Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2021/12/11
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カテゴリ: ITTETSU GALLERY
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 ITTETSU GALLERY:もう一つの成田一徹(401)~(420)

 バー・シーンを描いた切り絵で有名な成田一徹(1949~2012)ですが、実は、バー以外をテーマにした幅広いジャンルの切り絵も、数多く手掛けています。花、鳥、動物、職人の仕事、街の風景、庶民の暮らし、歴史、時代物(江戸情緒など)、歴史上の人物、伝統行事・習俗、生まれ故郷の神戸、小説やエッセイの挿絵、切り絵教則本のためのお手本等々。

 今回、バー・シーンとは一味違った「一徹アート」の魅力を、一人でも多くの皆さんに知ってもらいたいと願って、膨大な作品群のなかから、厳選した逸品を1点ずつ紹介していこうと思います(※一部、バー関係をテーマにした作品も含まれますが、ご了承ください)。
※故・成田一徹氏の切り絵など作品の著作権は、「Office Ittetsu」が所有しております。許可のない転載・複製や二次利用は著作権法違反であり、固くお断りいたします。


(401)紅葉の秋<3>  1990年代半ば
 ※一昨日のカラー作品(下の画像ご参照)と同じコンセプトでつくられたモノトーンの切り絵。手水鉢の縁の模様はスクリーントーンを効果的に使っている(これも発表媒体や発表された作品かは不明)。






(402)紅葉の秋<4>完  1990年代前半
 ※「紅葉の秋」をテーマにした作品を紹介してきたが、きょうは最終回。水面に浮かぶ2枚のモミジを描いた、シンプルなモノトーンの図柄である。切り絵技法書の「作例」の一つとして制作された。





(403)山里の冬  1980年代後半
 ※場所はどこか分からないが、雪国の冬の長閑な情景。一徹氏は同様な作品は何枚か残しており、好きなテーマの一つだったに違いない(これも発表媒体や、発表されたのかどうかも不明)。







(404)「薔薇荘の殺人」のための挿絵  1989年
 ※ミステリマガジン(早川書房・刊)1989年3月号に掲載された米国のミステリー作家、エドワード・D・ホック(Edward D Hoch 1930~2008)の短編小説「薔薇荘の殺人(Murder at Rose Cottage)完結篇」のための挿絵。「貴方は何ページ目で犯人が分かるか?」がキャッチフレーズが添えられたこの小説、結末部分を雑誌の後ろの方のページに分けて綴じるという凝りようだった(2枚目の画像が、トレーシングペーパー上に文字を載せた完成見本)。
 ちなみに、「古典的犯人当てミステリーの王様」とも称されたホックは、1950年代から執筆を始め、生涯に1000編以上の作品を発表した多作な作家として知られているというが、恥ずかしながら私は一作品も読んだことがない。





(405)月に供物  1990年代前半
 ※月を眺める場所に、5種の供物と花枝が1本置かれている。枝の緩やかなカーブが、絵の全体に「動的な」雰囲気も感じさせ、巧みなアクセントになっている。おそらくはエッセイか何かの挿絵として制作されたのだろう。後年出版した「切り絵技法書」での「作例」としても収録された。





(406)相談する3人の男(小説のための挿絵)  1990年代半ば?
 ※2012年急逝した一徹氏の手元には、約2千点を超える作品が残されていた。その中には、小説やエッセイ等に添えられた挿絵作品が数多く含まれていた。しかし、そうした作品の中には、小説(またはエッセイ)の作家の名前が分からないものも多い。実際に掲載された誌面の切り抜きが残されていれば、特定は難しくないが、ほとんどは誌面がない。
 この真下から見上げたような、ユニークな構図の挿絵も、おそらくは小説の挿絵であったのだろうが、時期や小説のタイトル、掲載誌は不明である。バー以外をテーマにした作品は、残された作品の約7割を占める、ここ数年精力的に進めている作品の整理や目録作成、データ保存の作業であるが、まだ道半ばである。





(407)飲み過ぎた?男  1990年代前半
 ※冬の夜の街。壁に手をつき、ひざまづくコート姿の男がいる。その様子を真横から見た図柄。頭にはパーティー用の紙の帽子をかぶっている。何だか苦しそうにも見える。絵にはとくにコメントは添えられていないが、おそらくは「楽しかった宴の帰り道、はしゃぎ過ぎて、飲み過ぎてしまい、体調がおかしくなった人」なのだろう。コロナ禍の今年は、大人数での忘年会はほとんど開催されないだろうが、少人数での忘年会なら、すでにあちこちで催されているだろう。くれぐれも飲み過ぎにはご注意を。











(408)「文士劇」での4氏  1994年
 ※作家・半藤一利氏(故人)による毎日新聞日曜版での連載エッセイ「歴史探偵かんじん帳」(1994年~95年)の挿絵のために制作された4枚。昨今はほとんど開催されることがないようだが、かつては出版社(文藝春秋)が音頭をとって、作家たち自身が出演する「文士劇」というものが、ほぼ毎年上演されていた。この94年時、一徹氏が描いたのは舟橋聖一、石川達三、中山義秀、石原慎太郎の4氏。石原氏以外の3氏はすでに鬼籍に入り、今では「文士」という呼び名もほとんど聞かれなくなった。







(409)月刊「神戸港」の表紙のために  1981年  ペン画に彩色

 ※今回はプロ・デビュー前の作品。職場でもあった神戸港振興協会が発行していた広報誌「神戸港 Port of KOBE」の表紙のために描いた彩色のペン画である。クリーム色を基調にした方は81年1月号、ブルーを基調にした方は同じ年の4月号(ご参照=下が実際の完成誌面)。いずれも実に細かい、手の込んだ作品だが、後年、「ほとんどノーギャラだったが、発表の場があることが嬉しかった。楽しく取り組んだよ」と語っていた。









(410)ワルたちの謀議  1990年代半ば~後半?
  ※いかにも怪しげな雰囲気の5人の男たちが、顔を突き合わせて何か図り事をしているようなシーン。おそらくは海外のミステリー小説か何かのための挿絵(「ミステリマガジン」誌上か?)だろうが、残念ながら、誰の何という小説での挿絵だったのかは分からない。しかし挿絵というより「一芸術作品」として、人物の配置、全体の構図、やや見上げたような視線、多彩なスクリーントーンの効果的な使用など、実に面白く個性的で、完成度の高い作品に仕上がっていると思う。





(411)熱燗の季節  1992年
 ※きょうから師走。寒気も少しずつ身の回りで広がり始めている。という訳で、この季節にぴったりの熱燗の絵をどうぞ。何の雑誌かは不明だが、記事に合わせて制作された挿絵らしい。落款は初期の頃のものだが、92、93年頃からは徐々にスタイリッシュなデザインの落款に変わっていく。









(412)「鬼平犯科帳」のために(3枚)  1999年
 ※歌舞伎俳優の中村吉右衛門氏の急逝の知らせが入ってきた(11月28日、心不全で逝去。享年77歳)。一徹氏は関西人だが、江戸の町への思い入れも結構強く、上京後、都内では珍しく下町の雰囲気が色濃く残る台東区の谷中(やなか)に居を構えた。
 吉右衛門氏が、主人公の長谷川平蔵を演じたドラマの「鬼平犯科帳」(原作者は池波正太郎)は、江戸期の町が舞台とあって大好きな番組だった。1999年10月に刊行された「毎日MOOK 鬼平を歩く」(毎日新聞社刊)では、一徹氏は、表紙絵(この連載第91回で紹介=下の画像ご参照)のほか平蔵の立ち姿など切り絵各種を依頼されたが、おそらくは、とても嬉しい仕事だったに違いない。名優・吉右衛門氏のご冥福を心からお祈りしたい。






(413)「八・一トリオ」神戸展のために  1995年
 ※この連載でも何度か紹介しているが、一徹氏は1988年のプロデビュー後、漫画家・ウノカマキリ氏、イラストレーター・楢喜八氏と知己を得て、亡くなるまで毎年のように「八・一トリオ3人展」を全国の主要都市で開催してきた。これは1995年の神戸展をお知らせする葉書のために制作された作品。ナイフの刀身にナイフが刺さり、そこから血が少し流れているというシュールな図柄は、「12」と「2」という数字も含めて、何を意図しているのかは今となっては、天上の作者に聞くしかない。





(414)疾走するランナーたち  1980年代後半
 ※明日5日は、福岡国際マラソンが開催される。伝統の大会も今年で幕を閉じるというから、本当に残念というしかない。という訳でもないが、一徹氏が切り絵にしたマラソンレース(長距離ランナーの姿)を紹介する。ただし、コース(道路)の向こうには高層ビルが立ち並んでいる光景からすると、東京国際マラソンをイメージして描いたのかもしれないが…。









(415)ナイフとフォークと薔薇  1990年代前半
 ※ナイフとフォークに薔薇の花。シンプルな組み合わせの図柄だが、カラーのものは切り絵技法書の「作例(お手本)」として制作された。モノトーンのものは、おそらく、何かの挿絵として制作されたのだろうが、よく見ると薔薇の配置が3枚とも違う。一連の作品からは、どう置くのが一番見栄えやバランスがよいか、試行錯誤の跡がうかがえる。





(416)異国にて  1990年代前半
 ※一徹氏の残した膨大な切り絵作品の中には、どこなのかよく分からない外国の町や村の情景がいくつかある。これもそんな一枚。欧州のどこかの田舎町という雰囲気だが、果たしてどこだろう? 田舎町より(バーのある)都会が好きだった一徹氏が、好んでこういう長閑な景色を描いたとは思えず、おそらくは、雑誌の記事に付く挿絵として制作されたと思われる。







(417)冬の椿<1>  1990年代
 ※冬の花と言えば、やはり椿だろう。ということで、本日から3日連続で、椿をテーマにした一徹氏の切り絵作品を。まず最初は花瓶に生けて愛でる椿を2枚。なお、過去この連載では、椿をテーマにした作品を3点(第66回、109回、110回)紹介している。







(418)冬の椿<2>  1990年代
 ※昨日に続き「冬の椿」をテーマにした作品を。本日は、「一輪の椿」。1枚目、雪の積もった瓦屋根に落ちた一輪。モノトーンだが、見つめていると椿の鮮やかな紅色が浮かび上がってくる、のは私だけか?







(419)冬の椿<3>  1995年 & 2008年
 ※「冬の椿」をテーマにした作品を紹介するシリーズも本日で一応おしまい。本日は「野に咲く椿」。1枚目は、皇居東御苑の椿。旧・江戸城本丸、二の丸跡に咲き乱れる白い椿である。一徹氏の連載「東京シルエット」(2007~09年、朝日新聞東京版)のために制作された。2枚目は、作家・邱永漢氏(故人)の連載エッセイ「鮮度ある人生」(1994~96年)の挿絵として。





(420)鍋焼きうどん  1990年代前半
 ※このところ、できるだけ、「冬」をテーマにした作品を紹介しているが、きょうは寒い季節にぴったりの鍋焼きうどんの絵。切り絵技法書の「作例」として制作された。



◆故・成田一徹氏の切り絵など作品の著作権は、「Office Ittetsu」が所有しております。許可のない転載・複製や二次利用は著作権法違反であり、固くお断りいたします (著作権侵害に対する刑罰は、10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金という結構重いものです)。

※「ITTETSU GALLERY:もうひとつの成田一徹」過去分は、 こちらへ



★過去の総集編ページをご覧になりたい方は、 こちらへ。

【Office Ittetsuからのお願い】成田一徹が残したバー以外のジャンルの切り絵について、近い将来「作品集」の刊行を計画しております。もしこの企画に乗ってくださる出版社がございましたら、arkwez@gmail.com までご連絡ください。

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kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。 ▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
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