I love Salzburg

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2010.05.29
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「落としましたよ。」

危ない、危ない、、、あんなに苦労して手に入れたのに、、、。^^;


切符売り場の窓口で、あらかじめ乗り場を確認していたおかげで、ヤロスラヴリ行きの列車を見つけることは簡単でした。

ですが、完全に自信を失った私です。
車内の路線図を何度も何度も確認しなければ、落ち着いて座ってなんていられません。


「ここに座ったら?」
目の前をウロチョロする私を見かねてか、ある おじさんが声を掛けてきました。

「あのぉ~、私、セルギエフ・ポサードへ行きたいんだけど・・・。」


その言葉に安堵した私は、彼の隣りに腰をおろしました。

それと同時に、列車もモスクワを出発しました。


彼はベラルーシ出身だと喋りはじめます。

* 実は、私がベラルーシという国の存在を知ったのは、つい数週間前のことでした。
ポーランド大統領機墜落のニュースで話題になった"カティンの森"が、ベラルーシにほど近い場所だったから、頭の中ですぐに思い浮かべることが出来たのです。
恥ずかしいことに、それまで 旧ソヴィエト圏で知っていた国といえば、「ウクライナ」「ウズベキスタン」「カザフスタン」とバルト三国くらい。
複雑な国だけど、もっともっと勉強しなくちゃ失礼よねー。(^^;


「君は? う~んと、中国人だろ。」
はい、はい、、、海外ではよく中国人や韓国人に間違えられますよ。。。(トホッ。)
「いいえ、私は日本人。」(キッパリッ!!)

* * *



ベラルーシのおじさんに もたれ掛かりながら、気持ち良く列車の揺れに身を任せていました。

すると 突然 目の前の扉が開き、一人の男性が車両の入り口に立ち、何やら大声で説明を始めたのです。
時刻表らしきものを掲げながら、、、。

へぇ~、列車の中で時刻表を売ってくれるんだ。
一つ 買っておこうかしら、、、帰りの時間も分からないし、、、。


「ああいうのは放っておくに限るんだよ。」 おじさんは私にそう耳打ちしたのでした。

それもそのはず。 
列車の中を、色んな物売りが 入れ替わり立ち替わり 次々と現れてくるのです。
中には 田畑の肥料までもが登場し、その光景が大変物珍しかった私は、それを無視する多くのロシア人とは反対に、興味津々で彼らを眺めておりました。

* * *

「ちょっと貸してごらん。」
「え?」 物売りをじ~っと観察していた私は、思わずおじさんを振り返りました。

「これ、面白そうだ。^^」

私が手にしていたのは、、『旅の指さし会話帳』。
ロシア語.jpg

日常会話や旅に必要な例文が沢山載っており、それぞれの場面に合った挿絵とともに、
直接見せながら会話できるという、とても便利な一冊です。
すでに持っていたオーストリア編とハンガリー編が結構 良かったので、ロシア語編も準備していたのでした。

表紙には、「ぶっつけ本番で会話ができる! その国の本当の姿にふれられる!」
との謳い文句が、日本語とロシア語の両方で書かれてあります。
おじさんはそれに大喜びで、私の手から本を奪い取りました。

おじさんは英語があまり得意ではないようですし、私も英語は嫌いです。(^o ^)
この一冊で会話できるのなら、こんな楽ちんなことはありません。(笑)

2010-05-30 08:20:16

改めて、「Oчень лриятно.(はじめまして。)」
「Как вас зoвут?(あなたのお名前は?)」
「Meня зoвут Picchuko.(私はPicchukoと申します。」
「A,вы?(で、あなたは?)」 「Meня oвут Bасичiии.(僕の名前はバッセーリ。)」
「Радс вами лознакомиться.(あなたと知り合えて嬉しいです。)^^」
                     (注:↑のロシア語はかなり適当です。・笑)

と まぁ最初は上手くいっていました。
ところが、それもすぐに行き詰まり、、、バッセーリさんはペラペラ ページをめくっては、話したい会話の例文がないことに首を振りました。

即席のぶっつけ本番では、そう簡単にはいかないようです。(苦笑)

それでも、少し間をあけては 何度も何度も挑戦する バッセーリさん。
ロシア語が思うように通じなくても、悪戦苦闘しつつも私にロシア語で話し掛けて来ます。

私はといえば、
どうせ通じない者同士なら、わざわざ英語を使う必要もないかぁ~と、
分からない問いかけには、「ごめんなさーーーい。分かんないの。(><)」
普通に日本語!で答えていました。

それでも彼は懲りることなく、最後までロシア語を繰り返しておりました。
その辛抱強さには脱帽です。(笑)



「あ、次の駅がセルギエフ・ポサードだね。」 

私は日本語、彼はロシア語でお互い確認し合うと、もう一度 この出会いを喜びあい、
記念に写真を撮らせてもらいました。^^

「こうやって、人差し指と中指だけを立てらせて~、、、。」
無理やり"ピース"させて撮った写真が、この一枚です。(爆)

2010-05-29 19:12:43
(ちょっと人相は怪しい(?)けれど、とても親切なおじさんでした。^^)





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Last updated  2010.06.01 12:57:22
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