシアの石油の可採埋蔵量300億トンのうち、現在のマクロ経済条件下で利益が出るのは36% に過ぎなかった。
 それは開発条件の悪化に起因しており、生産はますます複雑な作業を要するようになっている。その結果、生産コストが増大するだけでなく、開発した際の収益性に誤算が生じる恐れがある。
 資源基盤の再生産の質も悪化している。2015年から2019年にかけて発見された新たな鉱床の平均規模は、大陸棚およびパイヤハ鉱床群のいくつかの鉱床を例外として900万~1,400万トンにすぎなかった。
 ここ数年、ロシアの埋蔵量の増加は大部分が新たな油田の発見というよりも既存産地での追加の探鉱か、または埋蔵量の再評価によってもたらされている。
 しかも地質探査の技術的困難性は、はなはだしく高まっている。伝統的な産地では基本的に確認埋蔵量が増えるとしても、これまで見逃していた油層の発見や、より深部の掘削によってである。
 しかし、従来のデータ解釈の方法ではデータ不足や構造の複雑性などから、有望な油層の見落としが生じてしまう。
 そのため、全く新しい探索・モデル化の技術が必要となる。深い油層の開発には投資の拡大が必要だ。
 たとえば、西シベリアのジュラ紀以前の鉱床の場合、試掘のための所要投資額は北極圏でのそれに匹敵し、一つの油井につき5億ルーブル以上を要する。
 大きな埋蔵量の発見を期待できるのは北極圏と大陸棚である。ここでは近年、ネプチューン、トリトン、パイヤハなどの大規模な油田が発見されており、その合計埋蔵量は13億トンを超える。
 しかし、これらの鉱床はまだ、ほとんど調査されておらず、試掘にかかるコストが高いことから、まったく新しいモデリング技術をここに適用する必要がある。
  ―  引用終り  ―
     ​ ​
 プーチン政権の財政的原動力である石油産業は、技術的なイノベーションと効率の向上が必要であり、そのため、スーパーメジャーや日本の総合商社との合弁で開発していた。
 ウクライナの侵略が明らかになった今、それらの道は閉ざされた。
​





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2022年03月09日 16時00分06秒
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

Ta152R

Ta152R

お気に入りブログ

リモワのキャスター… New! nkucchanさん

源氏物語〔39帖 夕霧… New! USM1さん

あす揖斐川クラシッ… New! 越前SRさん

ヨガ教室に行って来… New! 為谷 邦男さん

健康法師の ウィン… ももちゃnさん

コメント新着

私はイスラム教徒です@ Re:マスク効果とマスク・リスク(05/05) 神神は言った: コーランで 『 人びとよ…
maki5417 @ Re:コメ 品薄の構図、値上げの秋(09/09) 需給ギャップは20万トン程度。 6月頃か…
maki5417 @ Re:福島原発の核燃料デブリ取り出し…着手できず作業中止(08/31) 核燃料デブリ取り出し 元請けから下請け…
maki5417 @ Re:香川産 養殖鮭に注目(07/07) 外国のように船ごとの漁獲高制限をしない…
maki5417 @ Re:星野リゾートトマム 施設売却(07/05) 中国に買われていたとは知りませんでした…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: