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意を決して隣の彼に声をかける。熟睡しているらしく起きない。
やばい。ピーンチ!仕方なく、彼の肩を軽く叩いて再び声をかける。
ようやく起きた。「ごめんなさい、トイレに行きたいのだけど。」言う。
「あぁ、大丈夫だよ。はい、どうぞ。」と隣の彼。以外にも?親切な対応!
無愛想だけど、いい人なのかな?
そんなこんなでトイレに行くことができた。窓側の席でトイレに立つことは、かなり面倒。乾燥している機内で水分補給は、大切だけれど、アルコールは、控えたほうがよさそうだ。
チェックインの時、あまり気にせず、窓際がいいなんて言ってしまったこと少し後悔した。
出入りすることを考えたら、通路側の方が何かと便利である。トイレから戻ると、お礼を言って席に再び着く。これでひとまず安心して寝られる。笑
疲れと安堵感からか、また知らない間に眠りについていた。
機内のライトがぱっーっと点いていきなり、起こされる。フライトアテンダントから熱いおしぼりが配られる。朝食サービスが始まる。モニターを見ると、現在位置は、上海近郊上空らしい。日本まであと少し。スリランカは、セイロン茶で有名だし、(利用した飛行機は、スリランカエアーである。)ここは、紅茶を選ぼうか。モーニングティーを飲みながら、大きなあくびをする。朝食後、税関申告用の用紙が3枚配られた。えぇ、以前は、こんなに書かされなかったよな。テロ対策で厳しくなったのかな?と思った。隣の席の彼もこれには、閉口した様子。
「いろんな国に旅したけれど、こんなに税関申告書を3枚も書かされた国は、初めてだよ。」と言った。私も「私も驚いていたところ!以前は、こんなに書かされたことなかったのに。面倒だね。テロ対策強化の為、厳しくなったのかもしれませんね。」と苦笑いした。彼のちらっと見かけたパスポートが英国のものだった。
で、彼に「英国の方ですか?ヒースローから乗ってきたの?」と言うと、彼は、「そうだよ。もしかして君もヒースローから乗って来たの?」と答えた。
私「そう。じゃあ、同じ便だったのかな。英国には、Bという都市近郊に住んで5年。ダンナは、Englishですよ。」
ここから隣の彼との会話が弾む。
彼の名は、グレッグくん。ロンドンのEaling在住で名古屋に住む某日系企業で働くお兄さんに会いに来たそうだ。(お兄さんは、成田まで迎えに来る予定。)
初めての来日。過去に東南アジアは、旅行しているそうだ。
今回の日本滞在は、10日ほどだが、富士山登頂、京都、奈良、広島とお兄さんと旅行する計画だそうで、なかなかの強行軍。日本は、酷暑だと聞いているのでかなりガッツのいることだ。富士登山登頂経験者に聞いた話しだけでも時間もかかり、体力もいるかなりハードらしい。受け売りだけど、彼に「富士登山ってかなりハードだよ。聞いたとこりによると、7時間近くかかるらしいし、この暑さだし。心して行ってね。」と世話焼きおばちゃんのようなことを言う。
何だって外国人は、富士登山に挑戦したがる人が多いのだろう?
英会話の先生や偶然知り合った外国人たちの何人かは、富士登山経験者または、登頂希望者だった。日本の象徴の山だから?
彼らから「何で富士山に登ったことが(登ろうとしないの)ないの?」と聞かれることがある。そんな時に根性なしの私の決まり文句の言い訳は、以下である。
「富士山は、神聖な美しい山。遠くから眺めるだけで私には、十分。だから私は、上らないで遠くから拝むだけにしているんだ。」と。笑飛行機が無事、成田に到着した。
飛行機を降り、入国審査のある場所までの移動の間、グレッグくんとのおしゃべりは、続く。
話題は、今回、持参した英国からの食べ物。
グレッグくんは、お兄さんへの救援物資!?として朝食のシリアル。
「え!?シリアル!?日本にも種類は、少ないけどあるよ。」
「このブランドのこの胚芽のミックスのものは、静岡では、入手できないんだって。だから兄からリクエストされたんだ。笑」
「私は、友人のおみやげに定番の紅茶と
Walkers(ポテチの有名メーカー)の Crisps(ポテチのこと)なんかを持ってきたんだ。輸食材店でもなぜか、英国のWalkersのCrispsは、入手できないんだよね。実は、自分用にも買って来たの。笑」
入国審査までの移動中、グレッグくんは、少し不安げだった。
「日本の入国審査は、厳しいの?それと長く待たされる?」
「日本人よりは、入国審査に並ぶだろうし、待たされるだろうね。観光ならそれほど厳しくないから大丈夫だよ。入国審査が終わったら、バス乗り場とかJR乗り場とか案内するよ。お兄さん、すぐ会えるといいね。」と私。すっかりお見合いの席の親戚の世話焼きおばちゃん状態である。
荷物のターンテーブルの付近で会おうと分かれる。日本人である私の入国審査は、ものの数秒で終わり、すぐ階下の荷物ターンテーブルへ。
隣の外国人用の入国審査の列は、長くて少し時間がかかりそうだ。
英国のメイン玄関口、ヒースロー空港の外国人の数メートルにも及ぶ長蛇の列に比べれば、かわいいものだが。しかも入国審査官の厳しいこと。彼らの仁王のような威圧感に何度、入国前、ナーバスになったことか。ふと思い出した。ターンテーブルで割りと早めに自分の荷物をピックアップ出来、カートに乗せたところで、グレッグくんを見つける。
到着ロビーにすでにグレッグくんのお兄さんも待っていた。
グレッグくん「兄さん、こちらは、機内で一緒だったMUPPETPUPPETさん。英国在住5年でダンナさんがイングリッシュなんだって。B市近郊に在住だって。」
兄「こんにちは。はじめまして」私「はじめまして。」
兄さんは、成田のことを熟知しているようなのでここでグレッグくん兄弟と「Have a nice trip!」と言って別れた。(ここで世話焼き、お役ごめんとなる。)
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