教授のおすすめ!セレクトショップ

教授のおすすめ!セレクトショップ

PR

×

Profile

釈迦楽

釈迦楽

Keyword Search

▼キーワード検索

Shopping List

お買いものレビューがまだ書かれていません。
October 17, 2007
XML
カテゴリ: 今日もいい日だ



もちろん、「見るべきところ」というのは「広島平和記念資料館」のことでございます。

で、実際にここを見学してみて、この国に生まれた者として、一度はここを訪れなきゃいかんな、という感じがしましたですねえ・・・。原爆の熱戦を浴び、「火傷」どころか、ほとんど「黒焦げ」になった人々の写真。むごたらしくケロイド状になった火傷痕の写真。持ち主に食べられることなく炭になってしまった弁当の実物。原爆の閃光によって付いたと思しき石段の上の人型の影。あるいはまた原爆を実体験した人々の体験談。一瞬にして焼け野原になった当時の広島の風景写真。そういうものを見て回り、聞いて回るうちに、この世の地獄という言葉が自然と心に浮かんできます。

ま、銃で撃たれて死ぬのと、地雷を踏んで死ぬのと、原爆で死ぬのと、どれがより無残で、どれがより人間的か、なんて決められるもんではありませんし、あの戦争で日本が他国にどれほどの苦痛を与えたかということもありますが、それにしてもその大半が非戦闘員であるところの14万人の命を一瞬のうちに、あるいは時間をかけて、奪うようなことは断じて間違いであるとしか言いようがありませんなあ。

しかし、それでもこの資料館を数多くの人が訪れていること、またその人たちが館内で原爆の恐ろしさを語りかけているボランティアの人たちの話に真剣に耳を傾けている様子を見るにつけ、また日本人だけでなく多くの外国人の人たちが熱心に当時の広島の惨状のことを学ぼうとしているのを見るにつけ、こういう人たちがいる限りは、まだ人の世も捨てたものではないという気にもなりました。外国人の若い女性が、無残に焼けただれた被爆者たちの写真の前で泣いていましたけれど、こういう人たちの涙こそが、広島の鎮魂となるのでしょう。


さて、この他に広島で私が見たものと言いますと、「ひろしま美術館」と「広島市現代美術館」の2つ。前者は印象派以降の名作がかなりの数揃っていて、なかなか見応えがありました。また後者ではたまたま大竹伸朗の作品の展覧会が開かれていて、昨年、東京で開かれた大竹の大展覧会を見損なった私としては、いい機会となりました。

それにしても大竹伸朗の創作エネルギーってのはすごいね。ま、あの膨大な作品群の中で、私が「これは欲しい」と思ったのがわずかに数点であった、という事実はあるにせよ、とにかくあれだけの量の作品を作ってしまう彼のパワーには圧倒されますな。

またもう一つ、広島市現代美術館で同時開催されていた「マネートーク」という展覧会もなかなか面白かった。これは同美術館に収蔵されている作品を、値札つきで公開するという試みなんですが、普段、美術館の展示に値段が提示されていることなどないわけですから、これは相当斬新な展覧会と言っていいでしょう。

ま、人は誰しも「有名な画家の絵は高い」とか、「優れた作品は高い」と思っているわけですよ。しかし今回の展示を見ていると、こういうナチュラルな価値観が崩壊します。つまり、「え? こんな下らない作品が5000万円もしたのかよ!」とか、「広島市の人間は、こんな作品にこんな膨大な税金使われて、腹が立たないのか!」と言いたくなるようなケースがぼろぼろ出てくるわけです。となると当然、「芸術の価値」なるものと「貨幣価値」なるものが、どうつながっているのか、いないのか、その辺の混沌について否応なく考えさせられることにもなる。通常、芸術作品を値段で語ることはタブー視されていますから、こういう体験はめったにできるものではありません。その意味で、広島市美術館の「マネートーク」の企画は、相当勇気のいることではあったでしょうが、なかなか面白い試みでした。



で、錦帯橋も渡ってきましたけど、これは形といい、この橋を作り上げた技術といい、素晴らしいものでした。こんなすごい橋を1670年代、つまり江戸時代に作り上げた日本人の技術力にはほとんど脱帽ですな。聞くところによると、あんまり何度も橋が川に流されるのに悩んだ当時の藩主が、中国の本の中に描いてあった橋の絵を見せて、こういうのを作れと大工たちに命じ、大工たちはこの絵だけを頼りにあのアーチ型の橋の構造を完成させたのだそうですが、先進国の情報をいち早く摂取した藩主も偉いし、そんな頼りない情報から現実の用に足る橋を作ってしまう大工たちも偉い。ほんと、昔の日本人ってのは、つくづくすごいもんですね。

ってなわけで、「学会がらみ」と言っている割にはあちこちを観光したワタクシですけれど、とにかく色々な意味で勉強させられました。やはり、旅をすると、見聞が広がります。ちなみにワタクシ、今は岩国訪問にちなんで宇野千代の『おはん』という小説を読んでおります。宇野千代ってのは、岩国出身だそうですのでね。これもまた、旅を機に勉強の種をもらったようなものです。

さて、長々と「観光編」を綴って参りましたが、明日は「学会でお勉強編」と参りましょう。それでは、また。お休みなさーい!





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  October 17, 2007 11:21:00 PM コメント(4) | コメントを書く
[今日もいい日だ] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

Calendar

Favorite Blog

俳諧の鼻祖山崎宗鑑… AZURE702さん

残暑が続くが ゆりんいたりあさん

YAMAKOのアサ… YAMAKO(NAOKO)さん
まるとるっちのマル… まるとるっちさん
Professor Rokku の… Rokkuさん

Comments

釈迦楽@ Re[1]:スペイン優勝、そして早くもW杯ロス(07/20) ゆりんいたりあさんへ  いやあ、メッシ…
ゆりんいたりあ @ Re:スペイン優勝、そして早くもW杯ロス(07/20) 釈迦楽さん、 ご無沙汰しております。 お…
釈迦楽@ Re[1]:S師範と稽古(06/11) はちみつ先生へ    こちらこそ、有意義…
はちみつ@ Re:S師範と稽古(06/11) 先日の稽古、大変勉強になりました。 あり…
釈迦楽 @ Re[3]:柔術のコツが少し分かってきた気が・・・(04/23) はちみつ先生へ  引っ越し、思っていた…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: