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2023年05月16日
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カテゴリ: 自動車
 物流の基本は既存の社会・交通インフラを可能な限り有効に活用することにある。一般に「物流インフラ」とされるものは、大きさなど何らかの規格がある。
 日本の道路は橋梁、トンネルなどが多いため、必ずしも世界規格のコンテナ(海洋コンテナ)はトラックに隻刺したまま通ることができない。日本の物流コストが高いことの一因であるが、世界規格に合わせることは金銭面で困難なようだ。
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 非関税障壁ともされる軽自動車も日本独自規格だ。安全面などから軽自動車の全長、全幅は拡大されてきたが、「軽」規格の規定はないが、軽トラックは、狭小なあぜ道、林道、海辺の住宅街を曲がることのできる実質最小回転半径は小さく保たれている。農林漁業者の高齢化、就労人口の減から農業・林業・漁業も衰退しているが、今のところ、サイズ、使い勝手の面で「軽」は、必要とされている。
 下記の記事は、軽自動車を「安い車」として使っているコンサルタント氏の意見。
 軽自動車ところか日本の乗用車のブランド別で販売数1位のホンダN-BOXは、コンパクトカーと同等レベルの価格帯の安くない軽。
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…世界で戦える"日本の超小型車"という生き残り策
2023年4月30日 プレジデントオンライン
 軽自動車の値上がりが続いている。小型車との比較で価格面、税制面の優位性がなくなりつつあり、このままいけば日本独自規格の「軽」は廃れゆく運命なのか。自動車業界に詳しいマーケティング/ブランディングコンサルタントの山崎明氏は「サイズや排気量で規定するのではなく、燃費で規定するように変えれば、軽をはじめとする“超小型車”にまったくちがう未来の可能性が生まれる」という──。
■15年前の軽自動車を乗り換えるには何がベストか
 わが家には妻がメインに使っている軽自動車が1台ある。2008年式の三菱アイで、三菱がダイムラー傘下の時代に開発されたからか、リアにエンジンを搭載するというスマートと同じユニークなレイアウトを採用しており、デザインも欧州車に通じる雰囲気があって非常に気に入っている。
 すでに15年が経過しており、あちこちに劣化を感じるようになってきた。私も妻もほかにデザイン的に納得できる軽自動車がなく、今まで使い続けてきたわけだが、しかし15年となるとそろそろ買い換えを検討しなければならない。そこで候補車を考えることにした。
  …  (略)  … 
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■想像以上の満足感
 ところが、青山一丁目のホンダ本社でN-ONEを借りて乗り出した瞬間、衝撃を受けることになる。なんとも素晴らしい乗り味なのである。
 まず発進加速がスムーズでパワーも十分、音もさほどうるさくなく、軽に乗っているという感覚が希薄なのだ。この感覚は、電気自動車の日産サクラにちょっと通じるものがある。もちろんサクラのほうがさらに加速が良く(電気自動車は発進加速が得意なのである)、静かではあるのだが。
 CVT特有の癖はあるものの、今まで乗った軽のCVTの中では最良に感じられ、これなら十分我慢できる仕上がりである。
 N-ONEの美点はそれだけでなく、乗り心地も良いのである。RSというスポーティグレードにもかかわらず直接的な突き上げがほとんどなく、非常に快適だ。
 室内も十分に広く、車高もそれほど高くないのでコーナリングも軽自動車としては安定感があり、全体的に非常に満足できる車だった。
■しかし、「軽」にしては高すぎないか…
 ではN-ONEに買い換えるのか……というと、ちょっと躊躇(ちゅうちょ)する要素がある。それは価格だ。
 N-ONEのターボ車を買おうとするとプレミアムツアラーかRSということになるが、安いほうのプレミアムツアラーでも188万9800円もするのだ。ナビやETCなどを付けると、総額で220万円ほどになる。
 現在、軽自動車はどれもかなり高価になっていて、N-ONEだけが突出して高いわけではない。NAモデルでも150万円程度が当たり前になっており、ターボモデルでは170万~200万円となる。
 ここで1つ疑問が生じてしまう。200万円も出すのなら、ほかにも選択肢があるのではないかと。
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■小型車のハイブリッドと重なってくる価格帯
 たとえば同じホンダでも、フィットという小型車がある。フィットは159万2800円から買うことができ、e:HEV(ハイブリッド)でも199万7600円で買えるのである。
 ハイブリッドなら123馬力の電動モーターを装備しているので、軽ターボの64馬力とは走りのゆとりがまったく異なる。また燃費も、N-ONEターボの21.8km/L(WLTCモード、以下同)に対し、フィットe:HEVは30.2km/Lと圧倒的に良い。
 システム出力116馬力のトヨタ・ヤリス・ハイブリッドも201万3000円から購入でき、燃費はなんと36.0km/Lである。
■維持費を考えても小型車ハイブリッドに軍配
 軽自動車のベネフィットは維持費の安さである。
  …  (略)  …
■軽自動車は日本だけの独自規格
 ではなぜ軽自動車はこんなに高いのか。
 ハイブリッド車はより大きな車体により大きなエンジンを備え、モーター・バッテリーも備えているのに200万円程度で売ることができるのに、軽ターボ車は200万円近くしてしまう。その主たる理由は、「軽自動車」という規格そのものにあると思われる。
 日本人にとって軽自動車というのは当たり前の存在であるため、海外にあまり行ったことのない人が海外に行くと、「海外では軽はあまり走ってないですね」などという感想を聞くことがある。そもそも軽自動車というのは日本独自の規格であり、海外で採用している国は1つもない。
 軽自動車は終戦直後の通産省による「国民車構想」からスタートし、1949年に成立した規格で、本格的に販売が始まったのは1955年発売のスズライト(スズキ自動車)からである。
    …  (略)  …
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■インド進出時は「パワー不足」でNG
 軽自動車が安くならないのは、日本独自の規格のため海外での競争力がまったくないからである。
 軽自動車の規格は徐々に大きくなっていて、現在では排気量660cc、全幅1480mm以下、全長3400mm以下、全高2000mm以下となっている。多くの軽自動車が前後左右に“見えない壁”で押しつぶされたようなデザインになっているのはこの規格のせいである。
 このサイズは、世界的に見るとあまりに特殊で、とくに排気量が小さすぎ、横幅も狭すぎる。
 スズキが1981年にインドに進出したとき、最初に作り始めた車種はアルトだったが、エンジンは800ccに拡大していた。当時高速道路が存在しなかったインドの交通環境でも、550cc(当時の軽規格)では「パワー不足」と判断されたからである。
 全幅の狭さは狭い道路では有効だが、速度が増すと視覚的にも運転感覚的にも不安定感が出てしまう。また、必然的にドアが薄くなり、側面衝突時の不安を感じさせる。インドで売られている最新のワゴンRは日本で売られているものとはまったく異なり、全幅は1620mmと軽規格より140mm幅広い。
■「日本市場限定」が軽自動車の成長阻害要因
 このようなことから、日本の軽自動車は事実上「日本市場専用車」なのである。つまり日本で売られている台数がすべて。その割には車種が多いので1車種当たりの生産台数は限られる。
  ―  引用終り  ―
     ​
 他メーカーと比較しても価格がホンダの
 軽の一つ上、コンパクトカーにおいては、5ナンバー、3ナンバーの大きな分かれ目が全幅。日本の道は狭いところがたくさんある。山道、あぜ道を走る車のことを考えないのは、多数派、都会人の横暴。
 自動車関連諸税の高い日本で、「軽」は相変わらず庶民の味方であり、独自規格を続けた方がよい。もしかしたら税収をより多く欲しい財務省の敵かもしれない。





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最終更新日  2023年05月16日 06時00分10秒
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