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ピュリッツァー賞作品 ザ・ロード■内 容 核戦争後と思われる破滅したアメリカ。 あらゆる動植物がほとんど死に絶え、灰が薄く積もった世界を父と子がひたすら南へ向かう。 荒廃した社会にあって無垢の心を持ち続ける子と、息子を守るためにひたすら前進を続ける父親を描いたロードノベル。■感想など 破滅後の世界を描いた文学とSFがクロスオーバーした作品。 ストーリーの中心を為す親子の物語は文学的で、「核戦争後と思われる灰に覆われたアメリカ」と言うSF的な設定は舞台背景でしかないのかな・・・。-◆- 息子はストイックなまでに善良な心を持ち続けていて、父親が廃墟となった家に残っていた食糧や道具を持ち出そうとしても「盗んだことにならないか」と心を痛める。 生き残るためには盗みや殺しが常となった破滅後の世界で、無垢な息子の心を出来る限り傷つけずに、サバイバルを続ける父親の葛藤・・・・。-◆- SF的な世界の救済もなく、アクションも何もなく、これと言った目的地があるでもない親子の絶望に満ちた旅の様子がひたすら描かれていて、ダイナミックな娯楽作ではない。 子供の命とピュアな心を失わないために、命をすり減らす父親の心象を追うことで得られる静かな感動がこの物語のすべて。 あとがきにはN・シュートの『渚にて』や、S・キングの『ザ・スタンド』、J・ウインダムの『さなぎ』を類書として揚げていたけど、全く別物だと小生は感じました。 敢えて上げればJG・バラードかな・・・。-◆- 2009年版『このミス』でも本作を高く評価する書評家がおられたが、小生はやや退屈したまま読み終えました。(程度の低い小生の脳みそを刺激しない文学作品です)I/Oデータ ウイルススキャン/ハードウェア自動暗号化機能搭載セキュリティUSBメモリー 1GB【税...
2008.12.27
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流星の絆■内 容 小学六年生の有明功一、四年生の泰輔、一年生の静奈がこっそり家を抜け出して流星を見に行った夜。 洋食屋を営む彼らの家で両親が何者かによって刺し殺されていた。 そして時効が近付く14年後、泰輔が事件当日目撃した男を偶然見かけ、3兄妹は復讐の計画を企てるが・・・。■感想など TBSによるドラマ版『流星の絆』(全10回)が好評の内に終了しました。 通常は原作もののドラマや映画は読んでから見るか、見てから読むかなのですが、今回小生はドラマの8回目と9回目の間に原作本を読むという外道なことをやってしまいました。 小説かドラマのどちらかに悪影響があるかとも思いましたが、逆に相乗効果があって原作、ドラマともに楽しめました。 読書としては横着なのですが、登場人物のイメージを頭の中で組み上げるなくても二宮和也、戸田恵梨香、錦戸亮、三浦友和たちの出来上がったイメージで読み進めることが出来るので、ずいぶん楽チン。 一方、ドラマ版を見るに際しては映像で描ききれない細部を読んでいる強みがあって、映像にプラスアルファして脳に流れ込んできて面白みが増します。-◆- さて、肝心の物語ですが、ミステリにおける犯人探しという観点からすると反則に近い気がしました。 多少の伏線は張られているものの、この人を犯人にするのは展開が唐突にすぎるような・・・。-◆- 犯人探しよりも、ふとしたきっかけで詐欺師になっていた功一、泰輔、静奈の3兄妹が、やがて両親が殺害された事件に近付いていくストーリーが面白い。 とにかく、物語作りが上手い東野圭吾だから面白い読み物になっているけど、下手な作家が同じ結末のミステリを書いたら駄作になるかも・・・。 小説の売り上げでは『容疑者X』などのガリレオシリーズで一人勝ち状態の東野圭吾にあって、『流星の絆』は水準作ではあるけど、最高傑作とまでは行かない作品という印象です。聖女の救済ガリレオの苦悩
2008.12.20
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第53回江戸川乱歩賞受賞作。 沈底魚■内 容 日本警察に流れた衝撃の情報・・・・中国公安と繋がりを持つ大物政治家『沈底魚』が日本政界に身を潜めている。 アメリカに亡命した中国外交官の発言がこれを裏付け、警察庁公安部に緊張が走る。 『沈底魚』の存在は真実なのか。 日米中を巻き込む公安ミステリー。■感想など 『江戸川乱歩賞受賞作』で、そこそこ話題にもなった本作だけど、「乱歩賞史上、もっともスリリングな公安ミステリー」という宣伝文句はやや誇張が過ぎるかも・・・。 江戸川乱歩賞と日本ホラー小説大賞のダブル受賞作家で鳴り物入りとなった新人作家・曽根圭介だけど、今野 敏、横山秀夫、麻生 幾、楡 周平、笹本 稜平など、警察小説の名手、国際謀略小説、エスピオナージュの名手は枚挙にいとまがなく、「沈底魚」が抜群に秀でた作品だとは思えなかった。-◆- 曽根圭介が描く公安は無頼の集団で乱暴な振る舞いばかり・・・。 靴をすり減らす勘だよりの捜査は古臭く、頭脳的な捜査が見受けられない。 それはそれで泥臭さが魅力なのかも知れないけど、ハードボイルドでもないし横山秀夫ほどの心の襞まで描き込むって感じでもない。-◆- 大物政治家『沈底魚』を巡る謀略合戦は日米中3カ国にまたがる大事件なのだけど、スケール感がない。 大風呂敷を広げた割に、ちまちました事件になってしまっている。 中国公安との死闘を描く春江一也の『上海クライシス』と比べても明らかに見劣りする。 曽根圭介が描く日本の公安はマヌケだし、中国公安も狡賢さに欠ける。 高揚感を得ることなく読み終えた一冊でした。
2008.12.05
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第29回日本SF大賞(日本SF作家クラブ主催)受賞!! 新世界より(上) 新世界より(下)■内 容 科学技術に代わり呪力が支配する千年後の日本が舞台。 文明社会が破壊された暗黒時代を経て、日本にはいくつかの孤立した集落・共同体が残るのみとなっている。 集落のひとつ「神栖町六十六町」では、八丁標という一種の結界に守られており、その外には恐ろしい「バケネズミ」や「悪鬼」「業魔」などが待ち受けていると子供たちは教えられている。 ここでは、子供は呪力を学習し一定の能力に達すると「全人学級」と呼ばれる学校に進級すし、呪力を極めれば凄まじい超能力を会得する者もいる。 やがてある事件をきっかけに「神栖町六十六町」に「業魔」が発生し集落は破滅の危機に陥る。 そこで子供たちが知った事実とは・・・・。 人類の愚かさやはかなさを描く大河SFファンタジー。■感想など ちょうど昨日(2008年12月2日)、本作が第29回日本SF大賞(日本SF作家クラブ主催)に決定したとの報道がありました。 ここ数年間でも最も力強いSF長編だと感じており、受賞に1000%納得であります。 この作品の水準があまりにも高く、ストーリーが濃密なので、正直って小生にはこの大傑作を上手く紹介して感想を述べるのは無理!! 凄いとしか言いようがなく、以下に書き連ねる感想ごときでは本作の全容の一部も表現できません。-◆- 破滅を経た千年後の世界では、人類の人口は激減。科学技術も衰退し『北斗の拳』の世界を千年先に進めた感じ・・・。 ホラーの帝王S・キングの『スタンド』などとも共通する広がりと深みのある大河小説です。-◆- 一見のどかに見える集落ですが、呪力を学ぶ子供たちが成長過程でひとつ道を誤ってしまうと『スターウォーズ』のアナキン=ダース・ヴェイダーや『HEROES/ヒーローズ』のサイラーを凌ぐ破滅的な存在になってしまう危険性があるので、共同体では呪力教育にあたり密かに徹底な管理体勢を敷いている。 主人公の少年少女が成長するに連れ、徐々に集落の謎に気付き始めるくだりはスリリング。-◆- 真実の一部に触れた少年少女が集落の外の世界へ踏み出した当たりからジェットコースターのように物語は走り始めます。 彼らが出会う、知性を持った「バケネズミ」という動物や、千年前に存在した図書館の電子的記憶をすべて登載した異動端末など、とてつもない想像力で次々と異形のモノを繰り出す著者に感嘆しました。-◆- 凄まじく分厚い上下巻ですが、読み進むに苦労は感じることがありませんでした。 著者の得意分野であるホラーの雰囲気は充分に堪能できるし、ハードSF、ファンタジー、少年少女の成長物語としても最高水準の作品。 「業魔」「バケネズミ」などの存在から人間の心の在り方への警告も読みとれる哲学的な味わいもあります。-◆- プロパーのSF作家ではない著者がこれ程コアで重量感のある傑作SFファンタジーを書き上げたことは、一つの事件だと思えるほど・・・・。 「日本SF大賞」に相応しい素晴らしい作品です。★ポスター付き!(外付け)《送料無料》EXILE/【初回仕様!】 EXILE BALLAD BEST(CD)
2008.12.03
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