October 1, 2025
XML
カテゴリ: 気になるTV番組
2025年NHK大河ドラマ
『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』 の感想です。

この回から感想日記の形式を変えて、全体のまとめを最後に
もってくることにします。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

寛政元年(1789)、老中首座の松平定信を皮肉るために恋川
春町の『悦贔屓蝦夷押領』を刊行したことで定信の怒りを買い、
春町を自刃させてしまった蔦屋重三郎(横浜流星さん)。
『鸚鵡返文武二道』を書いた朋誠堂喜三二(本名は平沢常富)は

地本問屋が抱えていた武家の執筆者たちも次々と本を書くことを
やめ、その影響は地本業界を悩ませることにもなりました。
あと頼みの綱となるのは町方の執筆者たちで、重三郎は山東京伝
(本名は北尾政演;古川雄大さん)の弱みをついて何か書かせる
ことにしました。


一方で歌麿(染谷将太さん)は歌麿の絵を贔屓してくれる栃木の
豪商・釜屋伊兵衛(益子卓郎さん)から依頼を受け、伊兵衛の
屋敷を飾る襖絵を描くことになりました。
帰宅して妻のきよ(藤間爽子さん)に大きな仕事をもらったと
報告し、きよと一緒にいれば何でもできると幸せをかみしめて
いましたが、きよの体には何かの病の異変が出始めていました。



さん)の政策に重三郎らは息がつまる思いで暮らしていましたが、
定信は自分が良しとする政策をさらに強化していきました。
その一つが「棄捐令」で札差から武家が借りた金を帳消しにさせ、
武家の借金を救うというものでした。
その案はあまりにも乱暴で他の老中たちは先々を危惧しましたが

特に案じていました。


遊びを禁ずる定信のために政策で市中の遊女たちは行き場を失い、
大勢の遊女たちが吉原になだれ込みました。
また厳しい倹約政策のため吉原全体でも客が減り、貸した金を
棄捐令で踏み倒された札差たちも吉原に来られなくなり、吉原の
親父衆たちは皆どうしたものかと頭を抱えていました。


吉原を救いたい重三郎は歌麿と政演(京伝)を呼び、歌麿には
絢爛豪華な錦絵を、政演には倹約のやり過ぎを風刺する話を書く
ように依頼しました。
ところがその時その話を廊下で聞いていたてい(橋本愛さん)が
我慢できなくなり、二人にどうか書かないで欲しいと話に割って
入ってきました。

ていはそれをやると二人だけでなくこの蔦屋もどうなるかわから
ない、夫・重三郎の吉原を救いたい思いは立派だが所詮は市井の
一本屋、自分たちが倒れたら志を遂げられない、黄表紙は今は
控えて、人の道を説いた昔の青本でどうかと主張しました。

政演は温故知新で青本もいいと賛同でしたが、重三郎はそれでは
春町の気持ちが報われないと反対、しかしていは春町は自刃する
ことによってこの蔦屋を守った、春町だってお咎め覚悟のことは
望んでいない、と強く言い返ししました。


重三郎の頑なな態度を歌麿は、春町や田沼意次や平賀源内らの他、
吉原の人たちへの思いを抱えていることも、上からの締め付けは
立場の弱い者たちにだんだんとツケが回っていくという重三郎の
考えも理解していました。
そんな話をしながら政演が歌麿が描いた襖絵を見たとき、歌麿の
ありのままの心を政演は深く感じていました。

新刊をどうしたらと考えた歌麿と政演は後日、重三郎に黄表紙
ではないけど女郎と客をネタにした「いい客を増やす、育てる本」
を出したらどうかと提案しました。


さてそのころ江戸城では、松平定信が大奥の無駄遣いを徹底的に
なくそうと、反物や小物や参詣や遊山など削れる部分を一覧表に
書き記した指図を老女の大崎に渡していました。
ただそれはあまりに締め付けが厳しく、大崎は一橋治済(将軍・
家斉の実父、生田斗真さん)にこれでは御公儀の威光に関わると
嘆願し、治済から定信に話がありました。

治済に強気で反論する定信に治済は別件で、朝廷より話がきて
いる帝の父に太上天皇の尊号を贈ることについて問い、定信は
御三家とはかったうえでと返答しました。


御三家で紀州の徳川治貞(高橋英樹さん)の具合がよくないと
聞いた定信は、すぐに見舞いに伺いました。
治貞は定信の締め付け的な政に対する周囲の意見を耳にしていて、
「物事を急に変えるのは良くない」と和学者の本居宣長が言って
いたと伝え、定信の考えは間違ってはいないが急ぎ過ぎると人は
その変化についてこられない、と諭しました。

治貞は続けて「全ての出来事は神の御業の賜。それを善だ悪だと
我々が勝手に名付けているだけだ。己の物差しだけで測るのは
危うい。」と定信に説きました。
それでも定信は、我が信ずるところを成し得なければならないと
治貞に考えを述べました。


何日かたって政演(京伝)が新作『傾城買四十八手』を書きあげ、
歌麿と一緒に原稿を重三郎のところに持ってきていました。
それを重三郎は表情を変えずに読んでいて、廊下を通りがかった
みの吉(中川翼さん)に声をかけ、原稿を読んでもらいました。

みの吉は重三郎が声をかけたのも気づかぬほど夢中に読み進めて
いて「自分がこの場にいるみたいだ」と言い、重三郎自身も正直
なところ「景色が目にうかぶ」と言い、同じ感想でした。
重三郎は政演の才能を認め、原稿を買い取らせて欲しいと深々と
頭を下げました。


政演は吉原に月の半分ほど通ってしまう惚れた女、座敷餅花魁の
菊園(望海風斗さん)がいました。
この暮れには年季が明ける菊園は政演に自分を身請けして欲しい
と言い、政演に1冊の本を差し出しました。
それは当時流行っていた心学の本で、政演と仕事がしたいという
他の本屋が菊園に口利きを頼み、礼も弾むとのことでした。


一方、江戸城では太上天皇の尊号の件を定信が不承知と返答した
ことを一橋治済は改めて定信に問うていました。
定信はこれは御三家も老中も同じ意見だったから上奏するように
決したと言い、定信の生真面目さが治済は面倒なようでした。

そこへ老女・大崎が罷免されたと報が入り、それは大崎が不正を
行ったことによる定信の判断だったのですが、大崎は一橋治済の
腹心でもあったので、治済の内には密かに怒りが湧いていました。


明けて寛政2年(1790)正月、蔦屋では新刊が並びました。
しかし世は質素倹約で客足は少なく、店は寂しいものでした。
そこに鶴屋喜右衛門(風間俊介さん)が入ってきて、政演が別の
本屋から出した『心学早染艸』の本を差し出しました。

本の内容は松平定信が喜びそうなものであり、重三郎の考えとは
対極のものでした。
腹が立った重三郎は吉原にいる政演のところに乗り込みました。

「こんな面白い本だと皆が真似をして定信を担いでしまう!」と
怒る重三郎に政演は「どっちの味方とかどうでもよくまずは本が
面白いことが大事だ!」と反論しました。
それでも聞く耳もたずで自分の考えを押し通そうと怒る重三郎に
政演は嫌気がさして、もう重三郎の仕事はしないと宣言しました。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

今回気になったのは、自分の考えを強気でどこまでも押し通そう
とする、対極にいる2人の男ーー蔦屋重三郎(横浜流星さん)と
松平定信(井上祐貴さん)でした。

どちらも聞く耳持たずで、まあ良い言い方をすれば自分という
人間に対して自信があって超プラス思考なんでしょう。
でも自分の考えが絶対だというのが顔にも現れていました。

特に為政者である筆頭老中の定信に対し、彼らなりの人生経験
からそれはまずいのではと案じる老中たちがいて、その中でも
本多忠籌(矢島健一さん)がここは思い切って進言すべきかと
悩む姿が印象的でした。

また御三家で紀州の徳川治貞(高橋英樹さん)は遠縁でもある
定信に何かと味方してきたけど、ますます勢いで突き進もうと
する定信を案じていました。
定信を優しく諭しても、定信は「でも自分はこうする」という
のが見えて、彼の心に響いていないのが残念そうでした。

若さの勢いを案じる人生のベテランさんたち。
これはいつの時代も同じ光景があるのでしょうね。

ただ物語の流れとは別に、さすがベテランの演技と思ったのが
扇屋宇右衛門を演じる山路和弘さん。
ラストで重三郎が乗り込んできてドタバタになり、迷惑をかけた
隣りの客に謝りながら直しているシーンです。
画面手前のメインを壊さないよう、でも「背景の人物たちはこう
している」という動きが印象的でした。


こちらでは様々な意見がでていて参考になります。
 ⇒ ⇒  #大河べらぼう #べらぼう








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  October 2, 2025 01:15:35 PM


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Calendar

Profile

☆えみりー☆

☆えみりー☆

Keyword Search

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: