Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2008/09/13
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カテゴリ: BAR
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 大阪キタの中心地・梅田に「北京」。でも中華料理屋さんじゃありません。これがれっきとした伝統ある立ち呑みBarなんだから。
立ち呑みBar・北京
写真左 =立ち呑みBar「北京」)。

 完全立ち呑みで、キャパは15人ほど。8畳くらいの広さの狭い店内には、まぁるい変形馬蹄形のようなカウンターが1つだけ。客全員がマスターを囲んで、袖をすり合わせながらワイワイ飲む雰囲気。

 天井にはレトロな扇風機が回る。店内は狭いけれど、完全禁煙だから空気はとてもきれいです。酒は、ビール、ウイスキー、ワインのほかジン、ウオッカなどのスピリッツ系は何でもござれ(とくにワイン類が充実!)。焼酎や日本酒は少しだけ( 写真右下 =「北京」の店内)。

 「キャッシュ・オン・デリバリー」だから、客はまず千円札を1、2枚自分の前の金属製の皿に置く(これって欧米のパブのシステムと同じだね)。マスターは、客の注文した飲み物を届けるたびに、そこからカネを引いていく。北京店内

 お値段はとにかく安い。たとえば角の水割りは300円(ソーダ割りだと50円アップ)。種類が豊富なフードメニュー(アテ)も250円からと手頃。だから、予算は2000円もあれば十分。

 充実のフードの中でも、とくに人気があるのは「エッグ」( 写真左下 )。耐熱皿に生卵を入れ、コンロでグツグツ温めて(半熟状態で)出される。それに塩を適当に振って、お箸でかきまぜながらいただく。混ぜているうちに卵は余熱でだんだん固まってくる。皿はまだ熱いので、外側が適当におこげになってくる。

 この「エッグ」が最高に旨い。めちゃ酒に合う(僕はいつも必ず頼む)。こんなにシンプルで、料理とも言えないような料理なんだけど、奥が深いねぇ。他にも「タコぶつ」(洋風のドレッシングが旨いんです)「めざし」「ピリ辛こんにゃく」「冷奴」も人気。
北京名物・エッグ
 なんで大阪・梅田なのに「北京」なのか。前から、ずーーっっと疑問に思っていた(いつも超満員だし、これまでなかなか聞けていない)。今回、思い切ってマスターに尋ねてみた。マスター曰く。店のオープンは昭和25年(1950)。初代マスターの父は戦前、満鉄(満州鉄道)の職員として中国大陸に長く暮らした。とくに北京に7年ほどいたという。で、日本に引き揚げてきてこの店を開いた際、迷わず店名を「北京」にしたという。

 もともとこのJR高架下の食堂街は、終戦直後、仕事を失った鉄道職員の家族の暮らしを助けるために、旧国鉄が開発し、斡旋したのだという。「今も昔からやってる店の人は、ほとんどが元々鉄道関係だった人」(マスター)なのだそうだ。

 「店が客を育てる」とはよく言うけれど、「北京」の常連客の飲み方は概してスマートだ。安いからと言って、1杯で長々と居座ったりしない。ささっと飲んでさっと引き揚げる。そんな客が多いから、混んでいても客の回転が早い。スマートな飲み方を身につけることはBarに通うための基本ルールだが、ここでは、それが他の客から学べる。

 先代の思いがこもった立ち呑みBar「北京」は、きょうも常連客や旅の疲れをいやす人たちで満員。こんな素敵な酒場はホント、他人にあんまり教えたくないんだけどね。


【立ち呑みBar 北京】 大阪市北区角田町9-10 JR高架下・新梅田食堂街 電話06-6311-2369 午後4時半~11時 日祝休>



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うらんかんろ

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kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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