Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

2005/09/19
XML
カテゴリ:
 ラフロイグ(Laphroaig)。ゲール語で「広い入り江の美しい窪地」という意味のモルト・ウイスキー。ブレンディド・ウイスキー「バランタイン」のキーモルトとしても使われ、「スモーキーでピーティー」あるいは「ソルティ」と称されるアイラ・モルトの中でも、群を抜いて個性的なモルト。Laphroaig Distillery

 初めて飲んだ人は、「何だ、この消毒薬のようなウイスキーは!」と、その強いアタックに腰を抜かす。そして、そのままはアイラ・モルトの奥深さにはまっていく人と、「こんな酒は二度と飲まんぞ」と離れてしまう人と、二つに分かれることが多い。

 蒸留所は、アイラ島の南、静かな湾に面して建てられている。1815年の創業。周辺には、同じくアイラの人気モルト、ラガヴーリンとアードベッグの蒸留所もある( 写真左上 =白壁が美しいラフロイグ蒸留所の建物。 (C )バランタイン社のHPから

 ラフロイグは、ボウモアやラガヴーリンと並んで、今では世界で最もよく飲まれているアイラ・モルトの銘柄。シングルモルトで最初に「プリンス・オブ・ウェールズ御用達」の称号をもらったという事実からも分かるように、チャールズ皇太子の最も好きなウイスキーとしても有名だ( 写真右 =ラフロイグのオフィシャル10年。この強烈な個性に圧倒された人数知れず)。Laphroaig

 しかし1940年代までは、英国内でもさほど人気のある銘柄ではなかった。現在の名声の基盤は50年代に入り、蒸留所長になったベッシー・ウイリアムソンという女性に負うところが大きい。

 ベッシーは、約20年の歳月をかけて製造工程の大改修に取り組んだ。そして、現在のようなバランスに優れ、ボディのしっかりしたラフロイグをコンスタントに生産できるような体制を整えたという。



 僕は、徳島時代にラフロイグと出会い、その後、しばらく別れた時間がかなりあった。嫌いになったという訳でもない。他のシングルモルトもいろいろ味わってみたくて、ただ「蒸留所巡り」に忙しかったこともある。そして、最近になって、またラフロイグとの邂逅が楽しいと思えるようになってきた。Laphroaig Quarter Cask

 そんなきっかっけをつくってくれたのが、今年、ラフロイグ蒸留所が創業時の味を、創業当時の手法で再現すべく創り出した「クォーター・カスク」という記念ボトル( 写真左下 )。普通サイズのオーク樽(バーボン樽)で前熟された後、4分の1サイズの樽に移して後熟されている。

 小さいサイズの樽で熟成させると、当たり前だが、樽とウイスキーの接触面積が3割ほど増える。その分、熟成が早く進み、樽材の影響(樽由来の香りや甘味等)を短時間で受ける。言い換えれば、樽の個性がウイスキーの個性に大きく反映することになる。

 「クォーター・カスク」は、やや明るい琥珀色をしている通常のラフロイグの10年もの等とは違って、やや深みのある濃い琥珀色。口に含むと、ラフロイグ独特のスモーキーさだけではなく、オイリーな熟成感も十分に味わえる。また、ココナッツのような甘味もほのかに感じられるなど、バランスの良さが素晴らしい。

 大阪のBARでその上質な味わいを体験した僕は、たまたま神戸の酒屋さんで予約販売していたのを見て、手に入れることができた(お値段はオフィシャルの普通のボトルと変わらないくらいで、とても良心的だった)。

 でも、気になることも一つ。酒屋さんは「世界で限定5000本とか言ってますので、次また造るかどうか…」と言っていた。これっきり飲めなくなるのは、ファンとしては困る。できれば、毎年この「クォーター・カスク」を出し続けていってほしいと思うのだが…。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005/09/19 11:49:39 AM コメント(6) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Profile

うらんかんろ

うらんかんろ

Comments

kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

Free Space

▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。 ▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

神戸の残り香 [ 成田一徹 ]
価格:1980円(税込、送料無料) (2021/5/29時点)


▼コロナ禍の家飲みには、Bar UKのハウス・ウイスキーでもあるDewar's White Labelはいかが?ハイボールに最も相性が良いウイスキーですよ。 ▼ワンランク上の家飲みはいかが? Bar UKのおすすめは、”アイラの女王”ボウモア(Bowmore)です。バランスの良さに定評がある、スモーキーなモルト。ぜひストレートかロックでゆっくりと味わってみてください。クールダウンのチェイサー(水)もお忘れなく…。

Favorite Blog

「続^2・ちゃんちゃ… はなだんなさん

74歳になりました。 きんちゃん1690さん

LADY BIRD の こんな… Lady Birdさん
きのこ徒然日誌  … aracashiさん
猫じゃらしの猫まんま 武則天さん
久里風のホームページ 久里風さん
閑話休題 ~今日を… 汪(ワン)さん
BARで描く絵日記 パブデ・ピカソさん
ブログ版 南堀江法… やまうち27さん
イタリアワインと音… yoda3さん

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: