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外来に受診される患者さんの中には子供も多く、必ず親が付き添ってきます。head&neckが医師になった頃、付き添いの親御さんはほとんどお母さんでした。それが、この10数年でずいぶんとお父さんが付き添う子供さんが増えました。患者さんを診る医師の目から感じることは、お父さんとお母さんでは子供に対する向かい合い方がずいぶん違います。 たとえば、診察に来た子供の具合を事細かに把握する能力は圧倒的に母親が優れています。いつごろから熱がでて、食欲はどうで、痛がったのはいつからか等、実に正確に情報を提供してくれるので、とっても助かります。父親ではそうはいかない場合が多く、いつから具合が悪いのか尋ねても、「えーと、よくわからなくって・・」なんて感じでさっぱり要領を得ません。 ところが、いざ診察や処置となると、父親がそばにいたほうが子供はおとなしいのです。病院なんて、子供にしてみれば恐ろしい事この上なしですから、当然かなり緊張しておびえています。さあ鼻を診せて、耳を診せてといっても暴れて診せてくれないお子さんは珍しくありません。母親はこういうとき、黙って一緒に悲しそうな顔をしている方が多いようです。その顔をみて子供は更に不安を増幅させます。一方、父親は概ね「しっかりしなさい」という感じで、子供のほうもかなり我慢をしてくれる傾向にあるようです。 診察中や、診察後の態度にもかなり差があります。母親は、診察中は暴れる子供をなだめたり、励ましたりして、子供と一緒に耐えている様子がありありと見て取れるし、診察が終わると逆に「しっかりしなきゃだめじゃないの」とやや叱る方が多いのですが、父親は診察中に暴れる子供を叱り、診察が終わると「よーしよし、頑張ったな」と褒める方が多い気がします。(あくまで、一般論です。もちろんこの通りでない方々もおいでです。) 男女平等、同権が叫ばれて、今では学校で「男らしく」「女らしく」なんて言葉は使ってはいけない世の中です。子育ても父母が協力して行い、それはそれですばらしい事と思います。しかし、頑として性別による感性の差は存在します。 そうしてみると、感性を伸ばすには男らしい、女らしいことを磨くことも必要なのではないかと思うのでした。
2007.07.31
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いやあ、自民党惨敗しましたね。 head&neckはほとんど選挙って行かないんですが、今回は数年ぶりに注目はしました。これだけ医師を痛めつけたら医療関係者は自民党には入れないですね。でも、これ衆議院だったらもっと面白かったんですけど。医師会が押した武見議員も惨敗。勤務医は医師会なんてほとんどかかわり合いがないのですが、これで医師会の考え方の変化の転機になってほしいですね。 今後の流れをしっかりと見たいと思うのでした。
2007.07.30
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先日の中日新聞のニュースより。半期で初の5000件超 松阪地区救急出動、今年1-6月中日新聞2007/07/25 松阪地区広域消防組合の今年1-6月の救急車の出動件数が半期として初めて5000件を超え、過去最高に達した。松阪市民病院など市内3大病院の休日・夜間の受け入れ対象を、救急車による搬送患者らに限定した措置が出動件数の増加を招いたとみられ、同消防組合では「適正な利用を繰り返しお願いしていきたい」としている。 今年上半期の救急車の出動件数は五千百四十七件で、昨年同期比で七百十五件の増加。半期の出動件数は、五年ほど前から三千-四千件で推移しており、五千件の大台超えは初めて。出動件数の大幅増について、同消防組合は「休日・夜間の新たな救急医療体制が原因では」と分析する。 松阪市は四月から、松阪市民病院と松阪中央総合病院、済生会松阪総合病院の市内三大病院の休日・夜間の受け入れ患者を、救急車による搬送患者ら重症者に限った。このため、「救急車に乗りさえすれば、三大病院の診察を受けられる」と考える軽症者が続出したとみている。 出動件数の増加を受けて、同消防組合は「緊急を要する人が困らないよう、軽症者の利用は控えてほしい」と、市民に適切な利用を求めるポスター千枚を新たに印刷。一月に作製したポスターと同じA2判カラーで「救急車 本当に必要ですか?」などと呼び掛けており、公共機関やコンビニ、レストランなどに掲示を要請する。 head&neckのブログは社会派の記事は少ないのですが・・・松阪市は私の故郷なので、目に止まってしまいました。 半年間5000件って、一言で言うけど、一日あたりに換算すると、約27件ですよ!昼間の時間に本当に重症で来られる患者さんは少ないですから、この地区の夜間救急当番の病院の医師は大変です。それにもまして、救急隊の皆さんの苛立ちも相当のものと考えます。 それにしても、こうまでして軽症の患者さんが病院に受診して何かメリットがあるのでしょうか?病院側も、できれば受け入れ制限などしたくないのに医師の過重労働を考えやむなく重症者限定としているのに、その苦渋の選択を踏みにじる結果となってしまっており、松阪市出身のhead&neckは悲しいです。。。。 誤解しないで欲しいのは、我々医師のほとんどは、患者さんを診て、治療するためにがんばっているのです。治療して良くなっていく患者さんの笑顔と感謝こそが我々を支えています。できればさもない病気でも、ただの不安でも「大丈夫ですよ」と一声かけて、安心させてあげたい。でも、今の日本は病院に来る患者さんの数に対して、医師の数が極端に少ないのです。この状況では、どうしたって重症の方にエネルギーを注がざるを得なくなり、それで手一杯になってしまっています。日本全国で、同じような状況になりつつあります。 住民の皆さんにお願いできることがあるとすれば、それは、病院や医師に「いつでも診てくれ」と押しかけることではなく、市や県や国にこの現状を訴えて欲しいのです。身近なところに議員さんがいればお願いしていくとか、新聞記者やマスコミの方がいれば現状を知らせてもいいし、社会的に影響力のある人がいれば、その方々に話してもらうだけでいい。 日本人が持っている「思いやる心」を呼び覚まして欲しいと、故郷に期待するのでした。
2007.07.29
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現在、head&neckの科では6人すべて男性医師ですが、所属する医局には女性医師もたくさんいます。大学病院に属していたことも、他の病院で教えていたこともありますから、当然後輩医師の指導をしてきましたが、その中には女性医師も多数います。 医師になってからの数年は、その医師の一生を左右する重要な時期です。自分自身がそうであったように、この時期は乾いた砂に水が吸い込まれるごとく技術や知識が素直に吸収され、それがこの先数十年生業とする医療技術の基礎となるのです。それが判っているだけに、当然指導するこちらとしても熱が入ります。点滴ひとつ満足に出来なかった新米医師が、どんどんとできることが増えて自信をつけていく姿を見るのは楽しいものです。男性であろうが女性であろうが能力には関係ありません。そう思って、分け隔てなく教育したと自負しています。特に、head&neckが教育に携わった女性医師はみな凄く優秀で、どこにだしても恥ずかしくない技術を教えてきたし、身につけさせたつもりです。 最近、かつて部下であった女医さんが3人立て続けに仕事を休みました。一人は結婚と共に他府県に移り、一人は出産育児で産休、もう一人はご主人の留学にともなって外国に行くことになったのです。 技術者である女性が結婚、育児等の都合でリタイアするのは医療の分野に限ったことではありませんから、いまさらそれについて論じても仕方がありません。でも、せめて旅立った先や、この先余裕ができたら、身につけた「人を救う技術」を世の中のために使って欲しいと、切に思うのでした。
2007.07.28
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救急のABCというのは、気道、呼吸、循環を英語で表したもので、心肺停止状態で病院にはこばれると、この順番に蘇生処置を開始します。先日運ばれてきた患者さんもこの通りに蘇生し、幸い一命をとりとめました。こういうときに、我々医師はほとんど頭で考えることなく反射的にまわりに指示を出します。「アンビューバッグ」「ルート確保」「マッキントッシュ」「挿管チューブ」「血ガス」「ボスミン」「メイロン」などの道具や薬品、言葉は、患者さんの状況を見てそのまま口をついて出てくるのです。head&neckは一応麻酔科の標榜医の資格も持っていますが、蘇生のプロではありません。それでも一度訓練を受けると条件反射で身体は動きます。しかし、救急の場に出るのは月に多くて数回だし、普段からそうたくさん経験することではないので、こういう修羅場のあとは究極の脱力感を覚えます。きっと身体中のアドレナリンはすべて使い切ったのでしょう、帰宅後、すぐに寝てしまいました。 後日、居合わせた救急の先生に聞いてみると、さすがに場慣れしているせいか、事が落ち着いたあともそう疲れた様子はなかったようで、「蘇生よりは、とまらない鼻血の方がうろたえますよ」とのこと・・・。こっちにしてみれば鼻血なんぞはそう恐ろしいものではないので逆に驚いたりします。 「餅は餅屋」だなと感じたのでした。
2007.07.27
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今週は外来が割合と暇です。理由は、4週間前に学会に出かけて、水曜日から休診にしたからです。(ということは来週はすごく忙しいのが明らかなのですが。)head&neckの病院では一応は外来に予約枠を設けていますが、再診の患者さんが多いとなかなか枠どおりには行きません。日によっては2時間3時間待ちは珍しくないのですが、今回のように学会の影の日には予約が少なくなります。できれば均一にして診察したいので、一度学会に行くとそれをまた均すために次回予約を3週間にしたり5週間にしたりして調整しますが、こうして均一になった頃にまた学会に出かけなくてはいけなくなり、また偏りがでるのです。今日もため息と共に予約枠とにらめっこしてしまったのでした。
2007.07.25
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昨日に引き続き毛髪の話です。 head&neckは癌の手術をしますが、切除範囲が大きくなると再建ということが必要になってきます。舌、上顎、下咽頭など、欠損したままでは生の部分が露出しますから、よそから組織を持ってきて覆うのです。ここ10年の主流は遊離皮弁と言われるもので、お腹や太もも、前腕の肉の一部を血管と一緒に欠損部に移植することで再建をしています。 頭頸部の癌は男性に多く、この皮弁に毛髪がありますが、これも一緒に移植されてしまいます。たとえば中咽頭の欠損を前腕皮弁で再建した場合、形はいいのですが、口をあけるとのどの奥に毛が生えているなんてことがあります。毛深い患者さんだと大変です。長期間見ていると、だんだんと毛根の数が減るのか、薄くなっていきますが、完全にはなくならないことが多いようです。でも、髪の毛のように際限なく伸びたりはしません。 でも、たとえば美容の分野で頭髪を植毛すると、髪の毛は普通に伸びるのです。じゃあ、髪の毛をのどに移植すればどうなるのか・・・?疑問に思って形成外科の先生に聞いてみました。そしたら、毛髪は大元の場所と移植先の場所の特性が半分ずつの因子で入り混じるようで、この理屈からいうと10本毛がはえていれば5本は髪の毛のごとく際限なく伸びていきそうです。実際、頭皮を足のすね毛の部分に移植すると、半分はストレート、半分は縮れ毛になるそうな。 人体の不思議を感じるのでした。
2007.07.24
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病院といえばつき物のレントゲン写真や手術。レントゲンでは、金属は白く抜けて写るので、身体につけている金具は外して撮影します。胸部写真で女性が下着を外すのはこのためで、決してスケベ心があるわけではありません。(下着を取るのが恥ずかしければ、金属を使用していない下着を着けていればOKです。)このほか、手術等でもやはり病衣の下は裸ですが、これは手術で電気メスを使うと金属に通電して火傷したり、金属を身につけていると、心電図などの電波に干渉して正確なモニターができないからです。というわけで、安全の面からも、正確な診断、治療の面からも、検査や手術の際には身体に金属がついていないか非常に気を使います。 頭頚部の診察では、胸部写真はめったに撮影しませんが、顔のレントゲン写真はよく撮ります。呼吸器や循環器の医者にとっての邪魔者は前述のように女性の下着ですが、head&neckの分野ではカツラの金具がそれにあたります。これはなかなか厄介者で、下着ならがほぼ間違いなく全員にお願いして外してもらうことができますが、カツラはそうは行きません。まさか、レントゲン撮る人全員に「ヅラですか?」と尋ねるわけにも行きませんし、たとえば見た目であっ!と思っても、昨今金具なしのものも盛んに出回っているので、「そのヅラに金具は付いてますか?」と聞くのもどうかと。。 ある意味、カツラは女性の下着よりデリケートな存在なのでした。
2007.07.23
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木曜日と金曜日にhead&neckの病院に見学の研修医が来ました。 「研修医」という言葉はテレビドラマの影響もあって、最近になってようやく社会的認知を受けたようすです。まあ、いまだに高齢の方は「インターン」という言葉を使う方もいます。 「インターン」というのは、かつて医学部を卒業してから1年間の間、医師免許なしで病院で研修していた時代があり、その時の名称です。インターンを一年やってから国家試験を受けていたので、厳密に言うと医師ではありません。アメリカでの制度を真似て当時の厚生省が始めたのですが、日本では法制度が伴わず、医師として実働労働をしているにもかかわらず免許も給料もない中途半端な状況になったので、時期に廃止されました。 その後、医師国家試験は医学部卒業後すぐに実施され、これに合格してから2年間の間を研修医と呼ぶようになりました。文字通り研修中の医師という意味ですが、実際卒後2年は医師としては力量不足で、上司の医師に色々と相談して治療というか、その手伝いをしながら少しずつ実地医療を学んでいくシステムです。医局制度がこれを概ね統括し、ほとんどの医師は卒業すると自分の進む科を決め、多くは大学病院の医局に所属し、その派遣先の病院で必要な知識や技術を身につけていきました。いろんな弊害はありましたが、他国に比べて圧倒的に少ない医師数にもかかわらず日本ではうまく機能していました。 3年前、国は研修医制度を大幅に変更し、新卒の医師は卒業後、内科、外科、救急等、全身を診察できるようにトレーニングが義務付けられ、全国の病院に規模に応じた研修医の引き受けを割り振りました。これにより医局制度は現在崩壊しつつあり、これまで覆い隠されていた医師不足が浮き彫りになりました。この辺のくだりや制度問題については他の医療系ブログやいろんなところで述べられているのでここでは触れませんが、当事者である研修医は大変です。制度の変更に翻弄され、いまだに自分の進む科が見つけられない若い医師も大勢います。 現在、現場では研修医は「初期研修医」と「後期研修医」に分けられています。初期研修医は卒後2年間、自分の意思にかかわらず全部の科を勉強している時期で、後期研修医は初期研修終了後、自分のなりたい科の専門研修を行っています。たとえば産科なら産科の専門医、外科なら外科の専門医を取得するまで、後期研修医です。通常、卒業して7年くらいたたないと専門医は取れませんから、浪人せずにストレートで行っても専門医になるころには30歳を超えます。女性の医師が出産、育児をしようとすると、その時期は研修期間に含まれませんから、さらに専門医になるのが遅れます。 日本的な年功序列というか、研修期間で資格をあたえることはナンセンスだと常々思っていますが、こうもがちがちに制度にがんじがらめになると、たとえば優秀な医師と劣った医師の間には、資格としての差はつきません。良い悪いは別にして、10年目の医師であれば待遇、給料などは皆同じ扱いです。 一方、原則としての制度は間違っていないとも感じます。いくら優秀でも、たくさんの患者さんを診ていない医師に医療を任せるのは不安です。 研修した期間に伴う経験の評価と、個人の資質を活かせる評価の融合が求められているのではないかと思うのでした。
2007.07.21
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体調不良でなかなかブログ更新ができませんでした。 なにしろ、風邪ひいたのがことの始まりです。head&neckはもともとお腹があまり強いほうではないので、風邪薬や抗生剤を飲むと、すぐに下痢をします。 下痢をすると、こんどはお尻が痛くなり、脱水になります。幸い、痔はありませんが、なぜか便秘より下痢のほうがお尻は痛くなるようですね(尾籠な話ですみません・・) 仕事も詰まっていて、病院は休めないため、帰宅→布団→出勤の毎日でした。。 病院って病人が働くところ??なんて思った1週間でした。
2007.07.19
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なんやかんやでここ2,3日ブログの更新ができませんでした。 さて、head&neckは土曜日も外来のある病院に勤めていますが、一般的に公立病院では土曜日は外来はありません。以前は公立病院の医長をしていたこともありますので、違いはよくわかります。 土曜日にも通常の業務を行っていると、病棟やその他の仕事をするのに、時には夕方になることもありますから、結局休みは日曜だけとなります。日曜日も輪番制で病棟入院患者さんの処置をしていますので、完全なフリーの日は月に2~3日です。一方、土曜日に外来をやらなければ、休みの日は単純に倍になります。 忙しさの是非はともかく、どちらもそれなりにきちんと仕事しなければならないのですが、昔、公立病院の医長になる前はやはり私立病院で働いていて、土曜日も仕事のある状態でした。そこから公立病院に赴任したときは、土曜日に仕事のない状態に戸惑いを覚えたものです。しかし、それもわずかな期間で、1ヶ月もすると土曜日は休みであることが当然となり、逆に緊急で手術や呼び出しがあるとしんどく感じるようになりました。 それから数年で、また私立病院に転勤し、土曜日の休みはなくなりました。今度は慣れるのが大変です。土曜日の外来に苦痛を感じなくなるまで3ヶ月はかかりました。 人間、楽に慣れるのはすぐですが、しんどい状態に慣れるのには3倍の時間がかかると痛感したのでした。
2007.07.16
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雨の日は外来受診人数が減ります。 人間、なんとなく雨だと出るのが億劫になるのは当たり前です。今日は朝から雨が降っていて、患者さん少ないだろうなーと考えながら外来に行くと案の定・・予約の人さえ来なかったりします。 反面、雨の日でも予約外でみえる患者さんはかなり症状の強い人です。 そうしてみると、病院の入り口に滝でもあれば具合の悪い人だけセレクトされるかな??なんてイケナイ考えをしてみたり。。 「ちょっと心配」な症状や、「今すぐ行かなくてもいいけど一度は診察してもらっておきたい」症状のために病院に来る気持ちも良くわかります。でも、そのために重症患者さんに割く時間が減っていく。結局、やはり日本は医者の数が足りないんだろうなと思うのでした。
2007.07.11
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ここ数日、連続して咽頭、食道異物の患者さんが受診されました。 一人目は鼻腔異物の4歳の男の子。保育園でBB弾を鼻に入れたら取れなくなったそうです。これはどうってことはありません。鼻鏡で広げて摂子で摘出すれば終了です。 二人目は外耳道異物。気候が暑くなり、昆虫が元気な季節にはよくあることです。顕微鏡で耳を見ると小さな蛾が外耳道で羽ばたいていました。患者さんの主訴は、痛いことよりうるさくてたまらないということでした。こういうのはキシロカイン【局所麻酔薬】を外耳道に流し込み、虫さんに窒息していただくとともに外耳道を表面麻酔して、鉗子で取り出します。 三人目は咽頭の魚骨。舌根と言われる舌の一番奥にさよりの骨が刺さっていました。飲み込むたびに痛みが走るようです。これは鉗子付きファイバーで摘出しました。 最後は食道異物。これはかなり難渋しました。レントゲンをとると頚部食道に複雑な形の金属が写っています。これはブリッジと言われる以前に治療した歯だったのですが、結構な大きさです。まずは全身麻酔をかけて食道鏡という金属製の道具を食道に差込み、引っ張ってみましたがどうしても取れません。結局頚部を外側から切開し、食道を横から開いて取り出しました。 異物でお見えになる患者さんは、みなとっても恥ずかしそうで、そういう時は「穴があったら入りたい」と表現しますが、head&neckからすると、「穴があっても入れてはいけない」と思うのでした。
2007.07.10
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本日は学会発表があり、新幹線でお出かけでした。 以前書いたように、学会といっても親睦会程度の小さな研究会から、全国から医者が集まる大きなものまで色々ですが、今日の学会は地方会といって、県内の同業者が集まるレベル、まあ中規模です。 発表となると、あらかじめスライドを準備します。このスライドという言い方は、昔の発表の名残です。head&neckが医者になった頃は、スライドを作るのに一苦労でした。当時は、まず原稿をつくり、それを業者に頼むと写真のフィルムに焼き付けてくれるのですが、誤植があったり、あとから訂正するのに4日ほどかかったりして大変です。症例の写真もすべてアナログカメラにスライド用の専用フィルムで撮らなければならなかったし、本番までの間にはいろんな業者に頼みに行ったり、写真屋に行ったりと病院の内外を駆けずり回り、結構へとへと。 PCでプレゼンテーションソフトが出てくると、文字スライドのイメージはかなり自分で自由に作れるようになりました。しかしデジカメはまだなく、写真や画像を取り込むにはスキャナ(X線写真などは透過式)が必要で、うまく取り込めなくて苦労したものです。CTフィルムやMRIフィルムなどは自分で資料庫まで取りに行ったりしましたが、活動範囲が院内で済むようになって、ずいぶん手間が省けてきたなあと思ったものです。 その後、デジカメが出現し、電子カルテの時代になって、現在では、ほとんどデスクワークのみでスライドを完成させることが出来ます。プレゼンテーションもスライドからプロジェクターに変わり、訂正も発表直前まで可能になりました。 この辺の移り変わりをたとえると、洗濯の歴史に似ています。最初はたらいで洗濯板を使って洗濯し、絞って乾かしていたものが、洗濯機が出て自分で洗わなくてよくなり、今度は脱水機がでて絞らなくてよくなり、全自動洗濯機で干すだけになり、乾燥機がでてからは畳むだけでよくなる・・ テクノロジーの恩恵をつくづく感じるのでした。
2007.07.08
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酒をのんで外来に来る患者さんがいます。 飲酒を否定する気はありませんが、やはり昼間からアルコールのにおいがするのはいい気分にはなりません。現在は煙草の害がやたらクローズアップされがちですが、実際は喫煙者を外来で診るのと、泥酔者を外来で診るのでは、酔っ払いの方が手に負えません。 どちらも健康にはよくないですが、世の中すべて仙人様のような人ばかりでもなし。head&neckもお酒を飲むこともあります。 結局、節度が大切です。 禁煙、禁酒を声高に叫ぶことよりは、その見苦しさを教育すべきだと思うのでした。
2007.07.06
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head&neckの病院は去年からカルテが完全電子化です。 実際使ってみると、便利な面と、不便な面が半々といったところです。一番大きなメリットは、なんと言ってもカルテを探す手間がないことです。端末があり、患者さんのIDさえわかれば、院内どこからでも診療情報が見れます。たとえば、外来でカルテが出されるのを待っている必要がないし、病棟のカンファレンスなどでも全員で参照できるので重宝します。いわゆるカルテ出しの待ち時間というものはほとんど存在しなくなりますから、効率は非常に向上します。入力や、使い方も所詮は道具ですから、慣れればどうということはありません。 一方、デメリットは、診療情報の検索に時間がかかることです。たとえるなら、皆さんがパソコンで何かのHPやPDFの書類を見るときに、どうしても画面が1つしかないのでスクロールやリンクの操作が必要ですね。本ならば、大体この辺という見出しをつけてその場所を開くでしょう。実際、モノを読むときは、直感的に本のほうが見やすいはずです。この直感の差が電子カルテと紙カルテの差です。感覚としては、電子カルテの過去履歴を見ることは、紙の巻物の書類を見ている感じに似ています。参照しにくいことこの上なし、結果として、あまり過去の記載を見なくなってゆく傾向になります。紙のカルテは多次元で、電子カルテは2次元の情報です。 そのほか、処置の入力だの、書類の入力だのは決まった形式があり、いわゆる曖昧さは許されません。良くも悪くもファジーな部分は激減します。よく言われる事務仕事が医師に回ってくることの弊害もありますが、これは電子カルテそのものの問題ではなく、職場の運用の問題でしょう。 残念な事としては、肉筆の字が見れなくなったことです。日本人の書く字は、実はすごく特徴があって、紙カルテは字を見ただけで、「あ、○×先生の字だ」とわかります。昔自分が書いたカルテや、未熟な絵をみると恥ずかしい反面懐かしいし、部長やOBの先生の古いカルテを見て思わず顔を思い浮かべたりすることがあり、head&neckはそんなひと時が結構好きだったのです。電子カルテではそうはいかないですね。あと、自分自身、漢字をどんどん忘れてゆくのが悲しいかな。 確かに便利な電子カルテですが、何か大事なものも一緒に捨てている気がしてならないのでした。
2007.07.05
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睡眠は大事です。 昨日、一昨日とあまり眠れなかったのですが、今日の仕事は辛かったです。 もともと寝起きのいいほうではなかったのですが、医者になって数年で、いつでもどこでも時間があれば眠れる身体になりました。時間のあるときに眠っておかないともたないのです。 そう考えると、寝起きが悪いなんて、一種の甘えかも知れませんね。 とにかく、今日は早く眠りたいのでした・・・
2007.07.04
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ブログ開設から2週間で1000アクセス、一日平均で70ちょっとですが、m3以外の医療系ブログなのに結構訪問してくださっている皆様がいることにびっくりしています。 今日は、去年head&neckも出演したNHKの生番組「日本のこれから」についてです。 閉鎖前のm3の掲示板はよくチェックしていたこともあって、NHKが医療関係で討論番組を企画していることを知ったのは9月のはじめでした。そのころ、NHKのホームページ上で番組についてのアンケートを募集していたので、現在の医療情勢につき、アンケートに沿ってまじめに書き込んでしまったのがそもそもの始まりです。 その後、すっかり番組のことなど忘れた9月の終わりに、突然NHKのディレクターから電話がありました。番組をするにあたって、取材というか、お話を聞きたいという内容でしたが、こっちもなかなか忙しく、電話とメールの対応となりました。電話での応対は非常に感じが良くて、あまり悪印象はありませんでした。 head&neckの勤務する病院は700床以上ある大病院で、救急、当直もそれなりにこなしているという話や、昨今のクレーマー患者の実情、書類の多さ等、色々な情報を交換しましたが、当初はNHKの方で、当直の様子を取材したいという流れになっていました。実際には番組をごらんになった方はわかると思いますが、結局は栗橋済生会病院(番組にも出演されていた本田先生が副院長をされている病院)のDr.の様子が流れましたが、おそらくはタイトな取材スケジュールのなか複数の病院に同時にアプローチしていたと思われ、結局当院での取材は日程が合わずに行われませんでした。 ただ、番組当日は、生放送でもあり、スタジオの討論に加わって欲しいという申し出がありました。なんでも、電話、メールでの取材に応じていただけるDr.は多いのですが、実際出演してくださる医師となるとなかなかいなくて困っているという話でした。head&neckもたまたま月に一度の土曜日の休日が本番の日に重なっていたのでOKしましたが、おそらくはそうでなければ断っていたと思います。 当日は、PM6時、NHKに到着。事前にどんな一般視聴者が出演するとかいう情報はまったく知らされず、またこういう内容をしゃべれとか、これは言ってはならない等の恣意的なことは求められませんでした。むしろ「自由に発言してほしい」ことを強調されました。 6時20分、一般出演者が控え室に揃い番組に際して、通常の注意点、説明がありました。名札の位置、座り位置の確認、気分 不快時の注意等で、内容についての説明はなし、ぶっつけ本番ということを強調されておりました。 7時、スタジオに案内され、司会者の方、本田先生をはじめとするゲストの方々からのご挨拶、さらにはマイクチェックと、あわただしく時間が過ぎました。 7時30分、生本番開始。ここからはごらんになったとおりです。スタジオには50人の発言者がいましたから、効果的に発言するのはなかなか難しいものだと感じました。私は 全後半で3回の発言機会がありました。 番組の内容については、直後にいろんな方がブログでレポートをまとめて下さっていて、いまさらという気がするのでここではあまり詳しくふれませんが、head&neckが発言した『生活できればいい。患者から感謝すれば頑張れる。感謝されないのが、医師が病院から逃げ出す一番の理由だ』という言葉に、ネットで多くの医師の共感を得られたことがいちばん嬉しかったことでした。 今、落ち着いてあの番組のVTRを見てみると、もっともっと言いたかったことがあるし、もっともっとうまく言えばよかったと思うことがあります。生放送は怖いものです。ただ、あの番組以降、ちらほらと医者たたき一辺倒ではなく、「医療崩壊」をキーワードにした、現場をわずかながらでも反映する報道が出てきたのも事実です。 我々医師も、マスコミを批判するだけではなく、生の声を国民に伝える努力をしなければならないと、痛切に思うのでした。
2007.07.03
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昨日は当直で、明けてそのまま新患外来に突入です。 当直というのは、医者になってからそれこそ数限りなくやっているはずなのに、それでもいやなもんです。理由はいくらでも思い当たります。自分の専門外の患者を診なければいけないこと、睡眠時間が取れない上に翌日もそのまま日常業務があること、酔っ払いが多いこと、満足な検査が出来ないことなどなど。。数えればきりがありません。 先日、Safety Japanというホームページ(日経新聞の関連会社のリサーチを行っている)に、医療のセカンドオピニオンについての意識調査が掲載されていました。(Sky team先生のブログ「東京日和@元勤務医の日々」より)その結果のコメントの中に、次のようなものがありました。「病院の営業がカレンダー通りの日曜休みはよくないと思う。けがや病気になるのは曜日に関係ないし、逆に日曜日に普段と違うことをして病院が必要な事態になることは考えられる。24時間365日稼働を基本に考えるべきだと思います」(40歳代、男性) ・・このコメントに、いい加減にしてくれと思った勤務医は私だけでしょうか?確かに、病院にかかる側からみれば、こんなにいいことはありませんし、それは理想的なことでしょう。しかし、現状は24時間365日営業を維持できるような病院はほとんど皆無です。それを可能にする経済的後押しも人的資源もありません。ただ医療関係者のボランティア精神のみでこれまで何とか救急医療をしていたことを、この男性はご存知なのでしょうか?知らないということは恐ろしいですが、それを求めるならば、他の医療系ブログでも述べられているように国民の更なる経済的負担、医療費増額は避けられないでしょう。このコメントをそのまま掲載するマスコミの現状認識不足が現在の医療崩壊を招いている一因なのです。 救急当直は、多くの病院で救急専門でない医師が輪番で受け持っています。専門でない病気をろくな検査機器やバックアップもない状態でこなさなければならないのです。おまけに、患者さんによってはなぜもっとしっかり見てくれないのかとクレームをつけるかたがいます。これをたとえるならば、夜中にラーメン屋の屋台に行って、フランス料理のフルコースを作れと言って、出来ないから文句を言っているようなものです。我々医療者側も、この事実をもっと広く知っていただかなければいけません。現場は限界にきているのですよ・・・ どうも、疲労すると怒りっぽく愚痴っぽくなるのでした。
2007.07.02
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本日は日曜日ですが、病棟当番なので出勤、午前は病棟処置をします。 勤務表上は休日になっていますが、現実は仕事しているんですね。まあ、どこの会社でもこのようなことはよくあると聞き及びます。もちろん超過勤務の申請は出しますが、head&neckの病院では超勤の上限は50時間までという内規があって、毎月大幅にオーバーすることになります。月平均の超勤時間はおおよそ70時間です。 柳沢厚労大臣の発言にトサカに来ているのは私だけではないでしょう。そうしてみると、労働基準法なんてどれくらいの労働者に適応されているのかは疑問ですね。 先日来た給与明細には6月の休日が10日あることになっていて、なんとなく釈然としないものを覚えるのでした。
2007.07.01
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