鶴岡市と西川町にまたがる国道112号「月山道路」。吉村知事は今月、国交省に 高規格化を要望 。3年前の転落死亡事故と同じ現場で先月事故があったためで、事故防止を含めた抜本的改良の必要を訴えたことが要望の肝。 内陸と庄内をつなぐ大動脈 ながら 事故による障害 を起こしやすく、 安全で強固な道路にする意義 は大きい。
月山は古来山岳信仰の参拝者を集め、いくつも参拝道が開かれた。このうち、月山を越えて内陸と庄内を往還するメインルートが 六十里越街道 で、明治時代に馬車道、昭和初期に砂利道に。1965年(昭和40)に国道112号、現在の 月山道路 は81年に全線開通。さらに、86年には東北横断道酒田線( 山形自動車道 )が基本計画路線に指定され、高速化に着手。月山ICまでの内陸側が99年開通、2000年に湯殿山ICから庄内側が開通。月山ー湯殿山IC間21kmは、 整備計画路線への格上げが見送られたまま 現在に至る。
その背景には、本県内の優先順位があろう。縦軸の 東北中央道 と 日本海沿岸東北道 の県内区間はほぼ完成し、横軸となる高規格の 新潟山形南部連絡道路 と 新庄酒田道路 の整備も進む。一方、横軸で最も早く着手された山形道の一部を構成する自動車専用道路規格の月山道路は、一定の役割を果たしたと認識されてきたので、改良整備の優先度が低かったことは否めない。
しかし、山形道と国道112号の共用部分にあたる月山道路は、一日7~8千台の交通量で、最頂部の月山第1トンネル(標高734m)は冬季積雪深が5mを越える豪雪地帯を貫き、11年4月には月山IC付近の表層雪崩で8日間全面通行止めとなるなど、雪崩や集中除雪で数日間通行止めが以降何度も起きている。また、月山は地滑り地帯で、04年には田麦俣で6日間の全面通行止めなど、大雨による土砂崩れなどで交通障害も発生している。さらには、山岳地帯特有の勾配とカーブから大事故につながりやすい。交通障害が起きると代替路がないため、内陸と庄内の往来には広域迂回を余儀なくされる。
国交省と県は、21年策定の新広域道路交通計画で月山道路を「庄内内陸月山連絡道路(仮称)」として、 高規格道の役割が期待される構想路線 に位置づけた。どのようなルート設定が可能か、現道交通を確保しいかに工事するか、など課題は多く、高規格化にはコストと年月も要するだろう。しかし、息長く抜本的改良の必要性を訴え続けたい。
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